【事例紹介】チケットの転売で書類送検 入場券不正転売禁止法違反

チケット転売書類送検された事件を基に、入場券不正転売禁止法について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が簡単に解説します。

事例

京都府警北署は15日、入場券不正転売禁止法違反の疑いで(中略)書類送検した。
書類送検容疑は、3月22日~5月28日ごろ、計約3万9千円で購入したプロ野球公式戦の入場券計6枚を、興行主の同意なしにオークションサイトに出品し、大津市の男性(49)ら3人に計11万1千円で販売した疑い。
(後略)

(11月15日 京都支部 「プロ野球チケットを不正転売疑い、44歳女性を書類送検 京都府警が初摘発」より引用)

入場券不正転売禁止法

入場券不正転売禁止法第3条
何人も、特定興行入場券の不正転売をしてはならない。

入場券不正転売禁止法では、スポーツ観戦の入場券や演劇の観劇チケットなどを不正に転売することを禁止しています。
しかしこれには例外があり、主催者側が有償譲渡(転売)に同意している場合や有償譲渡(転売)を禁止していない場合、入場できる日時や座席などが指定されていない場合などを除きます。

入場券不正転売禁止法に違反して不正な転売を行い有罪になった場合には、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金またはその両方が科されます。(入場券不正転売禁止法第9条1項)
また、不正転売を目的としてチケットなどを譲りうけた場合も同様になります。

報道内容が事実であった場合、容疑者はプロ野球公式戦の入場券を販売価格よりも高い金額で転売しています。
有償譲渡(転売)が禁止されているチケットを主催者の同意なしにチケットの有償譲渡(転売)を行った場合は不正転売にあたるので、容疑者が主催者の同意なく転売禁止のプロ野球の入場券を転売していた場合には入場券不正転売禁止法違反になります。

今回の事例では容疑者が書類送検されていますが、広島県ではスポーツ観戦チケット3枚を不正に転売したとして入場券不正転売禁止法違反の容疑で男性が逮捕されています。(2022年10月4日 中国新聞 「チケットの不正転売疑いで男を逮捕 広島県内で初摘発」より)

入場券不正転売禁止法は2018年に制定された比較的新しい法律であるため、全国的にみても摘発件数は多くはありません。
ですが、ご紹介した広島県の事例のようにチケットの不正転売で逮捕される事例もあります。
これから不正転売について取り締まりが強化されていくでしょうから、今警察に発覚しておらず事件化していない方も注意が必要です。

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