Archive for the ‘薬物事件’ Category

副流煙で覚醒剤取締法違反に?

2021-12-16

副流煙で覚醒剤取締法違反に?

副流煙覚醒剤取締法違反に問われたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都市左京区に住んでいるAさんは、区内にあるクラブXに足を運びました。
クラブXの個室の一角で飲酒をしていたAさんですが、その付近で他の客が何かをあぶって煙を吸っている様子でした。
Aさんもその副流煙を吸ってしまいましたが、しばらくすると気分が高揚してくるようでした。
Aさんは、「この煙はきっと覚醒剤などの違法薬物だろう」と気付きましたが、「自分自身で使用しているわけではない」と考え、その場に3時間以上留まり続けました。
すると、京都府川端警察署の警察官がクラブXに訪れ、捜査の結果、Aさんから覚醒剤の陽性反応が出たため、Aさんは覚醒剤使用による覚醒剤取締法違反の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんは、「副流煙を吸ってしまっただけで、故意に覚醒剤を使用したわけではない」と主張しています。
Aさんは、逮捕の知らせを受けた家族が依頼した弁護士との面会で、事件について相談してみることにしました。
(※神戸地裁姫路支部判令和2.6.26を参考にしたフィクションです。)

・副流煙を吸って覚醒剤取締法違反に?

多くの方がご存知の通り、覚醒剤を使用することは覚醒剤取締法違反となる、犯罪行為です。

覚醒剤取締法第19条
次に掲げる場合のほかは、何人も、覚醒剤を使用してはならない。
第1号 覚醒剤製造業者が製造のため使用する場合
第2号 覚醒剤施用機関において診療に従事する医師又は覚醒剤研究者が施用する場合
第3号 覚醒剤研究者が研究のため使用する場合
第4号 覚醒剤施用機関において診療に従事する医師又は覚醒剤研究者から施用のため交付を受けた者が施用する場合
第5号 法令に基づいてする行為につき使用する場合

覚醒剤取締法第41条の2第1項
覚醒剤を、みだりに、所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者(第42条第5号に該当する者を除く。)は、10年以下の懲役に処する。

覚醒剤使用事件では、捜査機関によって尿検査などが行われ、その検査の結果陽性反応が出ることで逮捕・勾留されてさらなる捜査が行われるといった流れをたどることが多いです。
今回のAさんも、京都府川端警察署の捜査によって陽性反応が出たことから覚醒剤使用による覚醒剤取締法違反を疑われているようです。

しかし、Aさんは、あくまで副流煙の影響で陽性反応が出ただけで自分で覚醒剤使用をしたつもりはないと主張しているようです。
たしかに、多くの犯罪は故意犯=犯罪にあたる行為であることを認識しながらその行為をすることが犯罪成立の条件となる犯罪です。
今回問題になっている覚醒剤取締法違反も故意犯です。
今回のAさんは覚醒剤使用の故意がなかったと主張していることになるでしょう。

こうした問題について、今回の事例の基となった神戸地裁姫路支部の判決では、以下のように判断されています。

「周囲の者が覚せい剤を吸い始めたことを認識して、なお、その場にい続けたということであれば、もはや、覚せい剤を吸引することで使用する故意に書けるところはないというべきである。」
「覚せい剤の自己使用についての故意は、薬理作用のある物質を体内に摂取している状態に身を置き続けていることについて故意があれば足り、他人が吸引しているものであれば自己使用に当たらないというのは、法律の当てはめについての認識を誤ったに過ぎず、被告人の故意を否定するものではない。」
(以上、神戸地裁姫路支部判決令和2.6.26より)

つまり、周囲の者が覚醒剤を吸っていて、その副流煙を自分が吸うことになっていると分かっていながらあえてその場にとどまり続けたということは、「覚醒剤副流煙を吸い続けることになる」と認識しながらあえてそれを許容したということになるため、覚醒剤使用の故意が認められるということです。

もちろん、副流煙によって覚醒剤の陽性反応が出たというケース全てにこうした判断が適用されるというわけではありません。
例えば、副流煙を吸ってしまっている状態であると全く認識できない環境で副流煙を吸ってしまっていたケースでは、判断も異なってくるでしょう。
こうした判断は、事件ごとの細かな事情によって異なるのです。
だからこそ、まずは専門家に事件の詳細を話した上で、どういった判断が下される可能性があるのか、取調べ等でどういった対応をすべきなのかといったことを判断・アドバイスしてもらう必要があるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、覚醒剤取締法違反などの薬物事件についてのご相談・ご依頼も受け付けています。
もちろん、逮捕されてしまっている刑事事件でも対応が可能です。
刑事事件にお困りの際はお気軽にご相談下さい。

覚醒剤使用による少年事件

2021-11-22

覚醒剤使用による少年事件

覚醒剤使用による少年事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都府京丹後市に住んでいる高校2年生のAさんは、覚醒剤に強い興味を持っていました。
Aさんは、SNSで覚醒剤について調べるようになり、そこから知り合ったBさんに覚醒剤を売ってもらい、覚醒剤を使用するようになりました。
しかし、覚醒剤使用によってAさんの挙動がおかしいことに気づいた家族が京都府京丹後警察署に相談。
その後の捜査により、覚醒剤の陽性反応が出たことから、Aさんは京都府京丹後警察署の警察官に覚醒剤取締法違反で逮捕されてしまいました。
Aさんの家族は、未成年で学生であるAさんが覚醒剤を使用していたとは思わなかったため、非常に困惑しています。
そこでAさんの家族は、少年事件や刑事事件に強い弁護士に相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・覚醒剤使用による少年事件

たとえ少年であっても、覚醒剤の所持や使用で検挙されることはあります。
ニュースなどの報道によっても、未成年者の覚醒剤使用が報道されることもあるため、この記事を読んでいる方の中にも、未成年者の薬物事件についてご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
警察庁の統計でも、年々減ってはいるものの、毎年未成年者が覚せい剤事犯で検挙されていることが分かります。
こうした状況は、スマートフォンの普及やSNSの発達によって、たとえ未成年であっても、やろうと思えば覚醒剤のような違法薬物に関連した物事に簡単にアクセスできてしまう環境であることも関係しているのかもしれません。

当然のことながら、覚醒剤の所持や使用は覚醒剤取締法という法律に違反する犯罪行為です。

覚醒剤取締法第41条の2第1項
覚醒剤を、みだりに、所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者(第四十二条第五号に該当する者を除く。)は、10年以下の懲役に処する。

覚醒剤取締法第41条の3第1項
次の各号の一に該当する者は、10年以下の懲役に処する。
第1号 第19条(使用の禁止)の規定に違反した者

Aさんは少年であるため、基本的にこうした刑罰を受けることはありませんが、覚醒剤使用事件の場合、刑罰以外にも心配される点があります。

それが覚醒剤の依存性です。
覚醒剤は、皆さんご存知の通り依存性のある違法薬物です。
覚醒剤自体に依存性があることはもちろんなのですが、覚醒剤を一度使ったことにより、二度目、三度目の使用へのハードルが下がってしまうことから、覚醒剤の使用にためらいがなくなり、何度も使用してしまうのです。
そしてそうした覚醒剤使用を繰り返していくうちに、覚醒剤へ依存してしまいます。
覚醒剤などの違法薬物は、その依存性もあってか、再犯率の高い犯罪として知られています。
少年だからすぐに立ち直れる、若いから大丈夫、ということではありません。

覚醒剤の再犯防止には、覚醒剤を使用してしまった少年本人の努力はもちろん、家族などの周りの方の支えや、専門機関での治療など、多くのことが要求されます。
しかし、何をすれば再犯防止に有効であるのかなど、少年本人やそのご家族だけでは、なかなか思いつかないことでしょう。
専門家である弁護士に依頼することで、覚醒剤の再犯防止への助言やサポートを受けることができます。

さらに、少年事件の終局処分が判断される際には、少年がその後更生するためにはどういった処分が適切かといったことが考えられます。
つまり、少年側ですでに再犯防止ができる環境を整えられていれば、少年を社会から切り離して更生を図ることをせずに済む=少年院送致といった処分をしなくて済むということになるのです。
ですから、少年による覚醒剤使用事件では、再犯防止のための活動を少年本人はもちろん、その周辺の方々と一緒に取り組み、弁護士が適切に裁判所に訴えていく必要があるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、刑事事件・少年事件専門の弁護士が、初回無料法律相談や初回接見サービスを行っています。
少年が覚醒剤所持事件を起こしてしまった場合、その再犯防止に力を注ぐことは、事件の処分結果に関わってくることにもなりますし、何より少年のその後に大きく影響することです。
まずは弁護士に相談してみましょう。

パーティードラッグで麻薬取締法違反

2021-11-11

パーティードラッグで麻薬取締法違反

パーティードラッグ麻薬取締法違反となった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

Aさんは、京都市右京区にあるクラブに良く通っていましたが、そのクラブでXさんという男性と知り合いました。
Aさんは、Xさんから「テンションが上がってより楽しめるものがある」と言われ、ピンクやブルーといったカラフルな色の錠剤を渡されました。
Aさんは、「きっとパーティードラッグというやつだろう」と思ったものの、知人やその場にいた客がXさんからその錠剤をもらって服用しているのを見て、「みんな使っているのだから大丈夫だろう。この場所でしか使わないのならそんなに大したことにはならないだろう」と思い、自分もXさんから錠剤を受け取ると服用し、時間を過ごしました。
その後、Aさんはクラブに行くたびにXさんからそのパーティードラッグを購入していたのですが、ある日、クラブ帰りに京都府右京警察署の警察官から職務質問を受けました。
Aさんは余った錠剤を携帯していたのですが、警察官からそれを見咎められ、任意同行されることになりました。
その後の捜査でAさんの所持していた錠剤がMDMAだということが発覚し、結果、Aさんは麻薬取締法違反の容疑で逮捕されることとなってしまいました。
(※この事例はフィクションです。)

・パーティードラッグで麻薬取締法違反

MDMAは、合成麻薬の1種で、使用すると高揚感や多幸感を得られるということから、パーティードラッグとしても使用されることの多い薬物です。
MDMAは、見た目もカラフルに着色された錠剤とされていることが多く、さらにその錠剤自体にも可愛らしいキャラクターやロゴ、文字が刻まれていることもあります。
MDMAはこうしたポップな見た目からも、若者に利用されやすい薬物とされていおり、そのためパーティードラッグとしてクラブなどで使用されることもあるようです。

しかし、MDMAは紛れもない合成麻薬であることから、使用を続ければ錯乱状態になることや、腎臓や肝臓の機能に障害を発生させたり、心不全になったりして最悪の場合紙に至ることもある危険な薬物です。
パーティードラッグなどと言われていても、中身は違法・危険な薬物であることに変わりはありません。
そして、MDMAは先ほど触れたように手を出しやすい違法薬物とされていることから、大麻同様に「違法薬物の入り口」とも言われています。

このMDMAは、先述したように合成麻薬の1種であるため、麻薬として麻薬取締法(正式名称「麻薬及び向精神薬取締法」)で規制されています。

麻薬取締法第66条
第1項 ジアセチルモルヒネ等以外の麻薬を、みだりに、製剤し、小分けし、譲り渡し、譲り受け、又は所持した者(第69条第4号若しくは第5号又は第70条第5号に該当する者を除く。)は、7年以下の懲役に処する。
第2項 営利の目的で前項の罪を犯した者は、1年以上10年以下の懲役に処し、又は情状により1年以上10年以下の懲役及び300万円以下の罰金に処する。
第3項 前二項の未遂罪は、罰する。

麻薬取締法第66条の2
第1項 第27条第1項又は第3項から第5項までの規定に違反した者は、7年以下の懲役に処する。
第2項 営利の目的で前項の違反行為をした者は、1年以上10年以下の懲役に処し、又は情状により1年以上10年以下の懲役及び300万円以下の罰金に処する。
第3項 前二項の未遂罪は、罰する。
※注:麻薬取締法「第27条」は、ジアセチルモルヒネ等以外の麻薬の施用等について禁止している条文です。

今回のAさんは、MDMAの所持だけでなく施用もしています。
逮捕容疑はMDMA所持による麻薬取締法違反ですが、今後の捜査によってはMDMA施用による麻薬取締法違反の罪にも問われる可能性が出てきます。

MDMAに関連した麻薬取締法違反は、条文を見ていただけるとわかるように、罰金刑のみの規定がありませんから、起訴されるということは刑事裁判を受けるということにつながります。
性質上、起訴まで勾留され続けるということも考えられますから、身体拘束からの解放を求める活動と並行して裁判の準備をしていくことが求められます。
パーティードラッグとして流通していれば、気軽なものだと勘違いしやすいですが、MDMAを所持・施用するということはこれだけ重いことなのです。
だからこそ、もしも当事者となってしまったら、弁護士のサポートが重要なのです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、刑事事件専門の弁護士が、身柄解放活動だけでなく公判弁護活動も含めた刑事事件のフルサポートを行っています。
パーティードラッグによる麻薬取締法違反事件にお困りの際は、お気軽に弊所弁護士までご相談ください。

覚醒剤取締法違反で逮捕直後に接見

2021-10-14

覚醒剤取締法違反で逮捕直後に接見

覚醒剤取締法違反で逮捕直後に接見を依頼するケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都府福知山市に住んでいるAさんは、以前から覚醒剤に興味を持っていました。
興味を抑えられなくなったAさんは、SNSを通じて覚醒剤を販売しているという人にコンタクトを取ると、そこから覚醒剤を購入。
そしてAさんは、購入した覚醒剤を自身の鞄に入れて持ち歩いていたのですが、京都府福知山警察署の警察官から職務質問と所持品検査を受け、持っていた覚醒剤を発見されてしまいました。
Aさんは覚醒剤取締法違反の容疑で京都府福知山警察署に逮捕されてしまい、家族のもとに逮捕の連絡がいきました。
Aさんが逮捕されたことを警察官から聞いたAさんの家族はすぐにでもAさんに面会しようとしましたが、警察官から「逮捕直後に面会はできない」と言われてしまいました。
Aさんの様子を知ることは出来ないか、Aさんの力になれないかと考えたAさんの家族は、刑事事件を取り扱う弁護士に接見を依頼することにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・覚醒剤所持と覚醒剤取締法違反

覚醒剤取締法では、許可なく覚醒剤を所持することを禁じています。
ですから、覚醒剤をただ持っているだけでも覚醒剤取締法違反という犯罪になるのです。
加えて、覚醒剤所持行為を営利目的で行っていた場合、単純に所持しているよりも刑罰が重くなります。

覚醒剤取締法第41条の2
第1項 覚醒剤を、みだりに、所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者(第42条第5号に該当する者を除く。)は、10年以下の懲役に処する。
第2項 営利の目的で前項の罪を犯した者は、1年以上の有期懲役に処し、又は情状により1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金に処する。
第3項 前二項の未遂罪は、罰する。

覚醒剤取締法第41条の2第1項では、単純な覚醒剤所持行為、すなわち自分で覚醒剤を使用するためなどの目的で覚醒剤を所持していた場合についての処罰を定めています。
それに対して、覚醒剤取締法第41条の2第2項では、営利目的での覚醒剤所持行為、例えば覚せい剤を他者に販売するための所持行為などについての処罰を定めています。
これら2つを比較すると、単純な覚醒剤所持行為よりも営利目的の覚醒剤所持行為の方が重い刑罰が定められていることが分かります。
営利目的で覚醒剤を所持していた方が、覚醒剤を拡散させるという面でも、それで利益を出そうとしていたという面でも、悪質性が高いと判断されるのです。

ですから、何の目的で覚醒剤を持っていたかということは非常に重要なことなのですが、覚醒剤所持行為の目的が何だったかということは、覚醒剤を所持していた人の内心の問題ですから、目に見えるわけではありません。
もちろん所持していた覚醒剤の量や事件関係者とのやり取りの内容などの客観的な事情も考慮されますが、覚醒剤を所持していた本人の取調べでの供述も重要となってきます。
もしも営利目的以外の目的で覚醒剤を所持していたのに営利目的での覚醒剤所持であると判断されてしまえば、不当に重い刑罰を受けることになりかねないからです。

だからこそ、まずは刑事事件に強い弁護士と直接話し合って、取調べへの対応方法や被疑者の持っている権利についてアドバイスをもらうことが重要なのです。

・逮捕直後の接見するメリットとは?

弁護士が持っている権利の1つに、接見交通権というものがあります。
この接見交通権が保障されていることで、弁護士は被疑者・被告人と立会人なくして接見(面会)ができ、さらに、逮捕後48時間という家族の方でさえ接見(面会)のできない時間帯でも接見(面会)できるのです。

この弁護士の接見(面会)を通して、ご家族への伝言の授受や、取調べへの助言などを行うことができるため、被疑者・被告人ご本人やご家族の精神的負担の軽減を図ることが可能です。
先ほど触れたように、覚せい剤所持事件では取調べへの対応も重要となりますから、早期に弁護士と会ってアドバイスをもらっておくことが大切となるのです。
また、弁護士が接見(面会)に行くことで、刑事事件の今後の流れや今現在の状況を逐一知ることができるため、ご本人やご家族の不安も解消することができます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部の弁護士は、初回接見サービスなどを通じて、覚醒剤取締法違反で逮捕されてお困りの方のサポートをいたします。
刑事事件・薬物事件で逮捕されてお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部の弁護士まで、ご相談ください。

覚醒剤使用事件と再犯防止の弁護活動

2021-08-23

覚醒剤使用事件と再犯防止の弁護活動

覚醒剤使用事件再犯防止の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

Aさんは、京都市北区に住んでいる会社員です。
Aさんは、以前から覚醒剤に興味を持っており、SNSを通じて覚醒剤を購入すると、自分で使用するようになりました。
Aさんが覚醒剤を使用するようになってしばらくしてから、Aさんと同居する家族がAさんの挙動がおかしいことに気付き、京都府北警察署に相談したところ、京都府北警察署が捜査を開始し、Aさん宅へ家宅捜索へ入りました。
そこでAさんの所持していた覚醒剤が発見され、さらにAさんの簡易鑑定の結果が要請であったため、Aさんは覚醒剤取締法違反の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんの家族は、覚醒剤には依存性があると聞いたことがあったため、Aさんが今後同じことを繰り返さずに社会復帰できるようにしてあげたいと考え、京都市の覚醒剤事件に対応している弁護士に今後について相談することにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・覚醒剤の使用と犯罪

多くの方がご存知の通り、覚醒剤は持っているだけでも犯罪となる違法薬物ですし、もちろん使用することも犯罪となります。
覚醒剤取締法では、覚醒剤の所持や使用を以下のように規制しています。

覚醒剤取締法第41条の2
第1項 覚醒剤を、みだりに、所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者(第42条第5号に該当する者を除く。)は、10年以下の懲役に処する。
第2項 営利の目的で前項の罪を犯した者は、1年以上の有期懲役に処し、又は情状により1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金に処する。
第3項 前二項の未遂罪は、罰する。

覚醒剤取締法第41条の3第1項
次の各号の一に該当する者は、10年以下の懲役に処する。
第1号 第19条(使用の禁止)の規定に違反した者

覚醒剤の所持や使用は、「10年以下の懲役」という重い刑罰が設定されています。
罰金刑のみの規定がないことから、覚醒剤の所持や使用による覚醒剤取締法違反で起訴されるということは必ず公開の法廷で裁判をするということであり、有罪になるということは執行猶予が付かない限り刑務所に行くということです。

・覚醒剤取締法違反と再犯防止

上記事例のAさんのように、覚醒剤使用事件などの違法薬物に関連する刑事事件では、同居する家族などが様子のおかしいことに気付いて警察に通報したり相談したりすることで発覚することもあります。
こうしたケースでは、通報したご家族が、覚醒剤を使用してしまった人に対して嫌がらせで通報や相談をするわけではなく、どうにか助けることはできないかと苦渋の決断をして通報や相談をされているケースも多いです。
今回の事例のAさんの家族が心配しているように、覚醒剤に依存性があることは広く知られています。
さらに、覚醒剤の使用が続くことで、心身に影響を及ぼしてしまうことも多くの方がご存知でしょう。
こういった悪影響を避けてやりたいという一心で、ご家族などが警察への通報や相談に及ぶケースもあるのです。

しかし、今回の事例のAさんがそうであるように、覚醒剤に関わる刑事事件では、被疑者が逮捕され、身体拘束されてしまうことが多いです。
覚醒剤自体が隠滅しやすいものであることに加え、売買などで関わっている事件関係者が多く口裏合わせが疑われることなどがその理由です。
一度逮捕・勾留されてしまえば、釈放されるまでの期間は強制的に社会と離れることとなってしまいますから、ご家族としては、覚醒剤の使用からの脱却と合わせて、できるだけ早くスムーズに社会復帰をさせたいと考えられることでしょう。

覚醒剤の再犯防止活動としては、専門機関でのカウンセリング・治療を受けるなど専門家のサポートを受けることや、本人の反省を深めるための振り返り、それまでの薬物に関連した人間関係を断つことなどが主だった活動として挙げられるでしょう。
こうしたカウンセリング・治療などは早期に取り組みはじめ、継続することが大切ですから、釈放を求める活動と合わせて開始することが望ましいでしょう。
再犯防止活動に取り組むことは、覚醒剤を使用してしまった本人の今後のためになることはもちろん、裁判等で寛大な処分を求めていくときにも有利に働く事情となり得ます。
公判活動のためにも、刑事事件の当事者となった人のためにも、早期に活動の準備・開始ができるよう、まずは刑事事件の専門家に相談してみましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、覚醒剤使用事件などの薬物事件に関するご相談・ご依頼も受け付けています。
まずはお気軽にご相談ください。

大麻使用と大麻取締法違反

2021-05-24

大麻使用と大麻取締法違反

大麻使用大麻取締法違反について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

大学生のAさんは、友人に誘われて京都府八幡市にあるクラブに行きました。
喫煙者でもあったAさんは、友人におすすめだと渡されたタバコを吸っていました。
すると、そこに京都府八幡警察署の警察官が踏み込んできて、捜査が開始されました。
どうやらこのクラブでは薬物の取引が行われており、Aさんが手にしていたタバコにも大麻が含まれていたようです。
Aさんは大麻取締法違反の容疑で京都府八幡警察署に同行するよう求められました。
Aさんは、今後自分がどのようなことになるのか分からず、不安に思っています。
(※この事例はフィクションです)

・大麻取締法違反の規制

大麻大麻取締法によって規制されているということは、多くの方がご存知であることでしょう。
大麻取締法第1条によると、大麻取締法にいう大麻は、「大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く)並びに大麻草の種子及びその製品を除く」と定義されています。
この定義に含まれる大麻や大麻製品の所持・栽培・輸出入を行うには都道府県知事や厚生労働大臣の免許を受けるなどの必要があります。
この免許制度によって大麻関連の研究者などが大麻の栽培や所持が可能となっています。

ここで注意したいのが、現行の大麻取締法では、大麻の使用は大麻取締法で処罰対象とされていないということです。
大麻草の栽培や大麻の輸出入の法定刑は7年以下の懲役(大麻取締法第24条第1項)、営利目的でこれらを行えば10年以下の懲役(大麻取締法第24条第2項)とされています。
大麻の所持や譲渡・譲受についても、私的な目的であれば5年以下の懲役(大麻取締法第24条の2第1項)、営利目的で7年以下の懲役(大麻取締法第24条の2第2項)という法定刑が定められています。
しかし、現在の大麻取締法には大麻の使用を処罰する規定はありません。

大麻の使用が処罰対象とされていない理由は複数存在しますが、その1つには大麻が古くから生活の中で利用されており、そのために麻を栽培している農家などが栽培の際に大麻の成分を吸ってしまう可能性があるとされていたことが挙げられます。
しかし、最近では大麻の使用罪を大麻取締法に加える法改正の準備も進められており、今後法改正が行われれば、大麻の使用自体も大麻取締法違反となる可能性はあります。

今回の事例について検討してみましょう。
大麻に限らず、捜査機関が薬物事犯の検挙を行うためには、取引現場や使用現場を押さえることが重要でしょう。
そのために噂や情報提供者からの情報をもとに事前に入念な捜査が行われたり(いわゆる内偵捜査など)、薬物の売人などをあえて泳がせて取引の現場で一網打尽にするというような手法(おとり捜査など)がとられたりします。
今回のケースでも、捜査機関は得られた情報をもとにした事前に念入りな捜査をした上で検挙に踏み切ったのでしょう。

そしてAさんは、その検挙の場に居合わせた上、大麻の含まれた煙草を吸っていたようです。
大麻を吸う=大麻の使用行為自体は、先ほど触れた通り、現行の大麻取締法では処罰される行為ではありません。
しかし、大麻を使用するためには大麻を所持しなければいけませんから、大麻の使用行為で大麻取締法違反にはならないとしても、大麻の所持行為によって大麻取締法違反となると考えられるのです。

ですが、当然Aさんが大麻であるということを全く知らなかったという場合には、Aさんには大麻取締法違反の故意がないということになりますので、大麻取締法違反は成立しないことになります。
その場合は取調べなどにおいて故意がなかったことをきちんと主張するべきでしょう。
ただし、「大麻である」とはっきりわかっていたわけではなくとも、「違法薬物かもしれない(がそれでもいい)」というような形で認識していた場合には故意が認められる可能性も出てきますので、まずは専門家に相談し、自分のケースがどのような判断をされうるのか把握しておくことが大切でしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、大麻の使用やそれに関わる大麻取締法違反事件のご相談も受け付けています。
まずはお気軽に0120-631-881までお問い合わせください。

薬機法の定める「医薬品」とは?

2021-04-19

薬機法の定める「医薬品」とは?

薬機法の定める「医薬品」について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都市左京区に住んでいるAさんは、インターネット上に自身のECショップを開設していました。
Aさんは、そこで海外から輸入したサプリメントや薬を販売していました。
するとある日、京都府下鴨警察署の警察官がAさんのもとにやってきて、Aさんは無許可販売による薬機法違反の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんは、「海外で使われているサプリメントや薬なのだから販売しても問題ないはずなのではないか」と薬機法違反で逮捕された理由が分からずにいます。
そこでAさんは、Aさんの逮捕を知って家族が接見を依頼した弁護士に会うと、自身の逮捕容疑である薬機法違反について詳しく話を聞いてみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・薬機法の「医薬品」とは

前回の記事では、薬機法の「医薬品」の販売には許可や承認が必要であり、それらを得ずに「医薬品」を販売すると薬機法違反という犯罪になることを取り上げました。
では、そもそも薬機法のいう「医薬品」に当てはまるものとしてどういったものがあるのでしょうか。
今回の記事で詳しく確認していきましょう。

まず、薬機法では、「医薬品」を以下のように定義づけています。

薬機法第2条第1項
この法律で「医薬品」とは、次に掲げる物をいう。
第1号 日本薬局方に収められている物
第2号 人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物であつて、機械器具等(機械器具、歯科材料、医療用品、衛生用品並びにプログラム(電子計算機に対する指令であつて、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。以下同じ。)及びこれを記録した記録媒体をいう。以下同じ。)でないもの(医薬部外品及び再生医療等製品を除く。)
第3号 人又は動物の身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とされている物であつて、機械器具等でないもの(医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品を除く。)

ここで、「医薬品」の定義の中に、「人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物」(薬機法第2条第1項第2号)や「人又は動物の身体の構造又は機能に影響を及ぼすことが目的とされている物」(薬機法第2条第1項第3号)といった言葉が含まれていることから、目的が何であるかということも「医薬品」の定義に関わっていることが分かります。
そのため、医薬品的な効能や効果を標ぼうしてしまうと、その物に医薬品的な目的を持たせてしまうことになります。
「標ぼう」とは、その物の販売に関連して行われるすべての説明のことを指します。
この「標ぼう」には、その物の容器や包装に表示してある文章や言葉、その物についてのチラシやパンフレット、広告なども含まれます。

例えば、服用しても特別な効果のない水を「この水はXという病気の治療に効果があります」といった表記を水のペットボトルやチラシに記載した場合、その水に「Xという病気の治療」という医薬品的な効能がある標ぼうがなされたことになり、それによってその水が「人又は動物の疾病の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされている物」(薬機法第2条第1項第2号)と捉えられ、薬機法上の「医薬品」に該当することになるのです。

つまり、もともと医薬品として使用される成分などを含む場合だけでなく、医薬品的な効果や効能を「標ぼう」された時点でその物は薬機法上の「医薬品」に含まれることになり、販売するには薬機法上の許可や承認が必要となるのです。
一般のイメージでは、「医薬品」といえば薬局で処方されるような錠剤や飲み薬などが想像されやすいですが、そういった分かりやすいものだけでなく、薬機法上の「医薬品」はこうした定義になっていることに注意が必要です。

無許可販売や無承認販売により薬機法違反となった場合、科せられる可能性のある刑罰は「3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金」と軽くはありません(薬機法第84条)。
さらに、これまで確認してきたとおり、法律によっては規制しているものの定義が分かりづらいものもあります。
こういったことからも、薬機法違反事件などの刑事事件の当事者になってしまったら、専門家の弁護士に相談・依頼されることをおすすめします。
自分や家族にかけられている容疑がどういったものなのか、何が犯罪に触れてしまったのかきちんと理解することで、取調べなどへの対応も適切に応じていけることが期待できます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、薬機法違反事件を含む刑事事件少年事件のご相談・ご依頼にも迅速に対応しています。
京都府内の薬機法違反事件などの刑事事件にお困りの際は、遠慮なくご相談ください。

無許可販売による薬機法違反事件

2021-04-15

無許可販売による薬機法違反事件

無許可販売による薬機法違反事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都市左京区に住んでいるAさんは、インターネット上に自身のECショップを開設していました。
Aさんは、そこで海外から輸入したサプリメントや薬を販売していました。
するとある日、京都府下鴨警察署の警察官がAさんのもとにやってきて、Aさんは無許可販売による薬機法違反の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんは、「海外で使われているサプリメントや薬なのだから販売しても問題ないはずなのではないか」と薬機法違反で逮捕された理由が分からずにいます。
そこでAさんは、Aさんの逮捕を知って家族が接見を依頼した弁護士に会うと、自身の逮捕容疑である薬機法違反について詳しく話を聞いてみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・薬機法と医薬品の販売

薬機法とは、正式名称を「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」という法律です。
元々は薬事法などとも呼ばれていたこの法律ですが、改正を経て法律名も変更となり、現在の形となりました。
薬機法は、法律名にもある通り、医薬品や医療機器の品質、有効性、安全性の確保やそれらの使用によって危険が生じないための措置や規制、研究開発のための措置などを定める法律です。
なお、薬機法は医薬品だけでなく医薬部外品や化粧品についても規制しており、それに加えていわゆる危険ドラッグ(指定薬物)の規制をしている法律でもあります。

この薬機法では、名前に含まれている「医薬品」の販売について、以下のように定めています。

薬機法第12条第1項
次の表の上欄に掲げる医薬品(体外診断用医薬品を除く。以下この章において同じ。)、医薬部外品又は化粧品の種類に応じ、それぞれ同表の下欄に定める厚生労働大臣の許可を受けた者でなければ、それぞれ、業として、医薬品、医薬部外品又は化粧品の製造販売をしてはならない。
第49条第1項に規定する厚生労働大臣の指定する医薬品 第一種医薬品製造販売業許可
前項に該当する医薬品以外の医薬品 第二種医薬品製造販売業許可
医薬部外品 医薬部外品製造販売業許可
化粧品 化粧品製造販売業許可

薬機法第14条第1項
医薬品(厚生労働大臣が基準を定めて指定する医薬品を除く。)、医薬部外品(厚生労働大臣が基準を定めて指定する医薬部外品を除く。)又は厚生労働大臣の指定する成分を含有する化粧品の製造販売をしようとする者は、品目ごとにその製造販売についての厚生労働大臣の承認を受けなければならない。

薬機法第24条第1項
薬局開設者又は医薬品の販売業の許可を受けた者でなければ、業として、医薬品を販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列(配置することを含む。以下同じ。)してはならない。
ただし、医薬品の製造販売業者がその製造等をし、又は輸入した医薬品を薬局開設者又は医薬品の製造販売業者、製造業者若しくは販売業者に、医薬品の製造業者がその製造した医薬品を医薬品の製造販売業者又は製造業者に、それぞれ販売し、授与し、又はその販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列するときは、この限りでない。

薬機法第84条
次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第3号 第14条第1項又は第13項の規定に違反した者
第9号 第24条第1項の規定に違反した者

薬機法第12条第1項では、医薬品等を製造販売するためには厚生労働大臣の承認を得なければならないということになっています。
そして、薬機法第24条第1項によると医薬品を販売するには「薬局開設者又は医薬品の販売業の許可を受けた者」でなくてはならないということが定められています。
つまり、医薬品等を販売する際にこれらの承認や許可を得ていなければ、薬機法違反という犯罪になるのです。
これは実際の店舗での販売だけでなく、今回のAさんのようなインターネット上のECショップでも適用されます。
ですから、たとえインターネット上であっても医薬品等を販売する場合には、薬機法上の承認や許可を得なければならないのです。

では、そもそもその薬機法上の「医薬品」とはどういったものなのでしょうか。
次回の記事で詳しく触れていきます。

刑事事件専門弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、無許可販売による薬機法違反事件についてのご相談も受け付けています。
刑事事件専門だからこそ、なかなか耳慣れないケースの刑事事件でも安心してご相談いただけます。
まずはお気軽に0120-631-881からお問い合わせください。

未成年の大麻取締法違反事件

2021-04-08

未成年の大麻取締法違反事件

未成年大麻取締法違反事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

Aさんは、京都市下京区に住む中学生です。
Aさんは、大麻について興味を持っており、SNSを通じて大麻を購入し、自分の部屋に購入した大麻を保管していました。
大麻を購入してしばらくした頃、Aさんに大麻を販売した売人が京都府下京警察署の捜査によって摘発され、購入履歴からAさんの自宅にも京都府下京警察署が家宅捜索に訪れました。
家宅捜索によってAさんの部屋から大麻が発見され、Aさんは大麻取締法違反の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんの家族は、まさか中学生であるAさんが違法薬物を所持していたとは思いもよらず、突然の逮捕に困り果ててしまいました。
そこでAさんの家族は、とにかく専門家の力を頼ろうと、京都府の逮捕や少年事件に対応している弁護士に接見を依頼し、詳しい話を聞いてみることにしました。
(※令和3年3月1日京都新聞配信記事を基にしたフィクションです。)

・未成年の大麻所持事件

多くの方がご存知のように、大麻は所持しているだけでも犯罪となる違法薬物です。
以下のように、大麻取締法では原則として大麻の所持を禁止しており、大麻を所持することは大麻取締法違反となります。

大麻取締法第24条の2第1項
大麻を、みだりに、所持し、譲り受け、又は譲り渡した者は、5年以下の懲役に処する。

Aさんの家族が考えていたように、大麻のような違法薬物は簡単には手に入れられないだろう、未成年が大麻を所持することはできないだろうというイメージもあるでしょうが、実際には未成年による大麻所持事件は起きています。

法務省による令和2年版犯罪白書によると、令和元年に大麻取締法大麻に関連した麻薬特例法違反で検挙された20歳未満の者は609人とされています。
大麻に関連して検挙される未成年は平成26年から年々増加傾向にあり、令和元年は前年よりも42パーセント増加しているとのことでした。
さらに、大麻取締法違反で検挙された者で事件当時就学していた247人(20歳以上の者も含む)を就学状況別に見ると、大学生132人、高校生109人、中学生6人という内訳であったそうです。
これを見れば、たとえ「未成年だから」「まだ中学生/高校生だから」といって大麻取締法違反事件とかかわらないとは言えないということがお分かりいただけると思います。

それでも、「不良集団とかかわっていなければ大麻などの違法薬物に関わる機会もない」と思う方もいらっしゃるでしょう。
ですが、先ほど挙げた令和2年版犯罪白書によると、令和元年に大麻取締法違反により鑑別所に入った少年441人のうち、57.1パーセントは暴力団や暴走族、地域的不良集団などの不良集団とのかかわりはない少年たちだったそうです。
つまり、普段から素行のよくないグループとつるんでいなくとも、大麻取締法違反事件に関わってしまう可能性もあるのです。
未成年による大麻取締法違反事件は件数が非常に多いというわけではありませんが、全くかかわりのない話でもないということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

・未成年の大麻取締法違反事件と弁護士

では、実際に自分の子供が大麻取締法違反事件に関わってしまったらどうすべきかというと、まずは弁護士に相談し、迅速に弁護活動・付添人活動に取りかかってもらうことをおすすめします。

令和2年版犯罪白書では、鑑別所に入った少年451人の終局処分の内訳が、少年院送致が47.5%、保護観察が30.2%、検察官送致(年齢超過含む)が1.8%、不処分・審判不開始が0.7パーセント、未決が20パーセントとなっています。
当然少年が鑑別所に入らずに終局処分まで進む少年事件もあるため、未成年による大麻取締法違反事件全てを含めての処分結果ではありませんが、それでも少年院送致が半数程度を占めていることからも、大麻取締法違反事件が重く考えられていることが分かります。
だからこそ、少年事件刑事事件に詳しい弁護士のサポートを受けながら、適切な処分を目指していくことが有効と考えられるのです。

さらに、令和2年版犯罪白書によれば、令和元年に大麻取締法違反で検挙された20歳未満の者609人のうち、59人は以前大麻取締法違反で検挙されたことがあり、再度大麻取締法違反で再非行をした少年だとされています。
約10パーセントの少年が同じ犯罪を繰り返してしまっていることからも、再犯防止の対策を具体的に立てた上で実行していく必要があることが分かります。
少年事件では、少年が更生するために適切な環境を用意することが非常に重要ですから、そういった意味でも再犯防止策に取り組むことは大切です。
ただし、当事者だけではなかなか取り組みづらいということも事実ですから、専門家である弁護士にアドバイスをもらいながら取り組んでいくことが望ましいといえるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、大麻取締法違反のような薬物事件にも対応しています。
成人の刑事事件だけでなく、少年事件にも数多く対応している弁護士だからこそ、少年事件の始まりから終わりまで丁寧なサポートが可能です。
まずはお気軽にご相談ください。

友人の危険ドラッグで逮捕されてしまったら

2021-04-05

友人の危険ドラッグで逮捕されてしまったら

友人の危険ドラッグ逮捕されてしまったというケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都市下京区に住むAさんは、友人であるBさんがいわゆる危険ドラッグをたびたび使用しているという話を聞きました。
そして、Aさん自身は危険ドラッグを使用することはありませんでしたが、Bさんが置き忘れていった危険ドラッグをAさんの自宅に預かったり、Bさんが保管できない分の危険ドラッグをAさんの自宅で保管したりしていました。
Aさんは、「自分は危険ドラッグを使っていないし、あくまで友人Bさんの危険ドラッグなのだから自分が大事になることはないだろう」と考えていましたが、Bさんが京都府下京警察署に摘発されたことをきっかけに、Aさんも危険ドラッグを所持していたことによる薬機法違反の容疑で京都府下京警察署逮捕されてしまいました。
Aさんは、「自分の物ではない危険ドラッグ逮捕されるのか」と疑問に思い、家族の依頼を受けて接見にやってきた弁護士に相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・友人の危険ドラッグでも「所持」になる?

今回のAさんは、友人Bさんの危険ドラッグを預かったり保管したりしていたことで危険ドラッグの所持による薬機法違反の容疑で逮捕されているようです。
このように元々自分の物ではない友人の危険ドラッグを預かっていたような場合でも「所持」となってしまうのでしょうか。

まずは危険ドラッグの所持について定めている薬機法の条文を確認してみましょう。

薬機法第76条の4
指定薬物は、疾病の診断、治療又は予防の用途及び人の身体に対する危害の発生を伴うおそれがない用途として厚生労働省令で定めるもの(以下この条及び次条において「医療等の用途」という。)以外の用途に供するために製造し、輸入し、販売し、授与し、所持し、購入し、若しくは譲り受け、又は医療等の用途以外の用途に使用してはならない。

薬機法のいう「指定薬物」がいわゆる危険ドラッグのことを指します。
つまり、危険ドラッグを厚労省令で定めるもの以外に所持したり使用したりすることが薬機法で禁止されているわけです。
当然、今回の事例に出てくるAさんの友人Bさんのように、自分に使用する目的で危険ドラッグを所持・使用することはこの薬機法に違反することになります。

では、Aさんのように、他人の危険ドラッグを預かっていたような場合はどうでしょうか。
薬機法でいう危険ドラッグの「所持」とは、危険ドラッグを自分の支配・管理下に置いておくことを指します。
ですから、危険ドラッグを持ち歩いているといった物理的に危険ドラッグを「持って」いる場合だけでなく、例えば自宅のどこかに危険ドラッグを保管しているといった場合でも「所持」していることになります。

今回の事例のAさんは、友人Bさんの危険ドラッグを、危険ドラッグであると知りながら自宅に預かったり保管したりしています。
このことから、Aさんは危険ドラッグを自分の支配・管理下に置いていた=危険ドラッグを「所持」していたと考えられたのでしょう。
こうした場合、たとえ元々はAさんの物でなかったとしても、危険ドラッグと知りながら自分の支配・管理下に置いていたことから薬機法違反となると考えられます。

危険ドラッグ所持による薬機法違反は「3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科」(薬機法第84条第28号)となっているため、非常に重い犯罪です。
「元々自分の物ではないから」といって危険ドラッグと知りながら預かったり保管したりすることを避けることはもちろん、もしもそういった行為をしてしまったことで薬機法違反の被疑者となってしまったら、すぐに弁護士に相談することが望ましいでしょう。

なお、ここで注意が必要なのは、今回のAさんのようなケースでも、Bさんから預かったものが危険ドラッグだと分からなかったような場合には話が異なるということです。
この場合、「危険ドラッグ(違法薬物)を所持する」という認識=薬機法違反の故意がないことになりますから、状況によっては冤罪を主張していくことになるでしょう。
ただし、「危険ドラッグだと知らなかった」と言えばその主張がそのまま通るというわけではありません。
Aさん自身の主張だけでなく、その時の客観的な事情、例えばAさんが預かったものが危険ドラッグであると分からないような状況だったのか、Bさんとの関係やBさんの危険ドラッグ使用をAさんが把握していたのかなどを踏まえてAさんに薬機法違反の故意があったのかどうか判断されることになるでしょう。
こうした場合は特に取調べなどに慎重に対応することが求められますから、より弁護士に相談・依頼するメリットが大きいといえるでしょう。

危険ドラッグなどに関連した違法薬物事件では、違法薬物自体の証拠隠滅が容易なことや関係者が多数存在することなどから、Aさんのように逮捕されて捜査されることも少なくありません。
逮捕などの身体拘束が伴う捜査には時間の制約があるため、早急に弁護活動が開始されることが望ましいです。
だからこそ、逮捕を知ったその時から、弁護士への相談をご検討ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、お問い合わせを24時間いつでも受け付けています。
専門スタッフがご相談者様それぞれの状況に合わせたサービスをご案内いたします(0120-631-881)。
まずはお気軽にお電話ください。

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