バイクで通行人のバッグをひったくり、強盗致傷罪の容疑で逮捕された事例②
バイクで通行人のバッグをひったくり、強盗致傷罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。
事例
京都府京丹後市の路上をバイクで走行していたAさんは、身なりの良い女性Vさんを見つけ、Vさんのバッグをひったくろうと考えました。
Aさんはバイクに乗りながらVさんに近づき、すれ違いざまにVさんのバッグを掴みました。
Vさんはバッグを奪われないように必死にバッグにしがみつきましたが、バイクに引きずられる状態になってしまったため、命の危険を感じてバッグから手を離しました。
VさんはAさんにバッグを奪われ、バイクで引きずられたことから、ひざに擦り傷を負いました。
後日、Aさんは強盗致傷罪の容疑で京都府京丹後警察署の警察官に逮捕されました。
(事例はフィクションです。)
勾留阻止
今回の事例では、Aさんは強盗致傷罪の容疑で逮捕されたようです。
Aさんは、有罪や無罪などの判断が出るまで家に帰ることはできないのでしょうか。
結論から言うと、裁判などが終わっていない状態でも家に帰ることができる場合があります。
弁護士は、勾留が判断される前(逮捕後72時間以内)であれば、検察官や裁判官に対して、勾留請求に対する意見書を提出することができます。
この勾留請求に対する意見書では、勾留されることで被る不利益や、家族の監視監督により証拠隠滅や逃亡のおそれがないことなどを主張し、検察官や裁判官に釈放を求めます。
勾留が決定してしまうと更に最長で20日間身体拘束が続きますから、勾留請求に対する意見書を提出して勾留を阻止することができれば、勾留された場合に比べて身体拘束を受ける期間を大幅に短縮することができます。
身体拘束を受けている間は当然ながら仕事や学校には行けませんから、勾留によって身体拘束が長引くことにより、長期間無断欠勤や欠席をすることになったり、長期間連絡が取れない状態に陥ることで、職場や学校に逮捕されたことを知られてしまう可能性が高くなってしまいます。
勾留を阻止して身体拘束を受ける期間を短くすることで、職場や学校に逮捕されたことを知られずに済む可能性があります。
前回のコラムで解説したように、強盗致傷罪の法定刑は無期又は6年以上の懲役(刑法第240条)であり、刑法の中でも科される刑罰の重い犯罪だといえます。
重い刑罰を科される可能性のある事件では、逃亡のおそれがあるとして、勾留が決定してしまう可能性が高いといえます。
今回の事例のAさんの逮捕容疑は強盗致傷罪ですから、事例のAさんは勾留されてしまう可能性が高いと考えられます。
とはいえ、必ずしも科される刑罰の重い犯罪を犯すと勾留されてしまうわけではありません。
ですので、ご家族が強盗致傷罪などで逮捕された場合には、一度弁護士に相談をすることが望ましいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、初回接見サービスを行っています。
数々の刑事事件で勾留阻止を実現してきた弁護士に相談をすることで、早期釈放を実現できる可能性があります。
ご家族が強盗致傷罪などの刑事事件で逮捕された方は、お早めに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。