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Yahoo!ニュースに末吉弁護士のコメントが掲載されました

2022-11-01

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所 西日本統括本部長弁護士末吉弁護士(大阪弁護士会所属)が産経新聞の取材を受け、コメントが令和4年10月26日(木)のYahoo!ニュースで紹介されています。◇

~取材の内容~

飲食店に電話で注文したにも関わらず、商品を受け取りに来ない「いたずら予約」が相次いでいる発生している問題に対して、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所 西日本統括本部長弁護士末吉弁護士(大阪弁護士会所属)が取材を受けました。

~末吉弁護士のコメント~

刑事事件の観点から見た「いたずら予約」について

「今回のケースは初めから取りに行くつもりがなく、さらに嘘の番号を伝えている。悪質性が高く、偽計業務妨害罪に問われる可能性がある」とアドバイスしました。

お店の対処法について

「インターネット注文で、事前決済のみ受け付ける。」「電話予約の場合は折り返して本人確認をする。」「作り始める前に再度予約を確認する。」といった方法を提案しました。

末吉弁護士がコメントした『Yahoo!ニュース』の記事はこちらからご確認いただけます。

【事例紹介】インターネットを通じたわいせつ電磁的記録媒体陳列罪で逮捕

2022-10-29

京都府警察本部少年課と京都府右京警察署が、わいせつ電磁的記録媒体陳列罪、児童ポルノ禁止法違反で男性を逮捕した事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

京都府警少年課と上京署は25日、わいせつ電磁的記録媒体陳列と児童買春・児童ポルノ禁止法違反(提供目的所持)の疑いで、(中略)逮捕した。
逮捕容疑は、(中略)女性のわいせつ動画など16点をインターネットの動画共有サービスに保存し、自身の運営するネット掲示板に閲覧用のパスワードを投稿し、不特定多数が見られる状態にした疑い。
(中略)ネット利用者に提供する目的で、児童ポルノ動画など8点を所持した疑い。
男は「児童ポルノは提供目的で持っていたのではない」と容疑を一部否認している。
(後略)

(10月25日 京都新聞「女性のわいせつ動画をネット公開、児童ポルノ動画も所持 容疑で男を逮捕、1500万円収入」より引用)

わいせつ電磁的記録媒体陳列罪

わいせつ電磁的記録媒体陳列罪を大まかに説明すると、わいせつな電磁的記録媒体を公然に陳列した場合に適用される犯罪です。
電磁的記録や公然陳列など耳慣れない言葉があると思いますので、用語の意味から確認していきましょう。

刑法で規定する電磁的記録とは、電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいいます。(刑法第7条の2)
また、公然陳列とは、不特定多数の人が見れるような状態にすることをいいます。

では、今回の事例の男性の行為はわいせつ電磁的記録媒体陳列罪にあたるのでしょうか。

知覚によって認識できない記録は電磁的記録になるので、動画は電磁的記録に該当します。
男性はわいせつな動画をインターネット上の動画共有サービスに保存しているので、動画共有サービスが使用しているサーバーにわいせつな動画を保存したことになります。
サーバーは記録媒体にあたりますので、男性が動画を保存したサーバーはわいせつ電磁的記録媒体だといえます。

男性はインターネット上の動画共有サービスのサーバー内にわいせつ動画を保存し、掲示板にパスワードを投稿することで、不特定多数の人がサーバーにアクセスし、わいせつ動画を見れる状態にしていました。
前述したように、不特定多数の人が見れる状態にすることを公然陳列といいますので、男性の行為とされているものが事実であれば、公然陳列に該当すると考えられます。

報道の内容が事実であれば、男性はわいせつな動画(わいせつ電磁的記録)を不特定多数の人が見れる状態(公然陳列)にしていたので、男性の行為は公然わいせつ電磁的記録媒体陳列罪にあたります。
わいせつ電磁的記録媒体陳列罪で有罪になった場合は、2年以下の懲役もしくは250万円以下の罰金または懲役刑と罰金刑が併科されます。(刑法第175条1項)

児童ポルノ

児童ポルノとは、写真や電子的記録に係る記録媒体等で、児童(18歳未満)の以下のような姿を撮影しているものを指します。(児童ポルノ禁止法第2条3項)
1、児童相手の性交や性交類似行為
2、他人が児童の性器を触っている姿、児童が他人の性器を触っている姿で性的興奮を生じさせるもの
3、全裸または服の一部を着ていない状態で性的な部位が露出、強調されていて性的興奮を生じさせるもの

児童ポルノの所持と提供

児童ポルノは所持しているだけでも児童ポルノ禁止法違反の罪に問われることになります。(児童ポルノ禁止法第3条の2)
児童ポルノを所持していることで有罪になった場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。(児童ポルノ禁止法第7条1項)
また、児童ポルノを提供する目的で所持または提供した場合は、3年以下の懲役または300万円以下の罰金となります。(児童ポルノ禁止法第7条2項、同条3項)
加えて、児童ポルノを不特定多数の者に提供し、または公然と陳列した場合、もしくはその目的で所持した場合は、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金または懲役刑と罰金刑の併科となります。(児童ポルノ禁止法第7条6項、同条7項)

以上のように、提供目的で児童ポルノを所持していた場合は、単純に所持していただけの場合に比べて科される刑罰が格段に重くなっています。

今回の事例では、男性は児童ポルノ動画など8点を所持していたと報道されています。
所持しているだけでも児童ポルノ防止法違反になるので、男性は少なくとも所持に関して、児童ポルノ禁止法違反の罪に問われることになるでしょう。

また、容疑者の男性は「提供目的で持っていたのではない」と否認していますが、仮に提供目的の所持であると認められた場合には、3年以下の懲役か300万円以下の罰金が科されることになります。
加えて、容疑者の男性がわいせつ動画と同様に児童ポルノ動画もインターネット上で不特定多数の人間が見られるようにする目的で所持していた場合は公然陳列にあたりますので、より重い刑罰が科されることになります。

今回の事例では、容疑者の男性は提供目的での所持を否認しているので、否認事件になります。
否認事件では取調べ時の対応などが重要になってきますから、弁護士のアドバイスを受けることが望ましいでしょう。

加えて、逮捕・勾留の伴う身柄事件の場合は、早期の弁護活動が重要になります。
わいせつ電磁的記録媒体陳列罪や児童ポルノ禁止法違反で逮捕された場合は、お早めに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

【事例紹介】京都府宇治市 傷害罪と傷害致死罪

2022-10-27

京都府宇治市で起きた刑事事件を基に、傷害罪傷害致死罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

京都府宇治署は23日、傷害の疑いで、京都府宇治市の男(44)を逮捕した。
逮捕容疑は(中略)男性(72)の顔を足で蹴り、頬や額に打撲などのけがを負わせた疑い。
同署によると、男性は病院で容体が急変し約9時間後に死亡した。
(後略)

(10月24日 京都新聞「同じアパートの住人に傷害疑い逮捕 蹴られた男性9時間後に死亡 京都・宇治」より引用)

傷害罪

簡単に説明すると、人に暴行を加えてけがを負わせた場合、傷害罪に問われることになります。

報道によると、容疑者は被害者の顔を足で蹴り、被害者の頬や額に打撲などのけがを負わせたとされています。
人を蹴る行為は暴行にあたりますし、その暴行の結果打撲などのけがを負わせているので、報道されている行為は傷害罪に該当します。

報道では容疑者の認否が明らかにされていませんが、報道が事実であり、傷害罪で有罪になった場合は、15年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。(刑法第204条)

傷害致死罪と殺人罪

今回の事例では、被害者が9時間後に死亡しています。
先ほど、今回の事例の行為は傷害罪に該当すると書きましたが、被害者の死因が容疑者の暴行によるものであった場合、傷害致死罪殺人罪が適用される可能性があります(現時点では、捜査は傷害致死罪の容疑に切り替えられているようです:参考記事)。

では、傷害致死罪殺人罪は何が違うのでしょうか。

傷害致死罪殺人罪の違いを簡単に説明していきます。

傷害致死罪は傷害の結果、人を死なせてしまった場合に適用される犯罪です。
一方で殺人罪は殺意をもって、人を殺した場合に適用されます。

傷害致死罪殺人罪は、どちらも加害者の行為により人が死んだ場合に適用されます。
しかし、傷害致死罪殺人罪には明確な違いがあります。
殺人罪が適用されるためには、加害者が被害者に対して殺意をもっている必要があります。
一方で、傷害致死罪の場合は、加害者が被害者に暴行を加えけがを負わせた結果、死んでしまった場合に適用されますので、殺人罪のように殺意をもっている必要はありません。

ですので、今回の事例の容疑者が殺意をもって被害者の顔を蹴り、殺したのであれば殺人罪が、殺意がなく単に傷害の結果被害者が亡くなったのであれば傷害致死罪が適用されることになります。
(※報道では認否や死因が記載されていないため、報道内容が事実であり、被害者の死因が容疑者の暴行であった場合を仮定しています。)

傷害致死罪の法定刑は3年以上の有期懲役(刑法第205条)、殺人罪の法定刑は死刑または無期もしくは5年以上の有期懲役(刑法第199条)です。
傷害致死罪とは違って殺人罪の場合は死刑や無期懲役が科される可能性があります。
殺人罪の場合、殺意をもっていたことが重要になりますので、裁判で殺意がなかったと判断されれば傷害致死罪など、殺人罪以外の罪が適用されるでしょう。

また、殺人罪傷害致死罪はどちらも、被害者の死因が加害者の行為によらなければなりませんので、因果関係が認められなかった際にはどちらの罪にも問われない場合があります。

こうした、容疑をかけられ得る犯罪・成立し得る犯罪が複数考えられるケースでは、そのポイントを抑えながらの対応が必要になります。
専門家である弁護士のフォローを受けながら対応することで、スムーズな対応が期待できます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、刑事事件を中心に取り扱う法律事務所です。
殺人罪、傷害致死罪、傷害罪でお困りの方は刑事事件に強い、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

(事例紹介)殺人未遂事件と裁判員裁判

2022-10-25

~事例~

妻の不倫を疑い、首を絞めて殺害しようとしたとして、殺人未遂の罪に問われた京都府京丹後市の無職の男(48)の裁判員裁判の判決公判が15日、京都地裁であった。川上宏裁判長は、懲役2年6カ月(求刑懲役6年)を言い渡した。
判決によると、昨年11月18日、当時住んでいた京都市山科区の自宅で、妻=当時(50)=の首にタイツを巻き付けるなどして、意識を失うまで締め続けた。また、意識が回復し逃げようとした妻の首を両手で絞め、顔面溢血のけがを負わせるなどした。
(後略)

(※2022年9月15日20:05京都新聞配信記事より引用 )

~殺人未遂事件と裁判員裁判~

今回取り上げた事例では、男性が殺人未遂罪に問われ、懲役2年6月実刑判決を受けたという報道がされています。
この報道を見ると、この殺人未遂事件の裁判は裁判員裁判として行われたようです。
裁判員裁判という制度が始まってから13年が経ちますが、どういった事件が裁判員裁判となり、どのように裁判が進んでいくのか、具体的に知っているという方はそれほど多くありません。

裁判員裁判については、「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」、通称「裁判員法」で定められています。
裁判員法では、裁判員裁判とする対象の事件について、以下のように定めています。

裁判員法第2条第1項
地方裁判所は、次に掲げる事件については、次条又は第3条の2の決定があった場合を除き、この法律の定めるところにより裁判員の参加する合議体が構成された後は、裁判所法第26条の規定にかかわらず、裁判員の参加する合議体でこれを取り扱う。
第1号 死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる罪に係る事件
第2号 裁判所法第26条第2項第2号に掲げる事件であって、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に係るもの(前号に該当するものを除く。)

裁判員法第2条第1項では、該当する事件について「裁判員の参加する合議体でこれを取り扱う」と定めているため、裁判員法第2条第1項第1号・第2号に当てはまる事件は、起訴されれば基本的には全て裁判員裁判となります。
ただし、裁判員法第3条では、裁判員裁判の対象となった事件でも通常の刑事裁判とする場合の例外を定めています。

裁判員法第3条第1項
地方裁判所は、前条第1項各号に掲げる事件について、被告人の言動、被告人がその構成員である団体の主張若しくは当該団体の他の構成員の言動又は現に裁判員候補者若しくは裁判員に対する加害若しくはその告知が行われたことその他の事情により、裁判員候補者、裁判員若しくは裁判員であった者若しくはその親族若しくはこれに準ずる者の生命、身体若しくは財産に危害が加えられるおそれ又はこれらの者の生活の平穏が著しく侵害されるおそれがあり、そのため裁判員候補者又は裁判員が畏怖し、裁判員候補者の出頭を確保することが困難な状況にあり又は裁判員の職務の遂行ができずこれに代わる裁判員の選任も困難であると認めるときは、検察官、被告人若しくは弁護人の請求により又は職権で、これを裁判官の合議体で取り扱う決定をしなければならない。

最近では、暴動事件での殺人罪などの容疑で起訴された被告人の刑事裁判が裁判員裁判の対象から除外されたという報道もありましたが、それはこの裁判員法第3条以降に定められているものによると考えられます(参考記事)。

裁判員裁判の対象となるのは、先ほど確認した裁判員法第2条第1項第1号・第2号に当てはまる事件です。
第1号では「死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる罪に係る事件」、第2号では「裁判所法第26条第2項第2号に掲げる事件であって、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に係るもの(前号に該当するものを除く。)」という条件になっています。
大まかに考えると、「容疑をかけられている犯罪の刑罰に、死刑・無期懲役・無期禁錮が定められている事件」と「故意の犯罪行為によって被害者を死亡させた犯罪の容疑がかけられている事件」が裁判員裁判となるということになります。

例えば、今回の事例の殺人未遂罪を考えてみましょう。
殺人未遂罪は、殺人罪に当たる行為に着手したものの、殺人罪の結果となる「人の死亡」には至らなかったという犯罪です。

刑法第199条(殺人罪)
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。

刑法第203条(未遂罪)
第199条及び前条の罪の未遂は、罰する。

殺人罪の刑罰には死刑・無期懲役が含まれており、殺人未遂罪も同様です(実際に下される刑罰は未遂罪であることから減軽されることが多いです。)。
このことから、殺人罪だけでなく、殺人未遂罪裁判員裁判の対象となり、起訴され裁判となる場合には基本的に裁判員裁判になるのです。
殺人罪とは異なり、殺人未遂罪では人は亡くなっていませんが、設定されている刑罰の重さから裁判員裁判の対象となるのです。

裁判員裁判となった場合、一般の方が裁判員として有罪・無罪の判断や、有罪であった場合の刑罰の重さの判断に加わります。
裁判官がフォローするとはいえ、法律や刑事事件に詳しくない一般の方ですから、被告人の事情や主張を適切に伝えていくには、通常の刑事裁判よりも注意を払って主張を行っていかなければなりません。
そのため、裁判員裁判を見据えた刑事事件では、特に慎重に準備が必要となります。
弁護士に早期に相談・依頼をしておくことで、裁判員裁判までの期間を十分に使いながら準備を行うことが期待できます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、裁判員裁判対象事件であっても、刑事事件を多く取り扱う弁護士がご相談・ご依頼を受け付けています。
0120-631-881では、専門スタッフがご相談者様のご状況に合わせたサービスをご案内中です。
まずはお気軽にお問い合わせください。

(事例紹介)嫌がらせを続けてストーカー規制法違反で逮捕

2022-10-22

~事例~

リフォーム工事を依頼した際に知り合った工務店の営業マンにストーカー行為をしたとして、長岡京市の49歳の会社員が警察に逮捕されました。
(中略)容疑者はことし7月、長岡京市の工務店に勤務する男性にショートメッセージを送るなどしてつきまとったとして、ストーカー規制法違反の疑いが持たれています。
(中略)
調べに対し、メッセージを送ったことは認める一方、「恋愛感情はなかった」などと供述し、容疑を否認しているということです。
男性の職場には汚物で「しね」と書かれた匿名の手紙や、注文していない「めんたいこ」が着払いで送りつけられるなどの嫌がらせが続いていたということで、警察が関連を捜査しています。

(※2022年9月26日20:00NHK NEWS WEB配信記事より引用)

~嫌がらせとストーカー行為~

今回の事例では、ショートメールを送信するなどしてつきまといを行ったとして、ストーカー規制法違反の容疑で容疑者が逮捕されています。
このほか、被害者の勤務先に嫌がらせが続いていたということで関連が捜査されているということのようです。

今回報道されている内容では、容疑者の逮捕容疑はストーカー規制法違反という犯罪になっています。
ストーカー規制法は、その名前の通り、ストーカー行為を規制する法律です。
ストーカー規制法で規制されているストーカー行為とは、物理的に周囲をつきまとうことのほか、メールや電話などによって接触すること等を繰り返し行うことを指します。
そして、そのつきまとい行為やストーカー行為は、単に周囲をうろついたりメールなどを送信したりすることだけでなく、その行為が「特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的」で行われることが必要です(ストーカー規制法第2条第1項)。
すなわち、単に嫌がらせ目的で特定の人物に拒否されても周囲をうろついたりメールを送信し続けたりといった行為をしていた場合には、たしかに一般にイメージされるストーカー行為のように思えますが、ストーカー規制法の中の「ストーカー行為」とはいえないということになります。

では、嫌がらせ目的で周囲を付けまわしたり電話やメールを繰り返したりした場合には罰せられないのかというと、そうではありません。
「特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的」以外の目的でこうしたつきまとい等を繰り返した場合には、各都道府県の迷惑防止条例違反として処罰されるケースが多いです。
京都府でも、京都府迷惑行為等防止条例によって、ストーカー規制法違反にならない範囲のつきまとい等の処罰を定めています(京都府迷惑行為等防止条例第6条)。

このように、同じ様に見える行為であっても、目的がどういったものなのかということによって、成立する犯罪が変わります。

今回の事例では、逮捕容疑がストーカー規制法違反となっていることから、捜査機関としては、容疑者の嫌がらせ行為の目的が「特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的」であると考えているのでしょう。
しかし、報道によれば、容疑者はその目的ではないと供述しているようですので、そうなれば、ストーカー規制法違反ではなく迷惑防止条例違反となる可能性もあるということになります。
さらには、嫌がらせの態様によっては、刑法などの他の法律による犯罪が成立する可能性もあります。
もちろん、詳細な事情によっては犯罪自体が成立しないということもあります。
今回取り上げた事例に限らず、刑事事件や犯罪の成立には細かな検討が必要ですから、詳細をきちんと把握して刑事手続に対応するためにも、早い段階から弁護士に相談して専門的な部分も説明してもらうことをおすすめします。

ストーカー規制法違反や嫌がらせによる迷惑防止条例違反の容疑をかけられている場合、被害者との接触のリスクから、逮捕・勾留などの身体拘束を受けた上で捜査されるというケースも少なくありません。
逮捕・勾留によって身体拘束された状況下では、家族などにも自由に会えず、事件について相談することも満足にできないため、心細く感じられる方も多いでしょう。
だからこそ、早い段階で専門家のサポートを受けることが望ましいといえます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、逮捕された方向けの初回接見サービスを受け付けていますので、ストーカー規制法違反事件や迷惑防止条例違反事件など、嫌がらせから刑事事件に発展して逮捕されてしまったという場合でも、すぐにご相談いただけます。
まずはスタッフがご案内いたしますので、0120-631-881までお問い合わせください。

【解決事例】贈賄事件で否認 送検されずに事件終了となった事例

2022-10-20

事件

Aさんは京都市左京区にある工事を請け負う会社で働いています。
ある日、Aさんは公務員であるCさんから工事の依頼を受け、工事を行いました。
工事にかかった費用は、工事前にAさんが出した見積もりよりも多くかかっていましたが、見積もり段階で安くしてしまったのは会社側のミスだったので、AさんはCさんに見積もり通りの金額を請求することとしました。
その後、京都府下鴨警察署の警察官は、AさんがCさんに対して請求した工事費用が実際にかかった工事費用よりも安いことに気が付き、Aさんが公務員であるCさんから何かしらの利益を受け取っているのではないかと疑いました。
以降、Aさんは京都府下鴨警察署の警察官から贈賄罪の容疑をかけられ、任意で取調べを受けることになりました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

事件解決のながれ

Aさんは、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士の相談を受ける数日前から警察の捜査を受けており、連日にわたって長時間の取調べを受けていました。
取調べから解放されたかったAさんは、警察官に誘導されるまま事実とは異なる内容を供述し、その調書に署名押印をしてしまっていました。

Aさんは、弁護士との相談の中で、弁護士から、取調べでは自身の認識を正しく伝えることの重要さや、被疑者として取調べを受ける際の権利、例えば、取調べの途中に帰ってもいいことや、調書への署名押印を拒否できること、調書を訂正できることを聞き、今後の取調べの対応にいかし、きちんと自身に贈賄の意思はなかったことを伝えていくことにしました。
加えて、Aさんやそのご家族は連日の警察の取調べに対して強い不安を感じていたため、弁護士は、Aさんの取調べに同行し、Aさんに取調べのアドバイスなどを行うとともに、警察官に対して弁護士が選任されている旨などを伝え、適切な取調べを求めました。

また、Aさんが誘導に乗って作成してしまった供述調書が存在することから、弁護士は、その後の刑事手続きも見据え、Aさんの本来の主張である、贈賄をしたわけではないという主張を聞き取ってまとめ、証拠として提出できるよう準備を整えておきました。

その後も、弁護士はAさんと打合せを重ねながら、Aさんに対して適宜取調べ時のアドバイスを行いました。

こうした弁護活動の結果、警察官はAさんに対して口頭での注意に留める判断をし、今回のAさんの事件は書類送検されずに終了することとなりました。

刑事事件が送検(検察官のもとへ事件が送られる)された場合は、検察官がその刑事事件について起訴、不起訴の判断を行うことになります。
起訴されてしまった場合、有罪になる確率が圧倒的に高くなります。(日本では起訴された事件の99%以上が有罪になっています。)
つまり、起訴されるということは高確率で前科がつくということになるので、前科を避けたいという場合には、不起訴処分を求めたり、そもそも送検されないよう微罪処分などを求めたりすることが考えられます(なお、微罪処分は限られた犯罪・犯情のものにしか適用することはできません。)。

そして、送検された後も捜査が終わるわけではなく、送検後は検察官が捜査を行うことになります。
加えて、起訴、不起訴の判断がすぐにされるわけではないので、判断をされるまでは取調べ等の出頭に応じる必要があります。

一方で、今回の事例のように、送検されずに事件が終了した場合は、検察官が判断を行う前に事件が終了しますので、今後起訴されることや取調べを受けることはありません。
送検された場合とされなかった場合では、後者の方が事件収束に要する期間が短いので、当事者の方やそのご家族にかかる負担を軽減できることが期待できます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、無料法律相談を行っています。
今回の事例のように取調べで事実と異なる調書が作成された場合など、取調べでお困りのことがございましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。
その他、刑事事件でお困りの方もお気軽に弊所までご相談くださいませ。

【事例紹介】玄関マットに尿をかけ、器物損壊罪で逮捕

2022-10-18

京都で起きた、隣人の玄関マットに尿をかけ器物損壊罪逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

(前略)
器物損壊の疑いで逮捕されたのは、(中略)看護師の男です。
男は今年2月12日の未明、自宅の隣家の玄関先に敷かれていたマットに自らの尿をかけた疑いがもたれています。
朝に持ち主が濡れているマットを発見し、設置されている防犯カメラを確認したところ、放尿している男の姿が映っていたということです。
男は警察の調べに対し「隣人宅の生活音に腹を立てていた」とし、「放尿したことは間違いありません」と容疑を認めています。
(後略)

(10月12日 ABCニュース 「隣人の玄関マットに尿かけた疑い 「生活音に腹立てていた」 54歳看護師の男逮捕 防犯カメラに姿映る 京都」より引用)

器物損壊罪

器物損壊罪は、簡単に説明すると、人の物(家や公的または私的な文書を除く)を損壊した場合に成立します。
器物損壊罪で有罪になった場合は、3年以下の懲役または30万円以下の罰金が科されることになります。(刑法第261条)

損壊と聞くと物を壊してしまった場合にのみ適用されそうですが、物が壊れていなくても器物損壊罪が適用されるケースがあります。
例えば、人が飼っているペットを死傷させてしまった場合や、壊れてはいないが心理的に使えなくなった場合も器物損壊罪にあたります。

今回の事例では、看護師の男性は隣人の玄関マットに尿をかけています。
玄関マットに尿をかけただけで玄関マットが壊れるとは考えられません。
しかし、尿がかけられた玄関マットは、気持ち悪くて今後使えないでしょう。
ですので、玄関マットは男性の行為により心理的に使えなくなったと考えられます。
物自体が壊れていなくても、心理的に使うことができなくなれば器物損壊罪にあたりますから、今回の事例の男性の行為は器物損壊罪に該当します。

人の物に体液をかけ刑事罰が下された事例

「人の物に尿などの体液をかけただけで、罰金や懲役刑が下されるの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
実際に、人の物に体液をかけ罰金刑が下された事例をご紹介します。
(今回の事例とこれからご紹介する事例では事件内容など、異なる部分があります。)

その事件では、結婚式場でアルバイトをしている男性が、アルバイト先の式場で新婦の下着に体液をかけました。
その後、三重県警に器物損壊罪の容疑で逮捕され、略式起訴により罰金30万円が科されました。
(2022年5月31日 産経新聞 「新婦下着に体液かけた元津市職員に罰金30万円」より)

ご紹介した結婚式場の事例では、人の物に体液をかけたことによる器物損壊罪で罰金刑が下されています。
今回の事例も人の物に体液(尿)をかけていますので、事件の内容が多少異なるとしても、結婚式場の事例同様に罰金刑が下されるかもしれません。

今回の事例の男性は看護師です。
看護師資格などの国家資格は、刑事処罰を受けた場合に資格をはく奪される場合があります
また、罰金刑であっても前科になってしまいますので、転職などの際に前科があることで不利になるおそれもあります。

ここで注目すべきなのは、器物損壊罪親告罪であるということです。
親告罪という犯罪は、被害者などの告訴権者が告訴をしなければ起訴できません
つまり、器物損壊事件で被害者が被害届を取下げたり告訴の取り消しを行った場合は起訴されない=刑罰を受けないということになります。
被害届や告訴などを取下げてもらうためには、謝罪や賠償を行う必要があるでしょう。
ですが、加害者自らが被害者に謝罪と賠償を申し出ることでトラブルを生む可能性がありますし、被害者が加害者と直接連絡を取りたくない場合もあります。
そんな場合であっても、弁護士が代理人として間に入って謝罪や賠償を申し出ることにより、話を聞いてもらえる場合やトラブルを回避できる可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、初回接見サービス、無料法律相談を行っています。
器物損壊罪で逮捕、捜査されている方、示談でお困りの方は、ぜひ弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。
初回接見サービス、無料法律相談のご予約は0120―631―88124時間受け付けております。

【事例紹介】京都市下京区 幼児盗撮事件で逮捕された事例

2022-10-16

京都市下京区で起きた幼児盗撮事件逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

京都府警下京署は20日、府迷惑行為防止条例違反(盗撮)の疑いで、京都市中京区の看護師の男(33)を逮捕した。
逮捕容疑は8月12日午後4時10~30分ごろ、(中略)の屋外のつり橋形遊具で遊ぶ幼児3人のスカート内を、手持ちのビデオカメラで動画撮影した疑い。(中略)容疑を認めている。
下京署によると、被害に遭ったのはいずれも3、4歳くらいの女児とみられるが、特定できていない。
(後略)

(2022年9月20日 京都新聞 「京都鉄博で幼児3人のスカート内を盗撮、容疑で看護師の男逮捕「幼い子好き」」より引用)

盗撮

刑法には盗撮行為自体を処罰する規定はなく、盗撮行為の禁止は各都道府県の迷惑行為防止条例で規定されています。
京都府では、京都府迷惑行為等防止条例で、下着や下着の一部または全部を付けない姿の撮影(盗撮)について規定しています。

京都府迷惑行為等防止条例では、その第3条2項1号で公共の場所や不特定多数の人が利用する場所等での盗撮、同条3項1号で住居やトイレ、更衣室等での盗撮をそれぞれ禁止しています。
盗撮を行い、京都府迷惑行為等防止条例違反で有罪になった場合は、1年以下の懲役か100万円以下の罰金が科されます。(京都府迷惑行為等防止条例第10条2項)

今回の事例では、下京区にある施設の屋外で幼児のスカート内を盗撮しています。
こうした商業施設の内外や道路、公園などの場所は「公共の場所」と捉えられることが多いと考えられます。
その「公共の場所」において、今回の事例の男性は幼児のスカート内を盗撮したと疑われているとのことですから、京都府迷惑行為等防止条例違反という犯罪の容疑がかけられているのでしょう。

では、実際に盗撮を行い京都府迷惑行為等防止条例違反になった場合、どれくらいの刑罰が科されるのでしょうか。
駅構内で盗撮を行い罰金刑が科された事例をご紹介します。
(これからご紹介する事例は、今回の事例とは事件内容などが異なります。)

その盗撮事件では、男性が京都市東山区の駅構内で女性のスカート内を盗撮しました。
その後、盗撮行為をした男性には、京都府迷惑行為等防止条例違反により、40万円の罰金が科されました。
(2021年11月17日 京都新聞 「スカートの中をスマホで盗撮の元教頭、罰金40万円の略式命令」より)

駅構内で盗撮を行った事例のように、今回の事例でも罰金刑が科されるかもしれません。
罰金刑は前科として扱われますので、場合によっては前科が付いたことにより将来に悪影響を及ぼすことがあります。
例えば、今回の事例の男性が罰金刑以上の刑を科された場合、看護師資格をはく奪される可能性があります。
その可能性を排除するためにも不起訴処分の獲得は重要なものとなります、

盗撮を行った場合は、被害者に謝罪と賠償を行い、示談を締結することで、不起訴処分を獲得することができる場合があります。
今回の事例では被害者3人が幼児であることから、不起訴処分の獲得は相当困難であると推測されます(後述の通り、児童ポルノ禁止法違反となる可能性もあります。)。
ですが、被害者(の保護者)全員と示談を締結し、許してもらうことができた場合には不起訴処分を得られる可能性も出てきます。

ただし、今回の事例のように、盗撮の被害者が18歳未満であった場合、さらにそのことが明らか出会った場合には、盗撮による迷惑防止条例違反以外にも、盗撮による児童ポルノ製造となり、児童ポルノ禁止法違反という別の犯罪が成立する可能性があります。
そうなると、何らかの形で起訴され刑罰を受けるという可能性は単なる盗撮事件よりもさらに高まることになるでしょうし、受ける刑罰の重さも重くなると考えられます。
いずれにせよ、早期に弁護士に相談し、見通しや適切な弁護活動について把握しておくことをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、数多くの盗撮事件を扱ってきた刑事事件に強い法律事務所です。
弁護士に相談をすることで、あなたの悩みが少しでも改善するかもしれません。
弊所では初回接見サービス・無料法律相談を行っています。
盗撮、その他刑事事件でお悩みの方や示談交渉でお困りの方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

【事例紹介】ペットボトルに乾電池を詰めて捨てて廃棄物処理法違反に

2022-10-13

ペットボトルに乾電池を詰めて捨てて廃棄物処理法違反に問われた事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

福知山署と京都府警本部生活保安課は14日、福知山市土師宮町の用水路に、乾電池が大量に詰まったペットボトルを捨てた市内のアルバイトの男(23)を逮捕した、と発表した。
廃棄物処理法違反(投棄禁止)の疑い。
同署によると、男は5日午前4時30分ごろ、単3の乾電池が入ったペットボトル1本を捨てた疑い。
(中略)「家で使っていた電池の捨て方がわからず、流れていくと思って捨てた」と話しているという。
(後略)

(2022年7月14日 両丹日日新聞 「乾電池詰めたペットボトル、土師の用水路に捨てた男を逮捕」より引用)

廃棄物処理法

廃棄物処理法第16条
何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない。

廃棄物処理法では、廃棄物を不法に捨てることを禁止しています。
また、廃棄物処理法では、ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物や不要物を廃棄物として規定しています。(廃棄物処理法第2条第1項)
ですので、ごみ(廃棄物)を捨ててはいけない場所にごみを不法に捨ててしまうと廃棄物処理法に違反することになり、有罪になった場合には、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金またはその両方が科されます。(廃棄物処理法第25条第1項第14号)

今回の事例の男性は、使用済みの乾電池が大量に詰まったペットボトルを用水路に捨てています。
使用済みの乾電池やペットボトルはごみでしょうから、廃棄物にあたります。
また、用水路はごみを捨てていい場所ではないですから、今回の事例の乾電池が入ったペットボトルを捨てた行為は、廃棄物処理法第16条に違反していると考えられます。

~ペットボトルに廃棄物を入れて捨てるとどういった刑罰になる?~

今回の事例のような形でペットボトルに廃棄物を入れて捨てたという事例では、実際にどういった刑罰が科されているのでしょうか。
過去に報道された事例を見てみましょう。

およそ13リットルの自分の尿をペットボトルに入れ、パチンコ店駐車場に不法投棄した事件では、逮捕後、廃棄物処理法違反の罪で20万円の略式罰金が言い渡されました。
(2022年7月5日 静岡朝日テレビ 「自分の尿をペットボトルに入れパチンコ店駐車場に捨てる 46歳の無職の男に罰金20万円の略式命令 静岡・富士簡易裁判所」より)

廃棄物処理法によると、ふん尿は廃棄物にあたります。
また、パチンコ店の駐車場はごみを捨てて良い場所ではないので、廃棄物を捨てると廃棄物処理法違反に問われます。
上記の通り、尿をペットボトルに入れてパチンコ店の駐車場に捨てた事例では、実際に廃棄物処理法違反として20万円の罰金が科されています。

今回の事例と上記の事例では、捨ててはいけない場所に廃棄物をペットボトルに詰めて捨てているという点で類似しています。
もちろん、前科前歴の有無や余罪の有無などの事情にも左右されますが、今回取り上げた事例でも罰金刑が科される可能性があるといえるでしょう。

ここまで見てきたとおり、ごみを不法に捨てると廃棄物処理法違反の罪に問われる場合があります。
現在廃棄物処理法違反で捜査を受けている方、捜査への対応がご不安な方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。
初回接見サービス初回無料法律相談のご予約は0120―631―881で承っております。

【事例紹介】たばこ事業法違反・入管難民法違反で逮捕

2022-10-11

たばこ事業法違反入管難民法違反の疑いで逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

ベトナムから輸入したたばこを無登録で販売したなどとして、京都府警組対1課と南署は4日、たばこ事業法違反と入管難民法違反の容疑で、茨城県常総市のベトナム国籍の会社員男(27)を逮捕した。
逮捕容疑は、2020年8月~今年9月、神奈川県横須賀市などで、ベトナムから輸入したたばこを財務大臣の登録を受けずに販売し、エンジニアや通訳などを対象とした在留資格「技術・人文知識・国際業務」と異なる事業を行った疑い。
「(中略)売っていない」と容疑を否認しているという。
(後略)

(10月5日 京都新聞 「無登録で輸入たばこ販売疑い、ベトナム国籍の男逮捕 「自分が吸うためもらった」否認」より引用)

たばこ事業法

事例の逮捕容疑のように、財務大臣の登録を得ずに輸入したたばこを販売した場合は、たばこ事業法違反にあたります。(たばこ事業法第11条第1項)

事例の男性は、財務大臣の登録を得ていないので、かけられている容疑が事実であり、男性がたばこ事業法違反で有罪になった場合は、50万円以下の罰金が科されます。(たばこ事業法第48条第1号)

入管難民法

入管難民法では、在留資格で許可されている活動以外で、収入を伴う事業を運営することや報酬を受けることを禁止しています。(入管難民法第19条第1項第1号)

今回の事例の男性の在留資格は「技術・人文知識・国際業務」であると報道されていますが、この在留資格ではたばこの販売活動は許可されていないので、男性がたばこの販売を行っていた場合は入管難民法に違反していることになります。

また、在留資格で許可されていない活動や事業の運営を専ら行い、報酬を得ていたとこが明らかである場合は、有罪になった際に、3年以下の懲役か禁錮もしくは300万円以下の罰金が科されるか、懲役もしくは禁錮と罰金が併科されます。(入管難民法第70条第1項第4号)
一方で、上記の場合を除き、在留資格で許可されていない活動や事業の運営で報酬を得ていることで有罪になった場合は、1年以下の懲役か禁錮もしくは200万円以下の罰金が科されるか、懲役もしくは禁錮と罰金が併科されます。(入管難民法第73条)

今回の事例では、男性はたばこの販売について否認していますが、否認が認められず入管難民法違犯で有罪になった場合は、男性に懲役刑が下される可能性があります。

たばこ事業法違反入管難民法違反は、なかなかなじみのない犯罪ですから、対応するにも手続や見通しが分かりづらく、不安を感じることも多いでしょう。
だからこそ、まずは法律の専門家に相談してみることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では刑事事件を主に取り扱っております
たばこ事業法違反入管難民法違反その他の事件で逮捕、捜査された際には弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

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