ガソリンを撒いたら放火未遂罪に?京都府向日市の逮捕は弁護士接見を

ガソリンを撒いたら放火未遂罪に?京都府向日市の逮捕は弁護士接見を

Aさんは、京都府向日市の病院に通院する患者でしたが、病院の治療方針が納得できず、こんな病院は燃やしてしまおうと、病院内の床にガソリンを撒きました。
しかし、病院の警備員がAさんのことを取り押さえ、Aさんは京都府向日町警察署現住建造物等放火未遂罪の容疑で逮捕されることとなりました。
Aさんは、家族の依頼で接見に訪れた弁護士に、自分はガソリンを撒いただけでまだ火すら出していないのに放火未遂罪となってしまうのかと相談することにしました。
(※平成30年8月15日産経WEST配信記事を基にしたフィクションです。)

・ガソリンを撒いただけで放火未遂罪になる?

未遂罪とは、犯罪にあたる行為を実行したものの、その結果が発生しなかった場合に成立する犯罪です。
未遂罪はすべての犯罪にあるわけではなく、個々の犯罪について、未遂罪の有無が規定されています。

今回のAさんが容疑をかけられている現住建造物等放火罪についても、未遂罪の規定があるため、放火しようとして放火罪にあたる行為をしたものの(=放火罪の実行の着手を行ったものの)、放火を成しえなかった場合、放火未遂罪として処罰されることとなります。
しかし、Aさんは、今回ガソリンを撒いただけであり、火を出して火を付けようとすらできていません。
このような場合にも、放火未遂罪は成立してしまうのでしょうか。

結論から言うと、放火をしようとガソリンを撒いただけでも、放火未遂罪となる可能性はあります。
一般に、犯罪の結果を発生させるような危険が認められるような行為をした時点で、犯罪の実行に着手したと考えられます。
過去の裁判例でも、木造建造物の密閉された室内にガソリンを撒いた行為を、ガソリンの強い引火性も考慮し、放火罪の実行に着手したものと認めているものがみられます(横浜地判昭和58.7.20)。

もちろん、ガソリンを撒いただけで放火未遂罪になるかどうかは、個々の事件の詳細な事情を突き合わせてみなければ分かりません。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、こうした放火事件放火未遂事件についてのご相談も承っております。
逮捕されている方については、0120-631-881初回接見サービスのご案内も行っております。
まずはお気軽にご連絡ください。
京都府向日町警察署までの初回接見費用:3万7,200円

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