Archive for the ‘交通事件’ Category

あおり運転と交通事故③

2019-01-28

あおり運転と交通事故③

~前回からの流れ~
AさんとBさんは、京都市左京区内の道路で、それぞれの自動車を運転していました。

Aさんの車はBさんの車の前方を走っていたのですが、後続のBさんの車が車間距離を詰めてきたことに腹を立て、故意に急ブレーキをかける行為を繰り返しました。

何回か目の急ブレーキで対応しきれなかったBさんの車がAさんの車へぶつかったことで追突事故となり、Aさん・Bさん両者が首など軽傷を負う事態となりました。

AさんとBさんはそれぞれ傷害罪と過失運転致傷罪(自動車運転処罰法違反)の容疑で京都府川端警察署で取調べを受けることになりました。

(※平成31年1月24日福井新聞ONLINE配信記事を基にしたフィクションです。)

前回から、あおり運転とそれを原因とした交通事故について、何罪が成立しうるのかを検討してきました。
今回は、事例のAさんとBさんがそれぞれ何罪にあたるかを、弁護活動に触れつつ考えていきます。

・Aさんの行為について

Aさんは、Bさんの運転に腹を立てて、故意に急ブレーキをかける行為を繰り返しています。
そしてその結果、Bさんの車と交通事故を起こし、Bさんにけがをさせています。

①で取り上げたように、後続の車に対して故意に急ブレーキをかけるような行為は、相手の運転操作を誤らせたり、自分の運転操作を狂わせたりして交通上の危険を発生させるおそれがあることから、相手に対する不法な有形力の行使であると言えます。
こうしたことから、Aさんの故意に行っていた急ブレーキは、暴行罪に当たる可能性があるといえます。
そして、今回は、その暴行罪にあたる行為によって交通事故が起き、相手に怪我をさせていることから、傷害罪に問われているということでしょう。

・Bさんの行為について

Bさんは、Aさんの車に追突する形で交通事故を起こし、Aさんにけがをさせています。
ここでポイントであるのは、BさんはAさんの車との車間距離を詰めていたということです。
①の記事で取り上げた通り、道路交通法では、安全な車間距離を保たなければならないという義務が定められています。
Bさんはこの義務を守らない状態で急ブレーキに対応できずに交通事故を起こしていることから、その点に過失があると考えられます。
したがって、Bさんには自動車運転処罰法上の過失運転致傷罪が成立すると考えられるのです。

・弁護活動について

Aさん・Bさんが問われている傷害罪も過失運転致傷罪も、被害者の存在する犯罪ですから、弁護活動としては、被害者への謝罪や弁償がまず考えられます。

また、Aさん。Bさんともに交通違反やあおり運転といった、交通規範に反するような行為を行っていることから交通事故を起こしてしまっているので、交通規範を守る意識を高めるための活動を行い、再犯の防止に努めること、それを適切に主張してくことも考えられます。

今回のようなケースでは、お互いが加害者と被害者両方の側面を持っているため(こうした事件を「相被疑事件」と言ったりします。)、謝罪や弁償の話をしづらかったり、示談交渉の席についても感情的になってしまってかえって溝が深まってしまったりということも考えられます。
だからこそ、こういった事案では専門家である弁護士を間に挟むということが有効となってきます。
弁護士であれば、お互いに適切な内容の示談を目指して交渉していくことができますし、再犯防止のための活動等も、法的に適切な形で主張してくことができます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、あおり運転に関連した交通事故事件などの刑事事件を専門に扱っています。
逮捕された方には初回接見サービス、在宅捜査を受けている方には初回無料法律相談がおすすめです。
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京都府川端警察署までの初回接見費用:3万4,900円)

あおり運転と交通事故②

2019-01-27

あおり運転と交通事故②

~前回からの流れ~
AさんとBさんは、京都市左京区内の道路で、あおり運転による交通事故を起こしました。
そして、AさんとBさんはそれぞれ京都府川端警察署で取調べを受けることになりました。
(※平成31年1月24日福井新聞ONLINE配信記事を基にしたフィクションです。)

・あおり運転で交通事故を起こしたら

前回の記事では、あおり運転自体にどういった犯罪が成立するのかを取り上げましたが、今回はあおり運転によって交通事故を起こしてしまった場合を検討していきます。

①危険運転致死傷罪(自動車運転処罰法違反)
いわゆる自動車運転処罰法で規定された「危険運転」行為によって交通事故を起こし、人を死傷させた場合に成立するのが危険運転致死傷罪です。
あおり運転による交通事故で人が死傷する結果が発生すれば、危険運転致死傷罪となる可能性が出てきます。
危険運転致死傷罪となるためには、交通事故の原因となったあおり運転が「危険運転」であると認められる態様・状況である必要があります。

自動車運転処罰法2条(危険運転致死傷罪)
次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は15年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は1年以上の有期懲役に処する。
4号 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

あおり運転では、相手の車の直前に割り込みをしたり、車間距離を詰めたりといったケースも見られます。
そうした場合には、あおり運転をこの「危険運転」と判断され、危険運転致死傷罪となる可能性があるのです。

②過失運転致死傷罪(自動車運転処罰法違反)
あおり運転が①で触れた「危険運転」とは認められなくとも、「過失」があったと判断されれば、自動車運転処罰法の過失運転致死傷罪となる可能性があります。

自動車運転処罰法5条
自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。
ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

「過失」とは、大まかに言えば「不注意」のことで、注意義務に違反する状態やその結果を予見・回避できたのにしなかった落ち度のことを指しています。
例えば、交通事故の原因となったあおり運転が道路交通法上の運転者の義務に違反するようなものであった場合、道路交通法上の義務に違反する過失によって交通事故を起こしたということで過失運転致死傷罪が成立することが考えられます。

③傷害罪・傷害致死罪
前回の記事で取り上げたように、あおり運転に刑法上の暴行罪が適用される場合があります。
このようなケースで交通事故が起こり、相手が死傷してしまった場合には、傷害罪や傷害致死罪が適用される可能性があります。

刑法204条(傷害罪)
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

刑法205条(傷害致死罪)
身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、3年以上の有期懲役に処する。

暴行罪は、暴行を加えても傷害が発生しなかった場合の犯罪であり、暴行の結果傷害が発生したり、その傷害から死亡してしまったりすれば、傷害罪や傷害致死罪に問われることになります。

④殺人罪・殺人未遂罪
現在、あおり運転に関連した交通事故殺人罪に問われている事案も報道されています。

刑法199条(殺人罪)
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。

「人を殺す」という認識や「殺してしまう(死んでしまう)かもしれないがそれでもかまわない」という認識をもってあえて人が死ぬ可能性のある行為を行い、その結果として相手が死んでしまえば殺人罪、死亡を免れれば殺人未遂罪となります。
あおり運転でも、人を殺そうとして行ったものや、あおり運転の結果相手が死んでもかまわない、死ぬかもしれないと思いながらあおり運転を行ったケースであれば、殺人罪や殺人未遂罪に問われる可能性も否定はできません。

では、今回のAさんとBさんにはそれぞれどういった犯罪が成立しうるのでしょうか。
次回はそちらとその弁護活動について触れていきます。

あおり運転が様々な犯罪に該当しうるように、それに関連した交通事故も、態様等の事情によって成立する犯罪が異なってきます。
刑事事件専門だからこそ、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所ではこうしたあおり運転交通事故にも対応が可能です。
取調べが不安な方や、今後の手続きに悩まれている方は、まずは0120-631-881から無料法律相談予約をお取りください。
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あおり運転と交通事故①

2019-01-26

あおり運転と交通事故①

AさんとBさんは、京都市左京区内の道路で、それぞれの自動車を運転していました。
Aさんの車はBさんの車の前方を走っていたのですが、後続のBさんの車が車間距離を詰めてきたことに腹を立て、故意に急ブレーキをかける行為を繰り返しました。
何回か目の急ブレーキで対応しきれなかったBさんの車がAさんの車へぶつかったことで追突事故となり、Aさん・Bさん両者が首など軽傷を負う事態となりました。
AさんとBさんはそれぞれ傷害罪過失運転致傷罪(自動車運転処罰法違反)の容疑で京都府川端警察署で取調べを受けることになりました。
(※平成31年1月24日福井新聞ONLINE配信記事を基にしたフィクションです。)

・あおり運転に成立する犯罪

昨今何かと話題に上ることの多いあおり運転ですが、あおり運転あおり運転を原因とする交通事故では、あおり運転の態様や当時の状況などにより、様々な犯罪が成立する可能性があります。
そもそも、あおり運転とは、自動車やバイクなどの運転者が、特定の他の運転者に向かって車間距離を極端に詰めたり、幅寄せや急停止、パッシングなどを行ったりして嫌がらせを行う行為を指します。
最近では、このあおり運転に関連した交通事故の報道もなされており、世間的にも注目されているといえるでしょう。
では、このあおり運転に成立しうる犯罪にはどのようなものがあるのでしょうか。
その一例を見てみましょう。

①道路交通法違反
あおり運転のうち、車間距離を詰める行為は、安全な車間距離を保たなければならないとする道路交通法の規定に違反する可能性があります。

道路交通法26条
車両等は、同一の進路を進行している他の車両等の直後を進行するときは、その直前の車両等が急に停止したときにおいてもこれに追突するのを避けることができるため必要な距離を、これから保たなければならない。

あおり運転によってこの規定に違反して道路交通法違反となれば、それが高速道路であった場合は3月以下の懲役又は5万円以下の罰金(道路交通法119条1項1号の4)、それ以外の道路であった場合は5万円以下の罰金(道路交通法120条1項2号)となります。

②暴行罪・傷害罪
あおり運転と聞くと、道路交通法など、交通に関連する法律での規制・処罰がイメージしやすいかもしれませんが、あおり運転に暴行罪や傷害罪が適用されることもあります。

刑法208条(暴行罪)
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

幅寄せなどのあおり運転は、直接相手に物理的に暴行をふるっているわけではありませんが、その行為によって相手の交通上の危険につながることが明白であることから、相手に対する不法な有形力の行使=暴行行為をしていると判断され、状況によっては暴行罪が適用されます。
2017年には、あおり運転に関連した交通事故の大きなニュースがあったことからもあおり運転への規制が厳しく行われ、警察庁が全国的にあおり運転を暴行罪で立件することを検討するという通達や報道も出ました。

このように、あおり運転は様々な犯罪に触れますが、あおり運転から交通事故を起こした場合、さらに別の犯罪も成立していくことになります。
次回の記事では、あおり運転交通事故を起こしてしまった場合の犯罪について触れていきます。

態様や状況によって成立する犯罪の変わるあおり運転ですから、あおり運転での取調べや逮捕に困ったら、刑事事件のプロに相談することが望ましいです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件専門の弁護士事務所として、交通事件にも取り組んでいます。
あおり運転の逮捕・取調べに悩んだら、遠慮なく弊所弁護士までご相談ください。
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渋滞中の追突事故

2019-01-07

渋滞中の追突事故

Aさんは、滋賀県甲賀市の実家から兵庫県にある自宅に、自動車で帰宅しようとしている最中です。
しかし、帰省のUターンラッシュに巻き込まれ、渋滞にはまってしまいました。
なかなか進まない渋滞にいらだっていたAさんは、ブレーキを踏むのが遅れ、前を走っていたVさんの車両に追突する追突事故を起こしてしまいました。
この追突事故により、運転していたVさんとその同乗者は全治2週間のけがを負ってしまいました。
Aさんは、滋賀県甲賀警察署に、過失運転致傷罪の容疑で取調べに呼ばれていますが、どのように対応していいのか分からず、途方に暮れています。
(※この事例はフィクションです。)

・渋滞中の追突事故

この年末年始に帰省をし、帰省ラッシュ・Uターンラッシュに巻き込まれた、という方も少なくないのではないでしょうか。
こうした帰省ラッシュ・Uターンラッシュの渋滞でAさんのような追突事故を起こしてしまった場合、どう対応すればよいのでしょうか。

そもそも、渋滞で減速している時に追突事故となってもそんなに大事にはならないのではないか、と思う方がいるかもしれませんが、それは違います。
例えば、Aさんのように不注意で追突事故を起こしてしまい、被害車両に乗っていた人がけがをしてしまったような場合には、自動車運転処罰法にある過失運転致傷罪が成立する可能性が出てきます。
過失運転致傷罪と聞くと、車同士が勢いよく衝突するような交通事故や、対歩行者との接触事故といった分かりやすい人身事故を想像されるかもしれませんが、渋滞中の追突事故でも、人がけがをすれば過失運転致傷罪となりえます。
渋滞でそこまでスピードが出ていないとはいえ、後ろから車に追突されれば、その衝撃は大きいものです。
流血するようなけがでないにしても、むち打ちやねん挫などのけがを負ってしまう可能性は十分考えられます。
こうしたけがは、後日負っていることが発覚するケースもあるため、追突事故を起こしてしまった場合には、そのあたりも注意する必要があります。
また、追突する勢いがよければ、渋滞中の場合玉突き事故となり、被害が拡大してしまうというケースも見られます。
こうした場合には、過失運転致傷事件の被害者が複数人存在することも考えられます。

そして、もしも被害車両に乗っている人にけががなかったとしても、追突事故などの交通事故を起こした場合には、警察に届け出る義務があることに注意が必要です。

道路交通法72条
交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員(以下この節において「運転者等」という。)は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。
この場合において、当該車両等の運転者(運転者が死亡し、又は負傷したためやむを得ないときは、その他の乗務員。以下次項において同じ。)は、警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官が現場にいないときは直ちに最寄りの警察署(派出所又は駐在所を含む。以下次項において同じ。)の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければならない。

これに違反して警察に事故を届け出なければ、たとえ人にけがをさせていなかったとしても当て逃げとなってしまいます。

渋滞中は、車間距離が狭くなりがちであり、さらに車の進む速度が遅いことから、注意力も散漫になりがちです。
スピードが出ていないからこそ、こうした渋滞の状況では追突事故が起こりやすいのです。
渋滞中の追突事故などは、わざとした行為でなくとも刑事事件となってしまう可能性がある出来事です。
まさか自分が刑事事件の当事者に、とお困りの方こそ、専門家の弁護士の力を遠慮なく頼っていただきたいのです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、渋滞中の追突事故のみならず、交通事故・人身事故に関連した刑事事件のご相談も多く承っています。
帰省ラッシュ・Uターンラッシュなどで交通に関わる刑事事件にお困りの方は、まずは0120-631-881までお電話ください。
滋賀県甲賀警察署までの初回接見費用:4万3,100円)

冬の交通事故で過失運転致傷罪

2018-12-30

冬の交通事故で過失運転致傷罪

滋賀県長浜市に住んでいるAさんは、自動車を運転して通勤をしていましたが、雪が降る時期となってもスノータイヤ(スタッドレスタイヤ)にしたりチェーンを付けたりすることなく、ノーマルタイヤで運転をしていました。
ある日の帰宅途中、Aさんの運転する車は積雪している道路を走っていたのですが、雪で滑ってブレーキが上手く効かず、歩行者Vさんと接触する交通事故を起こしました。
Vさんは全治2か月の大けがを負い、Aさんは滋賀県長浜警察署に自動車運転処罰法の過失運転致傷罪の容疑で捜査を受けることとなりました。
(※この事例はフィクションです。)

・冬の交通事故

年の瀬となり、冬の寒さも厳しくなってきました。
冬は、他の季節に比べて早く日が落ち、周囲が暗くなって見通しが悪くなることに加え、気温が下がって路上が凍結し滑りやすくなったり、雪で道路が滑りやすくなったり、吹雪で視界が悪くなったりと、交通事故が起きやすい条件が多くなる季節です。
滋賀県警の交通統計を見てみると、12月の事故発生状況は、平成29年で492件、平成28年で577件と、過去2年間で月別交通事故発生数トップの月となっています。

さて、今回のAさんは、自動車運転処罰法に規定されている過失運転致傷罪の容疑をかけられています。
過失運転致傷罪は自動車運転処罰法5条に規定されています。

自動車運転処罰法5条
自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。
ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

この「自動車の運転上必要な注意を怠り」という部分が過失運転致傷罪の「過失」ということになります。
今回、Aさんは積雪している道路をスノータイヤ(スタッドレスタイヤ)にしたりチェーンを付けたりせず、ノーマルタイヤのままで走行していました。
ここで、滋賀県の公安委員会の定める滋賀県道路交通法施行細則を見てみましょう。

滋賀県道路交通法施行細則14条
法第71条第6号の規定により車両等の運転者が遵守しなければならない事項は、次に掲げるとおりとする。
1号 積雪または凍結している道路において、自動車(二輪の自動車を除く。)を運転するときは、タイヤ・チェーン等をとりつけ、すべり止めの措置を講ずること。

この「法第71条第6号」とは、道路交通法の71条6号のことを言います。

道路交通法71条
車両等の運転者は、次に掲げる事項を守らなければならない。
6号 前各号に掲げるもののほか、道路又は交通の状況により、公安委員会が道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るため必要と認めて定めた事項

つまり、滋賀県において、積雪している道路ではタイヤ・チェーン等のすべり止めの措置を講じなければならないいうことが、自動車を運転する上で遵守すべき事項であるということになります。
Aさんはこのすべり止めの措置をすることなく、ノーマルタイヤで積雪している道路を走っており、その結果ブレーキが効かずに交通事故を引き起こしていますから、ここにAさんの過失があるということができるでしょう。
そして、Aさんは過失によって交通事故を起こし、Vさんをけがさせていることから、過失運転致傷罪となると考えられるのです。

交通事故刑事事件についても、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所ではご相談を受け付けています。
冬の交通事故刑事事件に発展してしまってお困りの方は、遠慮なく弊所弁護士までご相談ください。
滋賀県長浜警察署までの初回接見費用:0120-631-881までお電話ください)

草津市の共同危険行為

2018-12-29

草津市の共同危険行為

Aさんは、滋賀県草津市に住んでいる19歳で、友人たちとバイクに乗ることを趣味としていました。
12月31日深夜、Aさんは仲間たちと「年越し記念に走りに行こう」と、複数人でバイクを走らせ、2人以上で横並びになって走行を行ったり、全員で蛇行運転をしたりしました。
それを見かけた通行人や運転手が滋賀県草津警察署に通報したことにより、Aさんらは共同危険行為をした道路交通法違反の容疑で現行犯逮捕されることとなりました。
Aさんの両親は、Aさん逮捕の知らせに驚き、すぐにでも弁護士に相談したいと思いましたが、年末年始という時期もあり、なかなか開いている弁護士事務所が見つかりませんでした。
しかし、インターネットで検索すると、年末年始でも対応をしてくれる刑事事件少年事件に強い弁護士事務所を見つけることができたので、そこに問い合わせをしてみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・共同危険行為

Aさんらのように、バイクなどで集団暴走をすれば、道路交通法で禁止されている「共同危険行為」をしていることとなり、道路交通法違反となることが考えられます。
では、どのような行為が共同危険行為となるのでしょうか。
道路交通法の該当部分を見てみましょう。

道路交通法68条
2人以上の自動車又は原動機付自転車の運転者は、道路において2台以上の自動車又は原動機付自転車を連ねて通行させ、又は並進させる場合において、共同して、著しく道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく他人に迷惑を及ぼすこととなる行為をしてはならない。

Aさんらの行為に照らし合わせてみましょう。
Aさんらは、複数人でバイクを走らせており、2人以上で横並びになってバイクを走らせたりもしていることから、「道路において2台以上の自動車又は原動機付自転車を連ねて通行させ、又は並進させる場合」に当てはまると言えるでしょう。
さらに、Aさんらは一緒になってそうした状態で蛇行運転等をしており、「共同して、著しく道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく他人に迷惑を及ぼす」ことをしていると言えそうです。
こうしたことから、Aさんらの行為は共同危険行為と言えそうです。
いわゆる暴走族の集団暴走等は、この共同危険行為に当てはまることが多く、そうした場合、検問や巡回をしている警察官に現行犯逮捕されてしまうことも珍しくありません。

さて、今回のAさんは、この共同危険行為をしたとして逮捕されてしまいましたが、今後どのような手続きが踏まれるのでしょうか。
まず、Aさんは20歳未満ですから、Aさんの道路交通法違反事件少年事件として扱われることとなります。
少年事件として扱われれば、原則として刑罰を受けることはありませんが、今回のAさんについてはいくつか注意すべき点があります。

1つ目は、Aさんが19歳であるという点です。
少年事件として扱われるのは、20歳未満の少年が起こした事件についてです。
手続きの途中で20歳を迎えてしまえば、その後は少年事件の手続きではなく刑事事件の手続きで進められることとなります。

2つ目は、Aさんの起こした事件が共同危険行為による道路交通法違反事件であるということです。
交通犯罪の場合、罰金を見込んで逆送(簡単に言えば、刑事事件の手続きへと移行させる手続きです)するケースや、事案の内容から保護処分でなく刑事処罰が適当であるとして逆送するケースも見られます。
逆送されれば、成人の刑事事件同様、検察官に起訴・不起訴の判断を求めることになり、起訴されて有罪となれば罰金であっても前科がついてしまいます。

こうしたことを避けたい場合や、刑事手続きに移るメリット・デメリットを知りたい場合には、どうしても刑事事件少年事件の専門的知識が必要となります。
だからこそ、少年の共同危険行為による道路交通法違反事件で困ったら、弁護士に相談してみることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、365日弁護士による初回無料法律相談初回接見サービスを行っています。
こちらのサービスのお問い合わせも、24時間365日受け付けていますので、年末年始に逮捕されてしまった方、夜に刑事事件少年事件について困ってしまった方にも遠慮なくご利用いただけます。
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飲酒運転者に酒類提供で道路交通法違反 滋賀県で逮捕が不安なら弁護士

2018-12-17

飲酒運転者に酒類提供で道路交通法違反 滋賀県で逮捕が不安なら弁護士

Aさんは、滋賀県長浜市でスナックを経営しています。
Aさんのスナックの常連客であるBさんは、毎回飲酒して帰っていましたが、Aさんは、Bさんの自宅の位置からして、おそらくBさんは飲酒運転をして帰っているのだろうと思っていました。
それでもAさんは、Bさんは常連客だしそれほど酔っ払っていないからいいだろうと、酒を提供していました。
するとある日、Aさんのもとに滋賀県木之本警察署から連絡が入り、道路交通法違反の容疑で話を聞きたい、と言われました。
どうやらBさんの飲酒運転に関係することのようなのですが、Aさんは自分が逮捕されるような事態になるのではないかと不安に思い始めています。
(※この事例はフィクションです。)

・道路交通法違反(酒類提供)

Aさんのように、自動車を運転していなくとも飲酒運転に関連する犯罪の当事者となる可能性があります。
道路交通法では、Bさんのような飲酒運転自体も取り締まっていますが、Aさんのような運転者への酒類提供行為も規制しています。

道路交通法65条3項
何人も、第1項の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがある者に対し、酒類を提供し、又は飲酒をすすめてはならない。
※「第1項の規定」とは、酒気帯び運転を禁止している条文のことを指します。

今回のAさんは、Bさんが飲酒運転をして帰宅することを分かっていながら酒類提供行為を行っているため、この道路交通法の規定に違反することになります。
たとえ実際に自動車を運転していなかったり、同乗していなかったとしても、道路交通法違反として検挙され得るということになるのです。
こうした飲酒運転に関わる道路交通法違反は、昨今厳しい目で見られ、処分も厳しくなされる傾向が見られますし、酒類提供行為が度重なっていた場合、逮捕されてしまう可能性もないわけではありません。
「自分が飲酒運転をしたわけではないから」と軽く考えず、まずは弁護士に相談してみましょう。

酒類提供による道路交通法違反などの交通に関わる刑事事件のご相談も、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には頻繁に寄せられます。
初回の法律相談はどなたでも無料でご利用いただけますから、滋賀県道路交通法違反にお困りの方は遠慮なく弊所弁護士にご相談ください。
滋賀県木之本警察署までの初回接見費用:4万2,560円

自首しても逮捕?京都府福知山市のひき逃げ事件 少年事件は弁護士へ

2018-12-10

自首しても逮捕?京都府福知山市のひき逃げ事件 少年事件は弁護士へ

京都府福知山市に住んでいるAさん(19歳)は、帰宅するために自動車を運転している最中、不注意で通行人Vさんと接触する人身事故を起こしてVさんを負傷させてしまいました。
Aさんは咄嗟のことに驚き、Vさんに対応することなくそのまま自宅へ逃げ帰ってしまいました。
帰宅した後、Aさんはひき逃げをしてしまったことに罪悪感を抱きました。
そこでAさんは、京都府福知山警察署自首をしようと考えたのですが、自首後に逮捕されてしまうことがあるのかと不安になり、まずは弁護士に相談をしてみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・自首しても逮捕されることはある?

人身事故を起こしてしまったにもかかわらず、警察への通報や被害者の救護をせずにその場を立ち去れば、ひき逃げとなります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にも、人身事故を起こし、咄嗟のことに驚き不安になってしまったためにひき逃げをしてしまった、というご相談が度々入ります。
こうした場合、自首をしたいと悩まれる方も多いです。

そもそも自首が成立するかどうかという問題ももちろんあるのですが、今回のAさんは、自首をして逮捕されることがあるのかと不安に思っているようです。
逮捕は、主に被疑者の逃亡や証拠隠滅が疑われる場合に行われます。
Aさんのようなひき逃げ事件の場合、上述したように、一度現場から立ち去る(逃げる)ことをしているために、逃亡のおそれが高いと判断されやすく、たとえ自首や自主的な出頭をしたとしても、逮捕される可能性は十分あるといえます。
では自首せずにいた方がよいのかというと、一概にそうとも言い切れません。
自首や自主的な出頭をしたということで、逮捕やそれに続く身体拘束を避けられる可能性がないわけではありませんし、その後の処分において考慮される可能性もあるからです。

だからこそ、こうしたメリット・デメリットを詳しく知るためにも、自首後に逮捕されてしまった場合の対処を知るためにも、まずは弁護士に相談することがおすすめです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、少年によるひき逃げ事件のご相談ももちろん受け付けています。
少年事件に強い弁護士初回無料法律相談の受付は0120-631-881でいつでも受け付けていますので、まずはお電話ください。

スケボー走行で少年事件?京都市中京区の道路交通法違反事件も弁護士へ

2018-12-09

スケボー走行で少年事件?京都市中京区の道路交通法違反事件も弁護士へ

Aくんは、京都市中京区に住む18歳の高校生です。
ある日、Aくんは、友人らと一緒に、京都市中京区内の繁華街をいわゆるスケボーに乗りながら走行していました。
そこへ京都府中京警察署の警察官がやってきて、繁華街の人ごみの中でスケボーに乗ることをやめるように言ってきました。
Aくんらは一度は言うことを聞いたものの、警察官から離れると、またすぐにスケボーに乗り始めました。
その様子を見た警察官は、道路交通法違反となるから警察署に来るように、とAくんらに任意同行を求めました。
(※平成30年12月7日朝日新聞DIGITAL配信記事を基にしたフィクションです。)

・スケボーで少年事件?

スケートボード、いわゆるスケボーは、幅広い年代の方が利用しており、皆さんの中にもスケボーに乗っている方、スケボーに乗っている人を見たことがあるという方もいるのではないでしょうか。
今回の事例のAくんは、そのスケボーに絡む少年事件の当事者となってしまっています。

たかがスケボーに乗っただけ、と思われるかもしれませんが、実は道路交通法には、スケボーに関係のある規定も存在しています。

道路交通法76条4項
何人も、次の各号に掲げる行為は、してはならない。
3号 交通のひんぱんな道路において、球戯をし、ローラー・スケートをし、又はこれらに類する行為をすること。

Aくんのように、繁華街の人ごみの中でスケボーに乗ることは、道路交通法のこの条文に違反することになります。
1回交通のひんぱんな道路でスケボーに乗っただけで道路交通法違反少年事件となることはそう多くはないでしょうが、Aくんのように、警告を受けているにもかかわらず行為をやめないなどして、悪質であると判断されれば、その限りではありません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、こうした道路交通法違反による少年事件についても、弁護士が丁寧に対応いたします。
初回の法律相談は無料となっていますので、お気軽にご利用ください。
京都府中京警察署までの初回接見費用:3万4,800円

反則金の対象外の交通違反?京都府宮津市の飲酒運転事件は刑事弁護士へ

2018-12-03

反則金の対象外の交通違反?京都府宮津市の飲酒運転事件は刑事弁護士へ

Aさんは、京都府宮津市の居酒屋で酒を飲んだにもかかわらず、代行運転を頼むのが面倒になり、飲酒運転をして帰路につきました。
しかし、道中で行われていた京都府宮津警察署の飲酒検問にかかり、飲酒運転であることが発覚しました。
Aさんは、交通違反反則金を払えば刑事事件にならないと聞いたことがあったので高を括っていたのですが、後日京都府宮津警察署に取調べに呼ばれると聞き、非常に驚き、不安になってしまいました。
そこでAさんは、京都府宮津市刑事事件にも対応している弁護士に相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・交通違反でも反則金対象外?

以前の記事でもお伝えした通り、軽微な交通違反には反則金制度が適用され、交通違反をしてしまっても期間内に反則金を納めれば、刑事事件となることを防ぐことができます。
ただし、この反則金制度は、全ての交通違反について適用されるというわけではないことに注意が必要です。

今回のAさんの行ってしまった飲酒運転も、反則金制度の対象外となる交通違反です。
そのため、飲酒運転をしてしまえば、反則金を納める納めないにかかわらず、刑事事件化してしまいます。
飲酒運転の他にも、無免許運転などが反則金制度の対象外となる交通違反として挙げられます。

飲酒運転はその態様によって、酒気帯び運転酒酔い運転に分けられ、道路交通法違反となります。
飲酒運転のような交通違反は軽く考えられがちですが、道路交通法には懲役刑の規定もあり、何度も繰り返して飲酒運転をしていた場合や、態様が悪質な場合などには飲酒運転で刑事裁判となり、刑務所に行くことになる可能性も十分考えられるため、交通違反だからと甘く見てはいけません。

飲酒運転のような交通違反から刑事事件となってしまった場合、取調べや今後の手続き・処分について不安に思われる方が多いでしょう。
こうした事態にも対応できるよう、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、交通違反刑事事件にも強い弁護士が、初回無料法律相談を行っています。
受付は0120-631-88124時間いつでも可能ですので、まずはお気軽にお電話ください。
京都府宮津警察署までの初回接見費用:フリーダイヤルにてご案内いたします)

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