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京都府舞鶴市カラオケ居酒屋が無許可営業容疑 「デュエット」で逮捕①

2025-05-09

京都府舞鶴市カラオケ居酒屋が無許可営業容疑 「デュエット」で逮捕①

逮捕の瞬間

風営法違反の容疑で逮捕された刑事事件に対する弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説いたします。

事例

京都府舞鶴警察署は無許可で男性客の接待をさせたとして、今年1月16日、カラオケ居酒屋の経営者の女(32)を風営法違反(無許可営業)の疑いで逮捕しました。
同署によると、昨年(2024年)10月、無許可で30代の女性従業員に男性客の横で酒をついだりカラオケでデュエットしたりする接待をさせたとされています。
カラオケ居酒屋はカウンターから従業員が飲食を提供しカラオケを歌える飲食店ですが、「接待行為」には風営法の許可が必要にもかかわらず許可を得ずに営業していたとのことです。
昨年8月、同店の客と従業員がカラオケでデュエットする様子を署員が目撃し、その後、署が立ち入り指導をしましたが、同様の営業を続けていたということです。
(※実際にあった事件をもとに作成したフィクションです)

風営法とは?

風営法とは「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」のことで、善良で清浄な風俗環境を保持し、少年の健全な育成のため「風俗営業」と「性風俗関連特殊営業等」を規制し、その業務の適正化を促進するなどの措置を講ずることを目的にしています。(第1条)

風営法の許可は「風俗営業」だけでなく一般飲食店でも必要な場合があります。

「風俗営業」は第二条で定められており、以下の①~⑤が「風俗営業」にあたります。
①キヤバレー、待合、料理店、カフエーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業
一般飲食店である料理店やカフェでも飲食を提供するのみなら対象外になりますが、お客に接待(歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと)しつつ飲食をさせる場合は風営法の対象になります。
例えばメイド喫茶などで接待をしながら飲食を提供していれば風営法の許可が必要でしょう。
②喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、国家公安委員会規則で定めるところにより計った営業所内の照度を十ルクス以下として営むもの
十ルクス以下はかろうじて相手の顔が見える程度の明るさです。
バーカウンター、パチンコ店内の照明の明るさなどがあたります。
③喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、他から見通すことが困難であり、かつ、その広さが五平方メートル以下である客席を設けて営むもの
④まあじやん屋、ぱちんこ屋その他設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業
⑤スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるものを備える店舗その他これに類する区画された施設において当該遊技設備により客に遊技をさせる営業

飲食店であってもスロットマシン、テレビゲーム機が設置されているお店は風営法の許可が必要な場合があります。

風営法違反行為の代表的な例に以下のようなものがあります。
①無許可営業
第3条には営業許可の規定が定められており、風俗営業を行う場合は種別に応じて許可を受ける必要があります。
②客引きやつきまとい
第22条1項1、2号では、客引きや客引きをするため、人の身辺に立ちふさがり、又はつきまとうことを禁止しています
③名義貸し
第11条に営業許可を得た者が自己の名をもって他人に営業させてはいけないと規定しています。
④未成年者に接待をさせる行為
第22条1項3号で18歳未満の者に客の接待をさせることを禁止しています。

風営法に違反した場合、刑事罰に処されるのみならず、以下のような行政処分を受ける可能性もあります。
①許可の取り消し
 営業許可が未来にわたって取り消されることです。
②営業停止処分
 指定された期間営業を停止させられることです。
③指示処分
法令違反に該当する行為に対して、改善を促されることです。

今回の事例は風営法の許可を得ていないカラオケ居酒屋店で、従業員の女性が男性客とデュエットをしています。
つまり飲食の提供だけでなく、遊興、つまりお客に接待をしながら飲食をさせているため、風俗営業に該当し風営法の許可が必要になるのです。
ですので、事例のカラオケ居酒屋は無許可営業にあたり、経営者の女に風営法違反が成立すると考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は刑事事件に精通した法律事務所です。
風営法違反でお困りの方は、お気軽に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部ご相談ください。

好意を抱いた部下の家に忍び込み、お風呂場にカメラを仕込んで、下着を盗んだ事例⑥

2025-05-07

好意を抱いた部下の家に忍び込み、お風呂場にカメラを仕込んで、下着を盗んだ事例⑥

下着泥棒

下着泥棒盗撮事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

人事部で働くAさんは同じ会社に勤務しているVさんに好意を抱いていました。
Vさんの下着がほしいと思ったAさんは、人事部に配属されている立場を利用し、Vさんの住所を手に入れました。
翌日、Aさんは会社を休み、Vさんの勤務時間中にVさん宅に忍び込みました。
Aさんは、入浴姿を撮影するためVさんにバレないようにお風呂場にカメラを仕込み、タンスの中から、下着を数点盗みました。
1週間後、カメラの回収のため、再度、AさんはVさん宅に忍び込みました。
Aさんは、体調不良のため会社を休んでいたVさんに見つかって通報され、京都府城陽警察署の警察官に逮捕されました。
(事例はフィクションです。)

不起訴処分を目指して

Aさんと被害者であるVさんは同じ職場で働いています。
ですので、Aさんが今の職場で働き続けることは難しいでしょう。
仕事をして収入を得ないと生活をしていけないでしょうから、Aさんは新たに仕事を探す必要があると思われます。
もしも今回の事件でAさんに前科が付いてしまった場合、Aさんの再就職活動に不利にはたらいてしまうかもしれません。

Aさんに前科が付かない方法はあるのでしょうか。

前科は刑罰を受けた経歴のようなものですので、刑罰を科されなければ前科は付きません。(執行猶予判決を得た場合にも前科は付きます。)
ですので、当然、無罪判決を得られれば刑罰を科されませんから、前科は付かないことになります。
ですが、AさんはVさん宅に侵入中に逮捕されているわけですから、少なくとも住居侵入罪については有罪だと証明するに足る十分な証拠があると考えられますので、Aさんが無罪を獲得する確率は極めて少ないと考えられます。

では、Aさんに前科が付くことは避けられないのでしょうか。

前科を避ける方法として無罪判決を獲得する他に、不起訴処分を獲得するという方法があります。
不起訴処分になる理由の一つとして「起訴猶予」があります。
起訴猶予による不起訴処分では、被疑者が犯罪を犯したことを証明する証拠が十分にある場合であっても情状などにより不起訴処分を得られる可能性があります。

起訴猶予による不起訴処分を得る方法の一つとして、示談交渉があげられます。
示談交渉では、謝罪と賠償の申し入れを行い、双方が納得のいく示談内容を模索し、示談の締結を目指します。

Aさんは逮捕されていますので、現状、Aさんが直接Vさんと示談交渉を行うことはできません。
また、Aさんから危害を被ったVさんとしてはAさんと直接やり取りを行うことに抵抗感を覚えるでしょうから、Aさんとの直接のやり取りを拒む可能性が高いため、Aさんの釈放後であってもAさんが直接Vさんと示談交渉を行うことは難しいでしょう。
弁護士を介して示談交渉を行うことで、円滑に示談を締結できる可能性がありますから、示談を考えている場合には、弁護士に相談をすることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、初回接見サービス無料法律相談を行っています。
刑事事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

好意を抱いた部下の家に忍び込み、お風呂場にカメラを仕込んで、下着を盗んだ事例⑤

2025-05-04

好意を抱いた部下の家に忍び込み、お風呂場にカメラを仕込んで、下着を盗んだ事例⑤

下着泥棒

下着泥棒盗撮事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

人事部で働くAさんは同じ会社に勤務しているVさんに好意を抱いていました。
Vさんの下着がほしいと思ったAさんは、人事部に配属されている立場を利用し、Vさんの住所を手に入れました。
翌日、Aさんは会社を休み、Vさんの勤務時間中にVさん宅に忍び込みました。
Aさんは、入浴姿を撮影するためVさんにバレないようにお風呂場にカメラを仕込み、タンスの中から、下着を数点盗みました。
1週間後、カメラの回収のため、再度、AさんはVさん宅に忍び込みました。
Aさんは、体調不良のため会社を休んでいたVさんに見つかって通報され、京都府城陽警察署の警察官に逮捕されました。
(事例はフィクションです。)

勾留が決定した場合には

では勾留が決定してしまった場合にはどうすればいいのでしょうか。

前回のコラムでは勾留阻止について解説しました。
勾留を阻止できなければ長期間身体拘束を受けることになるのでしょうか。

勾留が決定してしまったら勾留満期まで釈放されないのかというとそうではありません。
勾留が決定してしまった場合には、裁判所に対して準抗告の申し立てを行うことができます。

弁護士が裁判所に対して、Aさんが勾留されることで被る不利益を訴え、証拠隠滅や逃亡ができない環境を整えていることを主張することで、Aさんの釈放が認められる可能性があります。
ですので、勾留が決定した場合でも釈放を諦めず、弁護士に相談をしてみることが望ましいでしょう。

釈放されずに10日を迎えたら

前回のコラムで勾留期間は最長で20日間だと解説しました。
これは延長も含めた期間になります。
10日間の勾留を迎えた場合に更に勾留が必要だと思われる場合には、検察官が裁判所に対して勾留の延長を請求します。
勾留延長の請求が行われると裁判官が勾留の延長が妥当であるかを判断します。
勾留延長の必要性が認められた場合には、さらに最長で10日間勾留されることになりますので、勾留期間は最大で20日間となります。

弁護士は勾留が決定する前と同様に、検察官と裁判官に対してAさんを釈放するように求めることができます。

また、勾留の延長が決まった場合であっても、勾留延長の決定に対して準抗告の申し立てを裁判所に行うことができます。
弁護士の訴えが認められることにより、Aさんが釈放されるかもしれません。

弁護士が検察官や裁判官に対してAさんの釈放を求めることで、少しでも早くAさんの身体拘束を解けるかもしれません。
勾留の決定後などAさんの置かれている状況によって、釈放のために取れる手段は限られてきますから、釈放を求める機会を少しでも増やすためにも、ご家族が逮捕された場合には早期に弁護士に相談をすることが望ましいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、初回接見サービスを行っています。
ご家族が逮捕された方は、お早めに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。
初回接見サービスのご予約は、0120ー631ー881までご連絡くださいませ。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部GW期間も休まず営業しております。

好意を抱いた部下の家に忍び込み、お風呂場にカメラを仕込んで、下着を盗んだ事例④

2025-05-02

好意を抱いた部下の家に忍び込み、お風呂場にカメラを仕込んで、下着を盗んだ事例④

下着泥棒

下着泥棒盗撮事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

人事部で働くAさんは同じ会社に勤務しているVさんに好意を抱いていました。
Vさんの下着がほしいと思ったAさんは、人事部に配属されている立場を利用し、Vさんの住所を手に入れました。
翌日、Aさんは会社を休み、Vさんの勤務時間中にVさん宅に忍び込みました。
Aさんは、入浴姿を撮影するためVさんにバレないようにお風呂場にカメラを仕込み、タンスの中から、下着を数点盗みました。
1週間後、カメラの回収のため、再度、AさんはVさん宅に忍び込みました。
Aさんは、体調不良のため会社を休んでいたVさんに見つかって通報され、京都府城陽警察署の警察官に逮捕されました。
(事例はフィクションです。)

勾留されたら?

前回のコラムで解説したように、勾留期間は最長で20日間にも及びます。
逮捕されると自由が制限されますから、本人が直接、職場に連絡を入れることはできません。
今回のコラムでは、被害者は同じ会社で勤務していますから、Aさんは退職を免れないかもしれません。
Aさんにも生活がありますから退職になると新しい仕事を見つける必要があるでしょう。
もしもAさんが懲戒解雇になってしまうと、再就職は難航することが予想されます。
Aさんが置かれている現状についてAさんの自業自得によるものとはいえ、Aさん本人が会社に申し開きもできないまま懲戒解雇になってしまうことはAさんとしてもやりきれない思いでしょうから、Aさんは会社側と直接話をできる機会を設けたいと考えているかもしれません。

勾留阻止に向けた弁護活動

勾留は検察官が裁判官に請求し、請求を受けた裁判官が判断を下します。
弁護士は検察官に対して勾留請求をしないように求めることができますし、請求されてしまった場合には裁判官に勾留を決定しないように求めることができます。
勾留請求がなされなければAさんは釈放されますし、勾留請求がされたとしても裁判官が決定をしない場合にはAさんは釈放されることになります。

弁護士がAさんが職場に連絡を取る必要があること、証拠隠滅や逃亡はしないことを検察官や裁判官に訴え、釈放を求めることで、Aさんの釈放が認められるかもしれません。

検察官が勾留請求をした後に検察官に勾留請求をしないように頼んだり、裁判官が勾留を決定した後に裁判官に勾留を決定しないように頼んだとしても意味はありません。
勾留は逮捕後72時間以内に判断されますから、勾留阻止を目指す場合には時間との勝負になるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、初回接見サービスを行っています。
数々の刑事事件で釈放を実現してきた弁護士に相談をすることで釈放が認められるかもしれません。
勾留が決定してしまった後では、釈放を求める貴重な機会を2回も失ってしまうことになります。
釈放を実現させるためにも、ご家族が逮捕された方はお早めに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部GW期間も休まず営業しております。
無料法律相談初回接見サービスのご予約は、0120ー631ー881までご連絡ください。

好意を抱いた部下の家に忍び込み、お風呂場にカメラを仕込んで、下着を盗んだ事例③

2025-04-30

好意を抱いた部下の家に忍び込み、お風呂場にカメラを仕込んで、下着を盗んだ事例③

下着泥棒

下着泥棒盗撮事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

人事部で働くAさんは同じ会社に勤務しているVさんに好意を抱いていました。
Vさんの下着がほしいと思ったAさんは、人事部に配属されている立場を利用し、Vさんの住所を手に入れました。
翌日、Aさんは会社を休み、Vさんの勤務時間中にVさん宅に忍び込みました。
Aさんは、入浴姿を撮影するためVさんにバレないようにお風呂場にカメラを仕込み、タンスの中から、下着を数点盗みました。
1週間後、カメラの回収のため、再度、AさんはVさん宅に忍び込みました。
Aさんは、体調不良のため会社を休んでいたVさんに見つかって通報され、京都府城陽警察署の警察官に逮捕されました。
(事例はフィクションです。)

逮捕されたら?

今回の事例のAさんは逮捕されたようです。
AさんはVさんの自宅などの個人情報を知っていますし、職場も同じですから、AさんがVさんに何らかのはたらきかけを行うことが容易であると考えられます。
刑事事件は逮捕後72時間以内に勾留の判断が行われるのですが、Aさんは証拠隠滅のおそれがあるとして勾留が決定してしまう可能性が高いといえるでしょう。
※証拠隠滅というと物的証拠を隠滅する行為を思い浮かべる方が多いかと思われますが、供述内容を加害者の有利な内容に変更させるなど、供述内容を変更させる行為も証拠隠滅にあたります。

身体拘束はいつまで続く?

勾留期間は最長で20日間です。
1回目の勾留満期は10日なのですが、検察官の請求により更に10日間延長されることがあります。
今回の事例ではAさんがVさんに接触することが容易ですから、身体拘束を受ける期間が長期化するおそれが高いと考えられます。
ですので、延長も含めて勾留期間が20日間に及ぶ可能性が高いでしょう。

また、今回の事例では下着泥棒盗撮を行っているわけですから、以前のコラムで解説したように、住居侵入罪窃盗罪性的姿態等撮影罪が成立する可能性があるといえます。
AさんはVさん宅に侵入中に逮捕されたようですから、住居侵入罪の疑いで逮捕されている可能性が高そうです。
ですので、勾留満期を迎えた後に逮捕容疑とは別の容疑、例えば性的姿態等撮影罪などの容疑で再逮捕されてしまう可能性があります。
そうなると、また再逮捕から72時間以内に勾留の判断が行われますから、勾留が決定した場合には更に延長期間も含めて20日間身体拘束を受ける可能性があります。

釈放されずに起訴されてしまった場合、更に身体拘束が続きます。
起訴後の勾留では、仮に保釈が認められたとしても保釈保証金を納付する必要があります。
保釈支援協会などからお金を借りることもできますが、経済状況によっては保釈保証金を準備できずに判決が下されるまで身体拘束が続く可能性もあるでしょう。
当然、保釈保証金を準備するだけの資産があったとしても保釈を認めてもらえなければ保釈されませんので注意が必要です。
保釈が認められないまま裁判が進行し、実刑判決が下されたことで一度も家に帰れないまま刑務所に収容される、なんてことも可能性としては考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、初回接見サービスを行っています。
弁護士による身柄開放活動で、釈放保釈を実現できる可能性があります。
ご家族が逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部GW期間中も休まず営業しております。
GW期間中に刑事事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部までお気軽にご相談ください。

知人女性への車両監禁の疑いで逮捕

2025-04-27

知人女性への車両監禁の疑いで逮捕

逮捕される男性

知人女性を車両に監禁した容疑で逮捕された刑事事件に対する弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説いたします。

事例

京都府山科警察署は今年2月10日、監禁罪の疑いで京都市山科区在住、無職の男(35)を逮捕しました。
同署によると同日午後11時ごろ、男は京都市山科区で会社員女性(26)を車両に監禁した疑いがもたれています。
男と女性は面識があり、女性がコインパーキングに駐車していた車両に乗り込んだ際、まちぶせしていた男が助手席に乗り込み、男の脅迫により女性は指示に従い、京都市内外を約1時間にわたって車を運転させられたということです。
(※実際にあった事件をもとに作成したフィクションです)

逮捕・監禁罪とは?

逮捕・監禁罪とは、下記のように規定されています。
「不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、3月以上7年以下の懲役刑に処する。」(刑法第220条)

つまり、「不法」に他人を逮捕(人の身体に対して直接的な拘束を加えてその行動の自由を奪う事)、監禁(人が一定の区域から出ることを不可能または著しく困難にしてその行動を奪うこと)すると逮捕・監禁罪が成立します。
例えば人の手足をロープで拘束する行為は逮捕になりますし、部屋からでないよう外側から鍵をかける、暴力や脅迫によって容易に脱出ができても心理的に困難な状況にした場合は監禁に該当します。

しかし、飲酒のため他人に害を及ぼすような状態の者を拘束する行為、覚せい剤による錯乱状態で自傷他害行為に及んだ者の手足を縛る行為などは、社会的に妥当な行為として違法が阻却(不法にはあたらない)されると解されています。
なお逮捕・監禁の際、その手段として暴行・脅迫があった場合、本罪に包含され、別個の犯罪が構成されるものではないとされています。

本罪の保護法益は個人の行動の自由になります。
一定の時間、本罪の状況が続く限り犯罪が行われていることになり(継続犯)、その間、犯行に加わった者がいれば共犯になります。

さらに逮捕・監禁をした際に、相手が怪我や死亡した場合は逮捕等死傷罪(刑法第221条)が成立し、傷害罪と比較してより重い刑により処罰されることが規定されています。

今回の事例は男が女性を脅迫し心理的に車から脱出することを困難にし、運転させていますので監禁罪に該当するでしょう。

監禁罪で逮捕・勾留されてしまったら

通常、警察に逮捕され身柄が拘束された場合、警察は48時間以内に釈放するか検察に送致するかを決定します。
検察に送致されると、24時間以内に引続きの拘束を請求する必要があるかを判断し、必要だと判断された場合は、検察官によって裁判所に勾留請求がなされます。
請求を受けて裁判所は被疑者に対して勾留質問を行い、身柄拘束が必要だと判断した場合はそこから10日間勾留され、捜査が難航している場合などには更に10日間勾留期間が延長される場合があります。
この間、被疑者は職場や学校を休むことになるため、退職や退学になる可能性もあります。

また場合によっては、接見による証拠隠滅の恐れなどの理由により接見禁止命令が出されることがあります。
弁護士以外とは接見できなくなり、家族とは手紙でのやりとりですらできなくなる可能性があります。
そのため一日でも早く釈放してもらえるよう、被害者との示談締結や証拠隠滅(証拠書類・証拠物を破損・隠匿をしたり、証人・被害者・共犯者などに接触し不利なことを言わないよう接触する等)や逃亡(行方をくらます)の恐れがないことを、弁護士を通じて裁判所に働きかけてもらう事が重要になってきます。

刑事弁護のご相談は

検察や裁判所に早期釈放不起訴、減刑になるよう働きかける際、刑事事件に精通した弁護士の知識と経験はとても心強い味方になるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、様々な刑事事件の知識、経験を生かして、お困りの方のお力になります。
無料法律相談のご予約やお困り事のある方はフリーダイヤル:0120―631―881までお気軽にお問合せください。(24時間365日受付中
またご家族が逮捕されている場合は、最短当日中に弁護士が接見に向かう初回接見サービス(有料)を提供しています。
ご家族のメッセージをお預かりし、ご本人にお伝えいたします。
また接見後はご家族の心配が払拭されるよう、今後のことについて丁寧に説明いたします。

刑事事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

SNSに企業の評判を傷つける投稿をした女を名誉毀損罪の疑いで逮捕

2025-04-25

SNSに企業の評判を傷つける投稿をした女を名誉毀損罪の疑いで逮捕

逮捕の瞬間

SNSに企業の評価を傷つける投稿をしたとして名誉毀損罪の容疑で逮捕された刑事事件に対する弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説いたします。

事例

京都府西京警察署は今年1月26日、京都市西京区在住で無職の女(52)を名誉毀損罪の疑いで逮捕しました。
同署によりますと、女は昨年(2024年)12月26日、不特定多数の人が閲覧できるSNSにおいて、京都市西京区内にある企業の評判を傷つける内容を公開投稿し、名誉を毀損した疑いがもたれています。
女は以前この企業に勤めており、個人的な恨みから行為に及んだとのことです。
企業から京都府西京警察署に通報があり、逮捕に至りました。
(※実際にあった事件をもとに作成したフィクションです)

名誉毀損罪とは?

名誉毀損罪とは、刑法第230条に下記のように規定されています。
「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。(1項)
死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。(2項)」

「公然と」とは不特定または多数の人が認識できる状態にすることをいいます。
不特定または多数の人が往来する道路で、仮に歩行者がいなかったとしても、公然が否定される訳ではありません。
「事実を適示し」とは、相手(個人の外に法人など団体も含む)の社会的評価を低下させるに足る事実を適示することをいいます。
この「事実」は真実か虚偽かは問題なく、ある程度具体的な内容を含むものになります。
例えば「バカ」「ブス」などのような抽象的な誹謗中傷の場合は侮辱罪に該当します。

また相手が死者の場合は虚偽の事実を適示した場合に罰せられることになります。

今回の事例は女が企業の社会的評価を傷つけるような内容をSNSに投稿し、不特定多数の人が閲覧できる状態にしています。
事例からでは女がどのような内容を投稿したのかは明らかではありませんが、投稿内容が企業の社会的評価を低下させるに足る具体的な内容であったのであれば、女に名誉毀損罪が該当するでしょう。

名誉毀損罪で逮捕されてしまったら

名誉毀損罪親告罪(刑法第232条)になりますので、今回の事例では企業から警察に通報されたことによって、事件化されています。
親告罪とは、検察官が公訴するにあたって被害者からの告訴が必要となる犯罪です。
(ちなみに告訴期間は犯人を知った日から6カ月になります。)
この場合、被害者との示談交渉が整えば、告訴を取り下げてもらう可能性がみえてきます。
ですが、相手が個人はもちろん企業の場合はより被害が大きく、被害弁償の金額も大きくなるでしょう。
また企業に担当弁護士がついていれば、なおさら個人が対応するには限界があります。
そのため、多くの示談交渉の経験をもつ刑事事件に精通した弁護士が頼りになるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、名誉毀損罪をはじめ、多くの事案で示談締結を成立させ、不起訴や減刑につながった実績を持ちます。
刑事事件でご不安な事、お困りの事がございましたらフリーダイヤル:0120―631―881までお気軽にお問合せください。
無料法律相談のご予約は、24時間365日受付中です。
またご家族が逮捕された、勾留され一日でも早く釈放してほしいなど、その他のご相談の場合もお電話をお待ちしております。

SNSで知人を侮辱した容疑で逮捕

2025-04-23

SNSで知人を侮辱した容疑で逮捕

逮捕、連行される男性

SNSで知人を侮辱した容疑で逮捕された刑事事件に対する弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説いたします。

事例

京都府北警察署は昨年(2024年)6月23日、SNSで知人男性を誹謗中傷する内容を投稿したとして、会社員の男(36)を侮辱罪の容疑で逮捕しました。
同署によりますと、男は日頃から男性の態度に不満をもち、「アホ」「傲慢」など男性の誹謗中傷をXに投稿し、不特定多数が閲覧できる状況にしたとされています。
男性は男の投稿に気付き、同署に被害届をだしたとのことです。
(※実際にあった事件をもとに作成したフィクションです)

侮辱罪とは?名誉棄損罪とはどう違う?

侮辱罪とは刑法第231条にて
「事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、1年以下の懲役刑若しくは禁固若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。」と規定されています。
つまり事実の適示をしなくても、公然(不特定多数の人が閲覧可能)と人(法人などの団体も含む)を侮辱する行為が該当します。
例えはSNSで「バカ」「ブス」など抽象的な内容で侮辱した場合などです。

しかし「学年最下位の成績をとるくらいバカだった」「ブスだったから整形をした」など事実の適示(真実であるかにかかわらず、社会的評価を低下させるに足る具体的な内容の適示)がなされた場合は名誉棄損罪(刑法第230条)に該当することになります。

侮辱罪は、近年インターネット上での誹謗中傷が特に社会問題となっていることを契機として、2022年7月、誹謗中傷を抑止すべくそれまで拘留(30日未満)又は科料(1万円未満)だった法定刑が懲役刑まで引き上げられています。

なお侮辱罪親告罪(刑法第232条)であり、被害者から告訴されなければ、公訴を提起することができない規定になっております。
この告訴は犯人を知った日から6カ月以内にしなければならないとされています。

今回の事例は、男が男性を誹謗中傷するする内容をSNSに投稿して、現に不特定多数の人が閲覧できる状況にしています。
またその投稿は抽象的な内容であり、事実を適示しているものではないため、侮辱罪に該当するでしょう。

侮辱罪で逮捕されてしまったら

侮辱罪親告罪のため、被害者から告訴された場合に起訴されることになります。
そのため、起訴される前に被害者と示談締結をし、告訴を取り下げてもらえるよう、交渉していくことがとても重要になります。
侮辱された被害者は社会的評価をさげられ、主観的な感情が傷つけられた場合が多いため、当事者同士での交渉は難しいでしょう。
そのためにも経験豊富な弁護士をとおして、交渉してもらうことが最重要になってきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、様々な事案を通して被害者との示談交渉を数多くこなしてきました。
早めの示談交渉をしてほしいなどのご相談はフリーダイヤル:0120―631―881までお気軽にお問合せください。
無料法律相談のご予約は24時間365日受付しております。
その他の刑事事件のご相談もお待ちしております。

路上で口論のすえ殺害した容疑で逮捕②

2025-04-20

路上で口論のすえ殺害した容疑で逮捕②

胸ぐらを掴む男性

殺人罪の容疑で逮捕された刑事事件に対する弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務京都支部が解説いたします。

事例

京都府南丹警察署によると昨年(2024年)11月24日、京都府船井郡京丹波町内になる路上で酒に酔った会社員の男(25)が、肩がぶつかったとして男性(49)と口論になったすえ殴る蹴るの暴行をした結果、死亡させたことをうけて、男を殺人罪逮捕いたしました。
京都府南丹警察署によりますと、男は京丹波町内の飲食店で酒を飲んだあと、別のお店に移動する際に男性と肩がぶつかり、口論から男性に暴行を加え死なせた疑いがもたれています。
その場に居合わせた知人によって警察に通報され、現行犯逮捕されたとのことです。
男は「相手が死んでしまう可能性があることはわかっていたが止められなかった。自分の行為によって死んでしまってもいいと思った」と供述しており、容疑を認めています。
(※実際にあった事件をもとに作成したフィクションです)

殺人罪で逮捕・起訴されてしまったら

殺人罪は科される刑罰が重い犯罪の一つです。
そのため厳罰を科せられることが予想されます。
警察で身柄拘束をされ48時間以内に検察に送致されます。
また検察は引き続き身柄拘束が必要な場合は24時間以内に裁判所に勾留請求をします。
裁判所はその請求をうけ、勾留が必要と判断した場合は最大20日間勾留が続くことになります。

また起訴後の勾留期間は2カ月と規定がありますが(刑事訴訟法60条2項)、勾留期間は1カ月ごとに更新になり、裁判が続く限り延長されることが通常です。

殺人罪は重罪になるため、裁判員裁判で行われます。
裁判員裁判では裁判が開始される前に公判前整理手続が行われます。
公判前整理手続とは裁判の前に、検察官・弁護人による事件の争点や証拠を予め整理する手続きです。
この手続は平均2.1回とされていますが、事件の内容によっては回が重ねられ時間を要する場合があります。
その後、裁判が開始されると短くて数カ月で終了する場合がありますが、事件の内容によっては1年以上かかる場合もあります。(平成25年版 犯罪白書より)
裁判員裁判は国民の中から選ばれた裁判員が参加するなど、通常の裁判とは異なります。
裁判官だけでなく裁判員へのアピールも重要となってくるなど弁護活動も異なってきますので、刑事事件に精通した弁護士に相談をすることが望ましいでしょう。

殺人罪で起訴された場合、少しでも減刑を目指すのであれば、刑事事件の弁護経験が豊富な弁護士が心強い味方となります
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は刑事事件に精通した法律事務所です。
またご家族が逮捕されている場合は、最短当日中に弁護士が接見に向かう初回接見サービス(有料)も提供しています。
フリーダイヤル:0120―631―88124時間365日受付中)までお気軽にお問合せください。

路上で口論のすえ殺害した容疑で逮捕①

2025-04-18

路上で口論のすえ殺害した容疑で逮捕①

胸ぐらを掴む男性

殺人罪の容疑で逮捕された刑事事件に対する弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務京都支部が解説いたします。

事例

京都府南丹警察署によると昨年(2024年)11月24日、京都府船井郡京丹波町内になる路上で酒に酔った会社員の男(25)が、肩がぶつかったとして男性(49)と口論になったすえ殴る蹴るの暴行をした結果、死亡させたことをうけて、男を殺人罪逮捕いたしました。
京都府南丹警察署によりますと、男は京丹波町内の飲食店で酒を飲んだあと、別のお店に移動する際に男性と肩がぶつかり、口論から男性に暴行を加え死なせた疑いがもたれています。
その場に居合わせた知人によって警察に通報され、現行犯逮捕されたとのことです。
男は「相手が死んでしまう可能性があることはわかっていたが止められなかった。自分の行為によって死んでしまってもいいと思った」と供述しており、容疑を認めています。
(※実際にあった事件をもとに作成したフィクションです)

殺人罪とは?

殺人罪は刑法第199条で、「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する」と定められています。
「殺人」とは他人の生命を故意に断絶させる行為であり、他人の生命は刑法の保護法益でも最重要な法益とされていますので、重罰が規定されています。
相手が死ぬことを予見していた、また殺すという強い意志があった場合に「意図」があったと認められ、その結果相手が死亡した場合に殺人罪が成立します。
強い殺意があっても相手が死亡せずに済んだ場合は殺人未遂罪(刑法203条)となります。

また相手の死にたくないという意思に反していることも成立要件になります。
もし相手に死にたいという願望や死んでもいいという意思があり、相手の生命を断絶する行為をした場合は自殺関与及び同意殺人罪が成立する可能性があり、刑法第202条に該当することになるでしょう。

不作為、つまり何もしなかった場合に殺人罪が成立する事例も存在します。
嬰児(赤ちゃん)に必要な食べ物を与えず死亡させた事例や、交通事故で意識不明の被害者を病院に搬送すべく助手席にのせ走行したが、事故の発覚をおそれ、道路に遺棄し逃走した事例などがあります。

今回の事例では男は男性が死亡するかもしれないと予見しつつ、死んでもいいと思いながら殴る蹴るの暴行を加え、結果として男性は死亡しておりますので、殺人罪が成立するでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、初回接見サービスを行っています。
弁護士に相談をすることで少しでも科される刑を軽くできる可能性があります。
殺人罪などの刑事事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

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