大掃除で不法投棄(廃掃法違反)

大掃除で不法投棄(廃掃法違反)

京都府城陽市に住んでいるAさんは、大みそかということで、家の大掃除を行いました。
大掃除によって不要な家財道具など大量のごみが出たのですが、年末年始とのことで、ごみ収集が休みとなっていました。
そこでAさんは、何とかしてこのごみを捨てることはできないかと考えました。
近所の空き地が長い間何にも利用されていないことを思い出したAさんは、とりあえずそこに捨ててしまおうと車でごみを運び、空き地に放置しました。
すると後日、京都府城陽警察署からAさんに連絡があり、「不法投棄の被害を受けていると相談があった。廃掃法違反の容疑で話を聞きたい」と言われました。
Aさんは3日後に警察署に行くことになったのですが、それまでに詳しい手続きについて知りたいと思い、刑事事件に強い弁護士の無料法律相談を受けることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・不法投棄で廃掃法違反

本日は大みそかということもあり、家の大掃除を行う方、もしくはすでに大掃除をされた方も多いのではないでしょうか。
今回の事例のAさんは、この大掃除で出たごみを空き地に放置し、不法投棄廃掃法違反)の容疑をかけられています。

廃掃法とは、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の略称で、その名前の通り、ごみの適切な処理やそれによって生活環境を清潔に保つことを目的として定められている法律です。
多くの方が耳にしたこともあるであろう不法投棄についても、この廃掃法の中で規制がなされています。

廃掃法16条
何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない。

不法投棄を禁止しているこの条文はとてもシンプルなものです。
「みだりに」とは、むやみやたらに、という意味ですから、自治体などによる規定に背いてむやみやたらとごみを捨ててはいけない、ということになります。
今回のAさんは、大掃除で出たごみを勝手に他人の空き地に放置し、捨ててきてしまっているのですから、廃掃法のこの条文に違反する不法投棄を行ったと考えられます。
なお、街中でたびたび見られるポイ捨ても、この不法投棄に当たることに注意が必要です。

ここで、不法投棄は業者や会社がいわゆる産業廃棄物を山などに捨てる行為を言うのではないか、と思われる方がいるかもしれません。
確かに、私たちがニュースなどでよく目にする不法投棄事件は、業者や会社が産業廃棄物を捨てるという態様のものが多いイメージがあります。
しかし、廃掃法のいう「廃棄物」とは、「ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物又は不要物であつて、固形状又は液状のもの(放射性物質及びこれによつて汚染された物を除く。)」のことであるとされています(廃掃法2条柱書)。
つまり、企業が出した産業廃棄物以外のごみ、例えば家庭ごみでも、廃掃法の「廃棄物」に該当することになります。
このことから、Aさんが大掃除によって出したごみも、廃掃法上の「廃棄物」であると言えますから、廃掃法の規制対象ということになるのです。
不法投棄をして廃掃法違反となれば、5年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金又はこれらの併科に処せられる可能性があります(廃掃法25条1項14号)。

こうした不法投棄による廃掃法違反事件では、例えば不法投棄先に対して迷惑料を支払って謝罪したり、不法投棄した物を処理して原状回復を行ったりする活動が考えられます。
ただし、相手方との交渉を行ったり、そうした活動を効果的に主張に取り入れていくためには、経験や専門的知識が必要となってきます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、不法投棄による廃掃法違反事件のご依頼も承っています。
身体拘束されてしまった方向けの初回接見サービスや、初回無料の法律相談は、24時間365日、お問い合わせが可能です(0120-631-881)。
不法投棄による廃掃法違反に限らず、京都刑事事件でお困りの際は、遠慮なくお電話ください。
京都府城陽警察署までの初回接見費用:3万8,200円

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