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京都の盗撮事件で逮捕②

2019-07-17

京都の盗撮事件で逮捕②

~前回の流れ~
Aさんは、京都市上京区にある駅構内で、
①女性客Vさんのスカートの中を、スマートフォンを差し入れることで盗撮しました。
②駅にある女性用トイレに入り、個室内に盗撮用カメラを仕掛け、女性客がトイレを利用する様子を盗撮しました。
Aさんは他の利用客から京都府上京警察署に通報され、盗撮事件の被疑者として逮捕されることになりました。
Aさんの家族は、接見を依頼した弁護士から盗撮事件の詳細を聞くと同時に、どういった部分がどの犯罪にあたるのか説明を受けました。
(※この事例はフィクションです。)

前回の記事では、駅でスマートフォンを利用した①の盗撮の手口がどういった法律・条例のどの部分に違反することになり得るのかを詳しく見ていきました。
今回の記事では、②のような、トイレ等にカメラを設置して盗撮する手口の盗撮事件についてみていきます。

・②の盗撮の手口

トイレなどに盗撮用のカメラを仕掛けて盗撮する手口の盗撮事件も、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に寄せられる盗撮事件のご相談によくみられるケースです。
こうした盗撮事件の場合にも、まず考えられるのは各都道府県の迷惑防止条例違反の成立です。
京都府の場合、前回の記事で挙げた迷惑防止条例3条の中に、こういった盗撮の手口に対応した規定があります。

京都府迷惑行為防止条例3条3項
何人も、みだりに、公衆便所、公衆浴場、公衆が利用することができる更衣室その他の公衆が通常着衣の全部又は一部を着けない状態でいるような場所における当該状態にある他人の姿態を撮影してはならない。

駅のトイレは、利用する人を特定せずみんなに開放されているものですから、「公衆便所」といえるでしょう。
そこでトイレを利用する様を盗撮しているのですから、「公衆が通常着衣の全部又は一部を着けない状態でいるような場所における当該状態にある他人の姿態」を撮影しているといえます。
こうしたことから、Aさんの②の盗撮行為には京都府迷惑行為防止条例3条3項違反が成立すると考えられます。
この条文の刑罰は、先ほど紹介した①の迷惑防止条例違反と同様に、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」となっています(京都府迷惑行為防止条例10条2項)。
そして、こちらも同様に、常習的にこうした盗撮行為をしていた場合にはさらに重い刑罰が下されることになっています(京都府迷惑行為防止条例10条4項)

なお、こうした盗撮カメラをトイレ等に設置する態様の盗撮事件では、状況によっては迷惑行為防止条例違反ではなく、刑法の建造物侵入罪が成立することもあります。

刑法130条(建造物侵入罪)
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

建造物侵入罪では、その建造物の管理者の意思に反して建造物に入ることで「侵入」したと考えられます。
例えば、トイレに入る際、盗撮目的であれば、管理者としてはトイレに入ることを許可することはしないでしょう。
さらに、盗撮目的でトイレに入るのであれば、「正当な理由」とも言えません。
こうしたことから、カメラを設置する態様での盗撮事件では、管理者の意思に反してトイレに侵入したとして、建造物侵入罪が適用されることもあるのです。

前回から見てきたように、名称としては同じ「盗撮事件」であったとしても、その手口によって該当する法律・条例の部分が異なったり、成立する犯罪が異なったりします。
容疑を否認している場合はもちろん、盗撮を認めている場合であっても、自分にどういった法律・条令のどの部分に違反した容疑なのか把握しておくことは、冤罪や不当に重い処罰を避けるためにも非常に重要です。
京都府盗撮事件にお困りの際は、刑事事件専門弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士にご相談ください。

京都の盗撮事件で逮捕①

2019-07-15

京都の盗撮事件で逮捕①

Aさんは、京都市上京区にある駅構内で、
①女性客Vさんのスカートの中を、スマートフォンを差し入れることで盗撮しました。
②駅にある女性用トイレに入り、個室内に盗撮用カメラを仕掛け、女性客がトイレを利用する様子を盗撮しました。
Aさんは他の利用客から京都府上京警察署に通報され、盗撮事件の被疑者として逮捕されることになりました。
Aさんの家族は、接見を依頼した弁護士から盗撮事件の詳細を聞くと同時に、どういった部分がどの犯罪にあたるのか説明を受けました。
(※この事例はフィクションです。)

・盗撮事件の手口と該当する犯罪

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、性犯罪事件のご相談も多く寄せられますが、その中でも比較的多くみられる事件の1つが盗撮事件です。
カメラ付きスマートフォンの普及や、カメラの小型化等もあり、盗撮をしようと思えばできてしまう環境であるのかもしれません。
しかし、「盗撮罪」という分かりやすい名前で犯罪が規定されているわけではありませんが、当然ながら盗撮は立派な犯罪です。
今回は、上記事例のAさんの①②の盗撮の手口を見ながら、具体的にどういった盗撮がどういった規定に反することになるのか検討していきます。

・①の盗撮の手口

①では、Aさんはスマートフォンを利用してVさんのスカートの中を盗撮しています。
こうしたスマートフォンを利用した盗撮は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に寄せられる盗撮事件のご相談にも多く見られます。

さて、こうして行われた盗撮の場合、まず該当する可能性のある犯罪として挙げられるのは、各都道府県で定められている、いわゆる迷惑防止条例違反でしょう。
京都府の場合、「京都府迷惑行為防止条例」という迷惑防止条例が定められています。
この中では、「公共の場所」と「公共の乗物」、さらに「その他公衆の目に触れるような場所」での盗撮行為が禁止されています。

京都府迷惑行為防止条例3条
1項 何人も、公共の場所又は公共の乗物において、他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法で、次に掲げる卑わいな行為をしてはならない。

2項 何人も、公共の場所、公共の乗物その他の公衆の目に触れるような場所において、前項に規定する方法で、次に掲げる卑わいな行為をしてはならない。
1号 みだりに、着衣で覆われている他人の下着等を撮影すること。
2号 みだりに、前号に掲げる行為をしようとして他人の着衣の中をのぞき込み、又は着衣の中が見える位置に写真機その他の撮影する機能を有する機器を差し出し、置く等をすること。

Aさんが盗撮を行った場所は駅ですから、「公共の場所」での盗撮行為といえるでしょう。
スカートの中にスマートフォンを差し入れる行為は、当然「他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法」であると考えられます。
こうした方法によってスカートの中=「着衣で覆われている他人の下着等」を撮影したのですから、Aさんの①の盗撮行為は、京都府迷惑行為防止条例3条2項1号に違反する行為であると考えられるのです。
この違反については、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」という刑罰が科せられます(京都府迷惑行為防止条例10条2項)。
そして、常習的にこうした盗撮行為をしていた場合には、さらに重い刑罰が下されることになっています(京都府迷惑行為防止条例10条4項)。

なお、2号の方の規定では、盗撮目的で撮影機器を差し出したり設置したりすることも禁止されていますから、たとえAさんの①の行為でVさんのスカートの中が撮影できていなかったとしても、2号の規定に反することになります。
さらに、こうした撮影機器を差し出す場合の他にも、駅の階段に盗撮目的でカメラを設置したような場合も、2号の規定に違反することになります。

この迷惑防止条例は都道府県ごとに細かい部分や法定刑が異なるため、盗撮事件がどの都道府県のどういった場所で起こったものなのか把握することも非常に大切です。
都道府県によっては、「公共の場所」等以外の場所についても迷惑防止条例で盗撮行為を禁止している場合があることにも注意が必要です。

なお、迷惑防止条例で禁止している場所に当たらない場所での盗撮は、軽犯罪法で規定されている「窃視の罪」とされることもあります。

軽犯罪法1条
左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
23号 正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者

スマートフォン等の撮影機器をを差し出すタイプの盗撮事件だけでも、これだけ該当しうる犯罪があり、それぞれ基になる法律・条令の条文が異なることがお分かりいただけたと思います。
自分に、家族にどういった容疑がかかっているのかよく分からない、という場合こそ、詳しい知識と経験を持つ弁護士に相談することがおすすめです。
0120-631-881では、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士による各サービスをご案内しています。
まずはお気軽にお問い合わせください。

京都のガールズバーで児童福祉法違反事件

2019-07-11

京都のガールズバーで児童福祉法違反事件

Aさんは、京都府城陽市内でガールズバーを経営しています。
Aさんは、そのガールズバーで、17歳のVさんを18歳未満であると知りながら雇い、接客の際に性的な行為をさせていました。
しばらくそうした営業を行っていたAさんでしたが、ある日、Aさんのガールズバーに京都府城陽警察署の警察官がやってきて、Aさんは児童福祉法違反の容疑で、京都府城陽警察署に逮捕されてしまいました。
Aさんの家族は、なかなか帰宅しないAさんを心配して、近所の京都府城陽警察署に問い合わせたところ、Aさんが城陽警察署に留置されているらしいことがわかりました。
しかし、Aさんがどういった容疑で逮捕されているのか、そもそも逮捕されている状態なのかどうか、詳しいことを教えてもらうことはできませんでした。
そこで、Aさんの家族は、京都刑事事件に対応している弁護士に相談し、Aさんのもとへ接見に行ってもらうことにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・児童福祉法違反

児童福祉法という法律は、文字通り、児童の福祉の保障のための法律で、児童の健やかな成育や生活の保障、愛護などを理念とし、児童のための施設や禁止行為について規定しています。
児童福祉法では、満18歳未満の者を「児童」と定義しています。
今回の事例のAさんがガールズバーで働かせていたVさんは17歳ですから、児童福祉法の「児童」であることになります。

児童福祉法34条6号では、「児童に淫行をさせる行為」を禁止しており、これに違反して児童に淫行をさせた場合、10年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、又はその併科という刑に処されます(児童福祉法60条1項)。
上記事例のAさんは、ガールズバーを経営する立場にあり、Vさんを17歳と知りながら雇って接客をさせ、性的な行為をさせていたのですから、児童福祉法のこの条文にあたると考えられます。
この他にも、「満15歳に満たない児童に主席に侍する行為を業務としてさせる行為」(児童福祉法34条5号)などが児童福祉法違反とされています。

児童福祉法違反事件では、初犯でも執行猶予がつかずに実刑判決が下る可能性があります。
特に、今回の事例のAさんのように、児童福祉法違反ガールズバーなどの店を経営していたような場合や、児童を何人も雇って性的な行為を繰り返させていたような場合は、犯情が悪いと判断され、下される判決が重くなることが予想されます。

・児童福祉法違反事件の弁護活動

児童福祉法違反の場合、児童福祉法が保護しているものが児童の福祉等であるため、示談をしてすぐに解決、ということにはなりにくいです。
ですから、贖罪寄附やボランティア活動を通して社会に貢献することで反省の意を示したり、ご家族等周囲の方と協力して再犯防止のための対策を立てたりすることでより軽い処分を目指していくことが考えられます。
しかし、示談といったある種分かりやすい弁護活動でない活動をするとなった場合、どういった活動をするべきなのか、してもらうべきなのか、なかなかイメージしにくい部分があるでしょう。
だからこそ、刑事事件について経験・知識のある弁護士のサポートを受けながら取り組んでいくことが必要とされるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件専門の弁護士が、児童福祉法違反事件にお困りの方のお力になります。

Aさんのように、逮捕されたもののご家族に連絡がなかったり、逮捕についてご家族が詳しい話を教えてもらえないといったケースも多いです。
0120-631-881では、いつでも相談予約や初回接見サービスのお申込みを受け付けています。
京都刑事事件にお困りの方は、お気軽に弊所の弁護士までご相談ください。

強制わいせつ罪の少年事件と示談

2019-07-09

強制わいせつ罪の少年事件と示談

京都市東山区に住んでいるAさん(10代)は、自宅の近くで強制わいせつ事件を起こし、京都府東山警察署の警察官に強制わいせつ罪の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんの両親は、どうにか被害者の方へ謝罪し、示談して穏便に解決できないかと思い、少年事件に強い弁護士に相談しました。
そこでAさんの両親は、刑事事件少年事件の違いを弁護士から詳しく聞き、少年事件示談の関係について教えてもらうことになりました。
(※この事例はフィクションです。)

・少年事件で強制わいせつ罪…示談すれば解決?

強制わいせつ罪のような性犯罪事件では、当然被害者の方がいらっしゃいますから、被害者の方に謝罪し、被害弁償をすることがまず思いつきやすい弁護活動の1つでしょう。
そして示談を締結すれば、穏便に解決できる、というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
成人の刑事事件の場合、犯行態様や前科等、そのほかの事情にも左右されるものの、強制わいせつ事件被害者の方と示談が成立すれば、不起訴処分が下されるなど大きな効果が出ることが多く見られます。

一方、少年事件は、成人の刑事事件とは違い、成人の刑事事件でいう「不起訴処分」にあたるものは原則として存在せず、原則すべての事件が家庭裁判所に送致されることになります(全件送致主義)。
これは、少年事件の手続きが、少年の更生に重きを置いていることからこうした手続きがとられているのです。
少年の更生のためには、専門的な見地から、少年事件が起こった原因や、再犯防止のための対策を考えなければなりません。
その専門家が、家庭裁判所なのです。
警察や検察は少年事件の専門家というわけではないため、少年事件の専門家である家庭裁判所に原則的に全ての少年事件を送致することで、少年事件それぞれに適切な判断を下せるようにしているのです。
ですから、少年事件の場合、原則的には、示談が締結できたからといって家庭裁判所に送られることなくすぐに事件が終了する、というわけではないのです。

では、少年の起こした強制わいせつ事件については、被害者の方と示談することは意味がないことなのか、というとそうではありません。
被害者の方のケアのためにも、少年が今後更生するためにも、被害者の方にきちんとした謝罪を行うことや、被害弁償を行うことは非常に大切です。
被害者の方へ謝罪や弁償ができていることは、少年自身やその家族が、起こしてしまった強制わいせつ事件について、被害者の方についてどう考え受け止めているのかを表すことになります。
被害者の方への謝罪の気持ち、少年事件を起こしてしまったことへの反省の気持ちは、少年が更生するうえで非常に重要なものです。
そのため、謝罪や示談が行われていることは、少年にとって有利な事情として働くことが多いです。

しかし、強制わいせつ事件のような性犯罪の示談は、大変複雑です。
弁護士のような専門家でも、まとめあげるには大変な労力と気遣いが必要です。
まずは弁護士に相談し、そこから被害者の方への謝罪・示談をどうすべきか、一緒に考えましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士は、刑事事件少年事件専門の弁護士ですから、上記事例のような事件のご相談ももちろん対応可能です。
初回は無料の法律相談のため、お気軽にご利用いただけます。
少年事件にお困りの方は、0120-631-881で、相談予約をお取りください。
専門スタッフが丁寧にご案内します。

覚せい剤事件では逮捕されやすい?②

2019-07-07

覚せい剤事件では逮捕されやすい?②

~前回からの流れ~
京都府八幡市に住んでいるAさんは、数年前から覚せい剤をインターネットで購入しては使用していました。
ある日、覚せい剤の購入に使用していたホームページが閉鎖されているのを見たAさんは、もしかして捜査の手が及んでホームページ閉鎖に至ったのではないかと考えました。
そうであるならば、自分自身も捜査されることになり、京都府八幡警察署逮捕されてしまうのではないかと不安に思ったAさんは、刑事事件に強い弁護士に相談してみることにしました。
そこで、まずはインターネットから弁護士を探し、無料法律相談を受け付けている事務所で予約を取ることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

前回の記事では、覚せい剤に関連する犯罪を取り上げました。
Aさんはこのうち、覚せい剤の譲受や所持、使用にあたることが考えられますから、覚せい剤取締法違反となるでしょう。
では、Aさんは、Aさん自身が不安に思っているように、覚せい剤取締法違反逮捕されてしまうのでしょうか。

・覚せい剤事件では逮捕されやすい?

一般に、覚せい剤や大麻、危険ドラッグ、麻薬といった違法薬物にかかわる薬物事件は、他の犯罪と比べても逮捕されやすいと言われています。
そもそも逮捕は、現行犯逮捕を除き、逮捕状に基づいて行われます(緊急逮捕の場合は逮捕状の請求が事後的なものになりますが、逮捕状は必要です。)。
逮捕状に基づく逮捕については、刑事訴訟法に以下のような条文があります。

刑事訴訟法199条
1項 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。(以下略)
2項 裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。以下本条において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。但し、明らかに逮捕の必要がないと認めるときは、この限りでない。

つまり、逮捕は原則として、①「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」と、②「逮捕の必要」があるときに認められるのだということになります。

①「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」
これは、被疑者にかかっている嫌疑が相当なものかどうか、ということです。
客観的に全く疑いようのない人に対して容疑がかかっている場合、この条件を満たさず、逮捕状による逮捕はできないということになります。

②「逮捕の必要」
これは、被疑者が逃亡・証拠隠滅をするおそれがあるかどうか、という部分に関係してきます。
逃亡・証拠隠滅が考えられる場合には、それを防ぐために逮捕が行われます。

さて、通常、逮捕はこの①②の条件を満たした場合に行われることになりますが、覚せい剤などの薬物事件と照らし合わせて考えてみましょう。
①の「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」があると仮定すると、残りの②「逮捕の必要」があるかどうかが判断の基準となります。
ここで、覚せい剤などの薬物事件の特性を考えてみましょう。
覚せい剤などの薬物事件で考えられる証拠といえば、当然、覚せい剤などの違法薬物そのものが考えられます。
しかし、この違法薬物そのものは、捨ててしまうことも容易で、簡単に隠滅できてしまうものです。

さらに、Aさんのように、覚せい剤を他の場所から購入していたり、逆に販売していたりした場合、その売買の相手が存在します。
刑事事件でいう「証拠」とは、物的証拠のみならず、関係者の証言や記録も含まれます。
関係者が多ければ、口裏合わせなどによって証言の変更や隠滅が行われる可能性が出てきてしまいます。
こうしたことから、覚せい剤事件等の薬物事件では、②「逮捕の必要」があると判断されることが多いのです。
そのため、覚せい剤事件では逮捕されることが多いといわれるのです。

・逮捕は避けられない?

では、覚せい剤事件に関わってしまったら、必ず逮捕されてしまい、勾留といった長期間に及ぶ身体拘束を受けることになるのでしょうか。
たしかに、覚せい剤事件では前述のように逮捕される可能性は高いですが、それでもできる対策はあります。

例えば、弁護士に相談し、「逮捕の必要」がないといえる環境を整えたうえで自首や自ら出頭することも考えられます。
逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを専門家である弁護士からポイントを押さえて主張してもらうのです。
それでも逮捕されてしまった場合には、勾留の阻止や取り消し、さらには保釈を見据えて身柄解放活動を行ってもらうことになるでしょう。

どういった対策を講じることがよいのか、見通しはどういったものなのかは、事件ごとに検討しなければなりませんから、逮捕が不安な場合には、まずは弁護士の話を聞いてみましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回無料の法律相談も受け付けています。
覚せい剤事件逮捕が不安な方、すでにご家族ご友人が逮捕されてしまってお困りの方、まずは0120-631-881までお電話ください。

覚せい剤事件では逮捕されやすい?①

2019-07-05

覚せい剤事件では逮捕されやすい?①

京都府八幡市に住んでいるAさんは、数年前から覚せい剤をインターネットで購入しては自分で使用していました。
しかしある日、覚せい剤の購入に使用していたホームページが閉鎖されているのに気付いたAさんは、もしかして警察の捜査の手が及んでホームページ閉鎖に至ったのではないかと考えました。
そうであるならば、そこで覚せい剤を購入していた自分自身も捜査されることになり、京都府八幡警察署逮捕されてしまうのではないかと不安に思ったAさんは、刑事事件に強い弁護士に相談してみることにしました。
そこで、まずはインターネットから弁護士を探し、無料法律相談を受け付けている事務所で予約を取ることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・覚せい剤に関連する犯罪

覚せい剤は、皆さんご存じの通り、覚せい剤取締法で規制されている違法薬物です。
覚せい剤は、使用することはもちろん、所持するだけでも覚せい剤取締法違反となります。
覚せい剤事件でよく見られるのは、覚せい剤の輸出入、所持、使用、譲渡といった違反行為です。
これらはそれぞれ、覚せい剤取締法で以下のように規制されています。

【覚せい剤の輸出入】
覚せい剤取締法第41条
第1項 覚せい剤を、みだりに、本邦若しくは外国に輸入し、本邦若しくは外国から輸出し、又は製造した者(第41条の5第1項第2号に該当する者を除く。)は、1年以上の有期懲役に処する。
第2項 営利の目的で前項の罪を犯した者は、無期若しくは3年以上の懲役に処し、又は情状により無期若しくは3年以上の懲役及び1,000万円以下の罰金に処する。
第3項 前2項の未遂罪は、罰する。

【覚せい剤の所持・譲渡・譲受】
覚せい剤取締法41条の2
第1項 覚せい剤を、みだりに、所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者(第42条第5号に該当する者を除く。)は、10年以下の懲役に処する。
第2項 営利の目的で前項の罪を犯した者は、1年以上の有期懲役に処し、又は情状により1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金に処する。
第3項 前2項の未遂罪は、罰する。

【覚せい剤の使用】
覚せい剤取締法41条の3
次の各号の一に該当する者は、10年以下の懲役に処する。
第1項 第19条(使用の禁止)の規定に違反した者
(※注:覚せい剤取締法第19条
左の各号に掲げる場合の外は、何人も、覚せい剤を使用してはならない。
第1号 覚せい剤製造業者が製造のため使用する場合
第2号 覚せい剤施用機関において診療に従事する医師又は覚せい剤研究者が施用する場合
第3号 覚せい剤研究者が研究のため使用する場合
第4号 覚せい剤施用機関において診療に従事する医師又は覚せい剤研究者から施用のため交付を受けた者が施用する場合
第5号 法令に基いてする行為につき使用する場合)

覚せい剤はこのような規制がなされており、特に輸出入や所持・譲渡・譲受については、その目的が営利目的であった場合、より重く処罰されることになります。
なお、覚せい剤の輸出入を行った場合には、覚せい剤取締法だけでなく、いわゆる「麻薬特例法」や「関税法」にも違反するおそれがあることにも注意が必要です。

覚せい剤に関連する犯罪はイメージされるよりも多く細かく規定されていることがお分かりいただけるのではないでしょうか。
こうした覚せい剤事件逮捕が不安なときには、専門家である弁護士に相談してみましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士によるサービスは、0120-631-881からいつでもお問い合わせ・ご予約が可能です。
専門スタッフが丁寧にご案内いたしますので、遠慮なくお電話ください。

(京都市中京区)器物損壊罪で逮捕

2019-07-03

(京都市中京区)器物損壊罪で逮捕

◇事例◇
Aさんは、京都市中京区にある自宅の近所の居酒屋で飲んでいました。
そして、家への帰り道、酔っぱらっていたAさんは、気が大きくなり、通りすがりの飲食店の看板を「邪魔だ」と言って蹴って壊した後、そのまま帰宅しました。
その日の営業終了後、看板が壊れていることに気付いた飲食店の店長は監視カメラの確認をしました。
そこに看板を蹴るAさんを確認した店長は、京都府中京警察署器物損壊罪の被害届を出しました。
その後、Aさんは器物損壊罪の容疑で逮捕されてしまいました。
(事実をもとにしたフィクションです。)

◇器物損壊罪◇

~刑法 261条~
前3条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。

器物損壊罪における「損壊」とは単純にその物を破損したという意味にとどまりません。
器物損壊罪における「損壊」という言葉は、その物の効用を害する行為全般を指します。
物理的な損壊だけでなく、物の価値を低下させる行為も「損壊」に該当すると言えます。
例えば、バイキング形式の飲食店で他の利用客も使用する可能性のある取り分け用の箸等の器具を口に咥えてしまい、そのまま元の場所に戻すことも「損壊」と認められるでしょう。
次から取ろうとする人は、心理的に使いたくなくなるため、物の効用を害していると言えるからです。

また、外壁への落書きに関しても、見栄えが悪くなるという点で価値を損ねているため、「損壊」となり得るでしょう。
(※ただし、建物などに対する過剰な落書きは、建造物等損壊罪(刑法 260条)という器物損壊罪より重い罪となる場合もあります。)

一方、器物損壊罪における「傷害」とは、主に他人の飼っているペットや動物園等で飼われている動物が対象として想定されています。
犬や猫や鳥などペットは器物損壊罪における器物に含まれ、傷つけると器物損壊罪に該当します。
また、器物損壊罪における「傷害」においても物の価値を低下させる行為も含まれます。
例えば、他人の飼っているペットを勝手に逃がす行為はペットとしての効用を害していると言えるため傷害行為に当たります。

◇今回の事例について◇

今回の場合、Aさんが看板を蹴って壊した行為は看板の価値を低下させており、器物損壊罪に当たると言えるでしょう。

余談として、仮にAさんが酔っぱらっているせいでふらついて意図せず看板に当たってしまい壊れた場合は、どうなるでしょうか。
というのも、器物損壊罪は故意でないと成立しません。
つまり、壊す気はなく偶然転んでしまって看板を壊してしまっても、器物損壊罪には当たりません。
当然、民事上の弁償は必要となりますが、刑事事件とはならない可能性が高いです。
しかし、わざと看板を壊したのではないかと器物損壊罪を疑われる可能性は十分ありますから、もし刑事事件化しそうであるなら、弁護士に相談することをおすすめします。

◇弁護活動◇

器物損壊罪の容疑で逮捕された場合、できるだけ早く弁護士をつけるべきでしょう。
それは、逮捕後勾留決定までの最大72時間は、弁護士なら面会が認められるからです(この時間は原則、一般の方の面会は認められません。)。
また、逮捕直後の混乱した時期に弁護士と会うことで、弁護士が被疑者自身にとって不利な供述をさせられないようにアドバイスすることもできます。

更に、器物損壊罪は親告罪の一つです。
親告罪とは、被害者からの申し出(告訴)がなければ起訴できない犯罪のことです。
器物損壊事件の場合は、損壊したものを弁償し謝罪すれば、被害届や告訴を取り下げてくださる被害者も少なくありません。
逮捕されていても、示談が成立して告訴を取り下げてもらえば不起訴になるため、被疑者は解放されます。
ですが、いったん起訴されてしまうと、その後示談が成立しても起訴を取り下げてもらうことはできず、すぐに釈放されるわけではありません。

つまり、事件が起こってから裁判になるまでのわずかな時間の中でいかに早く動き出すかでその後の人生が大きく変わるといえるのです。
そういった意味でも、早急に刑事事件に強い弁護士に相談し、被害弁償をして、示談を成立させ、身柄を解放してもらうために動いてもらうことをお勧めします。

京都府刑事事件でお困りの方、ご自身やご家族の器物損壊罪に関してお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
お問い合わせは0120-631-881でいつでも受け付けております。

バスで公務執行妨害事件?

2019-07-01

バスで公務執行妨害事件?

Aさんは、通勤に京都府京田辺市内を走る市営バスを利用していました。
ある日、Aさんがバス停に向かうと、ちょうどバスがバス停に停まっていました。
Aさんはバスに乗り込もうと走りましたが、バスが発車する様子を見せたので、バスを追いかけ、その後部を手で叩いて停車させました。
そしてバスに乗り込んだAさんは、運転手に向かって暴言を吐きながら胸倉をつかむなどしました。
その場は運転手や乗客に諫められたAさんでしたが、後日、バスの運転手が京都府田辺警察署に相談し、被害届を出したことがきっかけとなり、Aさんは公務執行妨害罪の容疑で逮捕されてしまいました。
(※令和元年6月19日朝日新聞DIGITAL配信記事を基にしたフィクションです。)

・公務執行妨害罪

今回の事例でAさんの逮捕容疑となっている公務執行妨害罪は、刑法95条に規定されている犯罪です。

刑法95条(公務執行妨害罪)
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。

公務執行妨害事件として多く見られるのが、警察官に対する公務執行妨害事件です。
警察官が職務質問をしたり、証拠品を押収しようとしたりといった場面で、その警察官に抵抗をして暴行を加えたり、脅迫を行ったりして公務執行妨害罪が成立してしまう、というケースが多く見られます。
映画やドラマでも、警察官に対して暴行を行った人が公務執行妨害罪で逮捕される、という場面を見たことのある人も多いのではないでしょうか。

・バスで公務執行妨害罪?

先ほど触れたように、警察官への暴行・脅迫により成立するイメージの強い公務執行妨害罪ですが、条文を見ても分かる通り、公務執行妨害罪の成立には「公務員が職務を執行するに当たり」、暴行や脅迫を加えることが求められています。
ですから、公務執行妨害罪の成立において、暴行・脅迫の対象は警察官だけに限定されるわけではありません。

では、今回の事例を見てみましょう。

市営バスは、市が運営しているものですから、そこに勤務している人は市に雇われた公務員となるでしょう。
その市営バスの運転手が市営バスを運転することは、「その職務を執行する」ことと言えるでしょう。
今回のAさんは、その際に運転手に対し、胸倉をつかむなどの行為をしています。
公務執行妨害罪にいう「暴行」とは、人に対する不法な有形力の行使であるといわれていますから、胸倉をつかむ行為も「暴行」を加える行為と見ることができるでしょう。
したがって、今回のAさんには、市営バスの運転手に暴行を加えたことで運転業務を妨害したとして、公務執行妨害罪が成立しうるということになるのです。

公務執行妨害罪が保護しているのは、公務員の職務です。
そのため、公務執行妨害事件では、被害者は公務を妨害された国や地方公共団体となります。
こうしたことから、公務執行妨害事件での示談交渉相手は国や地方公共団体となることが多く、示談締結が難しいといわれています。
ですが、反省の気持ちを謝罪文としてあらわしそれを受け取っていただくなど、交渉次第では何かしらお詫びの気持ちをお伝えすることができる場合もあります。
公務執行妨害事件だから何もできない、することがないとあきらめず、まずは刑事事件に強い弁護士に相談してみることが望ましいでしょう。

刑事事件専門弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、フリーダイヤル0120-631-881で、24時間365日、いつでも弊所弁護士によるサービスをご案内しています。
京都府公務執行妨害事件で逮捕されてしまった方、そのご家族は、遠慮なくお電話ください。

食中毒から刑事事件に?②~食品衛生法違反

2019-06-29

食中毒から刑事事件に?②~食品衛生法違反

~前回からの流れ~
Aさんは、京都市下京区でお総菜を販売する飲食店を経営しています。
ある日、Aさんの飲食店でお惣菜を購入したり、食事をしたりした人たちが軒並み体調を崩してしまったと連絡が入りました。
保健所の検査が入り、体調を崩した人たちは、Aさんの飲食店の総菜が原因の食中毒で体調を崩してしまっていたことがわかりました。
その後、Aさんは保健所から、「もしかすると行政処分だけでなく、刑事事件になって刑事処分が下される可能性がある」と聞きました。
Aさんは、そうなれば自分は京都府下京警察署に逮捕されてしまうのではないかと不安になり、まずは刑事事件に詳しい弁護士に聞いてみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・食中毒と食品衛生法違反

前回の記事では、食中毒を起こしてしまった場合、場合によっては業務上過失致死傷罪という刑法上の犯罪に該当する可能性があることを取り上げました。
その業務上過失致死傷罪以外にも、食中毒が犯罪になり、刑事事件となる場合があります。
それが、食品衛生法違反事件となる場合です。

食品衛生法は、食品の安全性確保のための規制や措置を定めた法律で、飲食に起因する衛生上の危害の発生防止と、それによって国民の健康保護を目的とする法律です(食品衛生法1条)。
食品衛生法違反といえば行政罰(例えば営業停止など)のイメージが強いかもしれませんが、食品衛生法にも刑事罰が規定されている条文があります。
ですから、食品衛生法違反となった場合、刑事事件に発展することも十分考えられるのです。

では、食中毒を発生させてしまった際、食品衛生法のどの条文に触れる違反となり、どういった刑事罰を受けることが考えられるのでしょうか。
食品衛生法6条の規定を見てみましょう。

食品衛生法6条
次に掲げる食品又は添加物は、これを販売し(不特定又は多数の者に授与する販売以外の場合を含む。以下同じ。)、又は販売の用に供するために、採取し、製造し、輸入し、加工し、使用し、調理し、貯蔵し、若しくは陳列してはならない。
1 腐敗し、若しくは変敗したもの又は未熟であるもの。
ただし、一般に人の健康を損なうおそれがなく飲食に適すると認められているものは、この限りでない。
2 有毒な、若しくは有害な物質が含まれ、若しくは付着し、又はこれらの疑いがあるもの。
ただし、人の健康を損なうおそれがない場合として厚生労働大臣が定める場合においては、この限りでない。
3 病原微生物により汚染され、又はその疑いがあり、人の健康を損なうおそれがあるもの。
4 不潔、異物の混入又は添加その他の事由により、人の健康を損なうおそれがあるもの。

例えば、飲食店において、「少し悪くなっている肉だけどこれくらいならいいだろう」といって料理に使ってしまったような場合には、この食品衛生法6条1項に当てはまる可能性が考えられます。
この食品衛生法6条に違反した場合、「3年以下の懲役又は300万円以下の罰金」に処せられることになります(食品衛生法71条1項1号)。

・食中毒の刑事事件と弁護活動

では、食中毒に関連した刑事事件で予想される弁護活動には、どのようなものがあるでしょうか。

まず、前回の記事で取り上げた業務上過失致死傷事件となっている場合には、被害者の方が存在します。
ですから、被害者の方への謝罪や弁償を含む示談交渉が考えられるでしょう。
今回取り上げた食品衛生法違反事件の場合には、食品衛生法が保護しているものが公衆衛生であるため、法律上は被害者がいないことになりますが、それでも事実上被害を受けたという方が存在すれば、その方へ向けた謝罪や弁償をしていくことも考えられます。
食中毒事件では、被害者の方が多数に上ることもありますから、こうした活動に精通した弁護士に相談することが望ましいでしょう。

また、被害者の方の数が多かったり、その被害が重篤であったりした場合には、逮捕・勾留されて捜査されることも考えられます。
そうした場合には、弁護士を通じて釈放を目指した活動を行うことも考えられます。
先ほど触れた示談交渉の結果や進捗、ご家族等による監督体制を主張していくことで釈放を目指すことになるでしょう。

食中毒に関連した刑事事件は頻発するものでもなく、なじみがないからこそ、巻き込まれてしまった場合動揺も大きくなってしまうかもしれません。
しかし、だからこそ専門家である弁護士に相談すべきです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件を専門に扱う弁護士が迅速に弁護活動にあたります。
お問い合わせは0120-631-881までいつでもお電話ください。

食中毒から刑事事件に?①~業務上過失致死傷罪

2019-06-27

食中毒から刑事事件に?①~業務上過失致死傷罪

Aさんは、京都市下京区でお総菜を販売する飲食店を経営しています。
ある日、Aさんの飲食店でお惣菜を購入したり、食事をしたりした人たちが軒並み体調を崩してしまったと連絡が入りました。
保健所の検査が入り、体調を崩した人たちは、Aさんの飲食店の総菜が原因の食中毒で体調を崩してしまっていたことがわかりました。
その後、Aさんは保健所から、「もしかすると行政処分だけでなく、刑事事件になって刑事処分が下される可能性がある」と聞きました。
Aさんは、そうなれば自分は京都府下京警察署に逮捕されてしまうのではないかと不安になり、まずは刑事事件に詳しい弁護士に聞いてみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・食中毒に注意

梅雨入りが遅れていた関西も、つい先日梅雨入りとなりました。
梅雨の時期から夏の時期になると話題に上りやすいことの1つとして、食中毒が挙げられます。
梅雨は雨の日が多くなる関係上、湿気が多い時期です。
梅雨が明ければ本格的な夏となりますが、そうなれば今度は温度が上昇します。
高温多湿の環境では、食品についた菌が増殖しやすく、食中毒のリスクが上がってしまいます。
食中毒は、嘔吐や下痢、それに加えて腹痛が起こるものが多く、皆さんのイメージもそういったものが多いかと思います。
しかし、それらの症状にとどまらず、発熱などの症状が出る食中毒もあり、重症化すれば食中毒といえど命の危険があるものもあります。

こうした食中毒そのものに注意することはもちろん当然ですが、この食中毒に関連して刑事事件となる可能性もあることにも注意が必要です。

・食中毒で業務上過失致死傷罪

食中毒に関連して起こりうる刑事事件の1つに、業務上過失致死傷事件があります。
業務上過失致死傷罪は、刑法に規定されている犯罪です。

刑法211条
業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。
重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。

この刑法211条の前段が、業務上過失致死傷罪と呼ばれる犯罪の規定です(後段は重過失致死傷罪という犯罪です。)。

業務上過失致死傷罪の「業務」とは、「人は社会生活上の地位に基づき反復・継続して行う行為であり、かつ、他人の生命・身体に危害を加えるおそれのあるもの」というとされています(最判昭和26.6.7)。
今回のAさんのように、当事者が飲食店や飲食物を販売する業者であった場合、そうした業者であるという社会的立場に基づき、飲食物の販売・提供を繰り返しているということができます。
また、飲食物が安全でなかった場合、今回のテーマとなっている食中毒のようなことが起きてしまうことからも、「他人の生命・身体に危害を加えるおそれ」があるとも考えられます。

そして、業務上過失致死傷罪の罪名に入っている「過失」とは、簡単に言えば不注意のことを指します。
条文上では「必要な注意を怠り」と書いてあります。
つまり、「業務」を行うにあたって要求される注意義務に違反すること=すべき注意をしなかったことが業務上過失致死傷罪の「過失」という部分にかかってくるのです。
例えば、今回のAさんの場合、お惣菜を客に提供するまでに、食品や店内、使用する器具などの衛生管理を行い、お惣菜を食べた客が食中毒などにならないようにしなければならないはずです。
そうした注意を怠っていた場合、「過失」があるとされ、業務上過失致死傷罪が成立しうるということになるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、こうした食中毒にかかわる刑事事件のご相談ももちろん受け付けております。
食中毒という言葉と刑事事件という言葉は、なかなか結び付けづらいかもしれません。
だからこそ、いざ当事者になってしまった際に、どうしたらよいのか思いつきづらいことでしょう。
弁護士刑事事件の専門家です。
お困りの際は遠慮なくご相談ください。

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