Archive for the ‘経済事件’ Category

ロマンス詐欺事件で逮捕されたら

2021-10-07

ロマンス詐欺事件で逮捕されたら

ロマンス詐欺事件逮捕されてしまったケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

Aさんは、京都府綾部市に住んでいる女性VさんとSNSを通じて知り合うと、海外に住んでいる医者を装い、Vさんと親しくなりました。
そしてAさんは、「日本で一緒に暮らしたい」「私が日本に行ったら結婚しよう」などと話すと、日本への渡航費用が必要だと言い含めて、Vさんから150万円を振り込ませました。
その後、Aさんと連絡がつかなくなったことからロマンス詐欺の被害に遭ったと気が付いたVさんが京都府綾部警察署に相談したことをきっかけに捜査が始まり、Aさんは詐欺罪の容疑で逮捕されてしまいました。
(※令和3年10月1日京都新聞配信記事を基にしたフィクションです。)

・ロマンス詐欺

ロマンス詐欺とは、インターネット上の交流サイトやSNSなどで知り合った相手に対して恋愛関係になったように見せかけ、金銭を騙し取る詐欺の一種です。
ロマンス詐欺の中でも、海外の相手を騙すものを国際ロマンス詐欺などとも呼んだりします。
ロマンス詐欺は、名前に「詐欺」と入っていることからもわかる通り、詐欺罪に該当する犯罪です。

刑法第246条第1項
人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

詐欺罪の成立要件は、①「人を欺」くこと、②①に基づいて「財物を交付させ」ることです。
このうち、①の「人を欺」く行為は欺罔行為(ぎもうこうい)とも呼ばれ、相手が②の「財物を交付させ」るに至る重要な事実について偽ることを指します。
つまり、ただ単に相手に嘘をついただけでは①の要件を満たさず、それが嘘であれば相手が②の行為をしないであろうことについて嘘をつかなければ詐欺罪成立の要件を満たさないということです。

ロマンス詐欺の場合、相手に対して恋愛関係になったり、結婚の意思があったりするように見せかけるという部分が①に当たることになるでしょう。
例えば、今回のAさんの事例であれば、AさんはVさんと日本で結婚することをほのめかし、日本への渡航費用に必要だからと150万円を要求し、振り込ませています。
しかし、Vさんからすれば、Aさんが日本でVさんと結婚するための渡航費用という話が嘘であれば、150万円という「財物」をAさんへ引き渡すことはしなかったということになるでしょう。
ですから、今回のロマンス詐欺事件では①の要件が満たされていると考えられます。

さらに、詐欺罪成立の要件である②は、①の欺罔行為によって騙された被害者がそれに基づいて財物を交付することです。
今回の事例を見てみると、VさんはAさんが自分と恋愛関係にあり、自分と結婚する意思があるのだと騙されたことによって、それに基づいてAさんに150万円を渡していることになります。
つまり、詐欺罪成立の要件である②も満たすことになると考えられるのです。

こうしたことから、ロマンス詐欺には詐欺罪が成立すると考えられるのです。

・ロマンス詐欺事件と逮捕

ロマンス詐欺事件では、被疑者が被害者の連絡先を知っていること等から、被疑者と被害者の接触を避けるために、今回の事例のAさんのように逮捕されてしまうことも考えられます。
さらに、ロマンス詐欺の特性上、被疑者と被害者がインターネットを介して連絡を取っていることが多く、被疑者の住所地から離れた警察署に逮捕されてしまうことも大いに考えられます。
そうなると、被疑者の家族などが逮捕に対してすぐに活動を開始できないおそれが出てきてしまいます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、京都支部を含めて全国13都市にある支部と連携をとりながら刑事弁護活動を行っています。
遠隔地に住む被疑者がロマンス詐欺事件を起こして京都府で逮捕されてしまった、自分は京都府に住んでいるが別の場所で家族が逮捕されてしまったといったご相談にも迅速に対応が可能です。
ロマンス詐欺事件逮捕にお悩みの際は、まずは遠慮なくご相談ください。

パスワードの販売で不正競争防止法違反

2021-07-26

パスワードの販売で不正競争防止法違反

パスワードの販売で不正競争防止法違反に問われた事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都市山科区に住んでいるAさんは、会社Vが提供しているXという音楽・映像編集ソフトの有料版を利用していました。
Xは、IDとパスワードによって管理されており、有料版を利用している人はそのIDとパスワードを入れることで有料版の機能を使えるようになっていました。
Aさんは、「IDとパスワードをネットオークションに出せば小遣い稼ぎになる」という話を聞きつけ、有料版のXを利用できるIDとパスワードを会社Vに無断でネットオークションに出品し、合計で50人程度の相手にIDやパスワードをメールやメッセージアプリを通じて教えました。
しばらくして、Aさんの自宅に京都府山科警察署の警察官が訪れ、Aさんに不正競争防止法違反の容疑がかかっていることを告げると、Aさんは逮捕されてしまいました。
Aさんは、家族の依頼で接見に訪れた弁護士に、自分にかかっている不正競争防止法違反という犯罪の中身と、今後の手続について詳しく相談することにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・パスワードの販売と不正競争防止法違反

前回の記事で取り上げた通り、不正競争防止法では、特定の人以外に利用できないように営業上パスワードや暗号化などを用いて制限しているプログラムなどについて、その制限を効果を妨げるような指令符号(パスワード等)をインターネット等を通じて相手に渡す行為などが不正競争防止法の「不正競争」の1つとされ、いわゆる「プロテクト破り」などとも呼ばれています(不正競争防止法第2条第18号)。

今回のAさんの事例にあてはめて考えてみましょう。
まず、今回のAさんが利用していたソフトXの有料版は、有料版を利用している人がIDとパスワードを入れることで有料版の機能を利用できるようになっています。
つまり、有料版Xは、有料版の会員でない人が有料版を利用できないように制限しているものと考えられます。
不正競争防止法第2条第18号の条文と照らし合わせていくと、「他人」=会社Vが、「特定の者以外の者」=有料版の会員でない人に、有料版Xという「影像若しくは音の視聴、プログラムの実行若しくは情報の処理又は影像、音、プログラムその他の情報の記録をさせないために営業上用いている技術的制限手段により制限」しているものと考えられます。

AさんによってパスワードがXの有料会員でない人に販売され渡されれば、その有料版の会員しか利用できないという制限は妨げられることになります。
すなわち、Aさんのパスワード提供によって本来特定の人以外に制限されているはずのプログラムの利用等が「当該技術的制限手段の効果を妨げることにより可能と」されることになります。
そしてAさんは、そのパスワードを販売してメール等によって販売相手にパスワードを送る=「指令符号を電気通信回線を通じて提供する行為」をしています。
したがって、Aさんの行為は不正競争防止法のいう「不正競争」に当たると考えられるのです。

では、パスワードの販売によってAさんに不正競争防止法違反が成立するとして、Aさんにはどういった刑罰が考えられるのでしょうか。

不正競争防止法第21条第2項
次の各号のいずれかに該当する者は、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第4号 不正の利益を得る目的で、又は営業上技術的制限手段を用いている者に損害を加える目的で、第2条第1項第17号又は第18号に掲げる不正競争を行った者

今回の事例のAさんは、有料版Xのパスワードを販売することでお金を稼ごうとしたようです。
パスワードの販売によって出た利益は、会社Vに無断で不法に取得した利益ということになりますから、Aさんは「不正の利益を得る目的」があったといえるでしょう。
そのため、Aさんが不正競争防止法第2条第18号に違反したとすると、不正競争防止法第21条第2項第4号により、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金、又はこれの併科という刑罰が科せられると考えられるのです。

刑罰を見ていただければわかる通り、不正競争防止法違反は非常に重い犯罪です。
だからこそ、被害者対応や取調べ対応などに早い段階から慎重かつスピーディーに活動していくことが重要なのですが、事件内容が複雑なことや、被害者である企業相手に対応しなければならないことに不安を抱える方もいらっしゃいます。
だからこそ、専門家である弁護士に相談・依頼するメリットも大きい刑事事件と言えるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部刑事事件専門の法律事務所ですから、不正競争防止法違反事件も安心してお任せいただけます。
まずはお気軽に、弊所弁護士までご相談ください。

不正競争防止法違反と「プロテクト破り」

2021-07-22

不正競争防止法違反と「プロテクト破り」

不正競争防止法違反と「プロテクト破り」について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都市山科区に住んでいるAさんは、会社Vが提供しているXという音楽・映像編集ソフトの有料版を利用していました。
Xは、IDとパスワードによって管理されており、有料版を利用している人はそのIDとパスワードを入れることで有料版の機能を使えるようになっていました。
Aさんは、「IDとパスワードをネットオークションに出せば小遣い稼ぎになる」という話を聞きつけ、有料版のXを利用できるIDとパスワードを会社Vに無断でネットオークションに出品し、合計で50人程度の相手にIDやパスワードをメールやメッセージアプリを通じて教えました。
しばらくして、Aさんの自宅に京都府山科警察署の警察官が訪れ、Aさんに「プロテクト破り」をしたことによる不正競争防止法違反の容疑がかかっていることを告げると、Aさんは逮捕されてしまいました。
Aさんは、家族の依頼で接見に訪れた弁護士に、自分にかかっている不正競争防止法違反という犯罪の中身と、今後の手続について詳しく相談することにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・不正競争防止法と「プロテクト破り」

今回のAさんは、有料版のソフトウェアXを利用できるパスワード等をネットオークション等で販売していたようです。
一見するとどんな犯罪が成立するのか分かりづらい事例ですが、こういった事例では、Aさんの逮捕容疑でもある不正競争防止法違反という犯罪が成立することが考えられます。

不正競争防止法は、簡単に言えば、文字通り事業者間での不正な競争を防止し、公正な競争を確保するための法律です。
事業者同士は、お互い市場におけるライバルのように競い合っていますが、その競争が不正に行われるようになるとなんでもやり放題になってしまって企業や経済の信用が失われてしまったり、消費者が被害を受けてしまったり、経済の成長が滞ってしまったりすることが考えられます。
そういったことを防止するために、不正競争防止法では公正な競争を確保するための決まりやそれを破った時の罰則などを定めているのです。

こうした不正競争防止法の目的等を見ると、今回のAさんの行為のように、一個人の行動によって不正競争防止法違反になるようなことはなさそうに見えます。
しかし、不正競争防止法の中には、以下のような規定があります。

不正競争防止法第2条
第1項 この法律において「不正競争」とは、次に掲げるものをいう。
第18号 他人が特定の者以外の者に影像若しくは音の視聴、プログラムの実行若しくは情報の処理又は影像、音、プログラムその他の情報の記録をさせないために営業上用いている技術的制限手段により制限されている影像若しくは音の視聴、プログラムの実行若しくは情報の処理又は影像、音、プログラムその他の情報の記録(以下この号において「影像の視聴等」という。)を当該技術的制限手段の効果を妨げることにより可能とする機能を有する装置(当該装置を組み込んだ機器及び当該装置の部品一式であって容易に組み立てることができるものを含む。)、当該機能を有するプログラム(当該プログラムが他のプログラムと組み合わされたものを含む。)若しくは指令符号を記録した記録媒体若しくは記憶した機器を当該特定の者以外の者に譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、若しくは輸入し、若しくは当該機能を有するプログラム若しくは指令符号を電気通信回線を通じて提供する行為(当該装置又は当該プログラムが当該機能以外の機能を併せて有する場合にあっては、影像の視聴等を当該技術的制限手段の効果を妨げることにより可能とする用途に供するために行うものに限る。)又は影像の視聴等を当該技術的制限手段の効果を妨げることにより可能とする役務を提供する行為

第8項 この法律において「技術的制限手段」とは、電磁的方法により影像若しくは音の視聴、プログラムの実行若しくは情報の処理又は影像、音、プログラムその他の情報の記録を制限する手段であって、視聴等機器(影像若しくは音の視聴、プログラムの実行若しくは情報の処理又は影像、音、プログラムその他の情報の記録のために用いられる機器をいう。以下この項において同じ。)が特定の反応をする信号を記録媒体に記録し、若しくは送信する方式又は視聴等機器が特定の変換を必要とするよう影像、音、プログラムその他の情報を変換して記録媒体に記録し、若しくは送信する方式によるものをいう。

長くて分かりづらいかもしれませんが、簡単にまとめると、特定の人以外に利用できないように営業上パスワードや暗号化などを用いて制限しているプログラムなどについて、その制限を効果を妨げるような指令符号(パスワード等)をインターネット等を通じて相手に渡す行為などが不正競争防止法の「不正競争」の1つとされています。
このような行為は、プログラム等にかかっている制限(いわゆる「プロテクト」)を妨害することから、いわゆる「プロテクト破り」と呼ばれ、不正競争防止法第2条第17号・第18号(今回取り上げているのは第18号の条文)は、この「プロテクト破り」を助長する不正競争行為を禁止しています。
プロテクト破り」という呼び方から、物理的に制限を破ったり、いわゆるクラッキングしてシステムに侵入したりするイメージがわくかもしれませんが、先ほど挙げたようにパスワードを提供するといった行為でも「プロテクト破り」による不正競争防止法違反となることに注意が必要です。

次回は、今回のAさんの事例がこの「プロテクト破り」に当てはまるのかどうか、条文とAさんの行為を照らし合わせながら具体的に検討していきます。

プロテクト破り」などの不正競争防止法違反は、条文が複雑なこともあり、どういった容疑をかけられているのか理解するにも大変に感じられることもあるでしょう。
だからこそ、早い段階で弁護士に相談・依頼することが重要です。
京都府不正競争防止法違反事件にお困りの際は、刑事事件専門弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部までご相談ください。

無申告の所得税法違反(脱税)で逮捕

2019-11-02

無申告の所得税法違反(脱税)で逮捕

無申告所得税法違反逮捕について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

京都市山科区在住のAさんは,FXなどの投資で得た利益を故意的に申告せず,3年間で約2億円の所得を隠し,約3000万円を脱税しました。
Aさんは,所得税法違反無申告)の容疑で京都府山科警察署の警察官に逮捕されました。
(フィクションです。)

~所得税法違反(脱税)~

所得の申告をしないと,その分に課税される所得税の支払いを免れることになり,所得税違反となります(所得税法238条3項)。
虚偽の申告をしたのではなく,発生した所得の申告をしなかった無申告の場合については,5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金,又はその両方が科せられます。
Aさんは,FXなどの投資で発生した所得を故意に申告していないので,所得税違反となる可能性が高いでしょう。

いわゆる「申告漏れ」,つまり,故意に申告しなかったのではなくうっかり申告するのを忘れていたといった場合には,所得税法違反を犯す故意がないため,所得税法違反とはなりません。
しかし,もちろんのこと,「忘れていました。わざとではありません」と言えば全てその主張が通るわけではありません。
申告をしていなかった期間や,督促などに応じていたのかどうかなど,様々な事情から故意での脱税であるのか,過失による申告漏れであるのかが判断されることになるでしょう。

所得税法違反等の脱税行為が明るみになり告発され,その事実が間違いないのであれば,刑事事件化し,逮捕されるなどして取調べられ,起訴されることになるでしょう。
先ほど触れたように,所得税法違反は決して軽い犯罪ではありませんので,刑事事件化する前でも刑事事件化してしまった後でも,なるべく早い段階で弁護士に相談して取調べ対応等の助言を得て対策を立てるべきです。
十分な防御活動を行うためには,早期に対策を考える必要があります。

任意調査の段階であれば,脱税に当たりうる事実を調査し,修正申告等で速やかに改善するなどして,事件が不用意に拡大することを防ぐよう動くことができます。
できる限り,告発による刑事事件化よりも前に早急に弁護士に相談し,調査機関との交渉や意見書提出など水際で防御活動を行うことが大切です。

すでに刑事事件化されてしまった段階では,弁護士は,不利な供述調書を取られないように,取調べ対応等の助言を行います。
先述したように,故意に脱税した場合と過失で申告漏れをしてしまった場合では,所得税法違反になるかならないかが異なります。
もしもその2つが混ざってしまっているのであれば,犯してしまった罪の分だけの処罰を受けなければなりません。
その主張をきちんと行っていくためには,弁護士のサポートが重要となります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部刑事事件専門の法律事務所です。
所得税法違反事件などの複雑な刑事事件についてのご相談も,まずはお気軽にご相談ください。

所得隠しの脱税で所得税法違反

2019-07-31

所得隠しの脱税で所得税法違反

Aさんは、京都市西京区で会社を経営しています。
Aさんは、所得税として多額のお金を引かれることに納得がいかず、自分の所得を実際よりも少なく申告していました。
しかし、それを怪しんだ右京税務署が調査を行い、Aさんの脱税行為が発覚しました。
右京税務署京都地方検察庁に告発したことから、Aさんは所得税法違反の容疑で話を聞かれることになりました。
(※この事例はフィクションです。)

・脱税

脱税とは、本来払うべき税金を払うことを不当に免れることやその行為を指します。
この「脱税」は犯罪となるため、刑事事件となり「脱税事件」として報道されているところを目にしたことのある方も少なくないのではないでしょうか。
しかし、脱税罪という犯罪が刑法に規定されているわけではありません。
脱税をするとどういった犯罪になるのでしょうか。

今回のAさんのように、いわゆる「所得隠し」を行って所得税の支払いを免れた場合には、所得税法違反という犯罪が成立します。
そもそも所得税とは、所得税法で支払うことが義務付けられている税金であり、個人の所得に対して課される税です。
累進課税制度が適用されているため、たくさん所得のある人はそれだけ多くの税金を引かれることになります。
ですから、「所得隠し」をして実際よりも少ない所得を申告してしまえば、払うべきとされる税金が少なくなるということなのです。
しかし、所得隠しをして脱税をすれば、以下の所得税法の規定に該当する所得税法違反となります。

所得税法238条1項
偽りその他不正の行為により、第120条第1項第3号(確定所得申告)(第166条(申告、納付及び還付)において準用する場合を含む。)に規定する所得税の額(第95条(外国税額控除)又は第165条の6(非居住者に係る外国税額の控除)の規定により控除をされるべき金額がある場合には、同号の規定による計算をこれらの規定を適用しないでした所得税の額)若しくは第172条第1項第1号若しくは第2項第1号(給与等につき源泉徴収を受けない場合の申告)に規定する所得税の額につき所得税を免れ、又は第142条第2項(純損失の繰戻しによる還付)(第166条において準用する場合を含む。)の規定による所得税の還付を受けた者は、10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

この規定は、簡単に言えば「偽る等の不正行為により払うべき所得税の支払いを免れたり、所得税の還付を受けた者は10年以下の懲役若しくは1000万円罰金、又はこれの併科とする」ということです。
いわゆる「所得隠し」では、実際よりも少ない所得を申告する手口が用いられますから、「偽」って所得税の支払いを免れているといえるでしょう。
ですから、「所得隠し」による脱税所得税法違反となるということになるのです。

・「所得隠し」と「申告漏れ」

今回のAさんは意図的に所得隠しを行っており、京都検察庁に告発されていることから脱税事件として刑事事件化していますが、意図せず所得を少なく申告してしまった、いわゆる「申告漏れ」の状態であった場合でも犯罪として罰せられてしまうのでしょうか。

犯罪の成立には、原則として「故意」という、犯罪をしているという認識や意思が必要です。
故意が欠けている場合、つまりわざとではない場合については、犯罪は基本的には成立しません。
故意がなくても例外的に犯罪が成立するのは、「過失犯」=不注意によって罪を犯してしまった場合についても処罰する規定があるものに限られます。
所得税法には、先ほどの所得隠しについての規定について過失犯の規定はありません。
ですから、うっかり申告するのを忘れてしまったり、計算ミスで少なく申告してしまったりといった申告漏れについては、脱税として犯罪となることはないといえます(ただし、支払い額等の面でペナルティーが科せられる可能性は考えられます。)。

万が一、所得隠しをしたつもりはないのに脱税を疑われてしまった場合には、冤罪ということになりますから、早急に弁護士に相談してみることがおすすめされます。

脱税事件の場合、逮捕・勾留といった身体拘束をされず、在宅での捜査によって手続きを進められるものも多いです。
しかし、逮捕や勾留をされていないからといって軽い処分で済むというわけではありません。
先ほど示したように、所得隠しによる脱税は「10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金」、「又はこれを併科」という重い刑罰が設定されていますから、在宅で手続きが進んでいたのに裁判の結果刑務所へ行くことになった、となってもおかしくはありません。
所得隠しをするつもりのなかった申告漏れの分まで脱税と疑われて不要に重い刑罰を下されてしまう可能性もあります。
脱税事件は事情が複雑であることも多いため、まずは刑事事件の専門家である弁護士までご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所はフリーダイヤル0120-631-881でいつでもお問い合わせを受け付けております。

背任と詐欺・横領・窃盗②

2019-03-01

背任と詐欺・横領・窃盗②

~前回からの流れ~
京都市下京区の会社で経理として働くAさんは、融資担当となり、会社の業務として、銀行から1000万円の融資をしてもらうために、銀行との交渉に当たることになりました。
しかし、Aさんは、銀行との交渉の中で会社からの「1000万円の融資をしてもらう」という指示に背いて、1200万円を銀行から融資してもらい200万円を自分のために使おうとしました。
このことが会社に発覚し、刑事責任を問われ、京都府下京警察署に逮捕されることを心配したAさんは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に相談することにしました。
(フィクションです)

【業務上横領罪・詐欺罪・窃盗罪】

前回の記事では、Aさんが業務として指示を受けていた1000万円ではなく、自分で使うための金額を勝手に上乗せした1200万円の融資をもらったことに背任罪が成立する可能性があることを取り上げました。
今回の記事では、背任罪以外の犯罪が成立する可能性がないのかどうかについて取り上げます。

Aさんは過剰に融資を受けた200万円については、自分で使うつもりでした。

もしこの200万円をすでに自分の物としてしまっていた場合や使ってしまっていた場合、業務上横領罪詐欺罪窃盗罪が成立する可能性があります。

まずは業務上横領罪について検討します。
背任罪に当たる行為であれ会社が受けた融資は会社のものです。
経理担当で融資申し込みの担当であったAさんのような立場の方は、会社のため融資の資金を管理している立場であるかもしれません。
自分の管理している他人のものを横領することで横領罪は成立しますから、こうした立場の方が管理している他人のものを許可なく自分の物としてしまえばすれば、横領罪となる可能性が出てくるのです。
加えて、社会的立場に基づいて反復継続的にそのものの管理を行っていたような場合には、業務上横領罪が成立することになります。

次に、もしAさんが余剰分の200万円について、会社に何かしらの嘘をついて自分の物としていた場合には、詐欺罪の成立が考えられます。
詐欺罪は、簡単に言えば人を騙して財産を交付させることで成立する犯罪です。
会社に嘘をついてその嘘に基づいて200万円をAさんに渡させたのであれば、業務上横領罪ではなく詐欺罪が成立することとなる可能性があるのです。
また、会社を騙してお金を交付させるのではなく、権限のない状態で会社のPCやアカウントを不正に利用してお金を自分の口座に送金させる等した場合には、電子計算機使用詐欺罪という詐欺罪の一種が成立する可能性も出てきます。

そして、Aさんに融資されたお金の管理権限がないにも関わらず、勝手にその200万円を引き出したり、保管してあるお金を持ちだしたりした場合には、窃盗罪の成立も考えられます。

【Aさんに対する弁護活動】

背任事件は、被害は財産上の損害という形で表面化します。
これは業務上横領事件詐欺事件窃盗事件でも同じです。
ですから、警察等の捜査機関に事件が発覚して刑事事件化する前に被害者に適切な形で賠償をすることが出来れば当事者の間で事件を終局させることのできる余地があります。
被害者の方が警察に行く前に「お金を返し、賠償してほしい」といった形で接触してくることは十分考えられます。
ここで被害者と示談をすることで事件を終局化させることも可能となるのです。
示談をすることで加害者は被害者に対し謝罪と賠償を行い、被害者と加害者の間で事件が解決したということが周りにも分かる形で確認できます。

仮に被害者が示談を拒み警察が介入することになっても、示談を目指して行動したという事実は処分を考えるにあたって有利に働きます。
ですから背任行為をしてしまった場合、当事者間での解決を目指し、行動していくことが大切となっていきます。

ただし、法的にも適切で意味のある示談を行うためには法律の専門的な知識が必要です。
法律の専門家である弁護士に相談するのが効果的でしょう。

京都市下京区刑事事件でお困りの方、背任罪業務上横領罪詐欺罪窃盗罪でお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
弁護士が初回の相談を無料で行っております。
既に逮捕されてしまっている方のための初回接見サービスもございます。
まずは0120-631-881までお電話ください。
京都府下京警察署までの初回接見費用:3万3,800円)

営業秘密侵害による不正競争防止法違反②

2019-02-15

営業秘密侵害による不正競争防止法違反②

~前回からの流れ~
滋賀県高島市にある会社V社で営業として勤務していたAさんは、競合他社であるB社に転職しようと、V社から業務のために開示されていたV社の顧客情報やV社の売上データ、統計などの情報を私物のUSBにコピーし、それをB社の面接の際に見せ、自分を売り込みました。
それらのデータには、限られた人しかアクセスできず、情報を閲覧するにはパスワードの入力が必要とされていました。
また、データの最初には「マル秘」のマークがついているものもありました。
そしてAさんはB社に転職し、V社のデータを利用して営業活動を行っていましたが、滋賀県高島警察署の警察官から営業秘密の侵害をした不正競争防止法違反の容疑で逮捕されてしまい、Aさんの両親は急いで滋賀県京都府刑事事件を扱う弁護士に相談しました。
(※この事例はフィクションです。)

・不正競争防止法の「営業秘密」とは

前回は、営業秘密を不正の利益を得るため等に複製して領得することや、それを営業秘密の管理に係る任務に背いて私用・開示することが不正競争防止法違反に当たること、不正の利益を得る目的とは公序良俗や信義則に反するような行為によって不当な利益を得ることを目的とすることであるという内容を取り上げました。
今回は、ではそもそも不正競争防止法の言う「営業秘密」とは具体的にどういったものなのかを考えていきます。
不正競争防止法では、「営業秘密」について以下のように定義しています。

不正競争防止法2条6項
この法律において「営業秘密」とは、秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないものをいう。

つまり、「営業秘密」であると認められるためには、①「秘密として管理されている」こと(秘密管理性)、②「事業活動に有用な技術上又は営業上の情報」であること(有用性)、③「公然と知られていない」こと(非行知性)の3点が必要であるということなのです。
そのため、会社がただ単に「これは営業秘密だ」と言うだけでは、不正競争防止法上の「営業秘密」とはならない可能性もあるのです。
では、これらの条件を詳しく見てみましょう。

①「秘密として管理されている」こと(秘密管理性)
営業秘密」と言えるには、その情報が秘密として管理されていることが必要です。
これは社外には情報が開示されていないということでは足りず、その情報にアクセスできる者が限られているのかどうか、その情報が秘密であることが明確に分かるのかどうか(社員等が認識していたのかどうか)等の事情をもって判断されます。
ですから、例えば「社外秘」というスタンプが押してある書類であっても、それが社内のだれでも見られるものであれば、一般常識として「営業秘密」と判断されても、不正競争防止法上の「営業秘密」とはならない可能性もあるのです。

②「事業活動に有用な技術上又は営業上の情報」であること(有用性)
その情報が客観的に見て役に立つものである必要があるということです。
直接的に使えるものでなくとも、その情報があることによって経費の節約や将来の企画立案に役立つといった間接的に使えるものでも有用性があると認められます。
ですから、「その会社が成功したケース」というポジティブな情報だけでなく、「その会社が失敗したケース」というネガティブな情報であっても、有用性のある情報と認められます。

③「公然と知られていない」こと(非行知性)
営業秘密」であるには、文字通り、その情報が公に知られていないことが必要であるとされています。
情報を保有している者の管理下以外でその情報を手に入れることができない状況であり、公に知られていない状況であることが必要です。

これらの①~③に該当する場合には不正競争防止法上の「営業秘密」であると認められ、不正競争防止法の保護を受けることとなります。
次回は、Aさんの行為について具体的に検討するとともに、考えられる弁護活動についても触れていきます。

刑事事件専門弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士は、不正競争防止法違反のような複雑な経済犯罪についてもご相談を承っています。
触れてきたように、「営業秘密」であるかどうか等は、具体的な事情と法律知識を突き合わせて判断しなければいけません。
こうした場面でこそ、法律の専門家である弁護士のサポートが大切となります。
弊所の弁護士による初回接見サービスや初回無料法律相談のご予約・お問い合わせは24時間いつでも0120-631-881で受け付けておりますので、まずはお気軽にお電話ください。
滋賀県高島警察署までの初回接見費用:3万9,200円)

営業秘密侵害による不正競争防止法違反①

2019-02-14

営業秘密侵害による不正競争防止法違反①

滋賀県高島市にある会社V社に勤務しているAさんは、営業を担当していました。
Aさんは営業の仕事をするためにと、V社から顧客情報やV社の売上データ、統計などの情報を開示されていました。
それらのデータには、限られた人しかアクセスできず、情報を閲覧するにはパスワードの入力が必要とされていました。
また、データの最初には「マル秘」のマークがついているものもありました。
ある日、AさんはV社から競合他社であるB社へ転職しようと思い立ち、V社から開示されたデータを自身の私用USBにコピーすると、それを持ち出し、B社の面接の際に一部を見せて自分を売り込みました。
そしてAさんはB社に転職し、V社のデータを利用して営業活動を行っていました。
するとある日、滋賀県高島警察署の警察官がAさん宅を訪れ、「営業秘密の侵害をした不正競争防止法違反の容疑がかかっている。警察署で話を聞きたい」と言われました。
その後、Aさんは不正競争防止法違反の容疑で逮捕されてしまい、Aさんの両親は急いで滋賀県京都府刑事事件を扱う弁護士に相談しました。
(※この事例はフィクションです。)

・営業秘密と不正競争防止法

皆さんの中にも、「会社の営業秘密は漏らしてはいけないもの」というイメージは強いでしょう。
しかし、営業秘密を漏らすことで犯罪になってしまうのか、なるならばどういった犯罪になるかまでは知らないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、営業秘密とそれに関連する不正競争防止法について取り上げます。

まず、Aさんは営業秘密を侵害した不正競争防止法違反の容疑で逮捕されていますが、営業秘密の侵害による不正競争防止法違反とはどういった犯罪なのでしょうか。
不正競争防止法の該当条文は以下のようなものになります。

不正競争防止法21条
次の各号のいずれかに該当する者は、10年以下の懲役若しくは2,000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
3号 営業秘密を保有者から示された者であって、不正の利益を得る目的で、又はその保有者に損害を加える目的で、その営業秘密の管理に係る任務に背き、次のいずれかに掲げる方法でその営業秘密を領得した者
ロ 営業秘密記録媒体等の記載若しくは記録について、又は営業秘密が化体された物件について、その複製を作成すること。

4号 営業秘密を保有者から示された者であって、その営業秘密の管理に係る任務に背いて前号イからハまでに掲げる方法により領得した営業秘密を、不正の利益を得る目的で、又はその保有者に損害を加える目的で、その営業秘密の管理に係る任務に背き、使用し、又は開示した者

このように、不正の利益を得る目的で営業秘密を複製して領得したり、それを任務に背いて使用・開示してしまえば、不正競争防止法違反となってしまうのです。
では、具体的にどういったものがこの不正競争防止法違反に該当するのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。

・「不正の利益を得る目的」

不正競争防止法違反となるには、「不正の利益を得る目的」若しくは「その保有者に損害を加える目的」で営業秘密の侵害をすることが必要です。
「その保有者に損害を加える目的」は文字通り、営業秘密を保有している会社や人に対して損害を与える意図で行うことを指します。
そしてもう一方の「不正の利益を得る目的」とは、公序良俗や信義則(相手の信頼を裏切らないように誠実に行動すべきであるという原則)に反するような形で不当な利益を得ようする意図で行うことを指します。
営業秘密を保有している側からすれば、営業秘密を業務以外で複製して持ち出すというようなことはしないと信頼してその人に開示しているはずですから、業務外に正当な理由がないにも関わらず、自分の利益のために営業秘密の持ち出しをしてしまえば、不当な利益を得ることを目的とした信義則に反する行いをしていると考えられるでしょう。

次回は、そもそもこの不正競争防止法の保護している「営業秘密」がどんなものであるのかを取り上げます。

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産地偽装の不正競争防止法違反で逮捕されたら…京都市の刑事事件専門弁護士

2018-12-04

産地偽装の不正競争防止法違反で逮捕されたら…京都市の刑事事件専門弁護士

京都市左京区に住んでいるAさんは、自身の経営する会社で、中国産のメロンを北海道産のメロンであると偽ってメロンを販売していました。
しかし、この産地偽装行為が露見し、Aさんは京都府下鴨警察署不正競争防止法違反の容疑で逮捕されてしまいました。
(※平成30年12月4日日本経済新聞配信記事を基にしたフィクションです。)

・産地偽装で不正競争防止法違反に

食品などの産地偽装行為は、今回のAさんの逮捕容疑である不正競争防止法違反という犯罪になりうる行為です。
不正競争防止法とは、事業者間の公正な競争を確保することにより、国民経済の健全な発展に寄与するという目的を持つ法律です。
この不正競争防止法の中に定められている不正競争防行為の中に、産地偽装行為が該当する行為が定められています。

不正競争防止法2条1項 この法律において「不正競争」とは、次に掲げるものをいう。
14号 商品若しくは役務若しくはその広告若しくは取引に用いる書類若しくは通信にその商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途若しくは数量若しくはその役務の質、内容、用途若しくは数量について誤認させるような表示をし又はその表示をした商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供し、若しくはその表示をして役務を提供する行為

この下線部分が、まさに原産地を偽る産地偽装行為が該当する部分となるのです。
なお、産地偽装を行い、この不正競争防止法違反となった場合には、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金又はこれらの併科という重い刑罰に処されることになります。

Aさんのように会社ぐるみで産地偽装をしていた場合には、逮捕・勾留によって身体拘束をされることや、その際に弁護士以外の者と自由に接見(面会)や手紙のやり取りができなくなる接見禁止処分が付くことが予想されます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、逮捕の伴う刑事事件についてのご相談・ご依頼にも迅速に対応を行っています。
京都産地偽装事件不正競争防止法違反事件にお困りの方は、遠慮なく弊所の刑事事件専門弁護士までご相談ください。
京都府下鴨警察署までの初回接見費用:3万5,000円

京都の刑事事件専門の弁護士 違法民泊の旅館営業法違反事件で逮捕なら

2018-09-17

京都の刑事事件専門の弁護士 違法民泊の旅館営業法違反事件で逮捕なら

Aさんは、京都で、いわゆる民泊を経営し、インターネットで外国人観光客向けに民泊に宿泊する客を募集していました。
そして、多くの外国人観光客をその民泊に宿泊させていたのですが、ある日、警察官がAさんのもとにやってきて、Aさんは旅館営業法違反の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんの経営していた民泊は、旅館営業法上の許可を得ない違法民泊だったのです。
(※平成30年9月14日YOMIURI ONLINE配信記事を基にしたフィクションです。)

・無許可営業の違法民泊

いわゆる民泊とは、住宅の全部又は一部を活用して宿泊サービスを提供することを言います。
近年、外国人観光客の増加等に伴い、民泊というサービスも普及していると言えるでしょう。
ただし、この民泊に関して気を付けて管理を行わなければ、Aさんのように刑事事件化してしまう可能性があります。

旅館営業法では、旅館業を営もうとする者は、許可を得なければならないことになっています(旅館営業法3条)。
この「旅館業」とは、「宿泊料を受けて人を宿泊させる営業」とされており、さらにこの「旅館業」に該当する「営業」とは、「社会性をもって継続反復されているもの」とされます。
民泊についても、宅宿泊事業法による住宅宿泊事業の届出を行う場合や、国家戦略特別区域法の特区民泊の認定を受ける場合を除くと、簡易宿泊営業として旅館業法上の許可を取得する必要があるとされています。

今回のAさんの事例を見てみると、Aさんは、外国人観光客向けにインターネットサイト等を利用して、広く民泊の宿泊者の募集を行い、繰り返し人を宿泊させ得る状態にあると考えられます。
これは、先述した「旅館業」にあたる「営業」であると考えられますから、民泊として旅館営業法上の許可が必要となると考えられるでしょう。
しかし、Aさんは旅館営業法上の許可を得ずに民泊を営業していたので、旅館営業法違反となるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件専門弁護士が、違法民泊に関連した旅館営業法違反事件逮捕にも、迅速に対応いたします。
京都違法民泊事件逮捕でお困りの方は、まずは弊所弁護士にご相談ください。
(お問い合わせ:0120-631-881

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