京都駅のエスカレーターで女子高校生の下着を撮影しようとして撮影できなかった事例②

京都駅で起きた盗撮事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。
事例
Aさんは京都駅で好みのタイプである、女子高校生のVさんを見つけました。
どうしてもVさんが着用している下着を見たくなったAさんは、Vさんの跡をつけました。
Vさんがエスカレーターに乗った際に、AさんはVさんのスカートの下からスマートフォンを差し入れ、写真を撮ろうとしたところ、Aさんの背後の女性が盗撮に気づいたことで、撮影をすることはできませんでした。
目撃者の女性が通報し、駆けつけた京都府下京警察署の警察官によって、Aさんは性的姿態等撮影未遂罪の疑いで逮捕されました。
Aさんは、実際に写真を撮れていないのだから、盗撮ではないし犯罪行為にはあたらないと容疑を否認しているようです。
(事例はフィクションです。)
性的姿態等撮影罪と刑罰
性的姿態等撮影罪で有罪になると、3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金(性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律第2条1項)が科されます。
未遂であっても、同様に3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金(性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律第2条1項、2項)が科されることになります。
拘禁刑では、刑務作業や指導・教育などが個々人に合わせて実施されることになります。
ですので、拘禁刑では懲役刑と禁錮刑と同様に刑務所に収容されます。
性的姿態等撮影罪と不起訴処分
罰金刑ですんだとしても、前科が付くことになります。
前科が付くことで現在取得している資格を失ったり、取得しようとしている資格を取れないことがありますし、現在の職を失ってしまうなど、生活に悪影響を及ぼす可能性があります。
前科が付くことを避けることはできないのでしょうか。
不起訴処分という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
不起訴処分を獲得することができれば刑罰は科されませんので、前科が付くことを避けることができます。
盗撮事件では、被害者と示談を締結することで、不起訴処分の獲得に向けて有利にはたらく可能性があります。
今回の事例では、被害者は高校生のようですから、未成年である可能性が高いといえます。
被害者が未成年の場合には、基本的には、被害者の保護者を代理人として示談交渉を行うことになります。
ですので、今回の事例では、Vさんのお母さんやお父さんに対して示談交渉を行うことになるでしょう。
今回の事例では、撮影することはできませんでしたが、下着を撮影するためにスカートにスマートフォンを差し入れています。
未遂とはいえ、大切な娘が性犯罪の被害にあったわけですから、親として到底、Aさんを許すことはできないでしょう。
Aさんに対する処罰感情が苛烈であることが予想されますから、釈放後などにAさん本人が連絡を取る場合には、連絡を取ること自体を拒絶される可能性があります。
また、加害者に連絡先を知られることで、再び娘が被害に遭うのではないかと心配になるでしょうから、加害者に連絡先を教えない可能性が高いといえます。
連絡先を知らない以上、示談交渉をすることはできませんから、加害者本人が示談交渉を行う場合には示談交渉が難航するおそれがあります。
弁護士であれば連絡先を教えてもらえる場合がありますから、示談交渉を行う場合は、弁護士に任せることをおすすめします。
盗撮事件に限らず、示談交渉でお悩みの方は多いと思います。
刑事事件の経験豊富な弁護士による示談交渉で円滑に示談を締結できる可能性があります。
現在示談交渉でお悩みの方は、ぜひ一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、京都市中心部にある刑事事件・少年事件の当事者の弁護活動を専門に取り扱う法律事務所です。
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