傷害致死罪と傷害罪、暴行罪

2022-04-26

傷害致死罪と傷害罪、暴行罪

京都市上京区傷害致死事件を基に傷害罪暴行罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

ケース

勤務終りのAさんは、京都市上京区にある自宅に会社の後輩であるVさんを招きました。
AさんとVさんは楽しくお酒を飲んでいましたが、次第にVさんがAさんに不遜な態度をとるようになりました。
AさんはVさんの態度にだんだんと怒りがわいてきました。
ついに我慢できなくなったAさんは、Vさんに少し痛い目にあわせてやろうと思い、傍に置いてあったスプレー缶でVさんの頭を殴りました。
殴られたVさんは頭から血を流し転倒しました。
我に返ったAさんは直ぐに救急車を呼びましたが、搬送先の病院でVさんは死んでしまいました。
その後、Aさんは傷害致死罪の容疑で京都府上京警察署の警察官に逮捕されました。
(フィクションです。)

今回の事例のAさんは、Vさんを殴って死なせてしまったということのようです。
今回の記事では、まず暴行によって成立する犯罪として代表的な傷害罪、暴行罪について解説します。

傷害罪

傷害罪は、刑法204条で規定されており、「人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」と定められています。
傷害罪で有罪となった場合は、15年以下の懲役、もしくは、50万円以下の罰金のどちらかの刑罰が科されることになります。

暴行罪と傷害罪の違い

暴行罪傷害罪は異なる罪です。
暴行罪とは、その名の通り相手に暴行を加えた際に適用されます。
暴行罪は刑法208条で規定されており、「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。」と定められています。

一方で傷害罪は、多くの場合、暴行等の結果として相手に怪我等をさせてしまった場合に適用されます。
ですので、例外もありますが、簡単に言うと相手を殴る等の暴行を加えたときに怪我を負わせなければ暴行罪、怪我を負わせてしまえば傷害罪となるというイメージでよいでしょう。

暴行を加えない傷害罪

先ほど、相手に暴行を加えた結果、相手が怪我を負った場合に傷害罪が適用されると書きました。
しかし、相手に暴行を加えていなくとも、相手の身体に傷害を与えたときに傷害罪が適用される場合があります。
例えば、騒音により頭痛や精神的障害を生じさせた場合や、けが人を治療しなかった場合などでも傷害罪は適用される可能性があります。

実際の裁判では、騒音により、傷害を負わせたとして有罪判決が下された事件もあります(最判平成17.3.29)。
この事件はいわゆる奈良騒音傷害事件として知られる事件であり、ラジオや時計のアラームなどによる騒音によって、隣人に慢性頭痛などの傷害を負わせた事件です。
この事件では、騒音を出して隣人に慢性頭痛などの症状を出した行為が傷害罪と認められ、最終的に懲役1年8月の有罪判決が下りました。

暴行事件、傷害事件、傷害致死事件に強い弁護士活動

このように、単に相手に暴力をふるったということだけでも結果が違えば成立する犯罪も異なりますし、時には暴行をしていなくとも傷害罪が成立することもあります。
簡単な話に見えて、実はどういった行為からごういった犯罪が成立するのかということは慎重に検討しなければならないことなのです。
こうした検討には、刑事事件の専門的な知識が必要ですから、まずは弁護士に相談してみることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では刑事事件少年事件を中心に取り扱っております。
傷害致死事件傷害事件暴行事件でなにかお困りのことがございましたら、0120―631―881までお電話おかけください。
24時間365日いつでもお待ちしております。
また、初回の法律無料相談や初回接見サービスもおこなっておりますので、お気軽にお問い合わせください。

次回の記事では、今回のケースを用いて傷害致死罪と殺人罪の違いについて解説します。