ブランドのコピー品の販売目的所持で商標法違反

2020-10-08

ブランドのコピー品の販売目的所持で商標法違反

ブランドコピー品販売目的所持商標法違反になった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

Aさんは、京都府福知山市に本社を構えるハイブランドとして知られるV社のロゴをあしらったコピー品のバッグやアクセサリーを安価で大量に輸入すると、コピー品であることは隠してネットオークションに出品しました。
ブランドのコピー品が出回っていることに困ったV社は、京都府福知山警察署に相談。
そこから京都府福知山警察署が捜査を開始し、Aさん宅を家宅捜索することになりました。
Aさん宅から500点以上のコピー品が発見され、Aさんはコピー品販売目的所持による商標法違反の容疑で逮捕されることとなりました。
離れて住んでいたAさんの家族は、Aさんの逮捕を報道で知りました。
Aさんの家族は、ひとまずAさんの状況を知りたいと、京都府福知山市刑事事件に対応している弁護士にAさんとの接見を依頼しました。
(※この事例はフィクションです。)

・コピー品を所持しているだけでも犯罪?

今回のAさんの逮捕容疑は商標法違反という犯罪で、文字通り商標法という犯罪に違反したことによるものです。
商標法は、「商標」を保護するための法律です。
「商標」を簡単に説明すると、例えば企業やブランドの名前やロゴなど、その企業やブランドの商品・サービスであると表すものを指します。
この商標が企業やブランドの許可なく濫用されることになれば、本当にその企業・ブランドの商品やサービスなのか判別しにくくなってしまい、その企業・ブランドだからと商品やサービスを利用する人の信用を裏切ることになってしまうため、商標法では商標の保護を定めているのです。

商標法では、商標権の侵害をすることは商標法違反として処罰されることになります。

商標法第78条
商標権又は専用使用権を侵害した者(第37条又は第67条の規定により商標権又は専用使用権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者を除く。)は、10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

商標法第78条の2
第37条又は第67条の規定により商標権又は専用使用権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者は、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

では、どのようなことをすると商標権の侵害になるのでしょうか。
例えば、商標法第78条でいうような商標権の侵害とは、登録されている商標や類似している商標を勝手に商品につけてしまうような行為を指します。
ブランドのコピー用品を勝手に作成して販売するケースは、こういった商標権の侵害による商標法違反の典型例と言えるでしょう。

また、商標法第78条の2では、上記に書いたような商標権侵害行為と同等にみなれる行為についての処罰を定めています。
例えば、商標法第37条第2号には以下のような行為が挙げられています。

商標法第37条
次に掲げる行為は、当該商標権又は専用使用権を侵害するものとみなす。
第2号 指定商品又は指定商品若しくは指定役務に類似する商品であつて、その商品又はその商品の包装に登録商標又はこれに類似する商標を付したものを譲渡、引渡し又は輸出のために所持する行為

商標法第37条第2号では、登録された商標を指定された商品につけたものを譲渡等するために所持していることも商標権侵害行為とみなされることが定められています。
ですから、たとえブランドのコピー品の販売をしていない段階であったとしても、販売する目的でコピー品を所持していれば、コピー品を所持しているだけでこの条文の商標権侵害行為とみなされる行為に当てはまり、商標法違反となるのです。
販売目的の所持だったかどうかは、それまでコピー品を販売していたかどうか、所持していたコピー品の数はどの程度なのか、といった様々な事情を合わせて考えられることになるでしょう。

では、今回の事例のAさんの件について考えてみましょう。
Aさんの逮捕容疑はコピー品販売目的所持による商標法違反です。
先ほど触れたように、販売目的であれば、コピー品を所持しているだけで商標法違反という犯罪になります。
Aさんの場合、ネットオークションにコピー品を出品していたことや、500点以上の大量のコピー品を所持していたことから販売目的所持であると判断されたのでしょう。
Aさんのケースでは、逮捕容疑はコピー品販売目的所持による商標法違反となっていますが、この後の捜査によっては、コピー品の販売による商標法違反コピー品を販売した相手に対する詐欺罪などの犯罪も追加される可能性があります。

商標法違反事件では、どの行為が商標法のどの条文に当てはまるのかといったことだけでなく、詐欺罪など別の犯罪の成立も考えられることから、複雑化しがちです。
だからこそ、商標法違反事件を起こしてしまったら、早めに刑事事件に強い弁護士に相談しましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、刑事事件専門弁護士商標法違反事件を含む刑事事件少年事件のご相談・ご依頼を受け付けています。
まずはお気軽にお問い合わせください(0120-631-881)。