職務強要罪で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。
事例
京都府警伏見署は1日、職務強要と恐喝未遂の疑いで、京都市伏見区、無職の男(66)を逮捕した。
(2月1日 京都新聞 「「バイクでひき殺す」「火炎瓶放り込む」 生活保護費巡り区役所で強要疑い」より引用)
逮捕容疑は、1月4日午前9時~午後0時20分ごろ、生活保護費約3万円の返還請求をやめさせるため、伏見区役所を訪れたり電話をかけたりし、職員の男性(48)ら3人を「バイクでひき殺す」「火炎瓶を放り込む」などと脅した疑い。「お金は払うと言った」などと容疑を否認している。
(後略)
職務強要罪
刑法第95条
1項 公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
2項 公務員に、ある処分をさせ、若しくはさせないため、又はその職を辞させるために、暴行又は脅迫を加えた者も、前項と同様とする。
刑法第95条1項が公務執行妨害罪、2項が職務強要罪の条文です。
職務強要罪がいう処分とは、公務員が職務上行うことができる行為を指します。
大まかに説明すると、公務員が職務上行うことができる行為を行わせたり、行わせないために公務員に暴行や脅迫を加えると職務強要罪が成立します。
今回の事例では、容疑者が生活保護費の返還請求をやめさせるために伏見区役所の職員を脅したとされています。
生活保護費の返還請求は公務員が職務として行うことですので、職務強要罪が規定する処分にあたると考えられます。
また、返還請求をやめさせるため、つまり処分をさせないために脅迫したとされていますので、今回の事例は職務強要罪が成立する可能性があります。
逮捕後、72時間以内に勾留についての判断がなされます。
弁護士が検察官や裁判官にはたらきかけを行うことで、釈放を目指せるかもしれません。
また、勾留が決定した後であっても、弁護士は裁判所に不服申立を行うことができます。
刑事事件に強い弁護士を付けることで、早期の釈放を望めるかもしれません。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、刑事事件に強い法律事務所です。
ご家族が逮捕されてご不安な方、職務強要罪でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください