飲酒の上で傷害事件①

2019-04-27

飲酒の上で傷害事件①

滋賀県草津市に住むAさんは、友人たちとの飲み会をした後、自宅に帰るためにバスに乗り込んだところ、酔っぱらって眠ってしまった。
Aさんが目を覚ますと滋賀県草津警察署の警察官に囲まれており、バスの終点でAを起こそうとした運転手Vさんに対し、「俺の眠りを邪魔するな」等と言いながら殴りかかり、怪我を負わせたとのことだった。
Aさんは「酔っていて何も覚えていない」と警察官に話したところ、傷害罪の容疑で逮捕されてしまった。
Aさんは、滋賀県草津警察署に引致されたところで、家族の依頼によってやってきた、京都府滋賀県刑事事件に対応している弁護士と面会することになった。
Aさんは弁護士に、飲酒によって何も記憶がないが、今回の傷害事件がどういった形で進んでいくのか、自分はいったいどうなってしまうのか相談することにした。
(フィクションです。)

さて、事案のAさんは、飲酒して酔っ払った際に傷害事件を起こしてしまい、刑事事件の被疑者として逮捕されてしまったようです。
しかし、Aさんには飲酒の影響で事件当時の記憶が全くないようです。
飲酒によって酔っ払い、記憶のない状態で起こしてしまった刑事事件でも、Aさんは傷害罪に問われることになるのでしょうか。
今回の事案では、Aさんが飲酒により覚えていないだけで、AさんからVさんへの暴行は間違いなくあったという前提で説明していきます。

・犯罪が成立するには

まず、AさんがVさんを殴って怪我をさせた行為については、傷害罪(刑法204条)が成立します。

刑法第204条(傷害罪)
人の身体を傷害した者は15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

刑法は、傷害罪の他にも多くの犯罪の構成要件について定めています。
よく刑事事件で出てくる「構成要件」とは、簡単に言えば、その要件を満たせば原則として犯罪が成立するというものです。
例えば、傷害罪の構成要件は、「人の身体を傷害した」という部分であり、この構成要件を満たすことで原則として傷害罪が成立するということになります。

ここで「原則として」と説明したのは、構成要件をすべて満たしていても犯罪が成立しない場合が刑法に定められているからです。
具体的には、刑法において犯罪が成立するためには、具体的な行為が①犯罪(刑法には限りません)の構成要件を満たし、②その行為が違法であり、③その行為を行ったことについて責任があることが必要です。
③の責任がある場合を言い換えれば、報道などでも使われることのある言葉ですが、「責任能力」があるということになります。
Aさんは飲酒によって記憶をなくすほど酔っぱらっていたことから、この「責任能力」について欠けているのではないかと考えられる方もいるかもしれません。
次回の記事では、この責任能力とAさんの事案について詳しく説明していきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、飲酒時の刑事事件についてのご相談・ご依頼も多く承っております。
Aさんのような、酔っ払って刑事事件を起こし、逮捕されてしまった後に酔いがさめて気が付いた、という刑事事件のケースも少なからず見られます。
そうした場合、ご本人はもちろん、ご家族など周囲の方も、刑事事件の詳細や逮捕の経緯が把握できずに大きな不安を抱えられることも多いです。
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