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未成年の大麻取締法違反事件

2021-04-08

未成年の大麻取締法違反事件

未成年大麻取締法違反事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

Aさんは、京都市下京区に住む中学生です。
Aさんは、大麻について興味を持っており、SNSを通じて大麻を購入し、自分の部屋に購入した大麻を保管していました。
大麻を購入してしばらくした頃、Aさんに大麻を販売した売人が京都府下京警察署の捜査によって摘発され、購入履歴からAさんの自宅にも京都府下京警察署が家宅捜索に訪れました。
家宅捜索によってAさんの部屋から大麻が発見され、Aさんは大麻取締法違反の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんの家族は、まさか中学生であるAさんが違法薬物を所持していたとは思いもよらず、突然の逮捕に困り果ててしまいました。
そこでAさんの家族は、とにかく専門家の力を頼ろうと、京都府の逮捕や少年事件に対応している弁護士に接見を依頼し、詳しい話を聞いてみることにしました。
(※令和3年3月1日京都新聞配信記事を基にしたフィクションです。)

・未成年の大麻所持事件

多くの方がご存知のように、大麻は所持しているだけでも犯罪となる違法薬物です。
以下のように、大麻取締法では原則として大麻の所持を禁止しており、大麻を所持することは大麻取締法違反となります。

大麻取締法第24条の2第1項
大麻を、みだりに、所持し、譲り受け、又は譲り渡した者は、5年以下の懲役に処する。

Aさんの家族が考えていたように、大麻のような違法薬物は簡単には手に入れられないだろう、未成年が大麻を所持することはできないだろうというイメージもあるでしょうが、実際には未成年による大麻所持事件は起きています。

法務省による令和2年版犯罪白書によると、令和元年に大麻取締法大麻に関連した麻薬特例法違反で検挙された20歳未満の者は609人とされています。
大麻に関連して検挙される未成年は平成26年から年々増加傾向にあり、令和元年は前年よりも42パーセント増加しているとのことでした。
さらに、大麻取締法違反で検挙された者で事件当時就学していた247人(20歳以上の者も含む)を就学状況別に見ると、大学生132人、高校生109人、中学生6人という内訳であったそうです。
これを見れば、たとえ「未成年だから」「まだ中学生/高校生だから」といって大麻取締法違反事件とかかわらないとは言えないということがお分かりいただけると思います。

それでも、「不良集団とかかわっていなければ大麻などの違法薬物に関わる機会もない」と思う方もいらっしゃるでしょう。
ですが、先ほど挙げた令和2年版犯罪白書によると、令和元年に大麻取締法違反により鑑別所に入った少年441人のうち、57.1パーセントは暴力団や暴走族、地域的不良集団などの不良集団とのかかわりはない少年たちだったそうです。
つまり、普段から素行のよくないグループとつるんでいなくとも、大麻取締法違反事件に関わってしまう可能性もあるのです。
未成年による大麻取締法違反事件は件数が非常に多いというわけではありませんが、全くかかわりのない話でもないということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

・未成年の大麻取締法違反事件と弁護士

では、実際に自分の子供が大麻取締法違反事件に関わってしまったらどうすべきかというと、まずは弁護士に相談し、迅速に弁護活動・付添人活動に取りかかってもらうことをおすすめします。

令和2年版犯罪白書では、鑑別所に入った少年451人の終局処分の内訳が、少年院送致が47.5%、保護観察が30.2%、検察官送致(年齢超過含む)が1.8%、不処分・審判不開始が0.7パーセント、未決が20パーセントとなっています。
当然少年が鑑別所に入らずに終局処分まで進む少年事件もあるため、未成年による大麻取締法違反事件全てを含めての処分結果ではありませんが、それでも少年院送致が半数程度を占めていることからも、大麻取締法違反事件が重く考えられていることが分かります。
だからこそ、少年事件刑事事件に詳しい弁護士のサポートを受けながら、適切な処分を目指していくことが有効と考えられるのです。

さらに、令和2年版犯罪白書によれば、令和元年に大麻取締法違反で検挙された20歳未満の者609人のうち、59人は以前大麻取締法違反で検挙されたことがあり、再度大麻取締法違反で再非行をした少年だとされています。
約10パーセントの少年が同じ犯罪を繰り返してしまっていることからも、再犯防止の対策を具体的に立てた上で実行していく必要があることが分かります。
少年事件では、少年が更生するために適切な環境を用意することが非常に重要ですから、そういった意味でも再犯防止策に取り組むことは大切です。
ただし、当事者だけではなかなか取り組みづらいということも事実ですから、専門家である弁護士にアドバイスをもらいながら取り組んでいくことが望ましいといえるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、大麻取締法違反のような薬物事件にも対応しています。
成人の刑事事件だけでなく、少年事件にも数多く対応している弁護士だからこそ、少年事件の始まりから終わりまで丁寧なサポートが可能です。
まずはお気軽にご相談ください。

学校内の盗撮事件を弁護士に相談

2021-03-25

学校内の盗撮事件を弁護士に相談

学校内盗撮事件弁護士に相談するケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

Aさんは、京都市東山区内にある高校に通う高校1年生です。
Aさんは、インターネット上で盗撮された画像や映像を見るうちに、自分でも盗撮をしてみたいと思うようになり、自分の通っている学校内にある教室、更衣室やトイレに度々小型のカメラを仕掛けては盗撮するようになりました。
しかしある日、Aさんが仕掛けたカメラを女子生徒が発見したことから学校内盗撮事件が発覚。
被害の届け出を受けた京都府東山警察署が捜査をすることになりました。
捜査の結果、Aさんが盗撮行為をしていたことが判明し、Aさんは京都府東山警察署に取調べのために呼び出されることになりました。
Aさんの両親は、まさか自分の子供が通っている学校で盗撮事件を起こすとは思ってもおらず、今後どうしたらよいのか分かりません。
そこでAさんの両親は、Aさんと一緒に、少年事件に対応している弁護士に今後について相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・学校内の盗撮事件

今回のAさんは、自分の通う高校の教室や更衣室、トイレにカメラを仕掛け、盗撮していたようです。
こうした行為は、京都府の迷惑防止条例(「京都府迷惑行為等防止条例」)で禁止されている行為です。

京都府迷惑防止条例第3条
第2項 何人も、公共の場所、公共の乗物、事務所、教室、タクシーその他不特定又は多数の者が出入りし、又は利用する場所又は乗物にいる他人に対し、前項に規定する方法で、みだりに次に掲げる行為をしてはならない。
第1号 通常着衣等で覆われている他人の下着等を撮影すること。
第3項 何人も、住居、宿泊の用に供する施設の客室、更衣室、便所、浴場その他人が通常着衣の全部又は一部を着けない状態でいるような場所にいる他人に対し、第1項に規定する方法で、みだりに次に掲げる行為をしてはならない。
第1号 当該状態にある他人の姿態を撮影すること。

「前項に規定する方法」とは、京都府迷惑防止条例第3条第1項にある「他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法」のことを指します。
一般的な盗撮事件の場合、下着姿や裸の姿を盗撮するという方法自体が「他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法」であることが多いと言えるでしょう。

そして、京都府迷惑防止条例の第3条で禁止している盗撮行為は、盗撮が行われた場所が「公共の場所、公共の乗物、事務所、教室、タクシーその他不特定又は多数の者が出入りし、又は利用する場所又は乗物」(第2項)であることや「住居、宿泊の用に供する施設の客室、更衣室、便所、浴場その他人が通常着衣の全部又は一部を着けない状態でいるような場所」(第3項)であることに限定されています。
今回のAさんの事例では、学校内の更衣室やトイレが盗撮が行われた場所となっていますが、それぞれ「教室」「更衣室、便所」という京都府迷惑防止条例が帰省している場所に当てはまります。
そのため、Aさんの盗撮行為は京都府迷惑防止条例違反にあたると考えられるのです。

なお、もしもAさんが仕掛けたカメラが仮に撮影できていなかったとしても、京都府では盗撮目的でカメラを仕掛けること自体も迷惑防止条例で禁止されていますから、たとえ盗撮が出来ていなかった場合でもAさんの行為は京都府迷惑防止条例違反となります。

京都府迷惑防止条例第3条第4項
何人も、第1項に規定する方法で第2項に規定する場所若しくは乗物にいる他人の着衣等で覆われている下着等又は前項に規定する場所にいる着衣の全部若しくは一部を着けない状態にある他人の姿態を撮影しようとして、みだりに撮影機器を設置してはならない。

・学校内の盗撮事件を起こしてしまったら

今回のAさんは未成年であることから、刑罰を受けることは原則ありません。
しかし、場合によっては被害者との接触を考慮され逮捕されてしまう可能性もあります。
さらに、学校内盗撮事件を起こしてしまったということから、学校から何かしらの処分を下されることも考えられます。
刑事手続きの面でも、今後の学校への対応の面でも、少年事件だから、学校内の出来事だからといって放置することは望ましくありません。

弁護士に相談・依頼することで、逮捕・勾留されている場合の身体解放活動や取調べへのアドバイスをしてもらったり、学校への対応やそのサポートをしてもらったりすることが期待できます。
もちろん、被害者の方やその保護者の方への謝罪や示談交渉も、弁護士を間にはさむことで円滑に行うことが期待できますから、まずは少年事件に対応している弁護士に相談してみることがおすすめです。

たとえ学校内の出来事であっても、法律に違反すれば当然刑事事件少年事件として捜査・立件されうることになります。
「子供のやったことだから」「学校内のことだから」と軽視せず、まずは専門家に相談してみましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、少年事件も取り扱っている弁護士初回無料法律相談を受け付けています。
逮捕・勾留されている事件向けのサービスもございますので、まずは遠慮なくご相談ください。

子どもの痴漢事件を弁護士に相談

2021-01-14

子どもの痴漢事件を弁護士に相談

子どもの痴漢事件弁護士に相談するケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都府八幡市に住んでいるBさんは、会社員である夫のCさんと高校生になる息子のBさんと3人で生活しています。
ある日、Bさんのもとに京都府八幡警察署の警察官から連絡があり、「Bさんが京都府八幡市内の駅で痴漢事件を起こしたということで京都府八幡警察署で取調べをしている。親御さんが迎えに来てくれるのであれば今日は家に帰ってもらう」と言われました。
Bさんはまさか自分の子どもが警察のお世話になるとは思ってもおらず、急いで京都府八幡警察署に向かったところ、Aさんと一緒に帰宅するよう伝えられました。
しかし、そこで警察官から「次回の取調べはまた連絡する」と伝えられ、さらにAさんとも事件について詳しく話すことができなかったBさんは今後の対応に不安を抱き、少年事件を取り扱う弁護士に相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・子どもが痴漢事件を起こしてしまったら

今回のBさんのように、子どもが痴漢事件を起こしてしまい、突然警察署から連絡が来たというケースは、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に寄せられる少年事件のご相談の中でも少なくありません。
親御さんからしてみれば、突然子どもが事件を起こしたということで、混乱されることも多いです。
子どもが本当に痴漢事件を起こしたのか信じられない思いの方もいらっしゃるでしょう。

しかし、実際に子どもの立場からすれば、自分が犯罪にあたる行為をしてしまったことは親には言いづらいことです。
特に、今回のAさんが起こしてしまったとされる痴漢事件のような性犯罪の場合、多感な時期の少年が自分の性癖等に関わることを親に言うということはハードルが高いことです。
そのため、本当は痴漢行為をしてしまっているのに親だけには自分はやっていないと否認してしまったり、親と痴漢事件について詳しく話し合えなかったりするケースも存在します。

ですが、少年事件の終局処分は、少年の更生にどういった処分が適切かといった点を重視して決定されます。
少年自身や少年の周囲の家族が、起こしてしまった痴漢事件に向き合えていないと判断されれば、その環境のままでいることは少年の更生に適切ではないと判断されてしまう可能性が出てくるのです。
例えば、少年院送致などの施設に送致する処分によって、現在の環境から切り離して更生を目指す処分なども考えられるとなってくるのです。

社会内での更生を目指すのであれば、まずは家庭内や学校内での生活を整え、さらに少年自身の内省を深める、ご家族など周囲の方と事件に向き合って再犯防止のための策を考え構築する、といった活動が重要となってきます。
そういった活動をするためには、やはり少年自身と少年の周囲の方がきちんと事件自体に向き合い、なぜ少年事件を起こすに至ったか、少年事件を起こしてしまうことで被害者や周囲の人にどういった影響を与えてしまうのか、どうすれば繰り返さずに済むか等を考え話し合うことも重要なこととなります。

それでも、先ほど触れたように少年事件を起こしてしまった子ども自身からすると、家族に事件の話をすることのハードルは高いため、少年事件に対応している弁護士の力を借りることをおすすめします。
弁護士という第三者かつ専門家であれば、身内には言いづらいことも相談することができるため、家族には打ち明けづらいことがあっても弁護士には話せるというケースも少なくないのです。
例えば弊所では、痴漢事件などを含む少年事件では、お子さんと親御さんで部屋を分けて事情を聴きとるといった対応を取ることもあります。
少年事件に対応している弁護士であれば、当然少年事件の手続やそのポイントは熟知していますので、お話を聞いたうえで、少年自身へのアドバイスはもちろん、それに基づいた家族へのアドバイス、環境づくりのご提案をしていくことが期待できるのです。

もちろん、疑いをかけられた痴漢事件冤罪である場合にも、弁護士のサポートを受けることがおすすめされます。
少年事件であっても、成人の刑事事件同様、捜査機関による取調べは行われます。
まだ未熟な部分もある少年が1人で臨むには、不安も大きいことでしょう。
弁護士へ相談することで、取調べへの対応の仕方や注意点などを事前にアドバイスしてもらうことができますから、不本意な自白をしてしまうリスクや不安の軽減に期待できます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、「子どもが痴漢事件を起こしてしまった」「少年事件の対応に不安を感じている」という方のご相談も受け付けています。
在宅事件の場合は初回無料で法律相談をご利用いただけるため、お気軽にご相談いただけます。
京都府少年事件痴漢事件にお悩みの際は、お気軽にご相談ください。

少年事件と試験観察

2020-11-26

少年事件と試験観察

少年事件試験観察について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都市東山区に住んでいるAさん(高校1年生)は、近所の高校に通うVさんと喧嘩になり、Vさんに対して全治1ヶ月程度の大けがを負わせてしまいました。
Aさんは、喧嘩を目撃していた通行人の通報で駆け付けた京都府東山警察署の警察官に傷害罪の容疑で逮捕され、京都府東山警察署に留置されることとなりました。
実はAさんは、中学生の時にも喧嘩による傷害事件を起こしており、保護観察処分となったことがありました。
またしても同じ傷害事件を起こしてしまったことから今回は少年院送致となるかもしれないと警察官から聞いたAさんの両親は、どうにかAさんを社会内で更生させることはできないかと考え、京都府少年事件を取扱っている弁護士に相談することにしました。
そこでAさんの両親は、少年事件試験観察について弁護士から詳しい説明を聞きました。
(※この事例はフィクションです。)

・少年事件の終局処分

少年事件では、成人の刑事事件と異なる手続きや処分が取られます。
未成年の者は可塑性、すなわち柔軟性が高く、矯正教育などをすることで更生できる可能性が高いとされているため、少年事件では少年の更生を重視した手続・処分が取られることとなっているのです。

少年事件では、捜査機関が捜査を終了した後は事件は原則として全て家庭裁判所に送られます(全件送致主義)。
これは、少年の更生のためには専門的な立場から少年自身の資質や少年のいる環境について調査することが求められるため、少年事件の専門家がいる家庭裁判所に調査や判断を委ねようというシステムなのです。

少年事件では、基本的にはこの家庭裁判所での調査を経た上で家庭裁判所で開かれる審判を受けることになります。
審判の結果下される処分は、成人の刑事事件で処される刑罰とは異なり、その犯行・非行をしたことへの「罰」というわけではなく、あくまで少年の更生のための処分(保護処分)という扱いです。
例えば、少年院や児童自立支援施設などの施設に送致して今までいた環境から離れて更生を目指す処分(少年院送致・児童自立支援施設送致)や、保護司や保護観察所と定期的に連絡を取りながら社会内で更生を目指す処分(保護観察処分)があります。

少年院送致というと成人の刑事事件でいう刑務所に行くようなものだとイメージされがちですが、前述のようにあくまで保護処分は更生のための処分であるため、刑務所とは性質が異なります。
少年院の中では、生活習慣の矯正や学校で行われるような教育、就業指導・支援など、少年の社会復帰のための活動が行われています。

・試験観察とは?

しかし、少年院送致が少年のための処分であったとしても、少年院に入っている間は社会から切り離されて生活することになります。
一度社会から全く離れてしまうと、少年院から出てきてもなかなかスムーズに社会復帰できないという悩みを抱える方がいることも事実です。
そういったことを避けたいと、少年院送致を回避したい、社会内で更生を目指したいと考える方も少なくありません。

こうした場合に取られる手段の1つとして、試験観察を目指すという活動が挙げられます。
試験観察とは、文字通り、試験的に観察する期間を設ける処分を指します。
試験観察は、審判の場で少年の処分をどういったものにするのかすぐに決められない場合に取られます。
試験観察となった場合、決められた期間を家庭裁判所の観察のもと過ごし、その期間中の少年の生活態度や様子などによって最終的な処分が決められることになります。
この試験観察期間は、少年の自宅で過ごす場合もあれば、民間の協力者や専門施設に指導を委ねてその指定された場所で過ごす場合(補導委託)もあります。

今回のAさんの事例を見てみましょう。
Aさんは以前にも同じような傷害事件を起こして家庭裁判所から保護処分を受けているようです。
すでに社会内でやり直す機会をもらっていたのにまた同じことを繰り返してしまったことから、更生のためには今までの環境と切り離して生活することが必要と判断され、少年院送致となる可能性もあると考えられます。
こうしたことから、少年院送致を避けたいと考えるのであれば、前回よりもより具体的な手段で社会内での更生が可能であることやそのためにAさん本人やその周囲の家族が具体的に行動し続けられることを示していく必要があると考えられます。
ですから、弁護士と共にAさんやその家族で更生のための環境づくりを行うと共に、その成果を家庭裁判所に見て判断をしてもらえるよう試験観察を目指していく活動が有効であると考えられるのです。

ただし、試験観察はあくまでその期間中試験的に少年やその周囲を観察し、その様子によって最終的な処分を決めるものです。
試験観察を目指すことを最終目的としてしまうのではなく、さらにその先も見据えながら、更生できる環境を整えることが重要です。
そのためには、少年事件の専門知識がある弁護士のサポートを受けることが効果的です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、成人の刑事事件だけでなく少年事件の取り扱いも行っております。
京都府の少年事件にお困りの際は、お気軽にご相談ください。

チケット譲渡詐欺事件で逮捕

2020-11-05

チケット譲渡詐欺事件で逮捕

チケット譲渡詐欺事件逮捕されたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

東京都に住む高校2年生のAさんは、SNSで人気アイドルグループXのコンサートのチケットを譲渡する相手を募集しました。
すると、京都府宮津市に住むVさんがAさんの募集に応えて連絡してきたことから、交渉の結果、AさんはVさんにチケットを譲ることを伝えました。
しかしAさんは実際にはアイドルグループのチケットを持っておらず、元々チケット代金を募集相手からだまし取ろうと考えていたため、Aさんはその考え通りにVさんからチケット代金だけをだまし取りました。
チケットが発送されてこないことを不審に思ったVさんが京都府宮津警察署に相談したことで事件が発覚し、Aさんは京都府宮津警察署詐欺罪の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんの両親は、自宅から離れたところで逮捕されてしまったAさんのことを心配し、京都ですぐに少年事件逮捕に対応してくれる弁護士に相談をしました。
(※この事例はフィクションです。)

・子どもが逮捕されてしまったケース

今回のように20歳未満の子どもが逮捕された場合、少年事件として扱われ、手続きが進められます。
しかし、少年事件だからといって逮捕されないということはなく、少年事件であっても逮捕の必要があると判断されれば逮捕され身体拘束を受けた上で捜査されることになります。
身体拘束され、家族や友人とも切り離されて1人で捜査を受ける状況は、未成熟である子どもに大きな負担となってしまうことが予想されます。

さらに、チケット譲渡詐欺事件でAさんのようにSNSを利用した手口であった場合、後述のようにチケット譲渡の取引先であった被害者が届け出た警察署によってはお子さんが住んでいる住所とは違う住所地の管轄の警察署が逮捕や捜査を行うことも考えられます。
そうした場合、ご家族もなかなか面会に行けませんし、お子さん自身も強い不安を感じられることでしょう。
だからこそ、チケット譲渡詐欺事件逮捕されたら、少年事件に迅速に対応が可能な弁護士に相談すべきと言えます。

・チケット譲渡詐欺事件の逮捕

昨今、SNSなどで見知らぬ人と気軽にやり取りができてしまうこともあり、チケット譲渡詐欺という手口の詐欺事件が目に付くようになりました。
チケット譲渡詐欺とは、上記事例のAさんのように、実際にはチケットを譲る気はないにもかかわらずアイドルグループのコンサートやバンドのライブ等のチケットを譲渡するように装い、チケット譲渡予定の相手からチケット代金をだまし取る詐欺のことです。

このチケット譲渡詐欺事件は、先述のようにSNSやインターネットを通じて引き起こされることが多いです。
そうなると、詐欺行為の被害者が詐欺行為をしている当事者とは離れた土地に住んでいるというケースも当然起こり得ます。
こうした詐欺事件の場合、被害者が被害を届け出た先の警察署が捜査を行うことが多いため、先ほど触れたように、チケット譲渡詐欺事件を起こした被疑者(今回であればAさん)の住んでいる場所とは離れた場所にある警察署が捜査をしてそこに逮捕・留置されてしまうということも起こり得るのです。

特に今回のAさんのような少年事件の場合、被疑者は未成年であることから逮捕によって日常と全く異なる環境に置かれることで精神的にも不安定となる可能性があります。
さらに住所地と離れた場所で家族の面会も難しいというような状況になれば、その負担はより大きくなってしまうおそれがあります。
そうした負担を軽減するためにも、弁護士が接見に通って様子を見る、家族からの伝言をこまめに伝える、アドバイスを行うといった活動も重要になってくるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、京都支部を含めて、全国に13支部展開しています。
家族がチケット譲渡詐欺事件などで離れた警察署に逮捕されてしまった場合でも、全国に展開しているからこそ迅速な対応が可能です。
逮捕された方向けの初回接見サービスのお申込みは24時間いつでも専門スタッフが受け付けていますので、夕方や夜の逮捕にもすぐに動き出すことができます。
京都府チケット譲渡詐欺事件逮捕にお困りの場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部までご相談ください。

子どもが強盗未遂事件で逮捕されたら

2020-08-20

子どもが強盗未遂事件で逮捕されたら

子どもが強盗未遂事件逮捕されてしまったケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

17歳の高校生Aさんは、小遣い欲しさに高齢者から金品を奪い取ることを思いつきました。
Aさんは、京都府亀岡市にある商業施設で買い物をしていた80歳の女性Vさんの鞄を奪い取ろうとしました。
しかし、Aさんの予想よりもVさんが抵抗したためAさんは鞄を奪い取ることができず、そうしているうちにVさんの声を聞いて人が集まってきたため、Aさんはその場から逃げ出しました。
その後、通報を受けて捜査を開始した京都府亀岡警察署の警察官により、Aさんは強盗未遂罪逮捕されてしまいました。
Aさんの両親は、子どもが強盗未遂事件を起こして逮捕されたと聞いてどうしてよいか分からなくなり、少年事件に強い弁護士に相談することにしました。
(※令和2年8月10日京都新聞配信記事を基にしたフィクションです。)

・強盗未遂罪

強盗罪というと、凶器などを手に家や店舗に押し入って金品を脅し取るような、いわゆる押し入り強盗がイメージされやすいです。
しかし、今回のAさんのケースのように、凶器を用いないケースや、家や店舗に押し入らないケースでも強盗罪は成立する可能性があります。
刑法の条文では、強盗罪は以下の条件に当てはまる場合に成立するとされています。

刑法第236条
第1項 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
第2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

金品を奪い取るような強盗事件の場合、刑法第236条第1項に該当する強盗罪が成立することになり、多くの強盗事件でこの条文に当てはまる強盗罪が成立することになります。

強盗罪が成立するには、他人の財物を奪う手段として暴行や脅迫を用いている必要があります。
この時用いられる暴行や脅迫は、相手の反抗を抑圧する程度の強さが必要とされています。
つまり、相手が反抗できないほどの強さで暴行や脅迫をして金品を奪うことで強盗罪が成立するということになります。
ですから、たとえ凶器を使用していなかったとしても、例えば相手の手足を押さえつけるなどして相手の反抗を押さえつけて金品を奪えば強盗罪となるのです。
そして、注意しなければいけないのは、例えば最初はひったくりや置き引きのような形で相手の財物を奪おうと考えていたとしても、被害者が抵抗したことに対抗してその抵抗を押さえつけて財物を奪い取れば、強盗罪が成立してしまうということです。
今回のAさんはどのような態様でVさんの鞄を奪い取ろうとしたのかは定かではありませんが、Vさんの抵抗を押さえつけるような形で脅迫や暴行を用いていたのであれば、強盗罪強盗未遂罪の成立が考えられます。

また、今回のAさんは、強盗罪の実行に着手しているものの、結果としてVさんの鞄=財物を奪い取るまでには至っていません。
ですから、Aさんには強盗未遂罪(刑法第243条)が成立すると考えられるのです。

・子どもが強盗未遂事件で逮捕されてしまったら

Aさんは20歳未満であることから、この強盗未遂事件少年事件として扱われることになります。
少年事件では、基本的に刑罰を受けることはありません。
少年の更生のための「保護処分」という処分を受けることが基本的な少年事件の終局処分です。
しかし、少年が少年事件を起こしてしまった環境などによっては、保護処分ではなく刑罰を受けさせる刑事手続きに移す、いわゆる「逆送」が行われることも考えられます。
「逆送」された少年事件は、成人の刑事事件のように起訴か不起訴か判断され、起訴されれば有罪・無罪を裁判で決められることになります。
有罪となれば刑罰を受けることになり、刑務所に行くことも考えられます。

「逆送」されずに少年事件の手続きによって処理されることとなったとしても、強盗未遂罪のような重大な犯罪を起こしてしまった場合、現在の環境に大きな問題があると判断され、その環境から切り離して更生を目指すことが適切=少年院送致などの施設送致という処分が下されることも考えられます。
当然、少年院送致も少年の更生を目指す「保護処分」であることから、少年のためにならない処分というわけではありません。
しかし、少年院に入ってしまえば、その期間社会から遠ざかってしまうことも否定できません。
スムーズな社会復帰のためにも、少年院送致を避けたいと考えるご家族も少なくありません。

このように、強盗事件強盗未遂事件は「逆送」の有無にかかわらず少年やその家族にとって大きな影響を及ぼす処分が下されることが考えられます。
だからこそ、強盗事件強盗未遂事件で子どもが逮捕されてしまったら、早期にできる弁護活動・付添人活動を始めることが求められるのです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、刑事事件少年事件専門の弁護士が、逮捕直後から少年審判や刑事裁判までフルサポートを行います。
強盗事件強盗未遂事件子どもが逮捕されてしまったら、お気軽にご相談ください。

少年事件で退学阻止

2020-05-01

少年事件で退学阻止

少年事件退学阻止を目指す弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都府舞鶴市に住んでいる高校生のAくん(17歳)は、少年事件を起こして、京都府舞鶴警察署に任意同行されました。
Aくんは、逮捕まではされなかったものの、後日再び取調べに京都府舞鶴警察署まで出頭するよう言われました。
Aくんの両親は、今回の少年事件によって、Aくんが退学になったりないかどうか不安に思い、少年事件に強い弁護士の初回無料法律相談を受け、今後の対策や可能な弁護活動について詳しく聞いてみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・少年事件を起こしたら退学?

上記事例のAくんは、逮捕まではされていないものの、少年事件を起こして警察にお世話になっている状態です。
逮捕されずに捜査が進む場合、在宅のまま過ごし、取調べ等の必要があるときだけ警察署などに呼ばれて捜査を受ける、という形で進んでいきます。
このような状態の時に、少年本人やそのご家族が心配することの1つとして挙げられるのが、学校はどうなるのか、という問題です。
実際に、少年事件を起こしてしまったことで、学校を退学になってしまうのではないか、と心配される少年やご両親は多くいらっしゃいます。

現在では、少年事件を起こして警察から取調べを受けたり逮捕されたり、ということになれば、原則として警察などから学校へ通知が行く制度になっています。
そのため、少年事件を起こしたことを学校へ知られないようにすることを完璧に防げる、というわけではありません。
しかし、弁護士が学校への通知を控えてもらえるように警察に働きかけることはできますから、まずは弁護士から警察へ打診してもらうことも1つの手でしょう。

さらに、弁護士少年事件のサポートにつくことで、もしも学校への通知が行われたとしても、その後少年が更生し、再び少年事件を起こさないようにするための環境調整が行われていることなどを主張することで、退学といった厳しい処分を避けてもらえるよう、サポートすることもできます。
そもそも、今回のAさんは在宅で捜査を受けていますが、もしも逮捕されてしまっていた場合、釈放を目指さなければ学校に事件が露見してしまったり、欠席日数の超過により単位を落としてしまったり停学や留年となってしまったりすることも考えられますから、そういった場合にも退学回避のためには弁護士のサポートが必要になるでしょう。
少年事件によっては、弁護士が学校と協力し、少年の更生のための環境を整えることもありますから、在宅捜査なのか逮捕されているのかに関係なく、まずは弁護士に相談してみることが望ましいでしょう。

少年にとって、自身の通う学校は、自分の生活の大きな部分を占める大切な場所です。
少年事件を起こしてしまっても、今まで頑張ってきた学校で更生に向けてやり直したいと考える少年やご両親は多いと思います。
少年事件の終局処分では、少年が再度犯罪をしないか、きちんと更生できる環境であるかどうかといったことが重視され、処分が決定されることから、就学先は重要な要素の1つとなります。
弁護士と協力しながら、就学先の確保や進路の決定などをすることで、少年事件でより適切な処分を判断してもらうことにもつながっていきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、刑事事件・少年事件専門弁護士が、少年事件を起こしてしまった少年自身やそのご家族のサポートを行います。
学校を退学になるのを避けたいと御悩みの方は、一度、弊所の弁護士にご相談ください。

初回無料法律相談のお申込みや、逮捕されてしまった方向けの初回接見サービスのお申込みは、0120-631-881から受け付けておりますので、お気軽にお電話ください。

性犯罪で子どもが逮捕

2020-04-09

性犯罪で子どもが逮捕

性犯罪で子どもが逮捕されてしまった際の対応について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

Bさんは、高校1年生の息子Aさんと夫のCさんの3人で、京都府城陽市に住んでいます。
ある日、夜遅くになってもAさんが帰宅せず、学校に問い合わせてもAさんは帰宅したとの話でした。
そこでBさんとCさんが最寄の京都府城陽警察署に連絡してみたところ、警察官から、「息子さんは京都府城陽警察署にいるが、詳しいことは話せない。女性の関係で少し話を聞いている」と言われました。
BさんとCさんは心配して京都府城陽警察署を訪れましたが、警察官から「息子さんは逮捕されている。今日は息子さんとは会えない」と言われてしまいました。
Aさんに何が起こったのかも分からない状況に困ったBさん・Cさんは、弁護士に相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・逮捕されている?どんな容疑をかけられている?

今回の事例のように、家族が帰宅せず、警察署に問い合わせたらその警察署で話を聞かれていた、というケースはしばしば見られます。
こうした場合、すでに刑事事件少年事件の被疑者として逮捕されていたり、逮捕される予定であったりということを警察官から伝えられる場合もありますし、刑事事件少年事件の被疑者となっていることや逮捕についてぼかした回答しか得られないという場合もあります。
というのも、刑事事件少年事件の被疑者となっていることや逮捕されていることは、非常にデリケートな情報であり、他人に勝手に伝えることは避けなければならないためです。
もしも家族を装った他人に逮捕の事実等を漏らしてしまえば個人情報の漏洩をしてしまうことになりますから、警察も慎重な対応をしています。
ですから、問い合わせた時に回答をもらえないということもあり得るのです。

同様に、刑事事件少年事件の被疑者として話を聞かれていることや逮捕されていること等が分かったとしても、どういった犯罪の容疑で話を聞かれているのか、逮捕されているのかといったことを詳しく聞かせてもらえないこともあります。
Aさんの事例のように、「何関連で話を聞かれている」と大まかな説明を受けるだけの場合もあります。

このような場合、この先の手続きや対応はどのようになるのか、そもそもどういった犯罪の容疑で被疑者になったり逮捕されたりしているのか、ご家族としては心配や不安が大きい状況となってしまいます。
そこで、こうした場合には弁護士への相談が効果的です。
もしもすでに逮捕されている場合には、弁護士逮捕されている方のもとへ接見に行くことができます。
例えば、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部には初回接見サービスがあります。
Aさんの事例でそうであったように、逮捕直後は原則として一般の方の面会はできません。
ごくまれに警察官が時間を取ってくれるということもあるようですが、基本的には家族であっても面会はかないません。
だからこそ、先ほどのように全く事情の分からない中で逮捕の事実のみ知って不安が大きい、という状況も少なくないのです。

しかし、弁護士の場合、たとえ逮捕直後であっても接見(面会)することが可能となります。
さらに、弁護士が接見する場合には、時間の制限はなく、立ち合いの警察官もいません。
ですから、どういった容疑で逮捕されているのか、本人の認識はどういったものなのか、取調べに対応する際の注意や被疑者の権利はどのようなものか、ということを刑事事件少年事件の専門家である弁護士と詳しく話すことができるのです。

もしも逮捕されずに自宅へ帰されるような場合にも、極力早めに弁護士に相談することが望ましいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部の場合、初回無料法律相談が効果的です。
逮捕されていないからといって、刑事事件少年事件を放置していいことにはなりません。
刑事事件少年事件の流れや権利を知って取調べ等に臨むことで、意図しない自白をしてしまったり、状況が分からないまま手続きが進んでしまったりというリスクを下げることができます。

特に、今回のAさんのような性犯罪を起こしてしまったであろう少年事件の場合、少年自身が家族に事件について話すことを避けたがってしまうことも考えられます。
事件解決のためにも再犯防止のためにも、第三者であり専門家でもある弁護士のサポートを受けながら更生を目指すことが有効な手段の1つです。

今回の事例のように、子どもや家族が刑事事件少年事件に関わったようだが今どういった状況なのか分からないという場合にも、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部のお問い合わせ用フリーダイヤル0120-631-881にお電話ください。
専門スタッフがご相談者様の状況に合わせたサービスをご案内させていただきます。

脅迫事件と示談交渉

2020-03-11

脅迫事件と示談交渉

脅迫事件示談交渉について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

Aさん(17歳)は,京都市西京区にある飲食店でアルバイトをしていました。
Aさんは常々,アルバイトの同僚であるVさん(16歳)の態度に腹を立てていたのですが,ある日,どうにもVさんの態度に我慢ならなくなってしまいました。
そこでAさんは,Vさんに対してメッセージアプリで「お前のことなんてもう知らん」「俺はその筋の人と交流があるんや。もうその人に頼んだから,どうなるか覚悟しとき」などのメッセージを送りました。
このメッセージを見て恐怖を抱いたVさんが両親に相談したことをきっかけに,Vさんらは京都府西京警察署に相談。
京都府西京警察署が捜査を開始し,Aさんは京都府西京警察署の警察官に脅迫罪の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんの両親は,Vさんへの謝罪やAさんの釈放を求め,弁護士に何かできる活動はないかと相談することにしました。
(フィクションです。)

~脅迫罪~

人の生命,身体,自由,名誉又は財産に対し,害を加える旨を告知して人を脅迫した場合,脅迫罪(刑法222条1項)が成立します。

刑法222条1項(脅迫罪)
生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。

脅迫罪の条文にある「脅迫」とは,一般に人を畏怖させるに足りる害悪の告知をいいます。
脅迫罪の成立には,告知が相手方に到達して認識されたことは必要ですが,実際に相手方が畏怖したことまでは必要ありません。
脅迫罪の「脅迫」に当たるかどうかは,具体的諸事情を勘案して判断されます。

今回のAさんは,Vさんに対してメッセージを送っていますが,そのメッセージの内容から,そういった内容のメッセージを受け取れば,一般的に生命,身体等を害されるのではと畏怖するのに十分といえ,脅迫罪に当たる可能性が高いといえるでしょう。

~脅迫罪と示談交渉~

成人の刑事事件であれば,初犯であれば執行猶予判決が見込まれますが,示談が成立すれば前科を回避できる可能性もあります。
ですから,脅迫をしたことに争いがないのであれば,刑事事件に強い弁護士に依頼し,示談をすべきといえるでしょう。
脅迫事件において早期に示談が成立すれば,不起訴となり,前科がつかない可能性もあります。
また,示談が成立していれば,起訴されたとしても,略式起訴で,罰金を納付するだけですむ可能性もあります。

しかし,少年事件の場合,成人の刑事事件とは処分の種類も重視する部分も異なるため,示談が成立したからといって「不起訴」のような扱いにはならないことが多いです。
少年事件は原則的に全ての事件が家庭裁判所に送られることになります。

では少年事件として扱われる脅迫事件で示談交渉が全く不必要なのかというと,そうではありません。
謝罪や示談ができていることは,少年自身の反省や,その家族の事件への向き合い方を主張する1つの材料となります。

さらに,今回のAさんのように捜査段階で逮捕されてしまっている場合には釈放を求める活動をしていくことが考えられますが,この際,被害者との示談ができている=謝罪・賠償ができているという事情があれば,釈放を求める際に有利な事情となりえます。
被害者との示談ができている,もしくはその意向で活動しているということは,被害者に対して証拠隠滅等の働きかけをしない意思であるといえる事情となりえるからです。

しかし,示談交渉を自分たちのみで行うことには困難が伴うことも多いです。
弁護士示談交渉を任せるメリットとしては,例えば以下のようなものが考えられます。
まず,相手の連絡先を知らなくても,弁護士であれば,捜査機関に問い合わせ連絡先を取得できる可能性が高まるということが挙げられます。

次に,示談交渉は当事者だけだと揉めてしまいがちですが,弁護士という第三者を介在させることで,スムーズにまとまる可能性があることです。
特に今回のような,加害者も被害者も未成年という少年事件では,親同士の話し合いとなることから,ヒートアップしてしまうことも考えられますから,適切な知識のある第三者を挟むことは有効であると考えられます。

そして,弁護士が示談書を作成して,示談が成立したことを明確化するとともに,紛争の蒸し返しを防ぐことができることもメリットの1つです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は,刑事事件だけでなく少年事件の弁護活動・付添人活動も行っています。
脅迫事件の示談交渉等にお悩みの際は,まずはご相談ください。

学生同士の強要事件で逮捕

2020-03-09

学生同士の強要事件で逮捕

学生同士の強要事件逮捕された場合について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

高校2年生のAさんは,京都府綾部市の路上を通行中,違う高校に通うVさんと肩をぶつけてしまいました。
Vさんの名札から自分より年下であることが分かったにも関わらず,Vさんが自分に誤りもせずにいたことに腹を立て,AさんはVさんの胸倉をつかむなどした上で,「殺すぞ。謝れ」などと言ってVさんを土下座させました。
様子を見ていた通行人が通報し,Aさんは駆け付けた京都府綾部警察署の警察官に,強要罪の容疑で逮捕されました。
Aさんの両親は,Aさんが帰宅しないことを心配し,最寄の京都府綾部警察署に相談したところ,Aさんが逮捕されたことを知りました。
対応した警察官から,「すくなくとも今日明日は家族でも会えない」と言われたAさんの両親は困り果て,どうすればよいのかを少年事件も取り扱う弁護士に相談してみることにしました。
(フィクションです。)

~強要罪~

生命等に害悪を加える旨を告知して脅迫し,人に義務のないことを行わせた場合,強要罪が成立し,3年以下の懲役が科せられます(ただし,今回のAさんのように20歳未満の者の場合は少年事件となるので原則刑罰を受けることはありません。)。

刑法223条(強要罪)
1項 生命,身体,自由,名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し,又は暴行を用いて,人に義務のないことを行わせ,又は権利の行使を妨害した者は,3年以下の懲役に処する。
2項 親族の生命,身体,自由,名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し,人に義務のないことを行わせ,又は権利の行使を妨害した者も,前項と同様とする。
3項 前二項の罪の未遂は,罰する。

強要罪は,暴行・脅迫によって人に「義務のないこと」をさせた場合に既遂となります。
脅迫又は暴行により意思活動の自由を現実に侵害しなければ,強要罪は既遂とはなりません。
「義務のないこと」とは,法律上の義務がないことをいいます。
法的に強制されない限り,行動の自由は保護されるべきだからです。

今回の事例を考えてみましょう。
Aさんは,Vさんの胸倉をつかむなどしたうえで,「殺すぞ。謝れ」と言ってVさんを脅迫し,Vさんに義務がないのに土下座することを強要しています。
胸倉をつかむ行為は強要罪の「暴行」に当たると考えられますし,「殺すぞ」と言った言葉は「生命…に対し害を加える旨を告知して脅迫」していると考えられます。
そして,もちろんVさんがAさんに土下座をする義務はありません。
このように,暴行・脅迫行為の結果,Vさんは義務のない土下座をさせられていますから,Aさんの行為は強要罪(刑法223条1項)となる可能性が高いと考えられるのです。

成人が起こした強要事件においては,早期に被害者と示談することで,不起訴となったり,裁判で執行猶予判決を受けることのできる可能性が高まります。
しかし,Aさんのような少年事件では,不起訴という考え方はなく,原則としてすべての少年事件が家庭裁判所へ送られます。
それでも,被害者への謝罪・弁償ができているのかどうか,少年本人や家族の事件との向き合い方はどのようなものか,といった事情は処分を決めるうえで考慮されますから,少年事件に強い弁護士にサポートしてもらいながら,少年事件の手続きに対応していくことが望ましいといえるでしょう。

~子どもが逮捕されてしまった~

Aさんの両親がそうであったように,基本的に逮捕されてからすぐは,ご家族であっても逮捕された本人と会うことはできません。
ごくまれに,捜査機関が事情を酌んで短時間だけ面会を許可することもあるようですが,これはあくまで例外的なものであり,原則としては逮捕に引き続く身体拘束である「勾留」がつくか,勾留されずに釈放されるまでは面会はできません。
だからこそ,逮捕直後に取調べ対応のアドバイスをしたり,本人の言い分を把握したりするためには,弁護士に面会に行ってもらうことが効果的なのです。

今回のAさんの強要事件のように,被害者への対応や釈放を求める活動,その後の家庭裁判所へ送致された時のための準備等,逮捕を伴う少年事件には行うべき活動が多くあります。
まずはお早めに,少年事件も専門に取り扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部までご連絡ください。
ご相談者様にぴったりのサービスを,専門スタッフがご案内いたします(0120-631-881)。

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