タバコを注意され逆上した男性が相手の自転車を破壊した事件

タバコを注意され逆上した男性が相手の自転車を破壊した事件

ハンマーを振りかざす男性

タバコを注意され逆上した男性が、相手の自転車を蹴って壊した事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説いたします。

事案

京都市左京区にあるマンションの駐輪場でタバコを吸っていた住人(56)が、同マンションに住む大学生に喫煙を注意されて大声で激怒し、同大学生の自転車を蹴って前輪のホイールを変形させた。
加害者の住人は、騒ぎに気づいた周辺の住民からの通報でやってきた京都府下鴨警察署の警察官に器物損壊罪の容疑で現行犯逮捕された。
(事例はフィクションです。)

器物損壊罪とは

器物損壊罪を規定する刑法261条は、「他人の物を損壊し、または傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する」としています。
まず、ここでいう「他人の物」に公用文書、私用文書、建造物又は艦船は含まれません。
これらのものを壊すなどして使えなくした場合には、器物損壊罪ではない別の犯罪が成立します(刑法258条〜260条)。

次に、「損壊」とは、物の効用を害する一切の行為のことを言います。
物理的にものを壊して使えなくさせる行為はもちろん、食器に尿をかける行為のように心理的に物を使えなくさせる行為も含まれます(大判明治42年4月16日)。

本件では、加害者は被害者の自転車を蹴って前輪を変形させたとされています。
前提として、自転車は公用文書等ではありませんから器物損壊罪の対象だと言えます。
自転車の前輪が変形した場合、前輪を左右から挟み込んでいるフロントフォークに引っかかり前に進めなくなったり、進めたとしても真っ直ぐ進めなくなります。
したがって、加害者が自転車を蹴った行為は、自転車を本来の用途通りに使えなくさせる行為、すなわち自転車を損壊する行為であり、器物損壊罪が成立する可能性があります。

親告罪とは

器物損壊罪は、親告罪といって、告訴がなければ起訴されない犯罪です(刑法264条)。
告訴とは、被害者をはじめとする告訴権者が捜査機関に対して、犯罪にあったことを申し出て犯罪者の処罰を求めるための手続きです。
被害届という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。
被害届は、犯罪にあったことを捜査機関に申し出る点で告訴と共通しますが、犯人の処罰を求めているということまで意味するものではない点などで異なります。
本件では、被害にあった大学生が告訴をしない限り検察官は起訴することができないこととなります。

なるべく早く弁護士に相談を

起訴されなかった場合、有罪となることも前科がつくこともありません
したがって、器物損壊罪を犯してしまった場合、告訴されるかどうかが非常に大きな意味を持ちます。
仮に、一度告訴されたとしても、起訴される前に被害者が告訴を取り下げてくれれば、やはり検察官は起訴することができなくなります。
したがって、器物損壊罪を犯してしまった場合、被害者に謝罪や被害弁償をして告訴をしないように、仮にすでにされていた場合は取り下げてもらうようにお願いする必要があります。

もっとも、加害者本人が直接被害者側とこのような示談交渉をするのは望ましくありません。
被害者は通常、加害者に対して強い処罰感情を有していることが想像されますから、示談交渉に応じてもらえない可能性が高いです。
仮に、応じてもらえたとしても、相場より高い被害弁償の額を要求され、折り合いがつかず交渉が決裂し告訴される可能性もあります。

そこで、示談交渉のプロである弁護士にお任せすることをおすすめします。
第三者的立場から弁護士が被害者と交渉をすることで、被害者が感情的になり生産的でない言動をすることを避けることができるかもしれません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、刑事事件に精通した法律事務所です。
逮捕前であれば、初回無料で弁護士に相談していただけます。
逮捕後の場合には、弁護士を留置場まで派遣させていただきます。
できるだけ早い段階で一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。
詳しくは0120-631-881までお電話ください。

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