自転車の飲酒運転で道交法違反

2019-02-12

自転車の飲酒運転で道交法違反

京都市南区に住んでいるAさん(30歳 会社員)は、自宅近くの居酒屋で開かれた飲み会に参加しました。
Aさんはその時、自転車で居酒屋まで向かって飲み会に出席したのですが、帰る際には酔っ払って足元がふらついていました。
Aさんは、「何も自動車を運転するわけではないのだから大丈夫だろう。」と考え、乗ってきた自転車にそのまま乗って帰路につきました。
しかし、道中Aさんは運転を誤って単独事故を起こし、骨折するけがを負ってしまいました。
通行人が救急車を呼んでくれ、Aさんは病院まで運ばれたのですが、その際、京都府南警察署の警察官から、「飲酒運転していたため、道交法違反となる。後日、警察署で話を聞きたい」と言われてしまいました。
Aさんは自転車の飲酒運転でも犯罪になるとは思っていなかったため、驚き、出頭の前に弁護士に話を聞いてみることにしました。
(※平成31年2月8日京都新聞配信記事を基にしたフィクションです。)

・自転車で飲酒運転?

多くの方のイメージでは、飲酒運転という犯罪は自動車やバイクを運転した際のものであるのではないでしょうか。
しかし、態様によっては、Aさんのような自転車での飲酒運転でも犯罪となってしまうことに注意が必要です。
まずは、道交法(正式名称:道路交通法)の該当条文を見てみましょう。

道交法65条1項(酒気帯び運転)
何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。

道路交通法117条の2
次の各号のいずれかに該当する者は、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
1号 第65条(酒気帯び運転等の禁止)第1項の規定に違反して車両等を運転した者で、その運転をした場合において酒に酔った状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態をいう。以下同じ。)にあったもの

この道交法117条の2の1項は、飲酒運転の中でも「酒酔い運転」と呼ばれる種類のものです。
酒酔い運転は、「酒に酔った状態」、つまり、千鳥足であったりろれつがまわっていなかったりする状態で「車両等」を運転した場合に成立するものです。
この条文の「車両等」という言葉からは、なかなか自転車というイメージが浮かびにくいでしょう。
しかし、道交法には次のように定義されています。

道路交通法2条
この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
8号 車両 自動車、原動機付自転車、軽車両及びトロリーバスをいう。
11号 軽車両 自転車、荷車その他人若しくは動物の力により、又は他の車両に牽けん引され、かつ、レールによらないで運転する車(そり及び牛馬を含む。)であつて、身体障害者用の車いす、歩行補助車等及び小児用の車以外のものをいう。

つまり、道交法の中の「車両」には「軽車両」が含まれており、「軽車両」の中には「自転車」が含まれているということなのです。
ですから、自転車であっても酒酔い運転にあたる飲酒運転をしてしまえば道交法違反になってしまうのです。
なお、飲酒運転のうち、酒気帯び運転(呼気アルコール1リットル中0.15mg以上)であった場合には、自転車飲酒運転で道交法違反となることはありません(ただし、注意をされることはあるでしょうし、事故につながる可能性もありますから、注意が必要です。)。

道路交通法117条の2の2
次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
3号 第65条(酒気帯び運転等の禁止)第1項の規定に違反して車両等(軽車両を除く。次号において同じ。)を運転した者で、その運転をした場合において身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態にあったもの

そして、以前の道交法改正によって、自転車の酒気帯び運転等を2回行うと、安全講習を受ける義務が発生します。

自転車飲酒運転刑事事件化した際には、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士までご相談ください。
弊所の弁護士は、自動車だけでなく自転車飲酒運転に関連した刑事事件の取り扱いも行っております。
京都府南警察署までの初回接見費用:3万5,300円