名誉毀損罪で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。
事例
京都府警西京署は7日、ストーカー規制法違反と名誉毀損(きそん)の疑いで、(中略)逮捕した。
(2月7日 京都新聞 「「私のことを傷つけた」ツイッターで女性にストーカーと中傷 容疑の自称フィギュア作家を逮捕」より引用)
逮捕容疑は(中略)女性の氏名や勤務先などをツイッターに10回投稿し、うち6回は「私のことを傷つけた」などと中傷する内容を書き込んだ疑い。「投稿したが恋愛感情はない」と容疑を一部否認している。
(後略)
名誉毀損罪
刑法第230条第1項
公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
名誉毀損罪を簡単に説明すると、不特定多数の人が知れる状態で、特定の人の社会的評価が低下するような内容を摘示すると成立します。
今回の事例では、容疑者がツイッターに「私のことを傷つけた」など被害者を中傷する内容を書き込んだとされています。
通常、ツイッターに書き込んで投稿をすると、不特定多数の人がその投稿を目にすることができます。
容疑者がツイッターに投稿したとされている内容が、被害者の社会的評価が下がるような内容であると判断されれば、名誉毀損罪が成立するかもしれません。
また、名誉毀損罪では、摘示された内容が事実であり、なおかつ公共の利害に関する内容であった場合は、刑事罰を科されません。(刑法230条の2第1項)
しかし、今回の事例では公共の利害に関する内容とはいえないと思われますので、ツイッターに投稿した内容が事実であっても、名誉毀損罪が成立すると判断される可能性が高いと思われます。
加えて、名誉毀損罪は親告罪です。(刑法第232条第1項)
親告罪の場合は、告訴がなければ起訴をすることができません。
ですので、名誉毀損罪の嫌疑がかけられた場合、被害者と示談を締結して告訴を取り下げてもらうことで、起訴されることがなくなります。
また、今回の事例ではストーカー規制法違反の容疑でも逮捕されていますが、ストーカー規制法違反は親告罪ではありません。
しかし、ストーカー規制法違反であっても、被害者と示談を締結することで、不起訴処分を獲得できる可能性があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、刑事事件の豊富な弁護経験をもつ法律事務所です。
弁護士による示談交渉やアドバイスなどにより不起訴処分の獲得を目指せるかもしれません。
また、弁護士は検察官に処分交渉を行うことができます。
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