Archive for the ‘性犯罪’ Category

のぞきで少年事件②

2019-09-11

のぞきで少年事件②

前回からの流れ~
Aくんは、京都市下京区の中学校に通っている15歳です。
ある日の下校途中、Aくんは自分の好みの女性がすぐそばのマンションの1階の部屋に入っていくのを目撃しました。
Aくんは女性のことが気になり、しばらくその姿を見ていると、ちょうどマンションの脇道部分に面している窓が風呂場の窓であることに気がつきました。
興味が出てきてしまったAくんは、その風呂場の窓の方へ行き、女性が風呂に入っている様子をのぞくようになりました。
後日、ついに女性がAくんののぞき行為に気づき、京都府下京警察署に通報しました。
その後の捜査でAくんがのぞき事件の犯人であることが発覚し、Aくんは京都府下京警察署に呼ばれることになりました。
Aくんの両親は寝耳に水のことで驚き、Aくんになぜそんなことをしたのか問い詰めましたが、Aくんはやましい気持ちがありなかなか両親に話すことができず悩んでいます。
そこで、AくんとAくんの両親は少年事件に精通している弁護士に相談し、のぞき事件への対応や、これからどういった活動をすべきなのかを相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・のぞき事件と住居侵入罪・建造物侵入罪

前回は、のぞき行為自体がどういった犯罪に抵触するのかについて取り上げましたが、のぞき事件では他にも犯罪が成立する可能性があります。
のぞきをするためにマンションの部屋やベランダ、敷地内に入っていたような場合には、住居侵入罪や建造物侵入罪が成立する可能性が出てくるのです。

刑法130条
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

住居侵入罪・建造物侵入罪は刑法の同じ条文に定められており、どこに侵入したかで罪名が変わります。
今回のようなのぞき事件の場合、女性の部屋やベランダに侵入したような場合は住居侵入罪が、マンションの敷地内に侵入したような場合は建造物侵入罪が成立すると考えられます。
これは、住居侵入罪や建造物侵入罪は、その住居や建造物の管理者の意思に反して侵入することで成立すると解されていることからで、マンションの個別の部屋やそれに付随するベランダはそこの住人が管理しており、そうでないマンションの共用部分や敷地内についてはマンションの管理人やオーナーが管理していることから、罪名が変化するのです。
こうした場合、示談交渉の相手も侵入した場所の管理者になるため、住居侵入罪となるか建造物侵入罪となるかでは示談交渉の相手も異なってくることにも注意が必要です。

また、住居侵入罪・建造物侵入罪については、実際にのぞき行為が達成されていなかったとしてものぞき目的で部屋内やベランダ内、マンションの敷地内に入っただけで成立してしまうことにも注意が必要となります。

・のぞきと少年事件

特に、今回のAくんがそうであるように、少年事件、とりわけ性犯罪にかかわるようなものでは、なかなか少年自身が家族に素直に話ができないケースも多く見られます。
実際にはやってしまったことに間違いがないにもかかわらず親の手前容疑を認められずに話がこじれてしまった、少年事件を起こした原因を正直に話すことができずに再犯防止のための対策が立てられなかった、というケースも少なくありません。

だからこそ、第三者である弁護士のサポートを受けながら少年事件に対応していくことで、スムーズな解決を目指すことができます。
親などの身近な人にはなかなか話しにくいことであっても、他人だからこそ打ち明けやすいというケースもあります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士は、刑事事件少年事件を専門に取り扱ってきていますから、まだ発展途上の少年が当事者だからこそ悩むポイントも多い少年事件への対応も心得ています。
まずはお気軽に弊所弁護士までご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所初回無料法律相談土日祝日も対応していますから、平日は仕事や学校があって相談しづらい、という少年やそのご家族の方でも安心です。
ご予約・お問い合わせも24時間いつでも受け付けていますから、遠慮なく0120-631-881までお電話ください。

のぞきで少年事件①

2019-09-09

のぞきで少年事件①

Aくんは、京都市下京区の中学校に通っている15歳です。
ある日の下校途中、Aくんは自分の好みの女性がすぐそばのマンションの1階の部屋に入っていくのを目撃しました。
Aくんは女性のことが気になり、しばらくその姿を見ていると、ちょうどマンションの脇道部分に面している窓が風呂場の窓であることに気がつきました。
興味が出てきてしまったAくんは、その風呂場の窓の方へ行き、女性が風呂に入っている様子をのぞくようになりました。
後日、ついに女性がAくんののぞき行為に気づき、京都府下京警察署に通報しました。
その後の捜査でAくんがのぞき事件の犯人であることが発覚し、Aくんは京都府下京警察署に呼ばれることになりました。
Aくんの両親は寝耳に水のことで驚き、Aくんになぜそんなことをしたのか問い詰めましたが、Aくんはやましい気持ちがありなかなか両親に話すことができず悩んでいます。
そこで、AくんとAくんの両親は少年事件に精通している弁護士に相談し、のぞき事件への対応や、これからどういった活動をすべきなのかを相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・のぞき事件と軽犯罪法

のぞき事件の場合、その態様によっては成立する犯罪が分かれます。
上記のAくんのように他人の風呂場をのぞき見した場合、まずは軽犯罪法違反とされる可能性があります。
軽犯罪法1条23号では、「正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者」を軽犯罪法違反とすることが規定されており、これに違反すると、拘留又は科料に処せられる可能性があります(ただし、Aくんの事件は少年事件となるため、原則として刑罰を受けることはありません。)。

なお、この「拘留」は、1日以上30日未満刑事施設に収容される刑罰のことで、捜査段階で逮捕に引き続いて行われる身体拘束である「勾留」とは別物です。
そして、「科料」は1,000円以上1万円未満を徴収する財産刑です。

・のぞき事件と迷惑防止条例違反

今回のAくんのように他人の風呂場をのぞき見た場合は、先述のように、軽犯罪法違反事件とされるケースが多いです。
しかし、その一方で、のぞきをした場所や態様が違えば、成立する犯罪も変わる可能性があるのです。
例えば、デパートや公園など、不特定多数の人が出入りする、いわゆる「公共の場所」で他人の下着等に対してのぞきを行った場合、軽犯罪法違反事件ではなく、各都道府県に定めのある、迷惑防止条例違反事件とされる可能性もあります。
京都府の迷惑防止条例(京都府迷惑行為防止条例)では、以下のような規定があります。

京都府迷惑防止条例3条1項
何人も、公共の場所又は公共の乗物において、他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法で、次に掲げる卑わいな行為をしてはならない。
1~3号 (略)
4号 みだりに、着衣で覆われている他人の下着又は身体の一部(以下「下着等」という。)をのぞき見すること。
5号 みだりに、前号に掲げる行為をしようとして他人の着衣の中をのぞき込み、又は着衣の中が見える位置に鏡等を差し出し、置く等をすること。
6号 みだりに、写真機等を使用して透視する方法により、着衣で覆われている他人の下着等の映像を見ること。

2項
何人も、公共の場所、公共の乗物その他の公衆の目に触れるような場所において、前項に規定する方法で、次に掲げる卑わいな行為をしてはならない。
2号 みだりに、前号に掲げる行為をしようとして他人の着衣の中をのぞき込み、又は着衣の中が見える位置に写真機その他の撮影する機能を有する機器を差し出し、置く等をすること。

こうしたのぞき行為であった場合、以上の京都府迷惑防止条例違反となり、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金となります(ただし、先ほど触れた通り、Aくんののぞき事件少年事件として扱われるため、原則として刑罰が科せられることはありません。)。

このように、のぞき行為自体でも、その態様や状況で成立する犯罪が変わってきます。
少年事件では原則として刑罰を受けることはありませんが、成人の刑事事件の場合では刑罰の重さも異なってきますし、軽犯罪法違反なのか京都府迷惑防止条例違反なのかによって逮捕される可能性も異なってきます。
こうした違いやそれぞれに行うべき対応は、事案によって変わるものですから、まずは弁護士に相談し、適切な対応の仕方や見通しを聞いてみましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、のぞき事件についてのご相談ももちろんお任せいただけます。
刑事事件少年事件にお困りの際は、遠慮なく弊所弁護士にご相談ください。
ご来所いただいての法律相談は初回無料でご利用いただけます。

少年鑑別所での面会も弁護士へ

2019-09-07

少年鑑別所での面会も弁護士へ

15歳のAさんは、京都市下京区で複数痴漢事件を起こし、京都府下京警察署に逮捕されました。
その後、釈放されたAさんでしたが、事件が京都家庭裁判所に送致されると、観護措置となることになり、少年鑑別所に収容されることになりました。
警察署から釈放されていたため、たいしたことにはならないと考えていたAさんとその両親は、少年鑑別所に収容となったことに不安を覚え、少年事件にも対応している弁護士に相談し、まずはAさんに面会に行ってもらうことにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・少年鑑別所

少年鑑別所とは、少年の資質や環境などを専門家が専門的に調査するための施設です。
少年事件を起こした少年が少年鑑別所に収容されるパターンは主に2つあります。

まずは、捜査段階=被疑者として警察や検察に捜査されている段階で行われる「勾留に代わる観護措置」となった場合です。
勾留に代わる観護措置」となった場合、被疑者である少年の留置場所は、警察署の留置所ではなく少年鑑別所となります。
勾留に代わる観護措置」とは、逮捕後の10日間、少年鑑別所に身体拘束をして捜査を行うもので、少年事件独特の手続きです。
この「勾留に代わる観護措置」となった場合、成人の刑事事件に見られるような勾留の延長は認められず、最大10日間の身体拘束期間の後は事件はすぐに家庭裁判所に送致されることになります。
そして、「勾留に代わる観護措置」の後、家庭裁判所に事件が送致された場合、次に説明する「観護措置」に自動的に切り替わり、引き続き少年鑑別所に身体拘束されることになります。

次に、事件が捜査機関から家庭裁判所に送致された後、「観護措置」となって、少年鑑別所に入ることになった場合です。
この場合の観護措置とは、通常4週間~8週間程度、少年鑑別所において、少年の性格等を専門的に調査するものを言います。
最初に触れた少年鑑別所の役割は、この「観護措置」の際に発揮されます。
観護措置」中、少年は少年鑑別所に収容され、家庭裁判所調査官や少年鑑別所の技師等から調査されます。

・少年鑑別所での面会

少年事件を起こした少年が少年鑑別所に収容された場合、警察署で面会するのとは何が異なるのでしょうか。

まず、少年鑑別所では、警察署のようにアクリル板の仕切りなしで面会することが可能となります(ただし、少年鑑別所によっては、勾留に代わる観護措置の場合はアクリル板のある部屋で面会させる場所もあります。)。
少年本人と遮るものなくコミュニケーションを取ることができるため、ご家族にとっても少年にとっても、ストレスの少ない面会ができます。

また、警察署での一般面会は近親者以外も可能ですが、少年鑑別所での一般面会は、近親者や保護者に限られており、誰でも面会できるというわけではありません。

なお、面会時間が10分~20分と限られていたり、受付が平日の昼間のみであったりすることは、警察署での一般面会と同様です。
しかし、土日祝日の面会については、弁護士であっても予約が必要であったりできなかったりするため、そういった点では警察署等の留置とは異なります。
どちらにせよ、ご家族の面会の際には事前に少年鑑別所や警察署にその日・その時間帯の面会が可能かどうか確認されてから面会に向かわれることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、少年鑑別所への接見依頼も承っております(初回接見サービス)。
少年事件も多く取り扱う弁護士が、少年本人はもちろんそのご家族にも、丁寧にご相談に乗らせていただきます。
接見のご依頼は、0120-631-881までお問い合わせください。

(京都市伏見区)直接殴らなくても公務執行妨害罪?②

2019-08-28

(京都市伏見区)直接殴らなくても公務執行妨害罪?②

~前回からの流れ~
Aさんは、京都市伏見区の路肩に運転していた自動車を停めて車内で休憩していたところ、あたりを巡回していた京都府伏見警察署の警察官から職務質問を受けました。
警察官は窓の外からAさんに職務質問をしていたのですが、Aさんは職務質問を受けることが億劫になり、車を急発進させました。
その結果、運転席のドアに手をかけていた警察官を引きずって転倒させ、軽傷を負わせる事態となりました。
Aさんは公務執行妨害罪と傷害罪の容疑で京都府伏見警察署に逮捕されることとなり、その知らせを聞いたAさんの家族は、急いで弁護士に相談することにしました。
相談を受けた弁護士は、まずは事件全体の詳細を知ると同時にAさんに今後の手続きや対応をアドバイスする必要があるとして、すぐに逮捕されているAさんに直接面会することにしました。
(※令和元年8月13日京都新聞配信記事を基にしたフィクションです。)

・直接殴らなくても公務執行妨害罪

前回の記事までで、Aさんのケースは「公務員」である京都府伏見警察署の警察官が、職務質問という「職務を執行する」際に起きた出来事であるため、ここでAさんが警察官に対して「暴行又は脅迫」を加えていると認められれば、Aさんは公務執行妨害罪に問われることになるだろうということが確認できました。
しかし、今回のケースでは、Aさんは警察官に直接殴る蹴る突き飛ばすといった暴行を加えているわけではありません。
こうした場合にも公務執行妨害罪は成立するのでしょうか。

結論から言うと、こうした場合でも公務執行妨害罪は成立する可能性があります。
過去の判例では、公務執行妨害罪のいう暴行・脅迫は、公務員に向けられた有形力の行使である必要はあるが、必ずしも直接に公務員の身体に加えられる必要はなく、公務員の身体に感応しうるものであれば足りる、と解釈されています(最判昭和37.1.23)。
よく挙げられる例としては、司法巡査が現行犯逮捕の現場で差し押さえて置いていた覚せい剤のアンプルを踏みつけて壊した行為(最決昭和34.8.27)があります。
その他、公務員本人ではなく、公務員の指揮下にその手足となって働き、職務の執行に密接不可分の関係にある補助者に暴行を加えられたような場合でも、公務執行妨害罪の「暴行」であると判断された例もあります(最判昭和41.3.24)。
つまり、直接公務員を殴りつけるなどの暴行でなくとも、公務執行妨害罪は成立しうるのです。

今回のAさんのケースを見てみると、Aさんは警察官の職務質問中、車を急発進させています。
警察官に直接分かりやすく暴行を加えたわけではありませんが、警察官がそばにいて自動車に触れていると認識して車を急発進させたのであれば、警察官への有形力の行使が認められ、職務質問中の警察官へ「暴行」を加えた=公務執行妨害罪であると判断される可能性が高いでしょう。

・公務執行妨害罪と傷害罪

今回のAさんは、公務執行妨害罪を犯してしまった際に、警察官に怪我を負わせてしまっています。
ですから、Aさんには公務執行妨害罪だけでなく、傷害罪も成立することが考えられます。

刑法204条
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

Aさんは警察官に怪我をさせようと思って車を発進させたわけではないかもしれませんが、傷害罪は暴行罪の結果的加重犯=結果が予想よりも重くなった場合に成立するより重い罪です。
つまり、公務執行妨害罪の「暴行」の結果、その結果が重くなり警察官に怪我を負わせていることから、Aさんには傷害罪が成立すると考えられるのです。

そして、今回の場合、Aさんは警察官に暴行を振るうという1つの行為によって、公務執行妨害罪と傷害罪という2つの罪を犯していることになります。
こうしたケースでは、「観念的競合」という考え方が用いられ、この2つの犯罪のうち最も重い刑により処断されます。
つまり、Aさんの場合では、公務執行妨害罪と傷害罪では傷害罪の法定刑の方が重く設定されていますので、傷害罪の法定刑の範囲で処罰が決められるということになります。

どういった行為が公務執行妨害罪となるのか、他にも犯罪は成立するのか、複数犯罪が成立した場合どういった処理が考えられるのか等、刑事事件については様々な疑問があることでしょう。
そうした疑問の数々は、専門家の弁護士に相談するのが一番です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件専門の弁護士が事務所での初回無料法律相談や、逮捕・勾留された方向けの初回接見サービスを実施しています。
まずは0120-631-881までお電話ください。

夏フェスで痴漢事件

2019-08-16

夏フェスで痴漢事件

Aさんは、京都府舞鶴市で開催される夏フェスに参加することにしました。
その夏フェスは、野外に組まれた特設会場でアーティストがライブを行うというものでした。
Aさんは、ライブに参加していましたが、その際、自分の前に好みの女性Vさんがいることに気が付きました。
「こんな人混みの中なのだから、触ったところでばれないだろう」と考えたAさんは、Vさんの臀部を触ったり、胸を触ったりしました。
違和感を覚えたVさんが声を上げたことからAさんの犯行が発覚し、警備員が通報したことにより、Aさんは京都府舞鶴警察署痴漢事件の被疑者として逮捕されることとなりました。
(※この事例はフィクションです。)

・夏フェスで痴漢事件

いわゆる「夏フェス」が多く開催される時期となりました。
夏フェスは、野外で行われるものからドームやホールで行われるものまで多種多様で、多くの人たちが参加し、楽しんでいます。
今回のAさんが参加した夏フェスは、野外での音楽フェスのようですが、そこでAさんは痴漢事件を起こし逮捕されてしまっています。
Aさんはどういった犯罪に問われることになるのでしょうか。

①京都府迷惑行為防止条例違反
多くの痴漢事件では、各都道府県の迷惑防止条例違反という犯罪が適用されます。
京都府では、「京都府迷惑行為防止条例」という条例が定められていて、その中には以下のような条文があります。

京都府迷惑行為防止条例3条1項
何人も、公共の場所又は公共の乗物において、他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法で、次に掲げる卑わいな行為をしてはならない。
1号 みだりに、他人の身体の一部に触ること(着衣の上から触ることを含む。)。

今回のような夏フェスの会場は、不特定多数の人が訪れる場所であることから、「公共の場所」であると考えられます。
その夏フェス会場で、AさんはVさんの臀部や胸を触っています。
見知らぬ人に臀部や胸をいきなり触られることは、「他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法」であるといえるでしょうから、Aさんの痴漢行為京都府迷惑防止条例違反となると考えられます。

こうした痴漢行為で京都府迷惑防止条例違反となった場合には、「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」となります(京都府迷惑行為防止条例10条1項)。

②強制わいせつ罪
Aさんの痴漢行為の態様によっては、①で取り上げた京都府迷惑防止条例違反ではなく、刑法上の強制わいせつ罪となることも考えられます。

刑法176条(強制わいせつ罪)
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。
13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

臀部や胸をもんだり、衣服の中にまで手を入れたりしていたような場合、その痴漢行為自体が強制わいせつ罪のいう「暴行」であり「わいせつな行為」であると認められ、強制わいせつ罪が成立する可能性があります。
強制わいせつ罪が成立した場合、①の京都府迷惑防止条例違反とは異なり、法定刑に罰金刑が規定されていませんから、起訴=公開の法廷で刑事裁判を受けるということになり、執行猶予がつかなければ刑務所に行くことになります。

最近では、ライブ会場やフェス会場での痴漢・盗撮行為も問題視され話題となっており、アーティストからそういった行為をしないように、というPRもされるほどです。
ここまで見てきたように、どれほど人混みであったとしても、痴漢行為をすることはれっきとした犯罪ですから、注意しましょう。

痴漢行為をしてしまった場合には、被害者への謝罪・弁償をはじめとして、さまざまな活動をすることが考えられます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、痴漢事件のご相談・ご依頼も多くいただいています。
京都痴漢事件にお困りの際は、お気軽に弊所弁護士までご相談ください。

熱中症の看病で強制わいせつ罪を疑われた?

2019-08-14

熱中症の看病で強制わいせつ罪を疑われた?

ある日、Aさんが京都市南区を歩いていると、通行人の女性Vさんがふらふらと歩いており、道端にうずくまってしまったのを目にしました。
Aさんは大変だと思い、Vさんに近づいて様子を見ると、どうやらVさんは熱中症になってしまったようでした。
Vさんの意識がぼんやりしていることから、すぐに看病をしなければならないと考えたAさんは、救急車を呼んだうえでVさんを日陰に誘導し、飲み物を渡し、Vさんの胸元のボタンを外したりベルトを緩めたり、濡れタオルをあてるなどして体を冷やしたりしていました。
すると、別の通行人Wさんが通りかかり、その様子を見て「男性が意識のない女性の服を無理矢理脱がせて体を触っている」と勘違いし、京都府南警察署に通報してしまいました。
Aさんは駆け付けた警察官に、熱中症の看病をしていただけだと説明しましたが、強制わいせつ罪の容疑で話を聞かれることになってしまいました。
(※この事例はフィクションです。)

・熱中症の看病で強制わいせつ罪?

最近は気温も高く、最高気温が38度や39度となる日もあります。
全国的に暑い日が続いており、報道などでも繰り返し言われているように熱中症に注意が必要な時期となっています。
今回のAさんは、その熱中症になってしまったVさんの看病をしていたところ、強制わいせつ罪の容疑をかけられてしまったようです。
もちろん、こうした状況であった場合に事情を話して分かってもらえることも多いでしょうが、犯罪を疑われてしまうこともあるのでは、と不安になる方もいらっしゃるかもしれません。
もし強制わいせつ罪そうなってしまった場合、どうなるのでしょうか。

まず、Aさんが容疑をかけられている強制わいせつ罪は、刑法176条に規定されています。

刑法176条(強制わいせつ罪)
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。
13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

強制わいせつ罪においては、「暴行」が「わいせつな行為」と一体となっている場合でも成立が認められます。
例えば、別途殴ったりする分かりやすい「暴行」がなくとも、抱き着いたり胸やお尻をもんだりといった行為が「暴行」であり「わいせつな行為」であるとされ、強制わいせつ罪となることがあるのです。
今回のAさんは特にVさんに個別に暴行をふるっているわけではありませんから、看病のためにVさんの体に触れた(もしくは触れたように見えた)ことがこうしたとらえ方をされてしまった可能性もあります。

また、相手に意識がないような場合には、刑法178条の準強制わいせつ罪を疑われる可能性もあります。

刑法178条(準強制わいせつ罪)
人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条の例による。

「人の心神喪失若しくは抗拒不能」とは、簡単に言えば人が意識を失うなどして抵抗できない状態になっていることを指します。
そうした状況に相手を陥らせたり、相手がそうした状態になっていることを利用してわいせつ行為をした場合に成立するのが準強制わいせつ罪です。

しかし、Aさんはあくまで熱中症の看病のためにVさんに触れていたのであり、わいせつな行為をしようとしていたわけではありません。
そもそもAさんの行為はあくまで看病であり、その行為にわいせつ性があったとは考えにくいです。
さらに、Aさん自身も熱中症の看病をしようと動いていたわけですから、強制わいせつ罪準強制わいせつ罪の故意もなかったと考えられます。
ですから、強制わいせつ罪準強制わいせつ罪を疑われてしまったら、そうしたことを具体的な事情に基づいて主張して、Aさんの行為が強制わいせつ罪準強制わいせつ罪に当たらないと主張していくことが重要でしょう。
例えば、今回の場合、Aさんは熱中症の看病に必要なこと以外でVさんの体には触れていないようですし、救急車も呼んでいます。
そうしたことから、Aさんの行為にはわいせつ性がなく、Aさん自身もそうした認識はしていなかったと主張していくことになるでしょう。

ただし、「看病にかこつけて体を触ってしまおう」などと考えていたような場合には、行為のわいせつ性や故意が認められ、強制わいせつ罪準強制わいせつ罪が成立する可能性があることにも注意が必要です。
そうでないかどうかは、看病に必要なこと以上に過剰な行為をしていないか、周囲の状況はどうだったか、といった詳しい事情を考慮して判断されることになるでしょう。

冤罪を主張するには、取調べ時の対応が非常に重要です。
しかし、被疑者本人1人で捜査官と対峙しなければならない取調べにおいて、自分の主張を間違いなく話し続けることは、実はとても負担の大きいことです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、そうした冤罪事件のご相談もお受けしています。
刑事事件専門の弁護士がフルサポートいたしますので、冤罪事件にお困りの際はお気軽にご相談ください。

下着泥棒で示談②

2019-08-04

下着泥棒で示談②

~前回からの流れ~
Aさんは、京都府京丹後市の会社に勤務していますが、ある日、帰路にあるとあるマンションの1階のベランダに女性の下着が干してあるのが目に入りました。
Aさんは、それを見て、「どんな女性が住んでいるのだろう」と思い、帰り道にその部屋の様子を気にするようになり、Vさんという女性が住んでいることを知りました。
そしてついに、AさんはVさんの部屋のベランダ内に侵入し、干してあったVさんの下着を盗み出しました。
下着がなくなったことに気づいたVさんは、京都府京丹後警察署下着泥棒の被害に遭ったと相談しました。
京都府京丹後警察署が捜査をした結果、防犯カメラの映像などからAさんの犯行が発覚し、Aさんは下着泥棒をした住居侵入罪・窃盗罪の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんは、Vさんに謝罪し示談したいと考えており、Aさんの家族もそれに賛成していますが、どのようにしたらよいのかわからずに困っています。
(※この事例はフィクションです。)

・示談したい…どうすれば?

下着泥棒事件では、今回の事例のVさんのように被害者が存在します。
被害者が存在するため、当然被害者の方へ謝罪したい・被害弁償をしたい・示談をしたいと考える方も多くいらっしゃいます。
しかし、下着泥棒事件は窃盗事件(場合によってはAさんのように住居侵入事件も)とはいえ盗まれたものは下着ですから、被害者にとっては性犯罪的な側面もあります。
そうしたことから、加害者のことを怖いと思う被害者の方や、処罰感情の強い被害者の方も多くいらっしゃいます。
そうすると、なかなか当事者同士で話し合うことは難しく、そもそも捜査機関に被害者の方に謝罪や弁償をしたいので連絡を取りたいといっても取り次いでもらえなかったり断られたりすることも珍しくありません。

そこで、弁護士に相談することが重要となってきます。
弁護士示談交渉をする際は、捜査機関を通じて被害者の方に連絡を取ってもらうことが多いです。
そこで被害者の方に了承を得られれば、弁護士が被害者の方とお話をして、謝罪や弁償をさせていただきたいと交渉していくことになります。
その示談交渉の際には、被害者の方の個人情報を弁護士限りでとどめておくことができます。
つまり、被害者の方の情報を加害者側が知るというリスクをなくすことができるため、被害者の方も安心して示談交渉に臨むことができるのです。

また、弁護士は刑事事件・法律のプロです。
被害者側の要望も加害者側の要望も適切な折り合いをつけられるよう、法律的な観点からの提案も期待できます。

・示談の内容は?

そもそも示談とは、お互いの間で争いごとを解決することを指します。
先ほど触れたように、被害者の存在する刑事事件では、示談締結を目指した活動を行うことも多いです。
それは、示談締結により、被害弁償ができていることや、加害者側の反省の気持ち、被害者の処罰感情のおさまりなどを表すことができ、それによって処分に影響を及ぼすことが多いこともあるためです。

よく「示談」という言葉でイメージされるのは、示談の際に被害弁償金や慰謝料等が含まれる示談金を被害者の方へお支払いするというものですが、示談は単に示談金の支払いだけを意味するものではなく、事件によってさまざまな内容が見られます。
例えば、よく見られるのは、お互い今後は接触をしないといういわゆる接触禁止という内容を盛り込むことです。
痴漢や盗撮といった性犯罪事件では、被害者の方が万が一にも加害者に会いたくないという要望を持たれている場合には、事件現場付近に近づかないようにすることや、事件の起こった電車の路線を使用しないようにすること、といった具体的な条件を示談の内容に入れることもあります。
他にも、二度と再犯をしないという約束を入れることや、盗撮などのデータがあればそれを抹消することといった条件を加えることもありますし、被害者の方から「今回の示談で加害者を許します」という具体的なお許しの言葉をいただくこともあります。
また、刑事だけでなく、民事上の争いもその示談によって解決するという文言を盛り込み、今後お互いに蒸し返しによってトラブルが起きないようにすることも多く見られます。
このように、示談といっても金銭の支払いだけでなく、色々な内容を盛り込むことができます。

もちろん、示談金についても、被害弁償金のみで示談締結をする場合もありますし、例えば今回の下着泥棒事件で、Aさんに家を知られて怖いと思ったVさんが引っ越しをしていた場合などは、そうした費用も含めて示談金を支払うことも考えられます。
示談と一口に言っても、色々な面で柔軟な対応が求められるのです。

ただし、被害者側にも加害者側にもできないことは存在しますから、お互いの言ったことを全て了承していくといったことはできないこともあります。
そうした時こそ、弁護士がお互いの要望を聞き、お互いの納得できる着地点を目指して提案をしていくことになります。
弁護士に相談することで、そういったメリットも期待できるのです。
それは示談交渉を数多くこなしてきた専門家だからこそ可能です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、さまざまな刑事事件示談交渉についてご依頼をいただいています。
刑事事件示談交渉にお困りの際は、まずはお気軽に弊所弁護士までご相談ください。

京都の盗撮事件で逮捕②

2019-07-17

京都の盗撮事件で逮捕②

~前回の流れ~
Aさんは、京都市上京区にある駅構内で、
①女性客Vさんのスカートの中を、スマートフォンを差し入れることで盗撮しました。
②駅にある女性用トイレに入り、個室内に盗撮用カメラを仕掛け、女性客がトイレを利用する様子を盗撮しました。
Aさんは他の利用客から京都府上京警察署に通報され、盗撮事件の被疑者として逮捕されることになりました。
Aさんの家族は、接見を依頼した弁護士から盗撮事件の詳細を聞くと同時に、どういった部分がどの犯罪にあたるのか説明を受けました。
(※この事例はフィクションです。)

前回の記事では、駅でスマートフォンを利用した①の盗撮の手口がどういった法律・条例のどの部分に違反することになり得るのかを詳しく見ていきました。
今回の記事では、②のような、トイレ等にカメラを設置して盗撮する手口の盗撮事件についてみていきます。

・②の盗撮の手口

トイレなどに盗撮用のカメラを仕掛けて盗撮する手口の盗撮事件も、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に寄せられる盗撮事件のご相談によくみられるケースです。
こうした盗撮事件の場合にも、まず考えられるのは各都道府県の迷惑防止条例違反の成立です。
京都府の場合、前回の記事で挙げた迷惑防止条例3条の中に、こういった盗撮の手口に対応した規定があります。

京都府迷惑行為防止条例3条3項
何人も、みだりに、公衆便所、公衆浴場、公衆が利用することができる更衣室その他の公衆が通常着衣の全部又は一部を着けない状態でいるような場所における当該状態にある他人の姿態を撮影してはならない。

駅のトイレは、利用する人を特定せずみんなに開放されているものですから、「公衆便所」といえるでしょう。
そこでトイレを利用する様を盗撮しているのですから、「公衆が通常着衣の全部又は一部を着けない状態でいるような場所における当該状態にある他人の姿態」を撮影しているといえます。
こうしたことから、Aさんの②の盗撮行為には京都府迷惑行為防止条例3条3項違反が成立すると考えられます。
この条文の刑罰は、先ほど紹介した①の迷惑防止条例違反と同様に、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」となっています(京都府迷惑行為防止条例10条2項)。
そして、こちらも同様に、常習的にこうした盗撮行為をしていた場合にはさらに重い刑罰が下されることになっています(京都府迷惑行為防止条例10条4項)

なお、こうした盗撮カメラをトイレ等に設置する態様の盗撮事件では、状況によっては迷惑行為防止条例違反ではなく、刑法の建造物侵入罪が成立することもあります。

刑法130条(建造物侵入罪)
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

建造物侵入罪では、その建造物の管理者の意思に反して建造物に入ることで「侵入」したと考えられます。
例えば、トイレに入る際、盗撮目的であれば、管理者としてはトイレに入ることを許可することはしないでしょう。
さらに、盗撮目的でトイレに入るのであれば、「正当な理由」とも言えません。
こうしたことから、カメラを設置する態様での盗撮事件では、管理者の意思に反してトイレに侵入したとして、建造物侵入罪が適用されることもあるのです。

前回から見てきたように、名称としては同じ「盗撮事件」であったとしても、その手口によって該当する法律・条例の部分が異なったり、成立する犯罪が異なったりします。
容疑を否認している場合はもちろん、盗撮を認めている場合であっても、自分にどういった法律・条令のどの部分に違反した容疑なのか把握しておくことは、冤罪や不当に重い処罰を避けるためにも非常に重要です。
京都府盗撮事件にお困りの際は、刑事事件専門弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士にご相談ください。

京都の盗撮事件で逮捕①

2019-07-15

京都の盗撮事件で逮捕①

Aさんは、京都市上京区にある駅構内で、
①女性客Vさんのスカートの中を、スマートフォンを差し入れることで盗撮しました。
②駅にある女性用トイレに入り、個室内に盗撮用カメラを仕掛け、女性客がトイレを利用する様子を盗撮しました。
Aさんは他の利用客から京都府上京警察署に通報され、盗撮事件の被疑者として逮捕されることになりました。
Aさんの家族は、接見を依頼した弁護士から盗撮事件の詳細を聞くと同時に、どういった部分がどの犯罪にあたるのか説明を受けました。
(※この事例はフィクションです。)

・盗撮事件の手口と該当する犯罪

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、性犯罪事件のご相談も多く寄せられますが、その中でも比較的多くみられる事件の1つが盗撮事件です。
カメラ付きスマートフォンの普及や、カメラの小型化等もあり、盗撮をしようと思えばできてしまう環境であるのかもしれません。
しかし、「盗撮罪」という分かりやすい名前で犯罪が規定されているわけではありませんが、当然ながら盗撮は立派な犯罪です。
今回は、上記事例のAさんの①②の盗撮の手口を見ながら、具体的にどういった盗撮がどういった規定に反することになるのか検討していきます。

・①の盗撮の手口

①では、Aさんはスマートフォンを利用してVさんのスカートの中を盗撮しています。
こうしたスマートフォンを利用した盗撮は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に寄せられる盗撮事件のご相談にも多く見られます。

さて、こうして行われた盗撮の場合、まず該当する可能性のある犯罪として挙げられるのは、各都道府県で定められている、いわゆる迷惑防止条例違反でしょう。
京都府の場合、「京都府迷惑行為防止条例」という迷惑防止条例が定められています。
この中では、「公共の場所」と「公共の乗物」、さらに「その他公衆の目に触れるような場所」での盗撮行為が禁止されています。

京都府迷惑行為防止条例3条
1項 何人も、公共の場所又は公共の乗物において、他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法で、次に掲げる卑わいな行為をしてはならない。

2項 何人も、公共の場所、公共の乗物その他の公衆の目に触れるような場所において、前項に規定する方法で、次に掲げる卑わいな行為をしてはならない。
1号 みだりに、着衣で覆われている他人の下着等を撮影すること。
2号 みだりに、前号に掲げる行為をしようとして他人の着衣の中をのぞき込み、又は着衣の中が見える位置に写真機その他の撮影する機能を有する機器を差し出し、置く等をすること。

Aさんが盗撮を行った場所は駅ですから、「公共の場所」での盗撮行為といえるでしょう。
スカートの中にスマートフォンを差し入れる行為は、当然「他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法」であると考えられます。
こうした方法によってスカートの中=「着衣で覆われている他人の下着等」を撮影したのですから、Aさんの①の盗撮行為は、京都府迷惑行為防止条例3条2項1号に違反する行為であると考えられるのです。
この違反については、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」という刑罰が科せられます(京都府迷惑行為防止条例10条2項)。
そして、常習的にこうした盗撮行為をしていた場合には、さらに重い刑罰が下されることになっています(京都府迷惑行為防止条例10条4項)。

なお、2号の方の規定では、盗撮目的で撮影機器を差し出したり設置したりすることも禁止されていますから、たとえAさんの①の行為でVさんのスカートの中が撮影できていなかったとしても、2号の規定に反することになります。
さらに、こうした撮影機器を差し出す場合の他にも、駅の階段に盗撮目的でカメラを設置したような場合も、2号の規定に違反することになります。

この迷惑防止条例は都道府県ごとに細かい部分や法定刑が異なるため、盗撮事件がどの都道府県のどういった場所で起こったものなのか把握することも非常に大切です。
都道府県によっては、「公共の場所」等以外の場所についても迷惑防止条例で盗撮行為を禁止している場合があることにも注意が必要です。

なお、迷惑防止条例で禁止している場所に当たらない場所での盗撮は、軽犯罪法で規定されている「窃視の罪」とされることもあります。

軽犯罪法1条
左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
23号 正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者

スマートフォン等の撮影機器をを差し出すタイプの盗撮事件だけでも、これだけ該当しうる犯罪があり、それぞれ基になる法律・条令の条文が異なることがお分かりいただけたと思います。
自分に、家族にどういった容疑がかかっているのかよく分からない、という場合こそ、詳しい知識と経験を持つ弁護士に相談することがおすすめです。
0120-631-881では、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士による各サービスをご案内しています。
まずはお気軽にお問い合わせください。

京都のガールズバーで児童福祉法違反事件

2019-07-11

京都のガールズバーで児童福祉法違反事件

Aさんは、京都府城陽市内でガールズバーを経営しています。
Aさんは、そのガールズバーで、17歳のVさんを18歳未満であると知りながら雇い、接客の際に性的な行為をさせていました。
しばらくそうした営業を行っていたAさんでしたが、ある日、Aさんのガールズバーに京都府城陽警察署の警察官がやってきて、Aさんは児童福祉法違反の容疑で、京都府城陽警察署に逮捕されてしまいました。
Aさんの家族は、なかなか帰宅しないAさんを心配して、近所の京都府城陽警察署に問い合わせたところ、Aさんが城陽警察署に留置されているらしいことがわかりました。
しかし、Aさんがどういった容疑で逮捕されているのか、そもそも逮捕されている状態なのかどうか、詳しいことを教えてもらうことはできませんでした。
そこで、Aさんの家族は、京都刑事事件に対応している弁護士に相談し、Aさんのもとへ接見に行ってもらうことにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・児童福祉法違反

児童福祉法という法律は、文字通り、児童の福祉の保障のための法律で、児童の健やかな成育や生活の保障、愛護などを理念とし、児童のための施設や禁止行為について規定しています。
児童福祉法では、満18歳未満の者を「児童」と定義しています。
今回の事例のAさんがガールズバーで働かせていたVさんは17歳ですから、児童福祉法の「児童」であることになります。

児童福祉法34条6号では、「児童に淫行をさせる行為」を禁止しており、これに違反して児童に淫行をさせた場合、10年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、又はその併科という刑に処されます(児童福祉法60条1項)。
上記事例のAさんは、ガールズバーを経営する立場にあり、Vさんを17歳と知りながら雇って接客をさせ、性的な行為をさせていたのですから、児童福祉法のこの条文にあたると考えられます。
この他にも、「満15歳に満たない児童に主席に侍する行為を業務としてさせる行為」(児童福祉法34条5号)などが児童福祉法違反とされています。

児童福祉法違反事件では、初犯でも執行猶予がつかずに実刑判決が下る可能性があります。
特に、今回の事例のAさんのように、児童福祉法違反ガールズバーなどの店を経営していたような場合や、児童を何人も雇って性的な行為を繰り返させていたような場合は、犯情が悪いと判断され、下される判決が重くなることが予想されます。

・児童福祉法違反事件の弁護活動

児童福祉法違反の場合、児童福祉法が保護しているものが児童の福祉等であるため、示談をしてすぐに解決、ということにはなりにくいです。
ですから、贖罪寄附やボランティア活動を通して社会に貢献することで反省の意を示したり、ご家族等周囲の方と協力して再犯防止のための対策を立てたりすることでより軽い処分を目指していくことが考えられます。
しかし、示談といったある種分かりやすい弁護活動でない活動をするとなった場合、どういった活動をするべきなのか、してもらうべきなのか、なかなかイメージしにくい部分があるでしょう。
だからこそ、刑事事件について経験・知識のある弁護士のサポートを受けながら取り組んでいくことが必要とされるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件専門の弁護士が、児童福祉法違反事件にお困りの方のお力になります。

Aさんのように、逮捕されたもののご家族に連絡がなかったり、逮捕についてご家族が詳しい話を教えてもらえないといったケースも多いです。
0120-631-881では、いつでも相談予約や初回接見サービスのお申込みを受け付けています。
京都刑事事件にお困りの方は、お気軽に弊所の弁護士までご相談ください。

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