下着泥棒で示談②

2019-08-04

下着泥棒で示談②

~前回からの流れ~
Aさんは、京都府京丹後市の会社に勤務していますが、ある日、帰路にあるとあるマンションの1階のベランダに女性の下着が干してあるのが目に入りました。
Aさんは、それを見て、「どんな女性が住んでいるのだろう」と思い、帰り道にその部屋の様子を気にするようになり、Vさんという女性が住んでいることを知りました。
そしてついに、AさんはVさんの部屋のベランダ内に侵入し、干してあったVさんの下着を盗み出しました。
下着がなくなったことに気づいたVさんは、京都府京丹後警察署下着泥棒の被害に遭ったと相談しました。
京都府京丹後警察署が捜査をした結果、防犯カメラの映像などからAさんの犯行が発覚し、Aさんは下着泥棒をした住居侵入罪・窃盗罪の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんは、Vさんに謝罪し示談したいと考えており、Aさんの家族もそれに賛成していますが、どのようにしたらよいのかわからずに困っています。
(※この事例はフィクションです。)

・示談したい…どうすれば?

下着泥棒事件では、今回の事例のVさんのように被害者が存在します。
被害者が存在するため、当然被害者の方へ謝罪したい・被害弁償をしたい・示談をしたいと考える方も多くいらっしゃいます。
しかし、下着泥棒事件は窃盗事件(場合によってはAさんのように住居侵入事件も)とはいえ盗まれたものは下着ですから、被害者にとっては性犯罪的な側面もあります。
そうしたことから、加害者のことを怖いと思う被害者の方や、処罰感情の強い被害者の方も多くいらっしゃいます。
そうすると、なかなか当事者同士で話し合うことは難しく、そもそも捜査機関に被害者の方に謝罪や弁償をしたいので連絡を取りたいといっても取り次いでもらえなかったり断られたりすることも珍しくありません。

そこで、弁護士に相談することが重要となってきます。
弁護士示談交渉をする際は、捜査機関を通じて被害者の方に連絡を取ってもらうことが多いです。
そこで被害者の方に了承を得られれば、弁護士が被害者の方とお話をして、謝罪や弁償をさせていただきたいと交渉していくことになります。
その示談交渉の際には、被害者の方の個人情報を弁護士限りでとどめておくことができます。
つまり、被害者の方の情報を加害者側が知るというリスクをなくすことができるため、被害者の方も安心して示談交渉に臨むことができるのです。

また、弁護士は刑事事件・法律のプロです。
被害者側の要望も加害者側の要望も適切な折り合いをつけられるよう、法律的な観点からの提案も期待できます。

・示談の内容は?

そもそも示談とは、お互いの間で争いごとを解決することを指します。
先ほど触れたように、被害者の存在する刑事事件では、示談締結を目指した活動を行うことも多いです。
それは、示談締結により、被害弁償ができていることや、加害者側の反省の気持ち、被害者の処罰感情のおさまりなどを表すことができ、それによって処分に影響を及ぼすことが多いこともあるためです。

よく「示談」という言葉でイメージされるのは、示談の際に被害弁償金や慰謝料等が含まれる示談金を被害者の方へお支払いするというものですが、示談は単に示談金の支払いだけを意味するものではなく、事件によってさまざまな内容が見られます。
例えば、よく見られるのは、お互い今後は接触をしないといういわゆる接触禁止という内容を盛り込むことです。
痴漢や盗撮といった性犯罪事件では、被害者の方が万が一にも加害者に会いたくないという要望を持たれている場合には、事件現場付近に近づかないようにすることや、事件の起こった電車の路線を使用しないようにすること、といった具体的な条件を示談の内容に入れることもあります。
他にも、二度と再犯をしないという約束を入れることや、盗撮などのデータがあればそれを抹消することといった条件を加えることもありますし、被害者の方から「今回の示談で加害者を許します」という具体的なお許しの言葉をいただくこともあります。
また、刑事だけでなく、民事上の争いもその示談によって解決するという文言を盛り込み、今後お互いに蒸し返しによってトラブルが起きないようにすることも多く見られます。
このように、示談といっても金銭の支払いだけでなく、色々な内容を盛り込むことができます。

もちろん、示談金についても、被害弁償金のみで示談締結をする場合もありますし、例えば今回の下着泥棒事件で、Aさんに家を知られて怖いと思ったVさんが引っ越しをしていた場合などは、そうした費用も含めて示談金を支払うことも考えられます。
示談と一口に言っても、色々な面で柔軟な対応が求められるのです。

ただし、被害者側にも加害者側にもできないことは存在しますから、お互いの言ったことを全て了承していくといったことはできないこともあります。
そうした時こそ、弁護士がお互いの要望を聞き、お互いの納得できる着地点を目指して提案をしていくことになります。
弁護士に相談することで、そういったメリットも期待できるのです。
それは示談交渉を数多くこなしてきた専門家だからこそ可能です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、さまざまな刑事事件示談交渉についてご依頼をいただいています。
刑事事件示談交渉にお困りの際は、まずはお気軽に弊所弁護士までご相談ください。