盗撮事件において示談をするメリット

2022-03-01

盗撮事件において示談をするメリット

盗撮事件において示談を成立させるメリットについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説いたします。

~ケース~

Aさんは、京都府八幡市内の駅構内において、前を歩く女性の下着を、カバンに忍ばせた盗撮カメラで盗撮しようとしました。
Aさんの挙動が不審だったので、駅構内を警戒していた鉄道警察隊から職務質問を受けることになり、結果、盗撮しようとしていたことを認めました。
Aさんは現在、京都府八幡警察署において、京都府迷惑行為等防止条例違反の疑いで取調べを受けています。
Aさんの家族は、Aさんが盗撮の疑いをかけられていることを知り、「示談という単語をよく聞くが、示談をした方がよいのか」と悩み、刑事事件を取り扱っている弁護士に相談してみることにしました。
(フィクションです)

~Aさんの行為で成立し得る犯罪は?~

Aさんの行為は、京都府迷惑行為等防止条例第3条2項2号の罪が成立する可能性が高いでしょう。

京都府迷惑行為等防止条例
第3条 何人も、公共の場所又は公共の乗物にいる他人に対し、他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法で、みだりに次に掲げる行為をしてはならない。
(1)~(9)省略
2 何人も、公共の場所、公共の乗物、事務所、教室、タクシーその他不特定又は多数の者が出入りし、又は利用する場所又は乗物にいる他人に対し、前項に規定する方法で、みだりに次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 通常着衣等で覆われている他人の下着等を撮影すること。
(2) 前号に掲げる行為をしようとして他人の着衣等の中をのぞき込み、又は撮影する機能を有する機器(以下「撮影機器」という。)を通常着衣等で覆われている他人の下着等に向けること。
(3) 前項第6号に規定する機器を使用して、通常着衣等で覆われている他人の下着等の映像を撮影すること。
3 省略
(1)~(2)省略
4 省略

今回のケースでは、Aさんの行為によって女性の下着が盗撮されたわけではありませんが、京都府迷惑行為等防止条例第3条2項2号は、撮影機器を「通常着衣等で覆われている他人の下着等に向けること」をも禁止しています。
これによれば、他人の下着等を盗撮する目的でカメラを差し向けた時点で京都府迷惑行為等防止条例違反の罪が成立することになります。
これにより有罪判決が確定すると、「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」に処せられます(京都府迷惑行為等防止条例第10条1項)。

~Aさんは今後どうなるか?~

Aさんは京都府八幡警察署で取調べを受けていますが、今後、身元引受人に迎えにきてもらい解放されるケースと、逮捕されてしまうケースが考えられます。
解放されれば在宅で捜査が行われ、逮捕された場合には身体拘束を伴う捜査が行われることになります。

いずれの場合においても、弁護士を依頼して弁護活動を行い、有利な事件解決を目指すことが重要です。

~想定される弁護活動と示談のメリット~

今回のAさんのケースの場合は、被害者と示談を成立させ、不起訴処分等の有利な処分の獲得を目指すことが考えられます。
示談締結により、被害者への被害弁償や謝罪ができていることを示すことができるため、不起訴処分等を獲得するために有利な事情となるのです。
場合によっては被害者からお許しの言葉をいただくこともあり、そういった場合には被害者の被害感情のおさまりも表すことが可能です。
こうした事情を示すことで有利な処分を獲得するための材料になることは、示談締結のメリットの1つです。
他にも、事件後に蒸し返しによるトラブルが発生するおそれがなくなるといったことなど、弁護士を介して示談を締結することのメリットは複数存在しますから、弁護士に相談した際に詳しく聞いてみることがおすすめです。

ケースの経緯であれば、捜査機関において被害者が特定されている可能性が高いでしょう(被害者が現場から立ち去ってしまった場合にはこの限りではありません。)。
ですから、その特定された被害者と示談交渉をすることが弁護活動の1つとなることが予想されます。

しかし、多くの盗撮事件においては、被疑者と被害者の面識がありません。
そのため、示談交渉を行うためには、捜査機関に被害者の情報を教えてもらう必要があります。
ですが、こうしたケースで被害者に謝罪したい、示談交渉したいと捜査機関に要求しても、Aさん本人には被害者の情報を教えてもらえないことが多いです。
当事者同士で接触することは、証拠隠滅のおそれがあると判断されやすいためです。
そのため、弁護士限りで被害者の情報を開示するよう交渉し、示談交渉をもちかけることが考えられます。

もし示談が成立し、不起訴処分が獲得できれば、裁判にかけられることがないので、前科がつくこともありません。
余罪がなければ、改めて刑事事件化することもありません。
今回のケースの場合は、不起訴処分を獲得することがもっとも有利な事件解決像ということができるでしょう。
京都府内で盗撮事件を起こしてしまった場合は、すみやかに弁護士を依頼し、善後策を立てることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、刑事事件少年事件の取り扱いを中心とする法律事務所です。
京都府内で起こした盗撮事件でお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。