転売目的で万引きしてしまった

2021-01-07

転売目的で万引きしてしまった

転売目的万引きをしてしまったケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都市左京区に住むAさんは、近所のドラッグストアで化粧品を万引きしてはそれを転売することを繰り返していました。
ある日、Aさんはいつものように近所にあるドラッグストアで化粧品約1万円分を万引きしたのですが、万引きの被害を受けてAさんをマークしていた警備員に犯行を目撃されて逮捕されると、京都府下鴨警察署の警察官に引き渡されました。
その後の京都府下鴨警察署の捜査によって、Aさんが転売目的で万引きを行っていたということや余罪も多くあることが判明しました。
Aさんの逮捕の知らせを受けたAさんの夫は、万引き事件にも多く対応している弁護士に相談したいと思い、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部弁護士に相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・転売目的で万引きしてしまった

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部に寄せられるご相談の中でも、「万引きをしてしまった」「万引き事件を起こして捜査されている」という内容のご相談は多く見られます。
その万引きの理由としても、「自分が欲しかった・使いたかった」というもの以外に、今回のAさんの事例のように転売を目的としたものも少なくありません。
特に、漫画本や化粧品、電化製品などを万引きし、リサイクルショップやネットオークション、フリマアプリなどを利用して転売する、という手口が多いようです。

このような転売目的の万引きは、悪質性が高いと判断され重い処分になりやすいといわれています。
これには、転売という目的があって万引きをしているために計画性のある犯行であると判断されやすい、さらに万引きしたものを転売することによって喪失し利益を得ているため悪質性が高いと判断されやすいなどの理由があるようです。

それでも、「単なる万引きなのだから大したことにはならないのではないか」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、万引きという言葉に置き換えられソフトに聞こえるかもしれませんが、万引きという行為は窃盗罪という犯罪です。

刑法第235条(窃盗罪)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」となっており、懲役刑、つまり刑務所に行くという刑罰も規定されていることが分かります。
たとえ万引きの初犯であったとしても、被害額やその手口などによっては、正式裁判になったり懲役刑になることはありうる話なのです。
ですから、「単なる万引きだから」と軽く考えず、早めに弁護士に相談し、専門家の意見を聞いてみることをおすすめします。

・転売目的の万引きから窃盗罪以外も成立?

ここまで見てきたとおり、万引き行為には窃盗罪が成立しますが、今回のAさんの事例のようにすでに万引きしたものを転売したことのある場合、さらに気を付けなければいけないことがあります。
それが、転売先に対する詐欺罪が成立する可能性があるということです。

刑法第246条第1項(詐欺罪)
人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

詐欺罪は、簡単に言えば人を騙して財物を引き渡させることで成立する犯罪です。
万引きした物を転売する際、多くの場合はフリマアプリを通じて転売したり、リサイクルショップ等で転売したりするケースが見られます。
しかし、リサイクルショップ等では、万引きなどの窃盗行為の被害品等でないことを確認した上で買い取りを行うことが多いです。
その際、万引きした物をそうでないと偽って転売すると、店側に「万引きの被害品ではない」と偽って代金を渡させる=「人を欺いて財物を交付させ」る行為であると判断され、詐欺罪に該当する場合があるのです。
これはリサイクルショップでの転売に限ったことではなく、万引きしたものの転売にはこうした詐欺罪の成立といったおそれがあるため、注意が必要なのです。

詐欺罪は、窃盗罪とは異なり、罰金刑の規定がありません。
つまり、起訴されれば必ず公開の法廷に立つことになり、有罪となれば執行猶予がつかなければ刑務所に行くことになるということです。
転売目的の万引き事件から、このような重大な結果に結びついてしまうこともあるのです。
そのため、やはり万引き事件だからと甘く考えず、弁護士に相談することが望ましいと考えられるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、万引き事件転売に関連する詐欺事件のご相談・ご依頼も多く受け付けています。
京都府万引き事件転売に関連した刑事事件にお困りの際は、お気軽に弊所弁護士までご相談ください。