Archive for the ‘性犯罪’ Category

【事例紹介】うそをついて誘拐・監禁し、強制性交等罪で逮捕された事例

2022-11-10

京都市東山区・伏見区で起きた強制性交等事件を基に、わいせつ目的誘拐罪、監禁罪、強制性交等罪について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

女子大学生を車で誘拐してマンションで監禁し、性的暴行を加えたとして、京都府警東山署は1日までに、わいせつ目的誘拐と監禁、強制性交の疑いで、(中略)逮捕した。
逮捕容疑は、(中略)京都市東山区の路上で女(中略)うそをついて乗用車に乗せ、伏見区のマンションに連れ込んで性的暴行し、同日午前4時ごろまで監禁した疑い。
府警は3人の認否を明らかにしていない。

(11月1日 京都新聞 「「落とし物」とウソ、女子大生を誘拐・監禁し性的暴行容疑 20歳の男3人逮捕」より引用)

わいせつ目的誘拐罪

誘拐について簡単に説明すると、人をだましたり誘惑して連れ去る行為のことをいいます。
今回の事例に関連するわいせつ目的誘拐罪という犯罪で有罪になった場合は、1年以上10年以下の懲役が科されます。(刑法第225条)

報道によると、容疑者らはうそをついて被害者を乗用車に乗せたとされています。
これが事実であれば、おそらく被害者は容疑者のうそを信じて乗車したのでしょうから、容疑者は被害者をだましたことになるでしょう。
報道によれば、容疑者らが被害者をだまし、京都市東山区の路上から被害者を連れ去っていると考えられているようですから、ここから容疑者らが誘拐行為をしたと疑われているのでしょう。

誘拐の目的がわいせつ行為をするためだった場合は、わいせつ目的誘拐罪にあたります。
今回の事例の場合、報道によると、容疑者らは被害者の誘拐後にわいせつ行為をしたとされていますから、そもそも誘拐行為がわいせつ行為を目的として行われたのではないかと疑われ、わいせつ目的誘拐罪の容疑がかけられているものと考えられます。

監禁罪

簡単に説明すると、他人を脱出することが難しいような場所に連れ込んだり、閉じ込めた場合に、監禁罪が成立します。
監禁罪で有罪になった場合には、3月以上7年以下の懲役が科されます。(刑法第220条)

今回取り上げた事例で、報道では、容疑者らは京都市東山区の路上で被害者を車に乗せ、京都市伏見区のマンションに連れ込んだとされています。
走行中の車内から脱出することは難しいでしょうから、容疑者らが京都市東山区の路上からマンションまで被害者を車に同乗させた(脱出が困難な場所に連れ込んだ)行為が事実であれば、その行為は監禁罪にあたると考えられます。
また、報道では被害者をマンションに4時ごろまで監禁したと記載されていますが、被害者が連れ込まれたマンションでも、車内と同様に脱出することが困難な状況であったことがうかがわれますから、こうした部分でも監禁罪の容疑をかけられている可能性があります。

強制性交等罪

強制性交等罪は、大まかに説明すると、暴行や脅迫を加え、相手が抵抗できない状態で性交等を行うと成立します。
強制性交等罪が成立し、有罪になった場合には、容疑者らは5年以上の有期懲役が科されることになります。(刑法第177条)

今回の事例においては、報道の内容では暴行や脅迫の有無は分かりませんが、容疑者らが被害者に抵抗できないほどの暴行や脅迫を行い、性交等をしたのであれば、強制性交等罪が成立することになります。

なお、今回の事例では、容疑者らには強制性交等罪以外にも、先ほど触れたわいせつ目的誘拐罪監禁罪の容疑がかけられています。
仮にその全てで有罪になった場合には、複数人での犯行である点も加味されるでしょうから、悪質性が高いと判断され、かなり重い刑罰を科される可能性もあるかもしれません。

わいせつ目的誘拐罪監禁罪強制性交等罪はどれも罰金刑の規定がなく、有罪になってしまうと懲役刑が科される可能性があります。
また、強制性交等罪の法定刑は5年以上の有期懲役となっており、3年以下の懲役刑が言い渡されることが条件となっている執行猶予判決を得ることは困難といえます。
しかし、被害者との示談締結などにより、刑罰の減軽が望める可能性はあります。
ただし、当事者間での示談交渉はトラブルが生じる可能性がありますし、被害者側にとっても加害者に個人情報を教えなければならない点でハードルが高いため、当事者だけでの示談交渉はあまりおすすめできません。
そういった事情から、示談交渉をする際には弁護士を代理人としてつけることが望ましいといえます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は刑事事件に強い法律事務所です。
示談の交渉でお困りの方、わいせつ目的誘拐罪、監禁罪、強制性交等罪で逮捕・捜査された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

【事例紹介】急性ストレス障害を患わせて強制わいせつ致傷罪で逮捕

2022-11-05

京都市中京区で起きた強制わいせつ致傷事件を基に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部強制わいせつ罪強制わいせつ致傷罪について説明します。

事例

京都府警中京署は26日、強制わいせつ致傷の疑いで、京都市伏見区、会社員の男(37)を逮捕した。
逮捕容疑は、(中略)抱きついたり胸を触ったりするなどのわいせつな行為をし、在宅療養1カ月の急性ストレス障害を負わせた疑い。
容疑者は「何も言いたくありません」と話しているという。
(後略)

(10月26日 京都新聞 「カラオケ店で女性に抱きつき、胸触った疑い 強制わいせつ致傷容疑で37歳男を逮捕」より引用)

強制わいせつ罪

刑法第176条
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。
13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

強制わいせつ罪は、暴行や脅迫により抵抗することを困難にさせた状態でわいせつ行為を行った際に適用されます。

今回の報道からは、容疑者が暴行や脅迫を行っていたかどうかを判断することができませんが、容疑者が被害者に暴行や脅迫を行い、被害者が抵抗できない状態でわいせつ行為を行っていたのであれば、強制わいせつ罪が適用されることになります。

強制わいせつ致傷罪

強制わいせつ致傷罪を大まかに説明すると、強制わいせつ罪を犯した際に、人に傷害を与えた場合に成立する犯罪が強制わいせつ致傷罪です。

今回の報道によると、容疑者は強制わいせつ致傷罪の容疑で逮捕されていますが、逮捕容疑が強制わいせつ罪ではなく強制わいせつ致傷罪であることに疑問を持たれた方もいるのではないでしょうか。

傷害といえば、身体にけがを負った場合を思い浮かべると思います。
しかし、実際は「傷害」とはけがを負った場合だけでなく、精神を傷つけられ精神病などを患った場合も「傷害」にあたります。
ですので、急性ストレス障害を負わせた場合も「傷害」にあたることになります。

報道内容によると、容疑者は被害者にわいせつ行為を行い、そのわいせつ行為によって被害者の精神を傷つけ急性ストレス障害を負わせたということを疑われているようです。
容疑者が強制わいせつ罪に当たる行為をしており、それによって被害者が急性ストレス障害を患ったのであれば、強制わいせつ致傷罪が成立すると考えられるため、こうした容疑をかけられているのでしょう。
ただし、そもそも容疑者が強制わいせつ罪に当たる行為をしていないといった場合や、強制わいせつ罪に当たると考えられる行為と被害者の急性ストレス障害の間に因果関係が認められないといった場合には、強制わいせつ致傷罪は成立しないということになると考えられます。

強制わいせつ致傷罪強制わいせつ罪よりも法定刑が重く、有罪になれば、無期または3年以上の懲役が科されることになります。(刑法第181条1項)

強制わいせつ罪強制わいせつ致傷罪はどちらも罰金刑の定めがなく、有罪になってしまえば執行猶予付き判決を獲得しない限り懲役刑が科されることになります。
ですが、示談の締結などにより、不起訴処分や執行猶予の獲得を望める場合があります。
示談交渉を行う際には、トラブルなどを回避するためにも、弁護士を付けることが望ましいでしょう。

示談交渉でお困りの方や強制わいせつ罪強制わいせつ致傷罪で逮捕、捜査されている方は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

【事例紹介】インターネットを通じたわいせつ電磁的記録媒体陳列罪で逮捕

2022-10-29

京都府警察本部少年課と京都府右京警察署が、わいせつ電磁的記録媒体陳列罪、児童ポルノ禁止法違反で男性を逮捕した事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

京都府警少年課と上京署は25日、わいせつ電磁的記録媒体陳列と児童買春・児童ポルノ禁止法違反(提供目的所持)の疑いで、(中略)逮捕した。
逮捕容疑は、(中略)女性のわいせつ動画など16点をインターネットの動画共有サービスに保存し、自身の運営するネット掲示板に閲覧用のパスワードを投稿し、不特定多数が見られる状態にした疑い。
(中略)ネット利用者に提供する目的で、児童ポルノ動画など8点を所持した疑い。
男は「児童ポルノは提供目的で持っていたのではない」と容疑を一部否認している。
(後略)

(10月25日 京都新聞「女性のわいせつ動画をネット公開、児童ポルノ動画も所持 容疑で男を逮捕、1500万円収入」より引用)

わいせつ電磁的記録媒体陳列罪

わいせつ電磁的記録媒体陳列罪を大まかに説明すると、わいせつな電磁的記録媒体を公然に陳列した場合に適用される犯罪です。
電磁的記録や公然陳列など耳慣れない言葉があると思いますので、用語の意味から確認していきましょう。

刑法で規定する電磁的記録とは、電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいいます。(刑法第7条の2)
また、公然陳列とは、不特定多数の人が見れるような状態にすることをいいます。

では、今回の事例の男性の行為はわいせつ電磁的記録媒体陳列罪にあたるのでしょうか。

知覚によって認識できない記録は電磁的記録になるので、動画は電磁的記録に該当します。
男性はわいせつな動画をインターネット上の動画共有サービスに保存しているので、動画共有サービスが使用しているサーバーにわいせつな動画を保存したことになります。
サーバーは記録媒体にあたりますので、男性が動画を保存したサーバーはわいせつ電磁的記録媒体だといえます。

男性はインターネット上の動画共有サービスのサーバー内にわいせつ動画を保存し、掲示板にパスワードを投稿することで、不特定多数の人がサーバーにアクセスし、わいせつ動画を見れる状態にしていました。
前述したように、不特定多数の人が見れる状態にすることを公然陳列といいますので、男性の行為とされているものが事実であれば、公然陳列に該当すると考えられます。

報道の内容が事実であれば、男性はわいせつな動画(わいせつ電磁的記録)を不特定多数の人が見れる状態(公然陳列)にしていたので、男性の行為は公然わいせつ電磁的記録媒体陳列罪にあたります。
わいせつ電磁的記録媒体陳列罪で有罪になった場合は、2年以下の懲役もしくは250万円以下の罰金または懲役刑と罰金刑が併科されます。(刑法第175条1項)

児童ポルノ

児童ポルノとは、写真や電子的記録に係る記録媒体等で、児童(18歳未満)の以下のような姿を撮影しているものを指します。(児童ポルノ禁止法第2条3項)
1、児童相手の性交や性交類似行為
2、他人が児童の性器を触っている姿、児童が他人の性器を触っている姿で性的興奮を生じさせるもの
3、全裸または服の一部を着ていない状態で性的な部位が露出、強調されていて性的興奮を生じさせるもの

児童ポルノの所持と提供

児童ポルノは所持しているだけでも児童ポルノ禁止法違反の罪に問われることになります。(児童ポルノ禁止法第3条の2)
児童ポルノを所持していることで有罪になった場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。(児童ポルノ禁止法第7条1項)
また、児童ポルノを提供する目的で所持または提供した場合は、3年以下の懲役または300万円以下の罰金となります。(児童ポルノ禁止法第7条2項、同条3項)
加えて、児童ポルノを不特定多数の者に提供し、または公然と陳列した場合、もしくはその目的で所持した場合は、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金または懲役刑と罰金刑の併科となります。(児童ポルノ禁止法第7条6項、同条7項)

以上のように、提供目的で児童ポルノを所持していた場合は、単純に所持していただけの場合に比べて科される刑罰が格段に重くなっています。

今回の事例では、男性は児童ポルノ動画など8点を所持していたと報道されています。
所持しているだけでも児童ポルノ防止法違反になるので、男性は少なくとも所持に関して、児童ポルノ禁止法違反の罪に問われることになるでしょう。

また、容疑者の男性は「提供目的で持っていたのではない」と否認していますが、仮に提供目的の所持であると認められた場合には、3年以下の懲役か300万円以下の罰金が科されることになります。
加えて、容疑者の男性がわいせつ動画と同様に児童ポルノ動画もインターネット上で不特定多数の人間が見られるようにする目的で所持していた場合は公然陳列にあたりますので、より重い刑罰が科されることになります。

今回の事例では、容疑者の男性は提供目的での所持を否認しているので、否認事件になります。
否認事件では取調べ時の対応などが重要になってきますから、弁護士のアドバイスを受けることが望ましいでしょう。

加えて、逮捕・勾留の伴う身柄事件の場合は、早期の弁護活動が重要になります。
わいせつ電磁的記録媒体陳列罪や児童ポルノ禁止法違反で逮捕された場合は、お早めに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

【事例紹介】京都市下京区 幼児盗撮事件で逮捕された事例

2022-10-16

京都市下京区で起きた幼児盗撮事件逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

京都府警下京署は20日、府迷惑行為防止条例違反(盗撮)の疑いで、京都市中京区の看護師の男(33)を逮捕した。
逮捕容疑は8月12日午後4時10~30分ごろ、(中略)の屋外のつり橋形遊具で遊ぶ幼児3人のスカート内を、手持ちのビデオカメラで動画撮影した疑い。(中略)容疑を認めている。
下京署によると、被害に遭ったのはいずれも3、4歳くらいの女児とみられるが、特定できていない。
(後略)

(2022年9月20日 京都新聞 「京都鉄博で幼児3人のスカート内を盗撮、容疑で看護師の男逮捕「幼い子好き」」より引用)

盗撮

刑法には盗撮行為自体を処罰する規定はなく、盗撮行為の禁止は各都道府県の迷惑行為防止条例で規定されています。
京都府では、京都府迷惑行為等防止条例で、下着や下着の一部または全部を付けない姿の撮影(盗撮)について規定しています。

京都府迷惑行為等防止条例では、その第3条2項1号で公共の場所や不特定多数の人が利用する場所等での盗撮、同条3項1号で住居やトイレ、更衣室等での盗撮をそれぞれ禁止しています。
盗撮を行い、京都府迷惑行為等防止条例違反で有罪になった場合は、1年以下の懲役か100万円以下の罰金が科されます。(京都府迷惑行為等防止条例第10条2項)

今回の事例では、下京区にある施設の屋外で幼児のスカート内を盗撮しています。
こうした商業施設の内外や道路、公園などの場所は「公共の場所」と捉えられることが多いと考えられます。
その「公共の場所」において、今回の事例の男性は幼児のスカート内を盗撮したと疑われているとのことですから、京都府迷惑行為等防止条例違反という犯罪の容疑がかけられているのでしょう。

では、実際に盗撮を行い京都府迷惑行為等防止条例違反になった場合、どれくらいの刑罰が科されるのでしょうか。
駅構内で盗撮を行い罰金刑が科された事例をご紹介します。
(これからご紹介する事例は、今回の事例とは事件内容などが異なります。)

その盗撮事件では、男性が京都市東山区の駅構内で女性のスカート内を盗撮しました。
その後、盗撮行為をした男性には、京都府迷惑行為等防止条例違反により、40万円の罰金が科されました。
(2021年11月17日 京都新聞 「スカートの中をスマホで盗撮の元教頭、罰金40万円の略式命令」より)

駅構内で盗撮を行った事例のように、今回の事例でも罰金刑が科されるかもしれません。
罰金刑は前科として扱われますので、場合によっては前科が付いたことにより将来に悪影響を及ぼすことがあります。
例えば、今回の事例の男性が罰金刑以上の刑を科された場合、看護師資格をはく奪される可能性があります。
その可能性を排除するためにも不起訴処分の獲得は重要なものとなります、

盗撮を行った場合は、被害者に謝罪と賠償を行い、示談を締結することで、不起訴処分を獲得することができる場合があります。
今回の事例では被害者3人が幼児であることから、不起訴処分の獲得は相当困難であると推測されます(後述の通り、児童ポルノ禁止法違反となる可能性もあります。)。
ですが、被害者(の保護者)全員と示談を締結し、許してもらうことができた場合には不起訴処分を得られる可能性も出てきます。

ただし、今回の事例のように、盗撮の被害者が18歳未満であった場合、さらにそのことが明らか出会った場合には、盗撮による迷惑防止条例違反以外にも、盗撮による児童ポルノ製造となり、児童ポルノ禁止法違反という別の犯罪が成立する可能性があります。
そうなると、何らかの形で起訴され刑罰を受けるという可能性は単なる盗撮事件よりもさらに高まることになるでしょうし、受ける刑罰の重さも重くなると考えられます。
いずれにせよ、早期に弁護士に相談し、見通しや適切な弁護活動について把握しておくことをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、数多くの盗撮事件を扱ってきた刑事事件に強い法律事務所です。
弁護士に相談をすることで、あなたの悩みが少しでも改善するかもしれません。
弊所では初回接見サービス・無料法律相談を行っています。
盗撮、その他刑事事件でお悩みの方や示談交渉でお困りの方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

【事例紹介】集団で性的暴行、準強制性交等罪で逮捕

2022-09-29

京都市で起きた準強制性交等事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

飲酒して抵抗できない女性に集団で性的暴行を加えたとして、京都府警捜査1課と上京署は8日、準強制性交の疑いで、(中略)男子学生4人を逮捕した。
(中略)
4人の逮捕容疑は、共謀し、5月21日未明、京都市中京区のバーで女子大学生(20)と飲酒した後、上京区の大学生(21)宅に連れ込み、午前4時35分~同5時25分の間、酒に酔って抵抗できない女子大学生に性的暴行を加えた疑い。府警は4人の認否を明らかにしていない。
(後略)

(9月8日 京都新聞 「同志社大学アメフト部4人を準強制性交疑いで逮捕 女性酔わせ、集団で性的暴行」より引用)

準強制性交等罪

刑法第178条第2項
人の心神喪失もしくは抗拒不能に乗じ、または心神を喪失させ、もしくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例による。

心神喪失か抗拒不能である人に対して性行為を行った場合は、準強制性交等罪が適用されます。
心神喪失とは、睡眠などにより性的な行為をされていると認識できない状態を指します。
また、抗拒不能とは、飲酒などが原因で相手に抵抗することが困難な状態をいいます。

今回の事例の報道によると、容疑の内容として「酒に酔って抵抗できない女子大学生に性的暴行を加えた」と記載されていることから、女子大学生が抗拒不能であることに乗じて男子学生4人が性的暴行を加えたと疑われていることが分かります。
報道では、容疑の内容は「性的暴行を加えた」という表記にとどまっていますが、準強制性交等罪の容疑がかけられているということは、女子大学生を「抗拒不能」にしたか、女子大学生が「抗拒不能」になっていることに乗じたかして「性交等」をしたという容疑なのでしょう(性交等がなく単に「わいせつな行為」にとどまる場合には準強制わいせつ罪に問われる可能性があります。)。
もしも準強制性交等罪で有罪になった場合は、強制性交等罪と同様に5年以上の有期懲役が科されます。

準強制性交等事件の裁判例

では、集団で酩酊状態の女性に対して性的暴行を加えた事例では、どのような刑罰が科されているのでしょうか。
過去にあった裁判例で、酩酊状態の女性に対して集団で乱暴し、実刑判決が下された裁判例をご紹介します。
(今回の事例とご紹介する裁判例では、罪名や事件内容などが異なります。)

その裁判の被告人は、他の被告人と共謀し、被害女性が酩酊状態だったことに乗じて集団で乱暴しました。
その後の裁判では、悪質な犯行であり、事件関係者の中で刑事責任は最も重いと裁判官に判断され、被告人は集団強姦罪で懲役4年の実刑判決が言い渡されました。
(2017年5月30日 千葉日報 「吉元被告に懲役4年 地裁判決実刑2人目「欲望赴くまま犯行」 千葉大集団強姦」より)

ご紹介した裁判例では集団強姦罪で実刑判決が下されています。
集団強姦罪は、平成29年の刑法改正の際に強制性交等罪準強制性交等罪の法定刑が5年以上の有期懲役に変更されたことにより、廃止されました。
ですので、集団で合意なく性交等を行った場合には、現行法では強制性交等罪準強制性交等罪が適用されます。

今回の事例では4人の容疑者が共謀し、酩酊状態の女性に集団で性的暴行を加えたという容疑で捜査が勧められているようです。
ご紹介した裁判例も酩酊状態の女性に複数人で乱暴しており、今回の事例と類似している点があるといえます。
今回の事例でかけられている容疑が事実であり、有罪判決となった場合には、ご紹介した裁判例のような実刑判決が下される可能性もありますし、ご紹介した裁判例で登場した旧集団強姦罪の法定刑は4年以上の有期懲役でしたので、改正によりさらに厳罰化された準強制性交等罪で有罪になった場合はご紹介した裁判例よりも重い刑罰が科されることも考えられます。

このように、集団で性的暴行を加えるといった準強制性交等事件では、非常に重い刑罰が下される可能性があります。
容疑を認めている場合であっても、刑罰を軽減する為にも、早期に弁護活動を開始する必要があるといえます。
容疑を否認しているような場合には、裁判で有罪・無罪を争っていくことになりますから、こちらについても捜査が開始された早い段階から慎重な対応が求められますから、やはり弁護士のサポートを早めに受けるに越したことはないと言えるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、性犯罪事件のご相談・ご依頼も多く承っています。
容疑を認めている場合で合っても否認している場合であっても、それぞれ弁護士の力を借りるメリットがあります。
まずはお気軽にお問い合わせください。

【解決事例】京都市北区の盗撮事件で不起訴処分獲得

2022-09-17

事件

Aさんは京都市北区にある駅でVさんを盗撮しました。
Aさんは盗撮しているところを駅員に見られ、京都府北警察署の警察官に現行犯逮捕されました。
Aさんの逮捕を知ったAさんの両親は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部初回接見サービスを利用しました。
その後、Aさんの釈放が決まり、Aさんは在宅捜査を受けることとなりました。
釈放後の在宅捜査への対応などを心配したAさんとAさんの両親は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士に、その後の弁護活動を依頼することにしました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

事件解決のながれ

Aさんは、盗撮の被害者であるVさんに謝罪と賠償をしたいと考えていました。

弁護士は、弁護活動の依頼を受けた後、Aさんの意向を尊重し、Vさんとの示談交渉を開始しました。
初めは交渉が難航していましたが、弁護士が何度も交渉を行った結果、Vさんに、Aさんが作成した謝罪文を読んでもらうことができました。
その後も弁護士は交渉を重ね、Vさんとの間で示談が成立しました。
加えて、Vさんから、Aさんの刑事処罰を求めないと言っていただくこともできました。

示談交渉と並行して、弁護士はAさんに再犯防止のための課題を与えました。
Aさんは課題に取り組むことで、自分の起こした盗撮事件に向き合い、今後の再犯防止策を考えました。
この他にも、Aさんはカウンセリングを受けたり、携帯のカメラを使えないようにするなどの再犯防止策を講じました。

その後、VさんがAさんの刑事処罰を求めていないと言ってくださっていることや、Aさんが反省し再犯防止に努めていることなどが評価され、Aさんは不起訴になりました。

盗撮事件では示談の締結の有無で、刑事処分(起訴・不起訴)が変わるケースがあります。
被害者の方と示談をする際に弁護士をつけることは、当事者間のトラブルの回避や、示談の成立など貴方にとってプラスになる可能性があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、初回接見サービスや無料法律相談を行っています。
盗撮やその他の刑事事件で逮捕・捜査された際には、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

(事例紹介)SNSを通じて女子中学生と性交 強制性交等罪に

2022-09-11

~事例~

京都府警舞鶴署は23日、強制性交の疑いで、石川県志賀町、会社員の男(25)を逮捕した。
逮捕容疑は、22日午後2時45分ごろから同5時10分ごろまでの間、京都府舞鶴市内のホテルで府内の女子中学生(12)が13歳未満であることを知りながら性的暴行を加えた疑い。
同署によると「SNS(交流サイト)で知り合い、12歳と知った上で性的行為をした」と容疑を認めているという。
(※2022年8月23日18:44京都新聞配信記事より引用)

~相手の年齢と強制性交等罪の関係~

今回の事例では、会社員の男性が、12歳の女子中学生と性的行為をしたとして、強制性交等罪に問われています。
刑法に定められている強制性交等罪は、以下のような条文となっています。

刑法第177条(強制性交等罪)
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

条文の通り、強制性交等罪では被害者の年齢によって、成立する条件が異なります。
被害者の年齢が13歳以上である場合には、暴行・脅迫を用いて性交等をすることで強制性交等罪が成立します。
これは一般のイメージにある強制性交等罪のイメージと合致するものではないでしょうか。

対して、被害者の年齢が13歳未満だった場合、強制性交等罪が成立する条件は「性交等をした」ということだけです。
つまり、たとえ相手が性交等をすることに同意していたとしても、その相手が13歳未満であれば、性交等をしただけで強制性交等罪となるのです。
当然、13歳未満の者に対して暴行や脅迫をして性交等をしても、強制性交等罪は成立します。

今回の事例では、男性は相手が12歳=13歳未満の者であると知っていながら性的行為をしたと報道されています。
相手が13歳未満であることから、たとえこの女子中学生が性交等に同意していたとしても、男性には強制性交等罪が成立するということになります。

そもそも未成年者と性的行為をすることは各都道府県の青少年健全育成条例などで禁止されていますから、相手の同意の有無とは関係なく、未成年者との性交等自体が犯罪です。
近年ではSNSの発達などにより、容易に未成年者と成人とで連絡が取れてしまう環境ですが、「相手が同意しているから」などと軽く考えずに、注意しながらSNSなどを利用すべきでしょう。

それでも、もしも刑事事件の当事者となってしまったら、早期に専門家である弁護士のサポートを受けることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、在宅捜査を受けている方向けの初回無料法律相談だけでなく、逮捕・勾留されている方向けの初回接見サービスもご用意しています。
強制性交等事件や淫行事件にお困りの際は、一度お問い合わせください(0120-631-881)。

【解決事例】更衣室の盗撮事件、建造物侵入罪で罰金刑に

2022-09-08

事件

Aさんは京都市左京区にある職場の女性更衣室にスマートフォンを見つからないように設置し、動画を撮影しました。
ある日、Aさんの盗撮行為がバレてしまい、Aさんは解雇されてしまいました。
Aさんは過去に盗撮事件で罰金刑になったことがあり、どうにかして刑事事件化しないようにできないかと思ったAさんは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部に相談しました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

事件解決のながれ

Aさんから弁護活動の依頼を受けた後、被害女性により被害届が提出されていることが発覚し、Aさんは建造物侵入罪の容疑で捜査されることになりました。

弁護士はAさんの意向を酌み、示談交渉を行いました。
弁護士はAさんの元職場に、Aさんが被害者に対して謝罪と賠償の意向があることを伝えました。
何回かにわたって交渉を行いましたが、示談を締結することや謝罪文を受け取ってもらうことはできませんでした。
しかし、弁護士は示談の経過報告書や謝罪文を検察官へ送ることで、Aさんが反省していることを検察官に伝えました。

その後、Aさんは略式手続により、建造物侵入罪、軽犯罪法違反で罰金刑が科されることになりました。

盗撮は、「盗撮罪」などという形で刑法に規定されている犯罪ではありません。
しかし、盗撮行為の禁止が軽犯罪法や各都道府県の迷惑行為防止条例で定められていますし、盗撮のために不法侵入をすれば、刑法の住居侵入罪や建造物侵入罪となることもあります。
盗撮により軽犯罪法違反で有罪になった場合は拘留または科料に処されます。(軽犯罪法第1条)
また、建造物侵入罪で有罪になった場合は3年以下の懲役または10万円以下の罰金が科されることになります。(刑法第130条)

今回の事例のAさんの盗撮事件では、終局処分は罰金刑でしたが、建造物侵入罪は懲役刑が規定されていますので、更衣室等に侵入して盗撮した場合でも懲役刑を科される可能性があります。
特に、今回の事例のAさんは盗撮事件で罰金刑を受けた前科もありましたので、こうした場合には起訴され刑事裁判となる可能性もあったといえます。
有利な結果を得るためにも、早期に弁護士に相談し、適切な活動を行っていくことが重要でしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では無料法律相談を行っています。
建造物侵入罪や軽犯罪法違反でお困りの際には、ぜひ弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部の無料法律相談をご利用ください。

(事例紹介)検察審査会で不起訴不当となり起訴 実刑判決となった事例

2022-09-03

~事例~

4年前(平成30年)、京都市内で女性客にわいせつな行為をしたとして逮捕された整体師が、同意があったと誤解していた可能性があるなどとして不起訴になり、その後、検察審査会の不起訴不当の議決を受けて一転して起訴されました。
京都地方裁判所は、9月1日、「被害者が抵抗できない状況を作り出したうえでの犯行で、狡猾で悪質だ」として懲役2年の実刑判決を言い渡しました。
(中略)被告(57)は、4年前、経営していた京都市のアロママッサージ店で、当時30代の女性客の胸を触ったなどとして、準強制わいせつの罪に問われました。
被告は、女性と同意があったなどとして無罪を主張していました。
この事件では、逮捕された被告について検察がいったん不起訴にしましたが、その後、検察審査会が不起訴不当を議決したため再捜査した結果、一転して起訴されました。
(中略)
弁護側は、控訴したとしています。
※求刑は3年。

(※2022年9月1日18:00NHK NEWS WEB配信記事より引用)

~検察審査会とは?~

刑事事件では、警察や検察の捜査を経て、検察官が起訴・不起訴を決めます。
起訴されればその事件は公開の法廷で刑事裁判にかけられることになり、裁判の場で有罪・無罪が争われ、有罪の場合には刑罰の重さまでが決められます。
一方、不起訴となった場合には、その事件はそこで終了となり、裁判にかけられることはありません。
不起訴となれば、被疑者は刑罰を受けることもありませんし、そもそも有罪・無罪を争うこともありません。

この「不起訴」という処分が本当に適切だったのかということを判断する組織が、検察審査会です。
検察審査会では、不起訴処分に対しての不服申立てや、その不起訴処分結果についての報道などをきっかけに、該当事件に対する不起訴処分という処分が適切であったのかということを審査します。
審査をするとなった場合には、くじで選ばれた国民が検察審査員として審査を行い、その過程で弁護士からアドバイスを受けたり、事件の記録を調べたりして不起訴という処分が適切だったのかを判断します。
検察審査会の審査の結果は、起訴をすべきであるという「起訴相当」、さらに詳細な捜査をすべきであるという「不起訴不当」、不起訴という処分が相当であったという「不起訴相当」という3つの結果に分かれます。
このうち、「起訴相当」と「不起訴不当」という結果が出た場合には、検察官が事件を再検討することとなります。
「起訴相当」の結果を受けても検察官が起訴をしないという場合には、再度検察審査会で審査を行い、それでも起訴をすべきであるという議決(起訴議決)とした際には、弁護士が検察官の役をして起訴を行うこととなります。

今回の事例では、検察審査会で「不起訴不当」の議決が出た後に起訴されていることから、「不起訴不当」の議決後に検察官が再度事件を検討し、起訴に至ったということになります。

検察審査会の審査を経て起訴に至った刑事事件であっても、起訴されたということであれば公開の法廷で刑事裁判を行うことになりますし、有罪判決が下れば刑罰を受けることとなります。
いったんは不起訴となった刑事事件であるだけに、当事者やその周りの方としては困惑も大きいかもしれませんが、刑事裁判になるのであれば、迅速に刑事裁判に向けて準備を開始しなければなりません。
早い段階から弁護士に相談・依頼を行い、見通しや可能な弁護活動、すべき準備などを把握することが求められるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、刑事事件を広い範囲で取り扱っています。
検察審査会などの刑事事件に関わる組織や手続は、まだまだ一般には浸透していない部分もあります。
刑事事件やその手続きにお困りの際は、お気軽に弊所弁護士までご相談ください。
初回無料の法律相談も行っていますので、まずはお電話ください。

【解決事例】職場での盗撮事件で示談・不起訴処分獲得

2022-08-11

事件

Aさんは、京都市伏見区にある会社の女性更衣室にカメラを仕掛けて盗撮を行いました。
後日、会社がカメラの存在に気付き、京都府伏見警察署に届け出を出しました。
Aさんが会社に正直に申し出たことにより、Aさんは京都府迷惑行為等防止条例違反の容疑で京都府伏見警察署の警察官に取調べを受けることになりました。
今後の対応について相談をしたいと思ったAさんは、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部無料法律相談を利用しました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

事件解決のながれ

Aさんは盗撮をしてしまったことを後悔し、深く反省をしていました。
被害女性に謝罪と賠償をしたいと考えたAさんは、弁護士にその意向を相談しました。
相談を受けた弁護士は、Aさんの意向に沿って、被害女性にAさんの謝罪の意向を伝えて被害弁償を行うべく、示談交渉をスタートさせました。
弁護士は、被害女性に警察を通じて連絡を取り、Aさんが謝罪と賠償の申し出をしていることを伝えました。
弁護士の交渉により、今後Aさんが被害女性に近づかないことを条件に示談を締結してもらえることになりました。
また、示談締結と併せて、Aさんは被害女性に許すと言っていただくこともできました。

Aさんが示談を締結していることや被害女性に許してもらえていることが考慮され、Aさんは不起訴処分となりました。
不起訴処分になったことにより、Aさんは今回の盗撮事件で前科前歴が付くことを避けることができました。

盗撮は各都道府県の条例や軽犯罪法で禁止されています。
盗撮を行い、京都府迷惑行為等防止条例違反で有罪となった場合、懲役刑や罰金刑が科されることになります。
そうなってしまうと、前科がついてしまい就職や転職を目指すうえで不利に働く可能性があります。
不起訴を目指す場合には、示談交渉などの弁護活動をしてもらうことが効果的でしょう。
盗撮により捜査・逮捕された際には、ぜひ弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

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