パンのシールで窃盗罪?

2019-05-27

パンのシールで窃盗罪?

京都府舞鶴市に住む主婦のAさんは、ある企業が毎年春に行っている、商品のパンについているシールを数枚集めると景品と交換できるキャンペーンを毎年楽しみにしており、今年の春もキャンペーンが始まったのを知るや否や、一人で近所のスーパーに駆け込みました。
ところが毎年買っている好みのパンが販売中止になっており、他のパンを買ってシールをもらおうと思いましたが、あるパンについているシールがはがれかかっているのを見て、シールだけ持って行ってしまえば、わざわざ好きでもないパンを買わなくても済むことに思い当たりました。
Aさんは、「シール自体はペラペラの紙みたいなものでいかにも価値がなさそうだし、商品のパンそれ自体を盗むわけじゃないから、犯罪じゃないだろう」と思い、シール10枚をそれぞれパンからはがし、自宅に持ち帰りました。
その後、商品からシールがはがされているのを見たスーパーの従業員は、シールをはがされた商品は販売できないことを理由に、その商品すべてを廃棄処分にしました。
その後、監視カメラでAさんがシールをはがしているのを確認した従業員が京都府舞鶴警察署に通報し、Aさんは窃盗罪の容疑で警察官に逮捕されてしまいました。
Aさんの行った行為は犯罪に当たるのでしょうか?
(この話はフィクションです)

~窃盗罪とは~

刑法第235条に規定される窃盗罪は、他人の占有(せんゆう)する他人の財物を窃取することによって成立する犯罪です(なお、自己の財物であっても窃盗罪が成立するケースはあります)。
「財物」は、財産的価値を持つものでなければなりませんが、ここでいう財産的価値とは、市場で値段がつくというような狭い意味のものではなく、所有権の対象となりうる物として広く解されています。
よって、経済的価値を持つものはもちろんとして、所有者の主観的な価値のある物、あるいは悪用されることを防ぐために自分の手元に置いておくことにより生じる利益がある物なども、窃盗罪における「財物」となります。
もっとも、本来は所有権の対象となるような価値があるものでも、価値が少なすぎるもの(例えばメモ一枚、ちり紙13枚など)を窃取した場合には窃盗罪にいう「財物」であるとはみなされず、犯罪が成立しない場合もあります(財物性の否定)。

~パンについているシールは「窃盗罪における『財物』」か~

では、事例の中に登場するキャンペーン用シールは窃盗罪の客体たる「財物」に当たるのでしょうか。
シールそれ自体は商品として販売されているわけではなく、したがって価格がついているわけではありません。
しかし集めるとキャンペーンの景品と交換できるということは、客観的な交換価値を持っており、経済的価値があるといえます。
また、シールには、はがされないことにより予定通り商品本体を商品棚に陳列できることになるという主観的な価値もあります。
したがって、シールには財産的価値があるといえることになりそうです。
メモ用紙一枚やちり紙と同等程度の価値しかないとはいえないことも明らかでしょう。
したがって、Aさんの摂取したキャンペーン用シールは、窃盗罪における「財物」に当たるといえるでしょう。
となると、今回のAさんには窃盗罪が成立してしまいそうです。

しかし、犯罪が成立してしまったとしても、できることはあります。
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初回法律相談:無料
京都府舞鶴警察署までの初回接見費用:0120-631-881でご案内いたします。