【事例紹介】公務員が嵐山公園内で女性の下着を盗撮しようとした事例③
前回のコラムに引き続き、嵐山公園内で下着を撮影しようとしたとして、性的姿態等撮影未遂罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。
事例
京都府警右京署は15日、性的姿態撮影処罰法違反(撮影未遂)の疑いで、京都府山城南土木事務所副主査の男(34)=亀岡市=を逮捕した。
(4月15日 京都新聞 「京都・嵐山の公園で17歳女性の下着撮影しようとした疑い 京都府職員の男逮捕「盗撮のために来た」」より引用)
逮捕容疑は、(中略)京都市右京区の嵐山公園内の河川敷付近に座っていた女性(17)のスカート内にスマートフォンを向けて下着を撮影しようとした疑い。
同署によると、女性の前を行き来する男を不審に思った女性の友人が110番した。容疑者は「盗撮するために嵐山公園に来た」と供述しているという。
(後略)
逮捕されたら
ニュースを見ていると、誰かが逮捕されたというニュースをよく目にします。
逮捕されてしまうと事件が終わるまで家に帰ることはできないのでしょうか。
結論から言うと、事件の捜査中であっても家に帰れる場合があります。
逮捕されると、72時間以内に勾留をするかどうかの判断が行われます。
この際に勾留が決定してしまうと、更に最大で20日間、身体拘束が続きます。
逆に、勾留が決まらなかった場合には釈放されることになります。
弁護士は勾留が決定するまでの間であれば、検察官や裁判官に勾留請求に対する意見書を提出することができます。
この意見書で逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを主張することで、勾留されることなく釈放してもらえる可能性があります。
もしも、勾留が決定してしまった場合には満期まで勾留が続くのでしょうか。
勾留決定後に弁護士は裁判所に対して、勾留決定に対する準抗告の申し立てを行うことができます。
この申し立てを行うことで、釈放や勾留期間の短縮を認めてもらえる可能性があります。
今回の事例では、報道によると、盗撮しようとしたが下着を撮影することはできなかったとされています。
未遂であったと報道されているのに、逮捕されるのかと疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、前々回のコラムで解説したように、性的姿態等撮影罪には未遂罪が規定されていますので、盗撮をしようとしたが何らかの理由で撮影できなかった場合にも罰せられます。
盗撮はもちろん、盗撮をしようとする行為についても犯罪にあたりますから、実際には撮影できていなかったとしても盗撮行為をしていれば、逮捕・勾留されてしまうおそれがあります。
勾留請求に対する意見書を提出する場合には、逮捕後すみやかに弁護活動を行う必要があります。
弁護士による身柄開放活動で釈放を認めてもらえる場合がありますから、ご家族が逮捕された場合には、できる限り早い段階で、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、初回接見サービスを行っております。