Archive for the ‘刑事事件’ Category

【事例紹介】盗品を売却し盗品等有償処分あっせん罪に問われた事例

2023-02-02

闇バイトにより盗品等有償処分あっせん罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

京都市中京区で昨年5月に高級腕時計買い取り販売店から多数の腕時計が奪われた強盗事件で、盗まれた腕時計を売却したとして、盗品等処分あっせんの疑いで、京都府警が静岡県や埼玉県などの男女4人を逮捕していたことが31日、捜査関係者への取材で分かった。(中略)
この腕時計を売却したとして別の20~30代の男女4人を逮捕した。4人は昨年5月、ビッグムーン京都で盗まれた腕時計を東京都の時計買い取り店でそれぞれ数点ずつ売却した疑いがあり、売却金は何者かの口座に送金などしたとみられる。
4人のうちの1人で、盗品等処分あっせん罪に問われた飲食店員の女(21)=静岡市=の初公判が31日、京都地裁であった。検察側は、女がSNSの闇バイト募集に応じ、匿名性の高い通信アプリ「テレグラム」などで「あいと」を名乗る人物の指示を受け、腕時計2点を計200万円で売ったと説明した。女は「盗品と知らなかった」などと無罪を主張した。
(後略)

(2月1日 京都新聞 「高級時計店強盗、盗品の腕時計を売却 容疑で男女4人逮捕 指示役は「あいと」」より引用)

盗品等有償処分あっせん罪

刑法第256条
1項 盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は、3年以下の懲役に処する。
2項 前項に規定する物を運搬し、保管し、若しくは有償で譲り受け、又はその有償の処分のあっせんをした者は、10年以下の懲役及び50万円以下の罰金に処する。

簡単に説明すると、窃盗罪強盗罪などの罪にあたる行為で得られたもの(以下「盗品等」とします)だと知りながら、その盗品等の売買などの仲介を行うと盗品等有償処分あっせん罪に問われることがあります。
また、その盗品等を盗んだ犯人やその被害者までを知っている必要はなく、犯罪によって得られたものかもしれないという認識があれば盗品等有償処分あっせん罪は成立します。

では、今回の事例で盗品等有償処分あっせん罪が成立するのか考えていきましょう。

今回の事例では容疑者が「あいと」と名乗る人物からの指示により、腕時計を時計買い取り店で売却したと報道されています。
容疑者は受け取った腕時計を時計買い取り店に売却をしていることから、売買の仲介を行ったといえるでしょう、
加えて、報道によれば、この腕時計は強盗により奪われた時計だとされています。
ですので、容疑者が犯罪によって得られたものだと認識していれば、盗品等有償処分あっせん罪が成立することになります。

また、今回の事例では、容疑者のうち1人の裁判が始まっており、盗品だと知らなかったとして無罪を主張しています。
今回の事例では容疑者が闇バイトの募集に応募して指示に従ったとされており、一見すると、犯罪の片棒を担がされているのではないかと思うのが自然のように感じます。
ですが、当該闇バイトを募集していた文面からは闇バイトだとは思わないような文面であったかもしれませんし、指示をしたとされている「あいと」が最もらしい理由を付けて指示していたかもしれません。
そういった場合には、犯罪によって得られたものかもしれないといった認識をもつことが難しい可能性があります。
今後の裁判で容疑者の主張通り、盗品だと認識していた又は盗品かもしれないと認識していたことについて合理的な疑いが残ると判断されれば、容疑者は盗品等有償処分あっせん罪について無罪が言い渡されることになります。

盗品等有償処分あっせん罪の他にも、盗品等を有償無償問わず譲り受けた場合や運搬を行った場合なども罪に問われる場合があります。
これらの場合にも、盗品等が犯罪によって得られたものであるという認識が必要になります。

今回の事例でもいえることですが、盗品等有償処分あっせん罪などの嫌疑をかけられたからといって、必ずしも刑事罰を科されるわけではありません。
しかし、無罪不起訴処分(嫌疑不十分)を勝ち取るためには、犯罪によって得られたものだと認識してたことに合理的な疑いが残ると判断される必要があります。
そのためには、取調べ対応をしっかりと行っておくことが重要になります。

弁護士法人あいち刑事事件法律事務所京都支部は刑事事件を中心に扱う法律事務所です。
刑事事件に詳しい弁護士による取調べのアドバイスで、不起訴処分無罪を得られるかもしれません。
盗品等有償処分あっせん罪やその他刑事事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部の初回接見サービス、無料法律相談をご利用ください。
相談のご予約は0120―631―881にて受け付けております。

【解決事例】ながら運転による死亡事故で罰金刑に

2023-01-31

事例

Aくんは、京都市下京区にある道路でスマホのマップアプリを使用しながら、バイクの運転をしていました。
道を確認しようと思ったAくんは、周りに人がいないことを確認してからスマホを見ました。
道を確認し終え、前を見ると、目の前に自転車に乗ったVさんがいました。
Aくんは慌ててブレーキをかけ、再度前を見るとVさんが倒れていました。
その後、Vさんは亡くなり、Aくんは京都府下京警察署の警察官に過失運転致死罪の容疑で逮捕されました。
逮捕されたAくんの両親は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部の初回接見サービスを利用しました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

事件解決のながれ

依頼を受けた弁護士は、Aくんの勾留を阻止するために意見書を作成し、検察官に提出しました。
その結果、検察官が勾留請求することが必要ないと考えたために、Aくんは勾留されずに釈放されることが決まりました。
釈放されたことにより、Aくんは家族の下で捜査を受けることができました。

Aくんの釈放後、弁護士はAくんに課題を出しました。
課題を通じて、Aくんは事故による被害者遺族の気持ちや事故を起こさないためにはどうしたらいいのかを、より深く考えるようになりました。

また、弁護士はAくんやその家族が謝罪を希望していたことから、Vさんの遺族に謝罪の申し入れを行いました。
何度か交渉を行い、Vさんの遺族への直接の謝罪とVさんのお墓参りを許可してもらうことができました。
Aくんとその家族は、弁護士の同行の下、直接遺族に謝罪を行い、Vさんのお墓参りをしました。

その後、Aくんの事故は少年事件ではなく、成人の刑事事件として扱われることになりました。
弁護士が検察官と交渉を重ねた結果、Aくんは略式命令により罰金刑を科されることになりました。

事件や事故を起こしたのが20歳未満の少年であった場合でも、調査により刑事処分が相当であると判断されれば、成人の刑事事件として扱われることになります。
少年事件では刑事処分は科されませんが、成人の刑事事件として扱われた場合には、罰金や懲役などの刑事処分が科される可能性があります。
少年事件の場合であっても、通常の刑事事件に切り替わることがありますので、早い段階で弁護士を付けておくことが効果的でしょう。

また、今回の事例のように、ながら運転が原因の死亡事故であっても、略式命令による罰金刑を獲得できる場合があります。
事故につながった過失の内容、事故の状況、被害者側の処罰感情などによって処分の見通しなどが変わってきますから、一度弁護士に相談をすることが望ましいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では初回接見サービスを行っています。
逮捕された方、過失運転致死罪でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

【事例紹介】営利目的で略取し24日間監禁した事例

2023-01-28

営利目的略取罪、監禁罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

資産を奪う目的で男性を24日間監禁したなどとして、京都府警組対2課と南署などは18日、営利目的略取と監禁の疑いで(中略)6人を、監禁容疑で2人をそれぞれ逮捕した。
6人の逮捕容疑は、共謀し(中略)資産を奪う目的で客の無職男性(32)=大阪市=を車で連れ去り、京都市南区や滋賀県米原市のゲストハウスなど3カ所で、「逃げると家族を殺す」などと脅して24日間監禁した疑い。2人は6月25日から6日間、南区で監禁に加わった疑い。府警は、全員の認否を明らかにしていない。
(中略)男性が南区のゲストハウスから逃げ出し、通行人に助けを求めて110番した。男性は監禁中に暗号資産や現金など計約1億円を奪われて手や肩にけがをしており、府警は強盗致傷容疑でも調べている。

(1月18日 京都新聞 「車で連れ去り、ゲストハウスなどに男性を24日間監禁 容疑で8人逮捕」より引用)

営利目的略取罪

刑法第225条
営利、わいせつ、結婚又は生命若しくは身体に対する加害の目的で、人を略取し、又は誘拐した者は、1年以上10年以下の懲役に処する。

暴行や脅迫を用いて人を現在の生活状態から離脱させ、自分や第三者の支配下に移すことを略取といいます。
例えば、腕を引っ張るなどの暴行を加えたり、脅したりしてその場から連れ去ると、略取になります。
今回の事例で、もしも容疑者らが、被害者に暴行や脅迫を行って連れ去ったのであれば、容疑者らの行為は略取にあたることになります。

また、金銭等を得る目的で略取すると、営利目的略取罪が成立します。
事例の容疑者らが報道のとおり、被害者の資産を奪う目的で略取したのであれば、営利目的略取罪が成立することになります。

監禁罪

刑法第220条
不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。

一定の場所から脱出できないようにして移動の自由を奪うことを監禁といいます。
しかし、監禁罪は実際に脱出が不可能であることを要しません。
脱出するのに著しく困難な状態であれば、監禁罪は成立します。

例えば、車の中に連れ込み、車を走らせたとします。
走行している車内から逃げ出すことは不可能とはいえませんが、脱出する際にけがを負うリスクなどを考えると難しいでしょう。
ですので、無理矢理車に乗せて走行する行為は監禁罪にあたります。

今回の事例では被害者を車で連れ去ったとされているので、報道内容が事実であれば監禁罪が成立します。

加えて、脅迫などを行って心理的に脱出するのを難しくした場合にも監禁罪は成立します。
報道によると、被害者は容疑者らに「逃げると家族を殺す」などと脅迫し、ゲストハウスなどで24日間監禁したとされています。
「逃げると家族を殺す」と容疑者らに脅迫されれば、被害者は心理的に逃げ出すのは難しいかもしれません。実際に容疑者らが被害者を脅迫し24日間監禁していた場合、被害者が逃げ出すのが困難だと認められれば24日間の監禁について、監禁罪が成立する可能性があります。

報道によると、今回の事例では8人の容疑者が事件に関わっています。
共犯者がいる事件や否認事件の場合は、勾留が決定した場合に接見禁止が付くことがあります。
接見禁止が付いてしまうと家族であっても面会をすることはできません。
しかし、弁護士が裁判所に接見禁止の一部解除を求めることで、家族だけでも面会できるようになる可能性があります。

逮捕されて不安ななかで家族とも会えないとなると、相当なストレスになることが予想されます。
また、そのような状態であっても連日にわたって長時間の取調べが行われることがあります。
精神状態が悪いなか、取調べを受けることで、不利な供述調書が作成されるリスクが高くなります。
ですが、家族と面会をして心休まる時間を作ることにより、ストレスの軽減や不利な供述調書の作成のリスクを減らせるかもしれません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、数々の事件で接見禁止の一部解除に成功しています。
刑事事件に詳しい弁護士による弁護活動で、家族との面会を実現できるかもしれません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、初回接見サービスを行っています。
営利目的略取罪、監禁罪、その他刑事事件で逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。
初回接見サービスのご予約は0120―631―881で承っております。

【事例紹介】証人威迫罪と脅迫罪

2023-01-26

前回のコラムでは証人威迫罪がどういった場合に成立をするのかを解説しました。
今回のコラムでは脅迫罪に焦点を当てて、証人威迫罪と脅迫罪の違いについて解説していきます。

事例

京都府警伏見署は12日、傷害と証人威迫、脅迫の疑いで、京都市伏見区、不動産業の男(50)と、証人威迫の疑いで知人の会社員男(49)=同区=を逮捕した。2人は容疑を否認しているという。
不動産業の男の逮捕容疑は、(中略)女性(中略)を殴り右肘に打撲を負わせた(中略)女性に被害届を取り下げさせるため、女性の勤務先を知人の会社員男と訪れて面会を要求。断った上司の男性(39)を「口の利き方に気をつけたほうがええ」などと脅迫した疑い。

(1月12日 京都新聞 「「口の利き方に気をつけたほうがええ」 居酒屋で女性殴り、証人も脅迫 容疑で50歳男ら逮捕」より引用)

脅迫罪

証人威迫罪脅迫罪の違いを考える前に、脅迫罪について簡単に見ていきましょう。

脅迫罪は刑法第222条1項で「生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。」と規定されています。

脅迫罪が成立する場合を簡単に説明すると、世間一般の人が恐怖を感じるような、害を与える告知をした場合です。

今回の事例では、被害女性を殴りけがをさせた容疑者が被害女性に会うために女性の勤務先を訪れ、面会を断った男性を「口の利き方に気をつけたほうがええ」と脅迫したと報道されています。

もしかすると被害男性は、面会を断った際に「口の利き方に気をつけたほうがええ」と言われたことで、部下である被害女性のように殴られるかもしれないと恐怖を感じたかもしれません。
世間一般の人が被害男性と同様の立場に立った時に、報道されている容疑者の一連の行動により危害を加えられるのではないかと恐怖を感じる場合には、脅迫罪が成立する可能性があります。

証人威迫罪

次に証人威迫罪について簡単に振り返りましょう。

証人威迫罪は「捜査若しくは審判に必要な知識を有すると認められる者又はその親族」に、正当な理由のない面会の強制、強談、威迫を行った場合に成立します。

面会の強制」は面会を要求すること、「強談」は要求に応じるように迫ること、「威迫」は言動により不安にさせることをいいます。

また、証人威迫罪で有罪になると、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処すると規定されています。(刑法第105条の2)

証人威迫罪と脅迫罪

証人威迫罪脅迫罪では、法定刑が同じですし、不安や恐怖を感じさせるような言動をしている点で似通っているように感じられます。
証人威迫罪脅迫罪ではなにが違うの?」と疑問に思った方もいるのではないでしょうか。
証人威迫罪脅迫罪の違いについて考えていきましょう。

まず、決定的に違う点として、証人威迫罪が対象になるのは、「捜査若しくは審判に必要な知識を有すると認められる者又はその親族」に限られます。
ですので、同じように相手が恐怖を感じるような言動をした場合に、相手が被害者やその親族などであれば証人威迫罪は成立しますし、そうでないのであれ証人威迫罪は成立しません。

また、証人威迫罪脅迫罪では、法律で定められている対象とする行為の範囲が異なります。
証人威迫罪は、正当な理由のない面会の強制、強談、威迫を対象としているのに対し、脅迫罪脅迫行為を対象としています。
正当な理由のない面会の強制や要求に応じるように迫った場合に、脅迫罪は成立しませんが、証人威迫罪は成立する可能性があります。

また、脅迫罪が成立するためには、身体や生命などに害を与える告知が必要です。
一方で、証人威迫罪では、害悪の告知がなくても、不安になるような言動だと認められる場合は成立します。

例えば今回の事例では、容疑者らが被害女性の勤務先に訪れて面会の要求をしたとされています。
害悪の告知をしているわけではありませんので、上記の行為だけでは脅迫罪は成立しません。
しかし、面会を要求する正当な理由がなかった場合や、不安にさせるような言動だったと認められる場合には証人威迫罪が成立することになります。

証人威迫罪脅迫罪では、法律が対象としている人の範囲や成立する対象となる行為の範囲が異なります。
おそらく被害者保護などの観点から、証人威迫罪脅迫罪よりも刑罰の対象となる行為を広く規定しているのでしょう。

脅迫事件では、一般の人が恐怖を感じるかどうかにより脅迫罪が成立するかどうかが判断されます。
脅迫事件の中には、一般の人が恐怖を感じるといえるのか、判断が難しいケースも存在します。
脅迫罪の成立の可否は事件の内容次第で異なりますので、脅迫罪でご不安な方は一度、弁護士に相談をしてみるのがいいでしょう。

また、脅迫罪には当たらないと思われる事案であっても、脅迫罪の嫌疑にかけられてしまうことがあるかもしれません。
弁護士に相談をすることで、そういった冤罪を晴らすことができるかもしれません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、初回接見サービス、無料法律相談を行っています。
証人威迫罪、脅迫罪、その他刑事事件でお困りの方は、ぜひ弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。
初回接見サービス、無料法律相談のご予約は0120―631―881で受け付けております。

【事例紹介】証人威迫罪で男性2人逮捕

2023-01-24

証人威迫罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

京都府警伏見署は12日、傷害と証人威迫、脅迫の疑いで、京都市伏見区、不動産業の男(50)と、証人威迫の疑いで知人の会社員男(49)=同区=を逮捕した。2人は容疑を否認しているという。
不動産業の男の逮捕容疑は、(中略)女性(中略)を殴り右肘に打撲を負わせた(中略)女性に被害届を取り下げさせるため、女性の勤務先を知人の会社員男と訪れて面会を要求。断った上司の男性(39)を「口の利き方に気をつけたほうがええ」などと脅迫した疑い。

(1月12日 京都新聞 「「口の利き方に気をつけたほうがええ」 居酒屋で女性殴り、証人も脅迫 容疑で50歳男ら逮捕」より引用)

証人威迫罪

刑法第105条の2
自己若しくは他人の刑事事件の捜査若しくは審判に必要な知識を有すると認められる者又はその親族に対し、当該事件に関して、正当な理由がないのに面会を強請し、又は強談威迫の行為をした者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。

証人威迫罪という罪名を初めて目にする人も多いのではないでしょうか。
上記の刑法第105条の2が証人威迫罪について規定している条文になります。
条文だけでは分かりづらいと思いますので、まずは条文の文言について見ていきましょう。

捜査若しくは審判に必要な知識を有すると認められる者」とは、事件の捜査や裁判を行ううえで、事件について詳しい事情を知っている人のことを指します。
例えば、被害者や証人、参考人などがこれにあたります。

面会を強請し」とは、面会を強く要求することをいいます。
また、「強談」とは要求に応じるように迫ることを、「威迫」とは不安にさせるような言動を行うことを指します。

自分や他人が起こした刑事事件の被害者や証人、参考人やその親族に対して、
・正当な理由もないのに面会を要求する
・要求に応じるように迫る
・不安にさせるような言動をする

以上の3つのうちの1つでも行った場合には、証人威迫罪が成立することになります。

では、今回の事例では証人威迫罪が成立するのでしょうか。
事例に当てはめて考えていきましょう。

今回の事例では、容疑者らが被害届を取り下げさせるために被害女性への勤務先に訪れ、面会を要求したと報道されています。

報道によると、容疑者らが面会を要求した被害女性は、居酒屋で起こった傷害事件の被害者ですので、「捜査若しくは審判に必要な知識を有すると認められる者」に該当します。

事件の被害者に正当な理由なく面会を要求した場合には証人威迫罪にあたりますので、容疑者らの面会の目的が正当な理由であるといえるかどうかが重要になります。
事例では、面会を要求した理由は、被害届を取下げさせるためだと報道されています。
被害届を取下げさせるためというのは、おそらく正当な理由だとはいえないでしょうから、容疑者らは被害者に対して正当な理由なく面会を要求したことになります。

また、殴ったとされている容疑者が勤務先に現れ、面会を要求している場合には、被害女性が、何か危害を加えられるのではないかと不安に思うことも考えられます。

ですので、報道内容が事実であるならば、正当な理由もなく面会を要求していること、勤務先を訪れ不安な気持ちにさせていることから、証人威迫罪が成立する可能性があるといえます。

逮捕されている事件では、72時間以内に検察官が勾留の請求をするか釈放かの判断を行います。
検察官が釈放の判断を行った場合には、仕事や学校に通いながら捜査を受けることができます。
一方で、勾留が決定した場合は最長で20日間、身柄を拘束されることになります。

今回の事例では、容疑者らが証人威迫罪などの容疑で逮捕されています。
容疑者が事件の被害者に接触する行為は証拠隠滅を疑われる可能性があります。
また、証拠隠滅をするおそれがあると判断されると、釈放が認められない可能性が高くなります。

弁護士は検察官が勾留請求をするかどうかの判断を行う前に、検察官に交渉を行うことができます。
また、検察官が勾留請求を行った場合でも、裁判官に対して意見書の提出や面談などの働きかけを行うことが可能です。
加えて、勾留が決定してしまった場合であっても、裁判所に対して準抗告の申立てを行うことができます。
上記のような働きかけを弁護士が行うことによって、検察官や裁判官に釈放につながる判断をしてもらえるかもしれません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、初回接見サービスを行っています。
経験豊富な弁護士に相談をすることで、釈放などあなたやご家族にとって良い結果が望めるかもしれません。
ご家族が逮捕された方は、お早めに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

【事例紹介】不法就労の助長により逮捕

2023-01-21

不法就労の助長について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

京都府警組対1課と下鴨署などは11日、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いで、京都市左京区の建設会社社長(56)を逮捕した。
逮捕容疑は、(中略)通訳などの専門職対象の在留資格で入国した28~38歳のベトナム人の男3人=いずれも同法違反罪で起訴=を、京都市の工事現場で建設作業に従事させた疑い。
(後略)

(1月11日 京都新聞 「ベトナム人3人を工事現場で働かせた建設会社社長を逮捕 入管難民法違反の疑い」より引用)

不法就労の助長

不法就労を行った場合は、不法就労を行った本人はもちろんのこと、不法就労を行わせた(不法就労の助長をした)人も罪に問われることがあります。

入管難民法では、不法就労をさせることを禁止しています。
ですので、不法就労の助長を行った場合には入管難民法違反になります。
また、会社側が不法就労であることを知らなかった場合であっても、入管難民法違反の罪に問われてしまいます。
しかし、知らなかったことについて過失がなかった場合には刑事罰が科されることはありません。(入管難民法第73条の2第2項)

今回の事例では男性3人が不法就労を行ったとされています。
従業員が不法就労を行っていた場合には会社側にも責任が問われますので、社長である今回の事例の容疑者も入管難民法違反に問われることになります。
実際に容疑者の会社で不法就労が行われており、容疑者が、不法就労について知らなかったことについて過失があった場合や知っていた場合には、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金またはその両方が科されることになります。(入管難民法第73条の2第1項第1号)

不法就労の助長により有罪になった場合

実際に、不法就労の助長の容疑により入管難民法違反で有罪になった場合にはどのような量刑が科されるのでしょうか。

例えば、失踪中の技能実習生らに在留資格外の仕事をさせていた事件では、入管難民法違反の罪で容疑者の会社員男性に罰金100万円の略式命令が出されています。
(2022年7月20日 神戸新聞 「ベトナム人技能実習生に不法就労させる 男に罰金100万円 神戸簡裁」より)

ご紹介した事例は今回の事例と異なる部分があるかとは思いますが、今回の京都の事例もご紹介した事例と同様に高額の罰金が科されるかもしれませんし、さらに重い懲役刑が科される可能性もあります。

刑事事件といえば裁判によって有罪、無罪の判決が下されることをイメージされる方も多いのではないでしょうか。
実は刑事事件だからといって必ずしも裁判が行われるわけではありません。
裁判は、検察官が起訴の判断を下した場合に行われます。

検察官が行う判断には起訴以外にも、先ほどご紹介した事例にも出てきた略式命令や不起訴処分があります。
略式命令や不起訴処分の判断が下された場合には、起訴された場合に比べて短期間で事件が終了するといったメリットがあります。
また、略式命令により科される刑事罰は科料か罰金に限られます。
加えて、不起訴処分になった際には、刑事罰が科されることはありません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、刑事事件に強い法律事務所です。
経験豊富な弁護士による検察官への処分交渉やアドバイスなどにより、不起訴処分の獲得や刑罰の減軽を目指せるかもしれません。
ご家族やご友人が不法就労不法就労の助長など入管難民法違反で逮捕された場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部の初回接見サービスをご利用ください。

【事例紹介】不法就労で起訴された事例

2023-01-19

不法就労について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

京都府警組対1課と下鴨署などは11日、入管難民法違反(不法就労助長)の疑いで、京都市左京区の建設会社社長(56)を逮捕した。
逮捕容疑は、(中略)通訳などの専門職対象の在留資格で入国した28~38歳のベトナム人の男3人=いずれも同法違反罪で起訴=を、京都市の工事現場で建設作業に従事させた疑い。
(後略)

(1月11日 京都新聞 「ベトナム人3人を工事現場で働かせた建設会社社長を逮捕 入管難民法違反の疑い」より引用)

不法就労

入管難民法では、在留資格外の活動で報酬を受けること(不法就労)を禁止しています。

今回の事例では、通訳などの専門職対象の在留資格で入国した男性が起訴されたと報道されています。
日本で外国籍の方が通訳を業務として行う場合には、「技術・人文知識・国際業務」を許可する在留資格が必要になり、この在留資格で日本に入国した場合にはそれ以外の業務を行うことはできません。
ですので、事例の建設作業が「技術・人文知識・国際業務」に該当しない場合には、不法就労になってしまいます。

では、建設作業は「技術・人文知識・国際業務」にあたるのでしょうか。

「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で行える活動は、
・日本の機関と協力して行う自然科学や人文科学なとの技術、知識を必要とする業務
・外国の文化を基盤とする思考、感受性を必要とする業務
になります。

建設作業は上記のどちらにも当てはまりません。
ですので、報道されているように「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で建設作業を業務として行った場合には、不法就労に該当し、入管難民法違反の罪に問われることになります。

不法就労で有罪になった場合

今回の事例では、不法就労を行ったとされるベトナム人男性ら3人が入管難民法違反により起訴されています。
起訴された場合、無罪を下されない限り刑罰を科されることになります。
では、不法就労で有罪になった場合にはどのような量刑が科されるのでしょうか。

不法就労で有罪になった場合は、1年以下の懲役若しくは禁錮若しくは200万円以下の罰金若しくは懲役若しくは禁錮及び罰金が併科されると規定されています。(入管難民法第73条)
しかし、明らかに不法就労に専念していたと認められる事案においては、上記よりも重い刑罰を科されることがあります。
不法就労に専念していると明らかに認められた場合には、3年以下の懲役若しくは禁錮若しくは300万円以下の罰金又は懲役若しくは禁錮及び罰金が併科されると規定されています。(入管難民法第70条1項4号)

不法就労により有罪になった場合において、専念していたと認められる場合と認められない場合では、科される刑罰の重さがかなり違います。
認められる場合と認められない場合については事例によって異なるでしょうから、一度弁護士に相談をすることをお勧めします。

また、弁護士が検察官に交渉を行うことで、科される刑罰の軽い入管難民法第73条の適用を目指せるかもしれません。
そういった検察官への交渉を行うためには、活動状況の証拠を集めるなど入念な準備が必要になります。
入念な準備を行うためにも早期に弁護士に相談をすることが望ましいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では初回接見サービス無料法律相談を行っています。
不法就労による入管難民法違反でお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部へご相談ください。

【解決事例】器物損壊事件で不送致になった事例

2023-01-17

事件

京都市伏見区にあるマンションでは、そのマンションの住民以外の数台のバイクや自転車が無断駐車され通行を妨げていました。
Aさんは無断駐車についてマンションの管理会社に連絡をしましたが、改善されませんでした。
そこでAさんは無断駐車を止めさせるために、無断駐車されている自転車のタイヤをパンクさせ、バイクのメーター部分をスプレーで塗りつぶしました。
その後、京都府伏見警察署の警察官がAさんを訪ねてきたことから、Aさんは今回の件が刑事事件化したのかもしれないと思い、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部の初回無料法律相談を利用しました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

事件解決のながれ

初回無料法律相談では、Aさんの行為が器物損壊罪にあたるだろうということとともに、弊所の弁護士がAさんに自首や任意出頭のメリット、デメリットを説明しました。
弁護士の相談を受けた後、Aさんはひとまず警察署からの連絡を待つことに決めました。
また、Aさんのケースでは、場合によってはAさんが逮捕される可能性もあったため、逮捕された場合に備えることも考え、Aさんは弊所に弁護活動を依頼することを決めました。

弁護活動の依頼を受けた後、弁護士は定期的にAさんと連絡を取り合い、事件の経過の確認を行いました。
依頼を受けた翌月、Aさんの携帯に京都府伏見警察署から連絡があり、出頭することになりました。

弁護士のアドバイスを受けてから取調べに臨んだAさんは器物損壊罪の容疑を認め、逮捕されることなく家に帰ることができました。
Aさんから取調べ内容を聞いた弁護士は、すぐに担当警察官に連絡を取り、Aさんが被害者に対して謝罪と賠償の意向があることを伝えました。

その後、弁護士は被害者の代理人の弁護士と連絡をとることができ、示談交渉を行いました。
複数回に及ぶ示談交渉により、宥恕条項付きの示談を締結することができました。
宥恕条項とは、処罰を求めない、許すといった文言のことを言い、宥恕条項の有無が後の処分等に影響を及ぼす場合があります。

示談締結後、弁護士はすぐに担当警察官に報告しました。
この示談締結が後押しになり、警察官はAさんを検察庁へ送致(書類送検)しないことに決めました。

多くの刑事事件では、警察官の捜査が終わり次第、その事件を検察庁へ送致することになります。
送致された刑事事件は検察官が追加の捜査を行い、不起訴や略式命令、起訴等の判断を行います。
送致された後も検察官が捜査を行うわけですから、検察官による取調べも行われます。
送致されてしまうと、取調べなどの捜査を受ける期間が長引きますから、仕事に影響を及ぼすこともあるでしょう。
また、検察官が不起訴処分を下さない限り、罰金刑が科されたり、法廷に立つことになってしまいます。

一方で、今回の事例のように検察庁に送致されなかった場合には、その時点で刑事事件が終了しますので、送致された場合に比べて短期間で普段通りの生活に戻ることができますし、仕事に及ぼす影響も少なくなることが予想されます。

また、今回の事例では、出頭要請や逮捕をされる前に依頼を受けたことから、速やかに弁護活動を開始することができました。
今回の事例では逮捕をされずに済みましたが、もしも逮捕されてしまった場合には、勾留阻止や釈放を求める弁護活動を行うことになります。
勾留阻止や釈放を求めるためには入念な準備が必要になります。
ですので、刑事事件を起こしてしまった際には、なるべく早く弁護士に相談をすることが望ましいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、初回無料法律相談を行っています。
器物損壊罪やその他刑事事件でお困りの方は、お早めに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

(事例紹介)可搬式オービスでスピード違反検挙 道路交通法違反

2023-01-14

~事例~

京都縦貫自動車道で乗用車を運転中に制限速度を52キロ超過したとして、京都府警高速隊が、道交法違反容疑で、府警京丹後署の30代男性巡査部長に交通切符(赤切符)を交付していたことが27日、府警への取材で分かった。
(略)
府警によると、巡査部長は7月下旬、京都府綾部市内の京都縦貫自動車道で、制限速度が時速70キロのところ122キロでマイカーを運転。府警が設置した、移動式の速度違反取り締まり装置(可搬式オービス)で違反が判明し、赤切符を切られて罰金の刑事処分を受けた。

(※2022年10月27日12:29京都新聞配信記事より引用)

~スピード違反と道路交通法違反事件~

スピード違反は身近な交通違反の1つであるため、「ちょっとした交通違反だから大ごとにならない」と考えてしまいがちですが、法定速度を超えて車を運転している=道路交通法に定められた決まりを破っているわけですから、道路交通法違反という犯罪になります。
道路交通法では、以下のようにしてスピード違反について定めています。

道路交通法第22条第1項
車両は、道路標識等によりその最高速度が指定されている道路においてはその最高速度を、その他の道路においては政令で定める最高速度をこえる速度で進行してはならない。

道路交通法第118条
第1項 第118条 次の各号のいずれかに該当する者は、6月以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
第1号 第22条(最高速度)の規定の違反となるような行為をした者
(略)
第3項 過失により第1項第1号の罪を犯した者は、3月以下の禁錮又は10万円以下の罰金に処する。

スピード違反は、一定の範囲であれば反則金制度(犯則金を支払い刑事手続に移行せずに終了とする制度)の対象となりますが、違反の程度が大きくなると、道路交通法違反事件として刑事手続に則って処理されることとなります。
いわゆる「赤切符」を切られると、反則金制度の対象外となり、刑事事件となります。
例えば今回の事例で報道されている男性は、法定速度を52キロオーバーして走行したスピード違反で赤切符を切られ、罰金(刑事罰)を受けたとされています。

~可搬式オービス~

今回取り上げた事例では、可搬式オービスによってスピード違反が検挙されています。
オービスというと、道路の上に設置されているイメージが強いかもしれませんが、最近では交通量の多い広い道路以外でも取り締まりのできるよう、持ち運びできるオービス(可搬式オービス)が運用されているところもあります。
可搬式オービスは、本体を三脚に載せて使用するタイプのオービスであり、例えば通学路や生活道路などの狭い道路であっても設置して取り締まりを行うことが可能となっています。

道路交通法の規定はもちろん常に守るべきものですが、こうした可搬式オービスによる取り締まりも行われていることから、より緊張感をもって運転をしていくことが必要です。

スピード違反であっても場合によっては逮捕されることもありますし、起訴され刑事裁判となることもあります。
刑事手続について疑問や不安を残しながら手続を進めてしまっては、本意でない結果となってしまうリスクもありますから、早めに弁護士に相談しておくことをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、初回無料法律相談を受け付けています。
スピード違反から刑事事件となりそうで不安のある方、その他交通事件の刑事手続にお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。

【事例紹介】勤務先の金庫から現金を盗み逮捕された事例

2023-01-12

京都府宇治市にある勤務先の金庫から現金を盗んだ事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

京都府警宇治署は5日、窃盗の疑いで、宇治市の会社員の男(41)を逮捕した。
逮捕容疑は12月27日午後6時20分ごろ、勤務先の宇治市の娯楽施設で、事務室の金庫から現金400万円を盗んだ疑い。
(中略)容疑を認めている、という。

(1月5日 京都新聞 「勤務時間中に金庫から400万円盗む 防犯カメラ映像が決め手 容疑の男を逮捕」より引用)

窃盗罪

大まかに説明すると、所有者の許可なく、その人の財物を盗むと窃盗罪が成立します。

今回の事例では、容疑者は勤務先の事務室の金庫から現金400万円を盗んでいると報道されています。
容疑者が盗んだ400万円は、容疑者の勤務先である施設が所有している財物ですから、許可なく盗むと窃盗罪が成立します。
今回、容疑者が窃盗罪で逮捕されていることを考えると、おそらく所有者の許可は得て持ち出したということではなかったのでしょう。

業務上横領罪

勤務先のお金を盗んだとなると業務上横領罪が成立しそうに思えますが、今回の事例では業務上横領罪は成立しないのでしょうか。
業務上横領罪について考えていきましょう。

業務上横領罪を簡単に説明すると、業務上自分が管理している他人の物を横領した場合に成立する罪です。

もしも今回の事例で、容疑者が金庫の中の現金の管理を任されていた場合には、業務上横領罪が成立する可能性があります。
しかし、今回の事例では、容疑者が窃盗罪の容疑で逮捕されていることから、金庫の中の現金の管理は任されていなかったのだと考えられます。
先ほど触れたように、業務上横領罪の対象となるのは、「業務上自分が管理している他人の物」を横領する必要があり、管理権のないものを自分の物としても、業務上横領罪にはならず、今回の事例のように窃盗罪に問われるにとどまることとなります。
勤務先の物を自分の物としたからといって必ずしも業務上横領罪になるわけではないのです。

窃盗罪や業務上横領罪で有罪になった場合

窃盗罪で有罪になった場合は、10年以下の懲役か50万円以下の罰金が科されます。(刑法第235条)
一方で、業務上横領罪で有罪になった場合には、10年以下の懲役が科されることになります。(刑法第253条)

今回の事例では窃盗罪の容疑がかけられていますが、今後の捜査により容疑者が金庫の現金を管理していたと認められるような事情が発覚した場合には、容疑が業務上横領罪に切り替わるかもしれません。
もしも業務上横領罪に容疑が切り替わり有罪になってしまった場合には、業務上横領罪には罰金刑の規定がありませんので執行猶予を得ない限り懲役刑が科されてしまうことになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、刑事事件の豊富な弁護経験を持つ法律事務所です。
刑事事件に強い弁護士によるアドバイスや捜査機関への働きかけにより、執行猶予の獲得や罪の減軽を望めるかもしれません。
弊所では、初回接見サービス、無料法律相談を行っています。
窃盗罪業務上横領罪、その他刑事事件でご不安な方は、ぜひ弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

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