恐喝罪と組織犯罪処罰法違反②

2019-02-19

恐喝罪と組織犯罪処罰法違反②

~前回からの流れ~
京都府八幡市に住んでいる17歳のAさんは、不良仲間と恐喝行為をするためにグループを結成し、仲間であるBさんの指示のもと、役割分担をして恐喝行為を繰り返していました。
グループでの恐喝行為をしばらくの間続けていたAさんらでしたが、Aさんらの恐喝行為によって金品を巻き上げられたとして被害者の1人であるVさんが京都府八幡警察署に相談したことから、Aさんらは組織犯罪処罰法違反の容疑で逮捕されることとなりました。
Aさんの両親はAさんの逮捕を聞き、すぐに京都府・滋賀県周辺の少年事件に対応している弁護士に相談し、今後の見通しのほか、弁護士に依頼した場合どのような弁護活動が可能となるのか詳しく話を聞きました。
(※この事例はフィクションです。)

・Aさんの下される可能性のある処分は?

Aさんは20歳未満の少年であるため、Aさんの起こした恐喝行為による組織犯罪処罰法違反事件は、少年事件として扱われ、少年事件の手続きを踏んでいくことになります。
少年事件の終局処分としては、原則として以下のような処分が下されることが考えられます。

①審判不開始
家庭裁判所に送致された後、そもそも審判を開く必要がないと判断されたときに下されます。
審判が開かれることもなく、処分を受けることもなく事件終了となります。
事件が軽微で少年の環境調整がすでに不要である場合や、行ったとされる非行が確認できない場合等に審判不開始となることがあります。

②不処分
審判の結果、処分を下す必要がないと判断された場合には、不処分とされます。
少年事件の手続きの理念は、「少年の更生」に重きが置かれています。
少年の更生のための環境が十分整えられており、特に処分を加える必要がないと判断された場合などに、審判の結果不処分となることもあります。

③保護観察
保護観察は、ある一定期間、保護観察所や保護司等の指導を受ける処分です。
いわゆる「社会内処遇」と呼ばれる処遇で、少年は施設等に入ることなく、社会の中で生活しながら更生を目指します。
少年やその家族は、ある一定期間、保護司等の担当者と面会したり連絡を取ったりしながら生活します。
保護観察の期間は少年によってまちまちで、3か月程度の保護観察となる少年もいれば、1年2年と保護観察期間を過ごす少年もいます。

④少年院送致
少年院に収容され、少年院の中で生活しながら更生を目指す処分です(年齢の低い少年の場合は児童自立支援施設への送致となる場合もあります。)。
少年の環境等から、現在の環境から隔離した方が少年の更生に適切である、より専門的な教育・指導が必要である等と判断された場合に少年院送致となることが多く見られます。

これらの処分は、少年事件の手続きが理念としている少年の更生を目的に下されるものです。

今回のAさんの場合、不良仲間とつるんでいることや、その仲間と徒党を組んで恐喝行為を繰り返していることから、現在の環境が更生によいとは言えないでしょう。
もしもAさんをそのままの環境においておけば、また同じ仲間とつるんで同じことを繰り返してしまう可能性があるからです。
ですから、Aさんの場合、現在の環境から切り離して更生を目指すために「④少年院送致」という判断が下される可能性もあります。
少年事件の処分は起こしてしまった事件の重さだけでは決まりませんが、被害者の数が多かったり被害金額が大きかったり、罪名が重いものであったりすれば、それだけ重い犯罪をしてしまう環境の改善や、そうした重い犯罪をしてしまった少年に専門的な教育やケアが必要であるとされることも多く、そうした場合には少年院送致が選択されることも多いです。

しかし、逆を言えば、少年がきちんと更生できる環境が整っていると主張し、それが認められれば、社会内処遇が選択される可能性もあると言えます。
そのためには、少年事件の手続きやそのうえで重視する点をよく理解し、環境調整を行い、それを証拠化して主張をしていく必要があります。
こうした活動には、少年事件の専門知識や経験をもつ弁護士の力が必要となってくるでしょう。

また、今触れてきたのは家庭裁判所に事件が送られた後の活動のことですが、その前に少年は被疑者としての捜査を受ける段階があります。
この段階では、少年は成人の被疑者とほぼ同様の扱いを受けることになりますから、そのケアやサポートも重要です。
家庭裁判所へ事件が送られた後のことも踏まえて、この捜査段階から準備を進めていくことが必要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件だけでなく少年事件も多く取り扱っているからこそ、捜査段階から家庭裁判所へ送致された後まで、一貫して少年事件に丁寧な対応を行っていくことが可能です。
組織犯罪処罰法違反等、京都府少年事件にお困りの際は、弊所弁護士までご相談ください。
(お問い合わせ:0120-631-881