Archive for the ‘刑事事件’ Category

【事例紹介】娘の手術費だと偽り金銭を要求 詐欺罪で逮捕

2022-10-04

実在しない娘の手術費だと偽って金銭を受け取り、詐欺罪の容疑で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

京都府警中京署は29日、詐欺の疑いで、京都市山科区、無職の女(26)を逮捕した。
逮捕容疑は、2019年9月上旬ごろ、実在しない小学生の娘に移植手術が必要だと、知人の会社員男性(35)=中京区=にうそを言い、(中略)30日に現金350万円をだまし取った疑い。
「返すつもりでした」と容疑を否認している。
(後略)

(9月29日 京都新聞 「「娘の移植手術必要」と詐欺、1千万円超被害か 容疑の26歳女を逮捕」より引用)

詐欺罪

人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。(刑法第246条第1項)

大まかに説明すると、人にうそをついて信じさせ(欺罔)、相手からお金などを受け取る(交付)と詐欺罪にあたります。
詐欺罪が成立する条件としてのうそは、うそであれば何でもいいというわけではなく、お金などを渡す理由に関わるような重大なうそでなくてはならず、相手がそのうそに騙されてお金などを渡していなければなりません。
ですので、たとえその事実がうそであってもお金を渡すかどうかという判断には関係がないようなうそをついていた場合であったり、相手がその事実がうそだと知っていたうえでそれでもお金などを渡していたような場合には、詐欺罪は成立しません。

今回の事例では、報道によると容疑者は返すつもりだったと容疑を否認していますが、今回の事例が詐欺罪にあたり得るのかを考えていきましょう。

報道によると、容疑者は小学生の娘に手術が必要だと男性に話し、男性からお金を受け取ったようです。
しかし、実際には容疑者に小学生の娘はおらず、容疑者は男性にうそをついてお金を受け取っていたと報道されています。
男性は容疑者のうその話を聞いて、容疑者にお金を渡していることから、男性が容疑者の話を信じたことが伺われます。
報道されていない部分のため憶測にはなってしまいますが、こうした経緯から、男性は容疑者の娘のためにお金を渡したと思われますから、それが容疑者のうそだと知っていればお金を渡していなかったでしょう。
容疑者がお金を男性に渡させるためにうそをついて、そのうそを男性が信じ(欺罔)、男性が容疑者にお金を渡している(交付)ので、今回の一連のながれは詐欺罪にあたると考えられます。
たとえ容疑者がお金を返すつもりであったとしても、詐欺罪の構成要件は満たしていると考えられますので、今回の事例では詐欺罪にあたる可能性が高いといえるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、刑事事件を中心に取り扱っております。
詐欺罪には懲役刑しか規定されていませんので、有罪になった場合には実刑判決が下されるおそれがあります。
当事者間での示談交渉が難航している事件でも、弁護士をつけることにより、被害者に示談に応じてもらえる場合があります。
示談を締結させることで、不起訴処分や執行猶予の獲得、刑罰の減軽が望める可能性があります。
示談を考えている方や詐欺罪でお困りの方、弁護士を探していらっしゃる方は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

【事例紹介】訪問販売で虚偽説明 特定商取引法違反で逮捕

2022-10-02

訪問販売虚偽説明を行ったとして特定商取引法違反の容疑で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

虚偽の説明で電力供給元を関西電力から別会社に切り替えさせたとして、京都府警生活保安課と伏見署は28日、特定商取引法違反(不実の告知)の疑いで、大阪市東淀川区の営業代行会社(中略)前社長の男(28)と、社員の男(30)を逮捕した。
社員の男の逮捕容疑は4月9日、堺市西区の男子大学生(20)のアパートを訪問し、関電と別の電力小売事業者と新規に契約させる目的を隠し、「関電の名前が変わったので手続きをしなければならない」と虚偽の説明をした疑い。前社長の男は1月22日、京都市左京区の男子大学生(20)と契約を結ぶ際に虚偽説明をした疑い。2人は「うそは言っていない」などと容疑を否認しているという。
(後略)

(9月28日 京都新聞 「「関電の名前変わった」虚偽説明で電力契約疑い 大阪の会社前社長ら2人逮捕」より引用)

特定商取引法

特定商取引法では、売買契約の締結の際に不実の告知を行い勧誘することを禁止しています。
今回の事例では訪問販売で契約を結ぶ際に虚偽の説明(不実の告知)を行っていますので、特定商取引法第6条第1項に違反していることになります。

特定商取引法第6条第1項では訪問販売時の不実の告知行為について規定していますが、訪問販売以外の場合であっても、契約を締結する際に虚偽の説明(不実の告知)を行うことは特定商取引法で禁止されています。
虚偽の説明(不実の告知)を行い、特定商取引法違反で有罪になった場合は、3年以下の懲役か300万円以下の罰金がまたはその両方が科されます。(特定商取引法第70条)

売買の際、虚偽の説明(不実の告知)を行った場合に、特定商取引法違反で有罪になることはあるのでしょうか。
虚偽の説明(不実の告知)により、特定商取引法違反の罪に問われた事例をご紹介します。
(ご紹介する事例は今回の事例と事件内容などが異なります。)

A会社はいちごを栽培する棚の所有権を売買する際に、売り上げ見込みを実際よりも100倍高い金額で被害者に提示(不実の告知)していました。
その後、A会社の役員が逮捕され、役員に対しては特定商取引法違反の罪で略式命令により罰金刑が下されました。
(9月14日 NHK NEWS WEB  「いちご棚所有権売買で虚偽説明 会社に4980万円賠償命じる」より )

A会社の事例では契約の際に虚偽の説明(不実の告知)を行い、特定商取引法違反により罰金刑が下されています。
特定商取引法違反(不実の告知)で起訴され有罪になった場合は、懲役刑や罰金刑、その両方が科される可能性があり、A会社の事例では罰金刑となったということです。
今回取り上げた事例では、被害金額や余罪の有無などによって、A会社の事例同様罰金刑が下されて終了となるか、正式な刑事裁判となって執行猶予付き判決や実刑判決が下されるかが変わってくることになるでしょう。

特定商取引法違反事件では、被害者が存在しますから被害者と示談を締結することで刑罰の減軽などに有利な事情となり得ます。
こうした弁護活動には早い段階から取り組むことが必要ですから、まずは弁護士に相談してみることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では初回接見サービス初回無料法律相談を行っています。
示談を考えている方や、特定商取引法違反事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部へご相談ください。

【事例紹介】集団で性的暴行、準強制性交等罪で逮捕

2022-09-29

京都市で起きた準強制性交等事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

飲酒して抵抗できない女性に集団で性的暴行を加えたとして、京都府警捜査1課と上京署は8日、準強制性交の疑いで、(中略)男子学生4人を逮捕した。
(中略)
4人の逮捕容疑は、共謀し、5月21日未明、京都市中京区のバーで女子大学生(20)と飲酒した後、上京区の大学生(21)宅に連れ込み、午前4時35分~同5時25分の間、酒に酔って抵抗できない女子大学生に性的暴行を加えた疑い。府警は4人の認否を明らかにしていない。
(後略)

(9月8日 京都新聞 「同志社大学アメフト部4人を準強制性交疑いで逮捕 女性酔わせ、集団で性的暴行」より引用)

準強制性交等罪

刑法第178条第2項
人の心神喪失もしくは抗拒不能に乗じ、または心神を喪失させ、もしくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例による。

心神喪失か抗拒不能である人に対して性行為を行った場合は、準強制性交等罪が適用されます。
心神喪失とは、睡眠などにより性的な行為をされていると認識できない状態を指します。
また、抗拒不能とは、飲酒などが原因で相手に抵抗することが困難な状態をいいます。

今回の事例の報道によると、容疑の内容として「酒に酔って抵抗できない女子大学生に性的暴行を加えた」と記載されていることから、女子大学生が抗拒不能であることに乗じて男子学生4人が性的暴行を加えたと疑われていることが分かります。
報道では、容疑の内容は「性的暴行を加えた」という表記にとどまっていますが、準強制性交等罪の容疑がかけられているということは、女子大学生を「抗拒不能」にしたか、女子大学生が「抗拒不能」になっていることに乗じたかして「性交等」をしたという容疑なのでしょう(性交等がなく単に「わいせつな行為」にとどまる場合には準強制わいせつ罪に問われる可能性があります。)。
もしも準強制性交等罪で有罪になった場合は、強制性交等罪と同様に5年以上の有期懲役が科されます。

準強制性交等事件の裁判例

では、集団で酩酊状態の女性に対して性的暴行を加えた事例では、どのような刑罰が科されているのでしょうか。
過去にあった裁判例で、酩酊状態の女性に対して集団で乱暴し、実刑判決が下された裁判例をご紹介します。
(今回の事例とご紹介する裁判例では、罪名や事件内容などが異なります。)

その裁判の被告人は、他の被告人と共謀し、被害女性が酩酊状態だったことに乗じて集団で乱暴しました。
その後の裁判では、悪質な犯行であり、事件関係者の中で刑事責任は最も重いと裁判官に判断され、被告人は集団強姦罪で懲役4年の実刑判決が言い渡されました。
(2017年5月30日 千葉日報 「吉元被告に懲役4年 地裁判決実刑2人目「欲望赴くまま犯行」 千葉大集団強姦」より)

ご紹介した裁判例では集団強姦罪で実刑判決が下されています。
集団強姦罪は、平成29年の刑法改正の際に強制性交等罪準強制性交等罪の法定刑が5年以上の有期懲役に変更されたことにより、廃止されました。
ですので、集団で合意なく性交等を行った場合には、現行法では強制性交等罪準強制性交等罪が適用されます。

今回の事例では4人の容疑者が共謀し、酩酊状態の女性に集団で性的暴行を加えたという容疑で捜査が勧められているようです。
ご紹介した裁判例も酩酊状態の女性に複数人で乱暴しており、今回の事例と類似している点があるといえます。
今回の事例でかけられている容疑が事実であり、有罪判決となった場合には、ご紹介した裁判例のような実刑判決が下される可能性もありますし、ご紹介した裁判例で登場した旧集団強姦罪の法定刑は4年以上の有期懲役でしたので、改正によりさらに厳罰化された準強制性交等罪で有罪になった場合はご紹介した裁判例よりも重い刑罰が科されることも考えられます。

このように、集団で性的暴行を加えるといった準強制性交等事件では、非常に重い刑罰が下される可能性があります。
容疑を認めている場合であっても、刑罰を軽減する為にも、早期に弁護活動を開始する必要があるといえます。
容疑を否認しているような場合には、裁判で有罪・無罪を争っていくことになりますから、こちらについても捜査が開始された早い段階から慎重な対応が求められますから、やはり弁護士のサポートを早めに受けるに越したことはないと言えるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、性犯罪事件のご相談・ご依頼も多く承っています。
容疑を認めている場合で合っても否認している場合であっても、それぞれ弁護士の力を借りるメリットがあります。
まずはお気軽にお問い合わせください。

【解決事例】職場での窃盗事件で示談により刑事事件化阻止した事例

2022-09-27

事件

京都市南区にある会社で働くAさんは、同じ会社で働いているVさんを含む3人の財布から複数回にわたり現金を盗みました。
ある日、Vさんは財布から現金が盗まれていることに気付き、京都府南警察署に相談に行きました。
後日、Aさんの家に京都府南警察署の警察官が来て、Aさんの指紋を採取しました。
Vさんを含む3人と示談をしたいと思ったAさんは、今後の対応を相談するために、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部無料法律相談を利用しました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

事件解決のながれ

Aさんからの依頼を受けてすぐに、弁護士はAさんの意向に沿い示談交渉を行いました。
Vさんを含めた被害者の方3名全員に示談交渉の席についていただけることとなり、弁護士は被害者の方々に示談書案を作成し、ご提案していきました。
また、こうした示談交渉と並行して、弁護士がVさんが相談をしたという京都府南警察署に連絡を取り、被害届の提出の有無を確認したところ、まだ被害届が正式に提出されているわけではないという状態でした。

その後も弁護士示談交渉を重ねた結果、Aさんが被害者の方3名それぞれに窃取した金額を弁償することで、被害届が正式に提出される前に示談を締結することができました。
Aさんが被害者の方全員と示談を締結していることや、警察に被害申告をしない旨の文言が示談書に記載されていることから、被害届が提出されることはなくなり、京都府南警察署の警察官はこのAさんの窃盗行為について刑事事件化する必要がないと判断しました。

今回の事例のように、被害届が受理される前に示談締結によって事件化されなかった場合は、検察官に事件が送られることもありませんので、当然起訴されることはありません。
事件化してしまった場合は、警察での捜査終了後に検察庁へ事件が送られ、再度検察官の下で捜査が行われます。
事件化した場合は警察での捜査終了後も捜査や取調べは続きますので、事件化しなかった場合に比べると、事件が終息するまでに時間を要します。

一方で、事件化しなかった場合はそもそも本格的に捜査をされることなく終了ということになりますから、事件を早期に終わらせることができます。
また、捜査機関への呼び出しや取調べ等はありませんので、事件化した場合に比べると、捜査にかかる負担を軽減できる可能性があります。
今回のように事件化させない場合はもちろんのこと、不起訴処分を目指すうえでも、示談の締結は重要になってきます。

示談交渉を行う際に弁護士をつけることによってトラブルを回避できる可能性がありますので、刑事事件に関する示談でお悩みの方はぜひ一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

【事例紹介】京都市西京区の当て逃げ事件で書類送検

2022-09-24

京都市西京区当て逃げ事件書類送検された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

捜査中に公用車で当て逃げ事故を起こしたとして、京都府警が道交法違反(事故不申告)の疑いで、下京署の40代男性警部補を書類送検していたことが15日、府警への取材で分かった。
(中略)
書類送検容疑は、6月下旬の午後5時ごろ、京都市西京区のコンビニ駐車場で、捜査車両を一人で運転してバックした際、駐車中の乗用車に接触したが、事故を届け出ず、そのまま捜査車両で現場を離れた疑い。
けが人はいなかった。
(後略)

(9月15日 京都新聞 「警官がコンビニ駐車場で当て逃げ「捜査優先した」京都府警、40代警部補を容疑で書類送検」より引用)

当て逃げ

道路交通法第72条第1項後段では、事故を起こした場合は最寄りの警察署などに事故の報告をしなければならないと定めています。
この報告を怠った場合は道路交通法に違反していることになり、有罪になれば3月以下の懲役または5万円以下の罰金が科されます。(道路交通法第119条第1項第10号)

今回の事例のように、駐車中の乗用車に運転する車を当てて逃げる行為は、当て逃げにあたります。
人を轢いてしまったり、怪我をさせてしまった場合に限らず、運転する車が何かに接触した際も事故になります(いわゆる「物損事故」))ので、警察署などに事故の報告をしなければなりません。
上記の場合に事故の報告をしなかった(当て逃げした)場合は報告義務違反になります。
今回の事例の男性は事故後に報告をしなかった(当て逃げした)ので、道路交通法違反の容疑で書類送検されています。

では、当て逃げで有罪になった場合、どれくらいの刑罰を科されるのでしょうか。
過去に、宇治署の元巡査が当て逃げにより書類送検された事例をご紹介します。
(これからご紹介する事例と今回の事例では事件内容など異なる点があります。)

宇治署の元巡査は、京都市伏見区で捜査車両を運転していた際に停車していた乗用車に接触しましたが、事故を申告しませんでした。
その後、元巡査は道路交通法違反(事故不申告)の容疑で書類送検され、5万円の略式命令が出されました。
(2017年12月20日 「捜査車両で当て逃げ 京都府警宇治署の元巡査に罰金5万円の略式命令」より)

書類送検とは、逮捕などの身体拘束を伴わずに検察官に事件が引き継がれることをいいます。
書類送検を受けた検察官は、起訴・不起訴の判断をすることになります。
先ほどご紹介した京都市伏見区の事例と、今回取り上げた京都市西京区の事例に通っている部分もありますので、今回の事例でも略式命令が出される可能性があります。

どういった刑罰が見込まれるのか、どういった弁護活動が可能なのかということは、その刑事事件の細かな事情によって異なります。
刑罰を軽減したい、不起訴処分獲得を目指したいなど、刑事手続や弁護活動についてのご相談・ご要望は、弁護士に事件の内容を詳しく話した上で聞いてみることをおすすめします。
当て逃げ事件などの道路交通法違反事件、その他の刑事事件でお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

【事例紹介】京都市の傷害事件で外国人が逮捕されてしまった事例

2022-09-22

京都市の傷害事件で外国人が逮捕されてしまった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

京都府警下鴨署は14日、傷害の疑いで、大阪府東大阪市、スリランカ国籍のアルバイトの男(23)を逮捕した。
逮捕容疑は6月19日午後4時ごろ、京都市左京区の路上で、会社員男性(61)=同区=の頭を後ろからウイスキーの空瓶で殴り、頭部に全治10日のけがを負わせた疑い。
(後略)

(9月14日 京都新聞 「「ごみ散らかさないで」注意の男性をウイスキーの瓶で殴る 容疑でスリランカ国籍の男逮捕」より引用)

傷害罪

刑法第204条
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役または50万円以下の罰金に処する。

大まかに言うと、人の身体を傷つけた場合は傷害罪にあたります。
この傷害罪の対象には身体的な傷害だけでなく、精神的な物も含みますので、例えば、相手に心的外傷後ストレス障害(PTSD)を引き起こさせた場合なども、傷害罪が適用されます。

傷害罪は故意犯ですので、傷害罪が成立するためには故意が必要になります。
ですので、相手にけがをさせるつもりはなく、誤ってけがを負わせてしまった場合は、傷害罪は成立しません(ただし、過失傷害罪などの他の犯罪が成立する可能性はあります。)。

今回の事例では、容疑者の男性が被害者の男性の頭を後ろから空の瓶で殴っています。
空の瓶で頭を殴った場合、皮下血腫や裂傷など何かしらのけがを負わせてしまうことは当然考えられますし、何より頭を殴る行為が危険なことは明白でしょう。
そういったことから、容疑者の男性に傷害の故意が認められ傷害罪で逮捕されたのだと考えられます。

傷害事件により、全治10日のけがを負わせてしまった場合どのような量刑が下されるのでしょうか。
茨城県で起きた傷害事件をご紹介します。
(今回の事例と茨城県の事例は事件内容などが異なります。)

茨城県に住む男性2人は共謀して、被害者男性の額に七輪で熱したスプーンを当て、全治10日間のやけどを負わせました。
麻生簡易裁判所は略式手続により、加害者男性それぞれに、罰金20万円と罰金15万円を科しました。
(2020年10月21日 朝日新聞 「市課長2人、職員を羽交い締めにして額に熱したスプーン」より)

今回取り上げた傷害事件の内容は異なりますが、今回の事例と茨城県の事例はどちらも全治10日間の怪我を負わせた傷害事件という点では共通しています。
怪我の程度が同じでも態様が異なるため、一概には言えませんが、今回の事例の容疑者の男性も、罰金刑を受ける可能性があると考えられます(もちろん、前科前歴の有無や被害弁償の有無、態様などによって異なります。)。
刑罰の軽減や不起訴処分の獲得を目指していくのであれば、被害弁償や謝罪などの被害者対応を行うことも考えられますから、早めに弁護士のサポートを受けることがおすすめされます。

また、今回取り上げた事例では、容疑者の男性がスリランカ国籍という外国人の方です。
こうした場合、日本語に慣れておらず、刑事手続や自分の持っている権利について適切に把握できていないおそれも考えられるところです。
日本語に不安がある場合には、通訳人の協力を得た上で弁護士が接見し、アドバイスをすることもできます。
慣れない土地・慣れない言語でさらに慣れない手続に対応しなければいけないという状況では、本人に大きな負担があると考えられますので、逮捕からすぐに弁護士の協力を得ることが望ましいと考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、外国人事件についてのご相談・ご依頼も受け付けています。
刑事事件のうち、特に逮捕の伴う刑事事件のご相談・ご依頼に早すぎることはありませんから、まずはお気軽にお問い合わせください。

【事例紹介】ゴルフクラブを振りかぶり公務執行妨害罪で逮捕

2022-09-20

京都府与謝野町で起きた公務執行妨害事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

京都府警宮津署は7日、公務執行妨害の疑いで、京都府与謝野町の無職の男(56)を逮捕した。
逮捕容疑は、7日午前9時10分ごろ、町役場加悦庁舎で男性職員に対し、持参したゴルフクラブを振りかぶり、「どついたろか、やったるぞ」などと言い、業務を妨害した疑い。(後略)

(9月7日 京都新聞 「「どついたろか」町役場庁舎でゴルフクラブ振りかぶり 容疑で無職男を逮捕」より引用)

公務執行妨害罪

刑法第95条第1項
公務員が職務を遂行するに当たり、これに対して暴行または脅迫を加えた者は、3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金に処する。

職務遂行中の公務員に暴行や脅迫を行った場合は公務執行妨害罪が適用されます。

では、事例の男性の行為が暴行や脅迫にあたるかどうかを考えていきましょう。

公務執行妨害罪で規定されている暴行は、暴行罪で規定される暴行よりも幅広く、暴行罪で規定されているような人を殴る行為はもちろん、公務員の前で証拠品を破壊する行為も暴行に含まれます。
これを踏まえて、今回の事例のようにゴルフクラブを人に向かって振りかぶる行為は暴行にあたるのでしょうか。

過去には、狭い四畳半の室内で被害者を脅かすために日本刀を数回振り回した事件があり、その裁判では、日本刀を振り回す行為は暴行にあたると判断されました。(昭和39年1月28日 最高裁判所

事例と昭和39年の事件では、部屋の狭さや使用している凶器などが異なりますが、事例のようにゴルフクラブを振りかぶる行為が暴行にあたる可能性は十分に考えられます。

次に、ゴルフクラブを振りかぶり、「どついたろか、やったるぞ」と言った行為が脅迫にあたるのかを考えていきましょう。

脅迫を簡単に説明すると、生命、身体、自由、名誉、財産に害を加える旨を告知することをいいます。
脅迫罪が規定する脅迫行為は、本人かその親族に対する告知のみが対象ですが、公務執行妨害罪の規定する脅迫行為は、本人や親族以外への告知であっても公務員の職務が妨害される程度であれば脅迫にあたります。

今回の事例では、男性がゴルフクラブを振りかぶりながら、「どついたろか、やったるぞ」と言っていることから、公務員に対して生命や身体に害を加える旨を告知していると考えられます。
ですので、今回の男性の行為は脅迫行為であるということができます。

先ほど、公務執行妨害罪は、職務遂行中の公務員に対して暴行や脅迫を行うと成立すると説明しました。
男性の行為は間違いなく脅迫行為にあたりますし、暴行行為にもなり得ます。
男性は職務中の町役場の職員=公務員に対して暴行や脅迫を行っていますので、今回の事例では公務執行妨害罪が適用されています。

今回の事例のように、容疑者が暴行・脅迫を加えられた人(今回であれば町役場の職員)などの事件関係者の勤務先が分かっているというケースでは、事件関係者との接触を避けるということも考慮され、逮捕・勾留による身体拘束が行われたうえで捜査されることも多いです。
多数の刑事事件に対応している弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、弁護士が初回接見サービス・初回無料法律相談を行っており、ご相談者様の状況に合わせてサービスをご案内しています。
逮捕された際には初回接見サービスを、刑事事件でお困りの際には初回無料法律相談をご利用ください。
ご予約は0120―631―881で受け付けております。

【解決事例】京都市北区の盗撮事件で不起訴処分獲得

2022-09-17

事件

Aさんは京都市北区にある駅でVさんを盗撮しました。
Aさんは盗撮しているところを駅員に見られ、京都府北警察署の警察官に現行犯逮捕されました。
Aさんの逮捕を知ったAさんの両親は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部初回接見サービスを利用しました。
その後、Aさんの釈放が決まり、Aさんは在宅捜査を受けることとなりました。
釈放後の在宅捜査への対応などを心配したAさんとAさんの両親は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士に、その後の弁護活動を依頼することにしました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

事件解決のながれ

Aさんは、盗撮の被害者であるVさんに謝罪と賠償をしたいと考えていました。

弁護士は、弁護活動の依頼を受けた後、Aさんの意向を尊重し、Vさんとの示談交渉を開始しました。
初めは交渉が難航していましたが、弁護士が何度も交渉を行った結果、Vさんに、Aさんが作成した謝罪文を読んでもらうことができました。
その後も弁護士は交渉を重ね、Vさんとの間で示談が成立しました。
加えて、Vさんから、Aさんの刑事処罰を求めないと言っていただくこともできました。

示談交渉と並行して、弁護士はAさんに再犯防止のための課題を与えました。
Aさんは課題に取り組むことで、自分の起こした盗撮事件に向き合い、今後の再犯防止策を考えました。
この他にも、Aさんはカウンセリングを受けたり、携帯のカメラを使えないようにするなどの再犯防止策を講じました。

その後、VさんがAさんの刑事処罰を求めていないと言ってくださっていることや、Aさんが反省し再犯防止に努めていることなどが評価され、Aさんは不起訴になりました。

盗撮事件では示談の締結の有無で、刑事処分(起訴・不起訴)が変わるケースがあります。
被害者の方と示談をする際に弁護士をつけることは、当事者間のトラブルの回避や、示談の成立など貴方にとってプラスになる可能性があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、初回接見サービスや無料法律相談を行っています。
盗撮やその他の刑事事件で逮捕・捜査された際には、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

(事例紹介)SNSを通じて女子中学生と性交 強制性交等罪に

2022-09-11

~事例~

京都府警舞鶴署は23日、強制性交の疑いで、石川県志賀町、会社員の男(25)を逮捕した。
逮捕容疑は、22日午後2時45分ごろから同5時10分ごろまでの間、京都府舞鶴市内のホテルで府内の女子中学生(12)が13歳未満であることを知りながら性的暴行を加えた疑い。
同署によると「SNS(交流サイト)で知り合い、12歳と知った上で性的行為をした」と容疑を認めているという。
(※2022年8月23日18:44京都新聞配信記事より引用)

~相手の年齢と強制性交等罪の関係~

今回の事例では、会社員の男性が、12歳の女子中学生と性的行為をしたとして、強制性交等罪に問われています。
刑法に定められている強制性交等罪は、以下のような条文となっています。

刑法第177条(強制性交等罪)
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

条文の通り、強制性交等罪では被害者の年齢によって、成立する条件が異なります。
被害者の年齢が13歳以上である場合には、暴行・脅迫を用いて性交等をすることで強制性交等罪が成立します。
これは一般のイメージにある強制性交等罪のイメージと合致するものではないでしょうか。

対して、被害者の年齢が13歳未満だった場合、強制性交等罪が成立する条件は「性交等をした」ということだけです。
つまり、たとえ相手が性交等をすることに同意していたとしても、その相手が13歳未満であれば、性交等をしただけで強制性交等罪となるのです。
当然、13歳未満の者に対して暴行や脅迫をして性交等をしても、強制性交等罪は成立します。

今回の事例では、男性は相手が12歳=13歳未満の者であると知っていながら性的行為をしたと報道されています。
相手が13歳未満であることから、たとえこの女子中学生が性交等に同意していたとしても、男性には強制性交等罪が成立するということになります。

そもそも未成年者と性的行為をすることは各都道府県の青少年健全育成条例などで禁止されていますから、相手の同意の有無とは関係なく、未成年者との性交等自体が犯罪です。
近年ではSNSの発達などにより、容易に未成年者と成人とで連絡が取れてしまう環境ですが、「相手が同意しているから」などと軽く考えずに、注意しながらSNSなどを利用すべきでしょう。

それでも、もしも刑事事件の当事者となってしまったら、早期に専門家である弁護士のサポートを受けることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、在宅捜査を受けている方向けの初回無料法律相談だけでなく、逮捕・勾留されている方向けの初回接見サービスもご用意しています。
強制性交等事件や淫行事件にお困りの際は、一度お問い合わせください(0120-631-881)。

【解決事例】更衣室の盗撮事件、建造物侵入罪で罰金刑に

2022-09-08

事件

Aさんは京都市左京区にある職場の女性更衣室にスマートフォンを見つからないように設置し、動画を撮影しました。
ある日、Aさんの盗撮行為がバレてしまい、Aさんは解雇されてしまいました。
Aさんは過去に盗撮事件で罰金刑になったことがあり、どうにかして刑事事件化しないようにできないかと思ったAさんは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部に相談しました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

事件解決のながれ

Aさんから弁護活動の依頼を受けた後、被害女性により被害届が提出されていることが発覚し、Aさんは建造物侵入罪の容疑で捜査されることになりました。

弁護士はAさんの意向を酌み、示談交渉を行いました。
弁護士はAさんの元職場に、Aさんが被害者に対して謝罪と賠償の意向があることを伝えました。
何回かにわたって交渉を行いましたが、示談を締結することや謝罪文を受け取ってもらうことはできませんでした。
しかし、弁護士は示談の経過報告書や謝罪文を検察官へ送ることで、Aさんが反省していることを検察官に伝えました。

その後、Aさんは略式手続により、建造物侵入罪、軽犯罪法違反で罰金刑が科されることになりました。

盗撮は、「盗撮罪」などという形で刑法に規定されている犯罪ではありません。
しかし、盗撮行為の禁止が軽犯罪法や各都道府県の迷惑行為防止条例で定められていますし、盗撮のために不法侵入をすれば、刑法の住居侵入罪や建造物侵入罪となることもあります。
盗撮により軽犯罪法違反で有罪になった場合は拘留または科料に処されます。(軽犯罪法第1条)
また、建造物侵入罪で有罪になった場合は3年以下の懲役または10万円以下の罰金が科されることになります。(刑法第130条)

今回の事例のAさんの盗撮事件では、終局処分は罰金刑でしたが、建造物侵入罪は懲役刑が規定されていますので、更衣室等に侵入して盗撮した場合でも懲役刑を科される可能性があります。
特に、今回の事例のAさんは盗撮事件で罰金刑を受けた前科もありましたので、こうした場合には起訴され刑事裁判となる可能性もあったといえます。
有利な結果を得るためにも、早期に弁護士に相談し、適切な活動を行っていくことが重要でしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では無料法律相談を行っています。
建造物侵入罪や軽犯罪法違反でお困りの際には、ぜひ弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部の無料法律相談をご利用ください。

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