ひったくり事件で逮捕されたら

2020-12-24

ひったくり事件で逮捕されたら

ひったくり事件逮捕されてしまったケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都市下京区の商店街は、年末年始ということもあり、少し人通りが多くなっていました。
21歳のAさんは、その商店街で買い物をしていた76歳のVさんのバッグを後ろから自転車に乗ってひったくるという、いわゆるひったくり事件を起こしました。
目撃者が京都府下京警察署に通報し、京都府下京警察署の捜査の結果、Aさんはひったくりをした容疑で逮捕され、Aさんが逮捕された旨はAさんの両親に連絡されました。
Aさんの逮捕を知ったAさんの両親はどうすればいいのか分からずにいましたが、年末年始の時期に入っていたこともあり、なかなか相談できる弁護士が見つかりません。
そこでAさんの両親は、インターネット検索で出てきた、年末年始も対応している刑事事件を取り扱う弁護士に相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・ひったくり

ひったくりとは、物を持って歩いている歩行者や前かごにバッグなどの荷物を入れている自転車に近づき、すれ違いざまや追い越しざまに、歩行者の持っている物や自転車の前かごに入っている荷物を奪い取って逃走する行為のことを指します。
ひったくりの手口としては、バイクや自転車などの乗り物に乗って犯行に及ぶ手口が多く、ひったくりの被害者は女性や高齢者が多いと言われています。
今回のAさんも、自転車に乗ってひったくりの犯行をしたようです。

ひったくり事件では、犯人は犯行後すぐに逃走してしまう上、犯人が自転車やバイクに乗っていることも多いことから、犯人を現行犯逮捕するというケースはそう多くないと考えられます。
犯人が何度か同じようなひったくり行為を繰り返していた場合、ひったくりの被害者・目撃者の証言や防犯カメラの映像、警察官の巡回などによって犯人が発覚し、逮捕されるというケースが度々見られます。

刑事事件として捜査される=逮捕されるというわけではありませんが、逮捕は逃亡のおそれや証拠隠滅のおそれがあると判断されれば行われる可能性が出てきます。
ひったくり事件の場合、犯人は犯行現場から逃げてしまっているか、あるいは犯行現場から逃げようとしていることから、捜査中にも逃亡のおそれがあると判断されて逮捕を伴う強制捜査となる可能性があるのです。

・ひったくりは何罪?

ひったくりは、一般的には「窃盗罪」として刑事罰の対象となると考えられています。
窃盗罪というとこっそり人の物を取ってしまう、というイメージがあるかもしれませんが、ひったくりも持ち主の同意を得ずに持ち主の管理下にある物を自分の物にしてしまう行為であることから、一般的には窃盗罪に当たると考えられているのです。

刑法第235条(窃盗罪)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

しかし、ひったくり=必ず窃盗罪となる、というわけではありません。
過去の裁判では、自動車やバイク等を利用して走りながらひったくりを行った場合において、強盗罪にあたると判断された例も存在します。

刑法第236条第1項(強盗罪)
暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。

これは、ひったくりの被害者がひったくられた物を渡すまいとして被害品から手を離さない状態となっている時に、ひったくり犯の方が手を離さなければひったくりの被害者はバイクや自転車に乗ったひったくり犯にひきずられるような格好になることから、ひったくり犯が手を離さなければひったくりの被害者の生命・身体に重大な危険をもたらすおそれのある暴行を用いていると判断されたことによります。
強盗罪のいう「暴行」とは、相手方の反抗を抑圧するに足りる暴行であることが求められますが、ひったくり犯が自転車やバイクに乗ってひったくりの被害者を引きずる行為はこの「暴行」にあたり、その「暴行」を加えて財物を奪い取っているために強盗罪であると判断されたのです。

ですが、自転車やバイクを使ったひったくりが必ず強盗罪になるわけではなく、これもケースバイケースに判断されることです。
お悩みになっているひったくり事件が何罪にあたるのかによってその後の見通しや対応も異なってきますから、まずは専門家である弁護士に相談してみることが望ましいといえるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、刑事事件専門の弁護士による初回無料法律相談や初回接見サービスの受付を年末年始問わず受け付けています(お問い合わせ:0120-631-881)。
年末年始であっても、逮捕や捜査といった刑事事件の手続は進んでいきます。
まずはお気軽にお電話ください。