振り込め詐欺の組織犯罪処罰法違反事件

振り込め詐欺の組織犯罪処罰法違反事件

振り込め詐欺組織犯罪処罰法違反事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

〜事例〜

京都府京田辺市在住のAさん(18歳)は、自由に使えるお金が少ないことから、SNSで稼げるバイトがないか探しました。
そしてAさんは、SNSを通じて京都府内で活動している振り込め詐欺グループに参加して報酬をもらうようになりました。
しかし、振り込め詐欺の被害が相次いだことから捜査を開始した京都府田辺警察署の捜査により、Aさんら振り込め詐欺グループの存在が判明。
しばらくして、Aさんは振り込め詐欺グループのメンバーと共に、組織犯罪処罰法違反の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんの両親は、聞き慣れない犯罪でAさんが逮捕されたことに困惑し、京都府内の逮捕に対応してくれる弁護士を探すと、Aさんへの接見を依頼しました。
(※この事例はフィクションです。)

・組織犯罪処罰法とは

組織犯罪処罰法とは、文字通り、組織的に行われた犯罪への処罰を強化し、組織犯罪の防止を行う法律で、正式名称を「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律」という法律です。
組織犯罪処罰法によれば、刑法上の詐欺罪にあたる犯罪行為を、団体の活動として、詐欺罪にあたる行為をするための組織によって行われた場合、1年以上の有期懲役に処するとされています。

組織犯罪処罰法第3条第13号
次の各号に掲げる罪に当たる行為が、団体の活動(団体の意思決定に基づく行為であって、その効果又はこれによる利益が当該団体に帰属するものをいう。以下同じ。)として、当該罪に当たる行為を実行するための組織により行われたときは、その罪を犯した者は、当該各号に定める刑に処する。
第13号 刑法第246条(詐欺)の罪 1年以上の有期懲役

振り込め詐欺グループは、振り込め詐欺をするために徒党を組んでいる団体ですから、「団体の活動」として振り込め詐欺詐欺罪に当たる行為をしているということになります。
つまり、振り込め詐欺グループが何件も振り込め詐欺を繰り返しているような場合、まさにこの組織犯罪処罰法違反となってしまう可能性が高いのです。

刑法上の詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役ですから、「1年以上」と刑罰の下限が設定されている分、組織犯罪処罰法違反の方が重い刑罰が規定されていることが分かります。
上記Aさんは未成年者ですから、原則刑事罰を受けることはありませんが、振り込め詐欺グループに所属し、繰り返し振り込め詐欺を行っていたとなると、少年院送致といった厳しい処分も考えられます。
少年の更生にとって振り込め詐欺グループとの交流がある環境はいい影響を与えない=一度その環境から切り離さなければ少年は更生できないだろうと判断される可能性があるからです。

さらに、組織犯罪処罰法違反事件では複数の共犯者が存在するため、捜査段階で逮捕や勾留といった身体拘束がなされる可能性が高いです。
共犯者との連絡を絶つために、接見禁止処分(弁護士以外が面会できない処置)とされる可能性もあります。

ですから、たとえ未成年の少年事件であったとしても、組織犯罪処罰法違反事件の場合、すぐに専門家である弁護士に相談されることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、24時間体制でお問い合わせを受け付けております(0120−631−881)。
逮捕・勾留されている方には、上記フリーダイヤルにて、初回接見サービスのご案内もしております。
逮捕されてしまったら、弁護士への相談は早すぎるということはありません。
まずはお気軽にお電話ください。

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