未成年者の連れ回しで刑事事件①青少年健全育成条例違反

2020-02-12

未成年者の連れ回しで刑事事件①青少年健全育成条例違反

未成年者の連れ回し刑事事件となってしまったケースで、特に青少年健全育成条例違反の容疑をかけられているケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

Aさんは、京都市左京区に住んでいる30歳の会社員です。
ある時、AさんはSNSを通じて知り合ったVさん(16歳)と親しくなりました。
やり取りの中で、AさんはVさんがAさんと同じく京都市左京区内に住んでいること、年齢が16歳であることを聞きました。
ある日、AさんとVさんがやり取りをしている最中、実際の地図と連動しているスマホゲームのアイテムを一緒に集めようという話になりました。
そこで、AさんとVさんはお互いの仕事やバイトの終わった夜23時頃に落ち合うと、京都市左京区内を2人で歩きながらゲームをしていました。
すると、深夜1時頃、巡回していた京都府下鴨警察署の警察官がAさんとVさんに職務質問をしたことがきっかけとなり、Vさんが16歳未満であることが発覚しました。
その後、Aさんは京都府青少年健全育成条例違反の容疑で話を聞かれることとなってしまいました。
(※この事例はフィクションです。)

・青少年健全育成条例

今回のAさんが違反したと容疑をかけられている青少年健全育成条例とは、各都道府県ごとに定められている条例の1つです。
京都府では、「青少年の健全な育成に関する条例」という条例が定められています。
この青少年健全育成条例が対象としている「青少年」とは、「18歳未満の者(婚姻により成年に達したとみなされる者を除く。)」とされています(京都府青少年健全育成条例12条1号)。
つまり、今回のVさんも16歳=18歳未満のため、この青少年健全育成条例の対象となる「青少年」であることになります。

青少年健全育成条例違反事件でよく報道で見かけるのは、青少年とみだらな行為をしたことによる、いわゆる「淫行事件」です。
京都府青少年健全育成条例にも青少年との淫行を禁止する規定があります。

京都府青少年健全育成条例21条
何人も、青少年に対し、金品その他財産上の利益若しくは職務を供与し、若しくはそれらの供与を約束することにより、又は精神的、知的未熟若しくは情緒的不安定に乗じて、淫行又はわいせつ行為をしてはならない。

しかし、青少年健全育成条例はこうした青少年に対する淫行を規制しているだけでなく、他のことに対する規制もあるのです。

・青少年の連れ回しと青少年健全育成条例

京都府青少年健全育成条例では、以下のようにして青少年の深夜の連れ回しを禁止しています。

京都府青少年健全育成条例18条の2
1項 保護者は、通勤、通学その他の特別な理由がある場合を除き、深夜に青少年を外出させないよう努めなければならない。
2項 何人も、保護者の委託を受け、若しくは同意を得た場合又は深夜における勤務、緊急を要する特別な事情その他の正当な理由がある場合を除き、深夜に青少年を、その居所から連れ出し、その居所以外の場所において同伴し、又はその居所以外の場所にとどめてはならない。
3項 深夜に営業を営む者は、深夜に当該営業に係る施設内又は敷地内にいる青少年に対し、帰宅を促すよう自主的に努めなければならない。

京都府青少年健全育成条例18条の2の2項にあるように、京都府では、保護者から頼まれたり同意を得たりした場合や、深夜の勤務・緊急性のある場合等を除き、深夜に18歳未満の青少年を住んでいる家から連れ出したり、それ以外の場所にとどめたりしてはいけないとされています。
ここで、では「深夜」とはいつを指すのか疑問に思われる方もいるでしょう。
しかし、京都府青少年健全育成条例ではこちらについても以下のように定義しています。

京都府青少年健全育成条例12条
この章以下において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
8号 深夜 午後11時から翌日の午前4時までの時間をいう。

つまり、夜11時から翌日朝4時までは、青少年の親の同意なしに青少年を外出させてそれに同伴することは禁止されているのです。
これに違反し、青少年健全育成条例違反となった場合には、以下の刑罰を科せられる可能性があります。

京都府青少年健全育成条例31条5項
次の各号のいずれかに該当する者は、20万円以下の罰金に処する。
7号 第18条の2第2項の規定に違反した者

青少年の深夜連れ回しの青少年健全育成条例違反の場合、罰金のみの規定となっていることから、比較的軽い犯罪であるといえるでしょう。
しかし、刑務所に行くことがなくとも罰金刑を受ければ前科が付くことにもなりますし、深夜連れ回しだけでなく淫行などほかの犯罪の容疑をかけられてしまう可能性もあります。
刑事事件化してしまったら、まずは弁護士に相談し、見通しや対応の仕方を十分に聞いてから対応に臨むことが望ましいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、初回無料法律相談のご予約が24時間いつでも可能です(0120-631-881)。
青少年健全育成条例違反事件でお困りの際は、まずはお気軽にご相談ください。