電力小売りで特商法違反事件①

2019-05-31

電力小売りで特商法違反事件①

Aさんは、とある会社Xに、訪問販売を行う営業の社員として勤務しています。
ある日Aさんは、京都市南区に住むVさん(別の大手電力会社Yと契約中)の自宅を訪ねると、大手電力会社Yの社員であると偽って、「現在Vさんが契約している料金プランよりも別の料金プランの方が安くなるから料金プラン変更をした方がよい」などと言って、大手電力会社Yでの料金プラン変更に見せかけ、会社Xへの新規契約を結ばせました。
後日、大手電力会社Yからの通知で料金プランの変更がなされていないことや、全く別の会社Xとの新規契約がなされていることに気づいたVさんが京都府南警察署に相談したことにより、Aさんは特商法違反(不実告知)の容疑で逮捕されてしまいました。
(※令和元年5月29日産経新聞配信記事を基にしたフィクションです。)

・電力小売り自由化関連初の特商法違反事件

事例の基となった事件は、平成28年に電力小売り自由化となってから、初めて電力小売り自由化に関連して特商法違反として逮捕された事例として報道されたものです。

電力小売り自由化とは、平成28年(2016年)に行われたものを指しており、この電力小売り自由化後は、各家庭等の消費者が、各地域にある電力会社以外の会社から自由に電気を買うことができるようになりました(それまでは、各地域にある電力会社のみが電気を販売しており、消費者側でどの会社から電気を買うか自由に決められるわけではありませんでした。)。
この電力小売り自由化により、新規事業者が電力の小売り事業に参入することになり、新しい料金プランやサービスが生まれたり、消費者が自分の好みでそれらを選べたりするというメリットが出てきました。

しかし、上記事例のように、その電力小売り自由化を利用した特商法違反事件や詐欺事件も起きているようです。
事例以外にも、電力小売り自由化による契約の見直しだと言って個人情報を聞き出して詐欺に利用したり、電力小売り自由化によるサービス変更だと言って高額な機器を売りつけたりといった事件もあるようですから、こちらにも注意が必要と言えるでしょう。

・特商法と訪問販売

今回のAさんは、特商法違反の容疑で逮捕されてしまっています。
この「特商法」とは、「特定商取引に関する法律」という法律の略称です。
名前の通り、この特商法では、「特定商取引」と呼ばれる特定の方法による取引きについての決まりを定めており、消費者の利益を保護しています。
この「特定商取引」の中に、今回Aさんが行った訪問販売も含まれるため、訪問販売の際のAさんの行為は特商法に従ったものでなければいけない、ということになります。

なお、特商法の対象となる「特定商取引」には、訪問販売のほか、通信販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引、特定継続的役務提供、業務提供誘引販売、訪問購入に係る取引きが含まれます。

では、Aさんは具体的に特商法のどういった部分に違反し、逮捕されてしまったのでしょうか。
次回の記事で詳しく見ていきます。

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