再審

1.再審とはどんな制度ですか。

確定裁判における事実認定の誤りを正すものです。

有罪判決が確定した人を救済するために使われるものです。

なお、上訴とは、まだ確定していない判決に対して行われる点で異なります。

※判決が言い渡された後上訴をしないで14日間経過した場合などには、判決が確定します。

2.再審はどのような場合にできますか?

主に、3つに大別されます。

  1. 確定判決により原判決の証拠が偽造、変造又は虚偽であることが証明された場合
  2. 新証拠が発見された場合
  3. 確定判決により関与した裁判官などに職務犯罪のあったことが証明された場合

です。

実際には、再審請求のほとんどが②を理由としたものです。

「有罪の言渡を受けた者に対して無罪若しくは免訴を言い渡し、刑の言渡を受けた者に対して刑の免除を言い渡し、又は原判決において認めた罪より軽い罪を認めるべき明らかな証拠をあらたに発見したとき。」(刑事訴訟法435条6号)

つまり、「明らかな証拠」(証拠の明白性)と「あらたに発見した」(証拠の新規性)ことが必要となります。

3.再審は誰が請求できるの?

刑事訴訟法439条1項には次の者が列挙されています。

  1. 検察官
  2. 有罪判決を受けた人
  3. 有罪判決を受けた人の法定代理人など  
  4. 有罪判決を受けた人が死亡した又は心神喪失状態の場合、配偶者、直系親族、兄弟姉妹

ここで、重要なのが④です。

有罪のそしりをうけたまま亡くなられた方であっても、ご家族の方(配偶者、直系親族、兄弟姉妹)がその無念をはらすべく再審請求できるということです。

4.再審の裁判はどうなるのですか?

裁判所は、再審請求に理由がある場合、再審開始決定を行います。

再審開始決定がなされると、再審で改めて問題となる事件について、有罪無罪の判断がなされます。

一方で、裁判所が再審請求を認めない場合もあります。この場合、裁判所は請求棄却決定をします。

5.再審請求には期限があるのですか?

再審請求はいつでもできます。控訴・上告とは異なります。

6.再審制度の見直しについて

令和8年7月現在国会において再審制度見直しのための刑事訴訟法の改正の議論が進んでいます。現時点において改正案が参議院で可決され、戦後初の再審制度の見直しがなされる見通しが高くなっています。

再審制度見直しの内容については大まかにいえば①証拠開示の提出命令制度の新設、②検察官抗告の原則禁止、③開示証拠の目的外使用への罰則、④審理手続きの明文化、⑤5年ごとの見直し規定の5点です。

①証拠開示の「提出命令制度」が新設されます

再審を求める側が入手できない証拠は、警察・検察の手元に眠ったままになりがちでした。改正法では、再審請求の理由に関連すると認められる証拠について、裁判所が検察官に開示を命じる制度が新たに設けられます。

改正前:開示するかは裁判官の裁量まかせ、検察官に法的な義務なし改正後:要件を満たせば裁判所が開示を「命じなければならない」

②検察官による「抗告」が原則禁止になります

裁判所が「再審を開始する」と決定しても、検察官が不服を申し立てる(抗告する)ことで、その決定が長期間確定しないという問題がありました。改正法では、この検察官の抗告を原則として禁止し、「決定を取り消すべき十分な根拠がある場合」など例外的な場合にのみ認めることとされました。

※ 完全な禁止ではなく「原則禁止+例外あり」という枠組みである点には、支援者側から懸念の声も上がっています。

③開示された証拠の目的外使用に罰則が設けられます

再審請求のために開示された証拠を、再審手続き以外の目的で第三者に提供する行為が、罰則付きで禁止されます。証拠開示を広げる一方で、その情報の取り扱いにも一定の歯止めがかけられた形です。

④再審請求審の手続きが明文化されます

これまで条文上の根拠が乏しかった、期日の指定や当事者(請求人・弁護人・検察官)の関与のあり方など、審理の進め方に関するルールが整備されます。これにより、事件や裁判所によって審理の進め方が大きく異なるという問題の改善が期待されます。

⑤付則で「5年ごとの見直し」が定められます

今回の改正内容が実際にうまく機能しているかを検証するため、施行後は5年ごとに制度を見直す旨が付則に盛り込まれています。証拠の目的外使用禁止についても、この見直しの検討対象に含まれることが国会審議の中で追加されました。

7.再審の裁判について

再審の審理を終えたときは、裁判所は収去の裁判を新たにしなければなりません。

この裁判においては、原判決の刑より重い刑を言渡すことはできません(不利益変更禁止の原則といい、控訴・上告の場合と同様です)。

また、無罪の言渡しをしたときは、官報および新聞紙に掲載して、その判決を公示しなければならないと規定されています。

8 終わりに

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、再審事由が存在するかをしっかりと見極めたうえで、あなたとともに戦います。

冤罪や不当な判決を受け、再審を検討されている方は、ぜひ一度当事務所にご相談ください。

特に今後再審制度は法改正がなされる見通しが高く、大きな転換点を迎えていると言っても過言ではありません。
証拠開示のルール化や検察官の抗告の制限は、えん罪救済の実効性を高める一歩といえます。一方で、抗告は「全面禁止」ではなく「原則禁止」にとどまり、証拠開示の範囲も「相当と認めるとき」という要件付きであるなど、運用次第で効果が左右される部分も残されています。実際にご家族やご自身が再審を検討されている場合は、改正法の施行時期や個別事件への適用関係について、早めに専門家へご相談いただくことをおすすめします。

あいち刑事事件総合法律事務所では刑事事件を専門に取り扱う弁護士が、直接「無料相談」を行います。

被疑者が逮捕された事件の場合、最短当日に、弁護士が直接本人のところへ接見に行く「初回接見サービス」もご提供しています。

 

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