京都府迷惑防止条例の改正~盗撮①

2019-12-16

京都府迷惑防止条例の改正~盗撮①

京都府迷惑防止条例の改正、特に盗撮行為に関する部分について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

Aさんは、京都市左京区にある観光客が利用するホテルの従業員です。
Aさんは自身の働いているホテルの客室に盗撮用の小型カメラを仕掛け、ホテルの利用客の下着姿や裸姿を盗撮していました。
しかしある日、ホテルの利用客であるVさんがAさんの仕掛けた盗撮カメラの存在に気づき、ホテルに報告し、そこからAさんの盗撮行為が発覚しました。
ホテルやVさんが京都府川端警察署に通報したことにより、Aさんは盗撮事件の被疑者として取調べを受けることになりました。
(※この事例はフィクションです。)

・盗撮と現在の京都府迷惑防止条例

痴漢行為と同様、盗撮行為盗撮行為自体が「盗撮罪」として犯罪となっているわけではありません。
盗撮事件ごとの事情により、成立する犯罪が異なるのです。
そして盗撮事件が起きた際、よく適用される犯罪の1つが各都道府県の迷惑防止条例違反です。
京都府では、京都府迷惑行為等防止条例(以下「京都府迷惑防止条例」)という迷惑防止条例が規定されています。

現在の京都府迷惑防止条例での盗撮の規定は以下のようなものになっています。

京都府迷惑防止条例3条
1項 何人も、公共の場所又は公共の乗物において、他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法で、次に掲げる卑わいな行為をしてはならない。
(略)
2項 何人も、公共の場所、公共の乗物その他の公衆の目に触れるような場所において、前項に規定する方法で、次に掲げる卑わいな行為をしてはならない。
1号 みだりに、着衣で覆われている他人の下着等を撮影すること。
2号 みだりに、前号に掲げる行為をしようとして他人の着衣の中をのぞき込み、又は着衣の中が見える位置に写真機その他の撮影する機能を有する機器を差し出し、置く等をすること。
3号 みだりに、写真機等を使用して透視する方法により、着衣で覆われている他人の下着等の映像を撮影すること。
3項 何人も、みだりに、公衆便所、公衆浴場、公衆が利用することができる更衣室その他の公衆が通常着衣の全部又は一部を着けない状態でいるような場所における当該状態にある他人の姿態を撮影してはならない。

つまり、かいつまんで言うと、現在の京都府迷惑防止条例で規制されている盗撮行為は以下のようになります。

①公共の場所・乗り物での盗撮行為と、その盗撮行為のための機器の差出し・設置(京都府迷惑防止条例3条2項1~3号)
②公衆便所・公衆浴場などの講習が利用できる場所で通常衣服の一部または全部を身に着けない場所での、そこにいる一部または全部衣服を身に着けていない人に対する盗撮行為(京都府迷惑防止条例3条3項)

このような規定の仕方からすると、電車や駅での盗撮行為や、銭湯などでの盗撮行為京都府迷惑防止条例違反となりえますが、今回の事例のAさんのような観光客向けホテルの一室で起きた盗撮行為については、「公共の場所」でもなく「公衆が利用できる」場所でもないため、京都府迷惑防止条例違反とはならないと考えられるのです。

では、Aさんのような京都府のホテルの一室での盗撮事件は、現在どのように対処されているのでしょうか。
次回の記事で詳しく触れていきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、刑事事件専門の弁護士盗撮事件を含む刑事事件ご相談に初回無料で対応しています。
Aさんの事例のように、盗撮事件ではどこでどのように盗撮が行われたかによって、その場所の迷惑防止条例違反が適用されるのかどうかが異なります。
その判断を行うためには、迷惑防止条例を詳しく知っていることはもちろん、盗撮事件自体の経験・知識も必要です。
まずは一度、刑事事件に詳しい弁護士にご相談されることをおすすめします。