万引きGメンに現行犯逮捕されたら

万引きGメンに現行犯逮捕されたら

万引きGメン現行犯逮捕されてしまったケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都府木津川市に住むAさんは、生活費を節約したいとの思いから、ここ何か月か近所のスーパーで万引きをすることを繰り返していました。
その日もスーパーに行って万引きをしてしまったAさんでしたが、スーパーの出入り口から店を出たところ、スーパーの万引きGメンに腕をつかまれ、「万引きしましたよね」と言われ、逮捕されてしまいました。
その後、Aさんは京都府木津警察署の警察官に引き渡され、警察署の留置場に留置されることになりました。
Aさんの家族は、京都府木津警察署からAさんが現行犯逮捕されて警察署にいるということを聞き、慌てて弁護士に相談することにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・万引き

万引きと言ってしまえば聞こえは軽いかもしれません。
しかし、万引き窃盗罪という立派な犯罪の一種です。
窃盗罪を犯した者は、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられます。

刑法235条(窃盗罪)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

万引きという言葉の軽さや、初犯で被害額が少ない場合には弁償や謝罪をすることで微罪処分や不起訴処分となることも多いことから、万引きを繰り返してしまうという方も少なくありません。
確かに、万引きで長期の有期刑となることはなかなか多くなく、特に初犯の場合は大事にならずに済む場合も少なくないことから、「万引きくらいではたいしたことにならない」と思ってしまうかもしれません。
しかし、それはあくまで初犯であったり、被害額が少額であったり、謝罪や弁償やできて被害者・被害店舗が許してくれたりといった事情が重なったがためのことであることが多いです。
たとえ少額の万引きであろうと、前科・前歴があったり、余罪が大量にあったりした場合は、当然、刑罰も重い処分となってきます。
万引きだからと甘く考えずに、刑事事件に強い弁護士に早期に相談し、してしまった万引き行為の対処だけでなく、今後万引きを繰り返さないよう、当事者だけでなくその周囲の人と弁護士と協力して考えていくことが、真の事件解決への一歩となります。

・万引きGメンに逮捕されることがある?

警察の特集やテレビ番組などで、いわゆる万引きGメンと呼ばれる私服警備員を見たことのある方もいるでしょう。
万引きGメンは、あくまで警備員などの民間の企業の者です。
しかし、今回のAさんのように、万引きGメン現行犯逮捕されることもあります。
一般人が警察などの捜査機関のように人を逮捕することはできるのでしょうか。

実は、現行犯人の逮捕=現行犯逮捕の場合、警察などの捜査機関でなくとも犯人を逮捕することは可能です。

刑事訴訟法213条(現行犯逮捕)
現行犯人は、何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができる。

刑事訴訟法の現行犯逮捕の条文では、「何人でも」と書いてあります。
つまり、現行犯逮捕の場合、捜査機関に限らず、誰でも犯人を逮捕をすることができるのです。
したがって、今回のような私服警備員や万引きGメンであっても、万引きの現場を目撃していた場合、犯人を逮捕できる、ということになります。

万引きGメンなどの私人に逮捕された被疑者は、その後すみやかに警察などに引き渡されます(刑事訴訟法214条)。
そしてその後、今回のAさんのように警察署の留置場に留置され、取調べ等を受けることになるでしょう。
取調べに臨む際には、被疑者のもつ権利や手続きの流れなどをきちんと把握して臨む方が望ましいです。
弁護士に接見してもらい、アドバイスをもらっておくことがおすすめです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、逮捕直後から弁護士が接見へ向かう初回接見サービスのお申し込みも受け付けています。
専門スタッフがご案内しますので、現行犯逮捕の知らせを受けてお困りの際は、まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。

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