Archive for the ‘少年事件’ Category

【解決事例】詐欺罪の少年事件で家庭裁判所送致を回避

2022-07-24

事件

京都市西京区に住むAくんは、知人であるXさんに仕事で人手が必要だから誰か紹介してほしいと頼まれました。
AくんはXさんが素行が悪いことを知っていたものの、今回はちゃんとした仕事の依頼だろうと思い、Yさんを紹介しました。
しかし実際は、Xさんが依頼してきた求人は詐欺の人手を集めるためのものであり、XさんとYさんは共謀して詐欺を行いました。
その後、AくんはXさんとYさんのかかわった詐欺事件の共犯者だと疑われて、京都府西京警察署の警察官に詐欺罪の容疑で逮捕されました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

事件解決のながれ

Aくんは逮捕後勾留され、さらには勾留の延長が決定してしまいました。
事件概要部分でも触れた通り、Aくんは詐欺事件については関与しておらず、あくまで適法な仕事を探している知人に人を紹介したという認識でした。
Aくんが逮捕・勾留されて警察の取調べを受けることは初めてであったため、Aくんが受ける負担は大きいと予想され、それゆえにAくんが捜査官の誘導などによって本意ではない自白をしてしまう可能性がありました。
弁護士は、定期的にAくんのもとへ接見に訪れ、取調べの状況をこまめに把握しながらアドバイスを送り、Aくんの認識を正しく伝えられるようにサポートを行いました。

また、弁護士がAくんとAくんの家族との橋渡しも行ったため、Aくんは家族からの言葉を受け取りながら過ごすことができました。

こうした弁護士による取調べのアドバイスなどが功を奏し、Aくんの主張が伝わり、Aくんは家庭裁判所に送られることなく事件を終息することができました(不送致)。

多くの場合で、少年事件は家庭裁判所に送致されることになります。
しかし、少年自身が容疑を否認しているようなケースでは、弁護士を付けて取調べなどに適切に対応することにより、今回の事例のように家庭裁判所への送致を回避して終了するという可能性も出てきます。
まずは弁護士に相談してみることが望ましいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、少年事件刑事事件を中心に取り扱う法律事務所です。
少年事件刑事事件詐欺罪でお困りのときは、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

【解決事例】少年の否認の万引き事件で不送致に

2022-06-09

【解決事例】少年の否認の万引き事件で不送致に

事件

Aくんは一緒に遊んでいた友達と京都市右京区にある店の前で別れました。
その後Aくんは、その友達からプレゼントをもらいました。
後日、Aくんがもらったプレゼントが万引きされたものだったことが判明し、京都府右京警察署の警察官に呼び出しを受けました。
数か月後、Aくんは万引き事件の共犯であると疑われ、窃盗罪の容疑で京都府中京警察署の警察官に逮捕されてしまいました。
Aくんの両親は今後どのように対応すればいいのかがわからず、刑事事件少年事件を中心に扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部初回接見サービスを利用しました。
弁護士がAくんと接見したところ、Aくんは万引き行為のことを知らず、プレゼントされたものが万引きされたものであるということも知らなかったとのことでした。
こうした事情を弁護士から聞いたAくんの両親は、弁護士に弁護活動を依頼しました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

事件解決の流れ

依頼を受けた弁護士は、まずはAくんが勾留されることを阻止すべく、すぐに釈放を求める活動を開始しました。
Aくんは学校に通っており、勾留されてしまうと課題の提出や授業への出席ができず、進級できなくなるおそれがありました。
こうしたデメリットを避けるべく、弁護士は、Aくんが学校に通いながら捜査を受けることができるように、Aくんが勾留をされてしまうと留年の危機があること、Aくんの体調や精神面で心配があること、証拠隠滅や逃亡のおそれがないことを検察官に訴えました。
弁護士による訴えが認められ、検察官は勾留を請求しないことに決めました。
勾留を回避できたことにより、Aくんは学校に通いながら捜査をうけることができるようになりました。

その後、弁護士は、Aくんの取調べの進度を随時確認するとともに、Aくんとそのご家族と打ち合わせを重ね、状況に合ったアドバイスをしていきました。
また、Aくん自身の資質として、Aくんが友人らの万引き行為や、プレゼント自体が万引きされたものであるということに気付くことができなかった可能性が高いということも、弁護士から検察官に話をするとともに、Aくんの家族の協力のもと資料の提供も行いました。

こうした活動の結果、Aくんにかけられた嫌疑は不十分であると判断され、Aくんは家庭裁判所に送致されることなく(不送致)、事件を終了することができました。
このことにより、Aくんやそのご家族が事件対応に割く時間が大幅に短縮され、不要な処分を受けることを回避することができました。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、刑事事件だけでなく少年事件も取扱っています。
特に今回取り上げた事例のように、お子さんが容疑を否認しているという少年事件では、本人の主張・認識をきちんと捜査機関や裁判所に伝えるという意味でも、取調べ対応から家庭裁判所での対応まで、綿密なサポートを受けることが望ましいといえます。
少年事件にお困りの際は、まずはお気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部までご相談ください。

【解決事例】児童ポルノ製造などの少年事件で保護観察処分獲得

2022-05-10

【解決事例】児童ポルノ製造などの少年事件で保護観察処分獲得

~事例~

京都府南丹市に住んでいる中学生のAさんは、同級生のVさんとビデオ通話中、Vさんに衣服を脱いでもらったり、自慰行為を見せてもらったりといったことをしました。
その様子をAさんと一緒にいた友人らがカメラで撮影しており、その動画が拡散してしまったことから被害届が出され、Aさんは京都府南丹警察署児童ポルノ禁止法違反などの容疑で捜査されることとなりました。
Aさんの今後を心配したご両親は、Aさんと一緒に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部に相談にいらっしゃいました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

~弁護活動と結果~

Aさんが警察の捜査を受けることが初めてだったこともあり、取調べの際に捜査官の誘導に乗ってしまったり、威圧的な取調べを受けてしまったりするのではないかという部分についても心配されていました。
そこで、弁護士は依頼を受けてからAさんへのアドバイスを行うとともに、取調べの前後にはAさんやご両親に連絡を取り、取調べの進捗の把握と取調べの段階に沿った助言を行いました。
取調べの進度にマッチしたアドバイスをすることで、取調べにどのように対応するのか分からないといった不安の軽減や、権利や手続きを知らないということによる嘘の自白をしてしまうことの防止などを実現しました。

事件が家庭裁判所に送致された後は、Aさん本人に加えてAさんのご両親に対して弁護士から事件の振り返りを行う課題を出し、少年事件を起こしてしまった原因や反省、今後の更生への取り組みなどについて考え行動してもらいました。
その活動を審判で提示し、結果としてAさんは保護観察処分となりました。

少年事件で適切な処分を獲得するためには、少年本人はもちろん、その周囲のご家族などの協力・努力が必要です。
しかし、どういったことをして環境を改善すべきなのか、更生のためにどういった部分を振り返るべきなのかということは、なかなか当事者だけでは分からないことも少なくありません。
だからこそ、少年事件の専門家である弁護士のサポートを受けることが重要なのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、少年事件についてのご相談・ご依頼も受け付けています。
お問い合わせは0120-631-881でいつでもスタッフが受け付けていますので、お悩みの際は一度お気軽にお電話下さい。

【解決事例】触法少年の傷害事件で施設送致を回避

2022-05-07

【解決事例】触法少年の傷害事件で施設送致を回避

事件

京都市中京区に住む中学生のAくん(13歳)は友達らといる際、Vさんとトラブルになり、Vさんを友達と一緒に殴るなどして暴行を加えました。
Vさんは殴られたことにより、全治一か月の怪我を負いました。
Aくんは傷害事件を起こしたとして京都府中京警察署の警察官によって発見され、児童相談所に通告されてしまいました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

事件解決までの流れ

Aくんは、児童相談所に保護された後に家庭裁判所に送られ、観護措置がとられている状態でした。
Aくんのご家族はAくんの将来を心配し、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部を訪れ、弁護士に相談・依頼をしました。
Aくんは今後少年事件の手続に沿って家庭裁判所の審判を受けることが決まっていたため、弁護士は審判に向けた準備を含めた付添人活動を開始しました。

付添人活動の一環として、弁護士はAくんの更生のための環境調整に取り組みました。
弁護士は京都少年鑑別所にいるAくんに会いに行き、Aくんの話を聞いたうえでAくんやAくんの家族に対して課題を出しました。
この課題はこれまでの生活の振り返りや今後の生活についてを考えたり、人の気持ちを理解することを目的としたものです。
この課題を通してAくんの更生や生活環境を整えるための足掛かりにしました。
Aくんは事件前まで素行不良が目立っていましたが、事件を機に反省を深め、Aくんの家族もA君に対する向き合い方を改めることになりました。

また、弁護士はAくんの学校の先生と面談を行いました。
Aくんが学校に通いやすくなるように、Aくんに適した環境づくりをお願いし、校長先生や担任の先生をはじめとした多くの先生の協力を得てAくんのための環境を整えました。

Aくんの観護措置が終わり審判が開始されるにあたって、弁護士は家庭裁判所に対し、施設送致とせずに試験観察とするように求めました。
弁護士から、Aくんが勉強に対して意欲があり学校に行きたがっていること、課題を通じて人の気持ちを考えられるようになったこと、Aくんの周りの環境が整いつつあることを主張したことで、1回目の審判の結果、Aくんは3か月間試験観察に付されることになりました。

3か月の試験観察期間中、家族や学校、そして弁護士のサポートを受けながらAくんは学校に通いました。
2回目の審判当日、まだ更生途中にあるAくんには保護司や保護観察官の手助けが必要だと感じた弁護士は、保護観察処分を求めました。
審判の結果、弁護士の要望が認められ、Aくんは保護処分の1つである保護観察処分となりました。

保護観察処分となったことにより、Aくんは家族の下で学校に通うことができ、保護観察所の手助けを受けながら更生を目指し、社会復帰することが可能となりました。

施設送致の回避や試験観察・保護観察の獲得のためには、事件後に環境調整を行うことが大切ですが、環境調整は1日2日で劇的なことはできませんから、早い段階から弁護士に相談・依頼し、早期に取りかかることが重要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、少年事件を数多く取り扱っています。
子どもが逮捕されてしまったなど、何か不安なことがございましたらフリーダイヤル0120―631―881までお問い合わせください。
無料の法律相談初回接見サービスもいたしております。

【解決事例】少年による強要・児童ポルノ禁止法違反事件で保護観察

2022-04-30

【解決事例】少年による強要・児童ポルノ禁止法違反事件で保護観察

~事例~

京都府木津川市に住んでいる高校3年生のAさんは、インターネットを通じて知り合った女子中学生Vさんに、「裸の写真を送ってくれたらプレゼントをあげる」などと言って裸の写真を送らせました。
そして、Vさんに対して、「もっと写真を送らないとVさんの友人に裸の写真を送る」などと言って、Vさんにさらに裸の写真を送らせました。
AさんがVさんの友人にもその写真を送ったことからVさんが京都府木津警察署に相談。
Aさんは強要罪児童ポルノ禁止法違反の容疑で捜査されることとなりました。
Aさんの両親は、事件のことを知ったものの、どのような対応をすべきか分からず、少年事件を取り扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部まで相談にいらっしゃいました。
(※守秘義務の関係で一部事実を異なる表記をしています。)

~弁護活動と結果~

Aさんは、高校3年生の受験生であったため、学校に事件が露見することで、受験に悪影響が出てしまうおそれがありました。
そこで、弁護士は、依頼を受けてからすぐに捜査機関に連絡し、学校照会を控えてもらうよう要請を行いました。
この要請は、Aさんの強要・児童ポルノ禁止法違反事件が家庭裁判所に送られた際にも行われ、結果として、Aさんの事件が学校に知られることはありませんでした。

Aさんは、18歳未満の女児に対して裸の写真を送らせるといったことをVさん以外にもしており、いわゆる余罪がある状態でした。
余罪についても捜査で明らかになったことから、弁護士はVさんだけでなく、余罪の被害者様に対してもコンタクトを取り、謝罪・弁償のための交渉を行いました。
示談交渉を経て、余罪の被害者様との示談が成立し、お許しの言葉をいただくことができました。

家庭裁判所へ事件が送致された後の審判では、Aさん自身が弁護士の出した課題を通じて事件について反省を深めたことや、Aさんのご両親が今後Aさんの監督をどのように行っていくのかといったことが話されました。
そして、Aさんは保護観察処分となりました。
保護観察処分となったため、Aさんは社会内で更生を目指すことができ、進学にも影響が出ることを避けることができました。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、刑事事件だけでなく少年事件も取り扱っています。
強要事件児童ポルノ禁止法違反事件を含む少年事件にお困りの際は、一度ご相談ください。

【解決事例】高校生の万引き事件で審判不開始

2022-04-09

【解決事例】高校生の万引き事件で審判不開始

~事例~

Aさん(高校生)は、写真集欲しさに京都市中京区にある書店で写真集を万引きしてしまい、書店の保安員にその万引きを発見されたことから、京都府中京警察署に窃盗罪の容疑で捜査されることとなりました。
Aさんは、万引き事件を知ったご両親と一緒に今後の事件への対応を聞きに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部に相談に来られました。
Aさんは大学への進学を控えていたこともあり、今後の生活に事件が及ぼす影響を少なくすることも考え、弁護士に弁護活動・付添人活動を依頼することとなりました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

~弁護活動と結果~

Aさんはご両親と共に被害を受けた書店に謝罪に行き、被害弁償を行いました。
書店の方からは、今後の更生に期待する旨の言葉をいただきましたが、その後もAさんとご両親は、弁護士の出した課題を通じて反省を深め、事件の振り返りを継続的に行いました。

また、Aさんとご両親は、実生活の中でも、お互いのコミュニケーションがおろそかにならないよう工夫を行ったり、再度万引きなどの犯罪行為をするきっかけを作らないために生活リズムを律したりといった改善策を講じました。

弁護士と共にこうした活動に取り組んだ上で、弁護士から家庭裁判所に、すでにAさんの更生に十分な策が取られていることを主張し、審判不開始という結果を得ることができました。

審判不開始となったことで、Aさんは新生活のために使える時間も十分に確保することができ、進学後の生活にも大きな影響を与えることなく事件を終息させることができました。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、高校生による万引き事件などの少年事件の弁護活動・付添人活動も行っています。
お悩みの方は、一度お気軽にお問い合わせください。

改正少年法の「特定少年」とは?

2022-03-23

改正少年法の「特定少年」とは?

改正少年法の「特定少年」とはどういったものなのかということについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都府京田辺市に住んでる高校3年生(18歳)のAさんは、近所の書店で雑誌を万引きしたところを店員に見とがめられ、店員を突き飛ばして逃亡しました。
その後、Aさんは京都府田辺警察署の警察官に事後強盗罪の容疑で逮捕され、Aさんの両親にも逮捕の知らせが届きました。
Aさんの両親は、少年法が改正され厳しくなるといったニュースを見ていたため、今後Aさんがどのような処分を受ける可能性があるのか不安に思い、少年事件を取り扱っている弁護士に相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・改正少年法と「特定少年」

令和4年4月1日に、改正少年法が施行されます。
少年法では、20歳未満の者を「少年」と定義し(少年法第2条第1項)、少年法の対象としています。
しかし、令和4年4月1日から施行される改正少年法では、この20歳未満の「少年」のうち、18歳と19歳の少年を「特定少年」として17歳以下の少年と分けて考える部分が出てきます。

まずは、改正少年法の中で「特定少年」という言葉の出てくる条文を確認してみましょう。

改正少年法第62条
第1項 家庭裁判所は、特定少年(18歳以上の少年をいう。以下同じ。)に係る事件については、第20条の規定にかかわらず、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるときは、決定をもつて、これを管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。

第2項 前項の規定にかかわらず、家庭裁判所は、特定少年に係る次に掲げる事件については、同項の決定をしなければならない。
ただし、調査の結果、犯行の動機、態様及び結果、犯行後の情況、特定少年の性格、年齢、行状及び環境その他の事情を考慮し、刑事処分以外の措置を相当と認めるときは、この限りでない。
第1号 故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件であつて、その罪を犯すとき16歳以上の少年に係るもの
第2号 死刑又は無期若しくは短期1年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪の事件であつて、その罪を犯すとき特定少年に係るもの(前号に該当するものを除く。)

改正少年法第62条第1項では、改正少年法において18歳・19歳の少年は「特定少年」として扱われるということに加え、「特定少年」に係る少年事件については、少年法第20条の規定にかかわらず、諸々の事情から相当と認められるときには検察官への送致(いわゆる「逆送」)をしなければならないということを定めています。
なお、少年法第20条では、死刑、懲役又は禁錮に当たる罪の少年事件について諸々の事情に照らして相当と認められる場合には逆送を行うことや、故意の犯罪行為によって被害者を死亡させた少年事件で事件当時16歳以上であった少年については原則逆送とすることが定められています。

さらに、改正少年法第62条第2項では、先ほど記載した少年法第20条で定められていた、故意の犯罪行為によって被害者を死亡させた少年事件で事件当時16歳以上の少年を原則逆送とするというもの(改正少年法第62条第2項第1号)だけでなく、事件時に「特定少年」であった場合には「死刑又は無期若しくは短期1年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪の事件」について原則逆送とすることが定められています(改正少年法第62条第2項第2号)。
原則逆送とするときの条件が16歳以上の少年については「故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件」とされているのに対し、「特定少年」については「死刑又は無期若しくは短期1年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪の事件」と、16歳以上の少年に比べて範囲が拡大していることが分かります。

例えば、今回の事例のAさんの場合、容疑をかけられている犯罪は事後強盗罪(刑法第238条)で、その刑罰は「5年以上の有期懲役」と定められています。
改正少年法のもとでは、「短期1年以上の懲役」にあたる犯罪の事件を「特定少年」時に起こした場合は原則逆送となりますから、令和4年4月1日以降にAさんが18歳となっている状態で今回の事件を起こしていた場合には、Aさんの事件は原則逆送されることとなります。

こうしたことから、改正少年法のもとでは、「特定少年」が逆送され、成人と同じ刑事手続きに乗りやすくなるといえるでしょう。
こういったことから、今回の事例のAさんの両親が見たニュースのように、「改正少年法では処分が厳しくなる」というようにとらえられたのだと考えられます。

・「特定少年」と逆送

ここで、「逆送」とは、家庭裁判所から検察官へ事件を送りなおすことを指します。
通常の少年事件は、警察・検察での捜査を終えた後、検察から家庭裁判所に送致されます。
「逆送」では、そこからさらに家庭裁判所から検察へ事件を戻すことになるため、「『逆』送致」=「逆送」と呼ばれているのです。

逆走された少年事件は、成人と同様の刑事手続きの流れに乗ることになります。
検察官が起訴するかどうかを判断し、起訴されれば裁判となり、有罪になれば刑罰を受けることになります。
場合によっては刑務所へ行くことになることも考えられます。
ですから、改正少年法のもとで特に逆送の可能性のある「特定少年」による少年事件については、刑事裁判となることも見据えて弁護活動をしてもらうことが重要です。

今回取り上げた逆送について以外にも、改正少年法下では、「特定少年」として取り扱われる18歳・19歳の少年の手続きが現行の少年法と大きく異なります。
少年事件も多く取り扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、改正少年法に関係するご相談も受け付けています。
子どもが少年事件を起こしてしまったが改正少年法下でどういった扱いになるのか不安だという方、「特定少年」の手続きが分からないとお悩みの方は、お気軽にご相談下さい。

覚醒剤使用による少年事件

2021-11-22

覚醒剤使用による少年事件

覚醒剤使用による少年事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都府京丹後市に住んでいる高校2年生のAさんは、覚醒剤に強い興味を持っていました。
Aさんは、SNSで覚醒剤について調べるようになり、そこから知り合ったBさんに覚醒剤を売ってもらい、覚醒剤を使用するようになりました。
しかし、覚醒剤使用によってAさんの挙動がおかしいことに気づいた家族が京都府京丹後警察署に相談。
その後の捜査により、覚醒剤の陽性反応が出たことから、Aさんは京都府京丹後警察署の警察官に覚醒剤取締法違反で逮捕されてしまいました。
Aさんの家族は、未成年で学生であるAさんが覚醒剤を使用していたとは思わなかったため、非常に困惑しています。
そこでAさんの家族は、少年事件や刑事事件に強い弁護士に相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・覚醒剤使用による少年事件

たとえ少年であっても、覚醒剤の所持や使用で検挙されることはあります。
ニュースなどの報道によっても、未成年者の覚醒剤使用が報道されることもあるため、この記事を読んでいる方の中にも、未成年者の薬物事件についてご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
警察庁の統計でも、年々減ってはいるものの、毎年未成年者が覚せい剤事犯で検挙されていることが分かります。
こうした状況は、スマートフォンの普及やSNSの発達によって、たとえ未成年であっても、やろうと思えば覚醒剤のような違法薬物に関連した物事に簡単にアクセスできてしまう環境であることも関係しているのかもしれません。

当然のことながら、覚醒剤の所持や使用は覚醒剤取締法という法律に違反する犯罪行為です。

覚醒剤取締法第41条の2第1項
覚醒剤を、みだりに、所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者(第四十二条第五号に該当する者を除く。)は、10年以下の懲役に処する。

覚醒剤取締法第41条の3第1項
次の各号の一に該当する者は、10年以下の懲役に処する。
第1号 第19条(使用の禁止)の規定に違反した者

Aさんは少年であるため、基本的にこうした刑罰を受けることはありませんが、覚醒剤使用事件の場合、刑罰以外にも心配される点があります。

それが覚醒剤の依存性です。
覚醒剤は、皆さんご存知の通り依存性のある違法薬物です。
覚醒剤自体に依存性があることはもちろんなのですが、覚醒剤を一度使ったことにより、二度目、三度目の使用へのハードルが下がってしまうことから、覚醒剤の使用にためらいがなくなり、何度も使用してしまうのです。
そしてそうした覚醒剤使用を繰り返していくうちに、覚醒剤へ依存してしまいます。
覚醒剤などの違法薬物は、その依存性もあってか、再犯率の高い犯罪として知られています。
少年だからすぐに立ち直れる、若いから大丈夫、ということではありません。

覚醒剤の再犯防止には、覚醒剤を使用してしまった少年本人の努力はもちろん、家族などの周りの方の支えや、専門機関での治療など、多くのことが要求されます。
しかし、何をすれば再犯防止に有効であるのかなど、少年本人やそのご家族だけでは、なかなか思いつかないことでしょう。
専門家である弁護士に依頼することで、覚醒剤の再犯防止への助言やサポートを受けることができます。

さらに、少年事件の終局処分が判断される際には、少年がその後更生するためにはどういった処分が適切かといったことが考えられます。
つまり、少年側ですでに再犯防止ができる環境を整えられていれば、少年を社会から切り離して更生を図ることをせずに済む=少年院送致といった処分をしなくて済むということになるのです。
ですから、少年による覚醒剤使用事件では、再犯防止のための活動を少年本人はもちろん、その周辺の方々と一緒に取り組み、弁護士が適切に裁判所に訴えていく必要があるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、刑事事件・少年事件専門の弁護士が、初回無料法律相談や初回接見サービスを行っています。
少年が覚醒剤所持事件を起こしてしまった場合、その再犯防止に力を注ぐことは、事件の処分結果に関わってくることにもなりますし、何より少年のその後に大きく影響することです。
まずは弁護士に相談してみましょう。

少年によるDV事件

2021-09-20

少年によるDV事件

少年によるDV事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

〜事例〜

Aさんは、京都市上京区に住んでいる17歳の男子高校生です。
Aさんは、母親と兄弟と一緒に生活していましたが、気にくわないことがあると日常的に母親に対して暴力をふるっていました。
ある日、Aさん宅から激しい物音を聞いて不審に思った隣人が通報したことで、Aさんは暴行罪の容疑で京都府上京警察署逮捕されてしまいました。
Aさん逮捕の連絡を聞いたAさんの祖父母は、家庭内のトラブルが警察沙汰になったことに驚くと同時に、今後どのように対応すべきなのか分からず、困ってしまいました。
そこでAさんの祖父母は、京都府少年事件に対応している弁護士に相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・DVと少年事件

DVとは、「domestic violence」の略であり、いわゆる家庭内暴力のことを指します。
DVというと、親が子どもに対して暴力を振るうなどするケースが思い浮かびやすいですが、あくまで「家庭内」の暴力であることから、大人が子どもに対して行うものと限定されているわけではありません。
今回の事例のAさんのように、子どもから親への暴力、子どもから大人に対して行うDVも存在します。

令和2年版犯罪白書によると、少年によるDVの認知件数は、平成24年から毎年増加しており、令和元年に認知された少年によるDVは3,596件だったそうです。
令和元年に認知されたDVを就学・就労別に見ると、一番多いのは中学生によるDV(1,525件)であり、その次に高校生(1,082件)、小学生(631件)となります。
特に近年は小学生によるDVが大きく増加しており、前年度に比較して40%も増加しているという数値が出ています。
そして、家庭内暴力の対象としては(同居の家族に限る)、母親が2,187件と最も多く、次いで父親が403件、兄弟姉妹が329件となっています。
さらに、家財道具等に暴力を振るうケースも465件認知されています。
こうした数値を見ると、子どもによるDVは少ないものではないということが分かりますし、近年では小学生という低年齢の子どもによるDV事案も少なくない数があるということが分かります。

DV事件、特に子どもによるDV事件では、「家庭内のトラブルだから大事にはならない」「子どもが反抗しているだけで大したことではない」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、人に暴力を振るう行為は刑法の暴行罪(刑法第208条)に、暴力によって人に怪我をさせれば傷害罪(刑法第204条)となります。
その他にも、DVの態様によっては、器物損壊罪や侮辱罪、名誉毀損罪など、様々な犯罪に触れる可能性があります。
家庭内で起こったこととはいえ、犯罪になることであれば刑事事件少年事件となりうることであり、警察などの捜査機関や裁判所が絡む話になってくるのです。

今回のAさんのような未成年者の起こした少年事件では、少年のその後、更正できる環境を整えることが重要です。
DV事件のように生活の拠点である家庭で起きた少年事件では、特にその環境調整活動に力を入れる必要がありますが、家族が当事者となるため、なかなか当事者だけで今までの問題を解決し環境を改善することは難しいことも多いです。
だからこそ、少年事件を取り扱う専門家の弁護士のフォローを受けながら手続きに臨んでいくことが望ましいと考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、子どもによるDV事件についてもご相談・ご依頼を承っています。
京都府少年事件にお困りの際は、お気軽にご相談ください。

半グレ同士の喧嘩で傷害事件

2021-09-13

半グレ同士の喧嘩で傷害事件

半グレ同士の喧嘩で傷害事件を起こしてしまったケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都府木津川市に住む18歳のAさんは、自身の通う高校の卒業生であり、素行のよくないBさんらが組織する、いわゆる半グレ集団に所属していました。
Aさんは半グレの仲間たちとたびたび夜間に外出したり学校をさぼったりしていました。
ある日、京都府木津川市内で、Aさんが所属している半グレグループとは異なる半グレグループXと喧嘩になってしまい、AさんはBさんらと一緒になって半グレグループXに所属している人たちを殴ったり蹴ったりして暴行し、怪我を負わせてしまいました。
喧嘩を目撃した人が通報したことにより、Aさんは半グレの仲間たちと一緒に京都府木津警察署に傷害罪の容疑で逮捕されることになりました。
Aさんは自身が逮捕されるほどの大事を起こしてしまったことに動揺し、両親が逮捕を知って悲しんでいることを知って、半グレから抜けて更生したいと思っているようです。
(※この事例はフィクションです。)

・「半グレ」とは?

ニュースなどで「半グレ」「半グレ集団」といった言葉を耳にしたことのある方もいらっしゃるかもしれません。
半グレは、暴力団に所属せずに犯罪を繰り返す不良集団のことを指しているとされています。
半グレの「グレ」は、不良などになることを指す「グレる」という言葉や、暴力団に所属していないながらも犯罪を繰り返すことから「グレーゾーン」であることなどによるとされています。

この半グレは、暴力団とは異なりその構成は若者が中心となっているといわれています。
暴力団のように上下関係がはっきりしてピラミッドのように組織が作られているわけではなく、暴走族等からそのまま半グレに移行したり、年代でまとまったりして半グレになったりということもあるようです。
そのため、先輩後輩関係から10代で半グレ集団と関わってしまうこともあると考えられるのです。

・喧嘩による傷害事件

多くの場合、人に暴力をふるえば刑法の暴行罪が、それによって相手に怪我をさせてしまえば傷害罪が成立します。
殴る蹴るの喧嘩となった場合、これらの犯罪の成立が考えられます。

刑法204条(傷害罪)
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

刑法208条(暴行罪)
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

今回のAさんは18歳であるため、少年事件として扱われ、基本的に刑罰を受けることにはならないと考えられます。
しかし、成人の刑事事件として考えれば、集団で暴行をはたらいたことによる傷害事件は悪質性・危険性の高い犯行であると判断され、厳しい処分が下される可能性も考えられます。

・半グレと少年事件

先ほど触れたように、半グレの構成は若者が多いことから、10代の未成年者であっても半グレに所属してしまう可能性はあります。
Aさんも半グレに所属しており、そこで傷害事件を起こしてしまっているようです。

先述したように、未成年者が犯罪をしてしまった場合には、少年事件として処理されていくことになります。
少年事件で重視されるのは、少年自身が更生するのに適切な環境が整えられるのか否かということです。
例えば、半グレに所属して少年事件を起こしてしまったのに、その半グレとの関係を断ち切れない、断ち切る気がないといった環境のままでは、少年を現在の環境に戻して更生させることは難しいと判断されてしまいやすいと考えられます。

今回のAさんのような少年事件では、Aさん自身がやってしまったことを反省し、被害者への謝罪の気持ちをもつことはもちろんですが、これからの生活でどのような点を改めて再犯を防止していくのかということも重要なのです。

そうした環境の調整やその調整活動の証拠化には、少年事件に強い弁護士のサポートが心強いでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、少年事件も専門に扱う弁護士が初回無料法律相談や初回接見サービスも行っておりますので、まずはお問い合わせください(0120-631-881)。

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