【事例紹介】大手筋商店街にある時計店から130万円分の指輪を盗んだ事例①
時計店から130万円分の指輪を盗んだとして窃盗罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。
事例
京都府警伏見署は11日、時計店から指輪を盗んだとして、窃盗の疑いで、(中略)男(32)を逮捕した。
(5月11日 京都新聞 「京都市の時計店で計130万円の指輪盗んだ疑い、32歳男を逮捕 「商品見せて」と言って持ち逃げ」より引用)
逮捕容疑は(中略)、京都市伏見区の伏見大手筋商店街にある時計店で「指輪を見せてもらいたい」などと言って、受け取った商品の指輪2個(販売価格計130万円)を持って店から逃げた疑い。
窃盗罪
刑法235条
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
窃盗罪は、刑法第235条で規定されています。
窃盗罪を簡単に説明すると、他人の物を持ち主の許可なく、自分の物や他人の物にすると成立する犯罪です。
今回の事例では、京都市伏見区にある伏見大手筋商店街の時計店で指輪を2個盗んだとされています。
盗んだとされる指輪は時計店の商品でしょうから、お店の持ち物になります。
通常、お店に売られている物を自分の物にしたい場合には、商品の代金を支払うかと思います。
商品の代金を支払い、お店から商品を受け取ることで、お店の許可を得て商品を自分の物にすることができます。
ですので、お店側が「商品の代金は要らないですよ」と言った場合などを除いて、商品を手に入れるためには代金を支払う必要があります。
代金が不要だと言われていないのに、代金を支払わずに自分の物にする行為は、商品の持ち主に許可を得て自分の物にしているわけではありませんので、窃盗罪が成立する可能性が高いといえます。
ですので、実際に、容疑者が代金が不要だと言われていないにもかかわらず、代金を支払うことなく指輪2点を自分の物にしたのであれば、容疑者に窃盗罪が成立するおそれがあります。
逮捕と釈放
刑事事件では逮捕後72時間以内に勾留の判断が行われます。
勾留が決定してしまうと、最長で20日間勾留されることになりますので、いかに勾留を回避するかが重要になります。
勾留の回避を求める手段として、意見書の提出が挙げられます。
弁護士が勾留の判断前に、検察官や裁判官に勾留請求に対する意見書を提出することで、勾留されずに釈放を認めてもらえる可能性があります。
勾留をするかどうかは逮捕後72時間以内に決まりますので、この72時間を逃してしまうと、釈放を求める大切な機会を2回も失ってしまうことになります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、初回接見サービスを行っています。
ご家族など大切な方が逮捕された場合には、お早めに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。