少年によるDV事件

2021-09-20

少年によるDV事件

少年によるDV事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

〜事例〜

Aさんは、京都市上京区に住んでいる17歳の男子高校生です。
Aさんは、母親と兄弟と一緒に生活していましたが、気にくわないことがあると日常的に母親に対して暴力をふるっていました。
ある日、Aさん宅から激しい物音を聞いて不審に思った隣人が通報したことで、Aさんは暴行罪の容疑で京都府上京警察署逮捕されてしまいました。
Aさん逮捕の連絡を聞いたAさんの祖父母は、家庭内のトラブルが警察沙汰になったことに驚くと同時に、今後どのように対応すべきなのか分からず、困ってしまいました。
そこでAさんの祖父母は、京都府少年事件に対応している弁護士に相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・DVと少年事件

DVとは、「domestic violence」の略であり、いわゆる家庭内暴力のことを指します。
DVというと、親が子どもに対して暴力を振るうなどするケースが思い浮かびやすいですが、あくまで「家庭内」の暴力であることから、大人が子どもに対して行うものと限定されているわけではありません。
今回の事例のAさんのように、子どもから親への暴力、子どもから大人に対して行うDVも存在します。

令和2年版犯罪白書によると、少年によるDVの認知件数は、平成24年から毎年増加しており、令和元年に認知された少年によるDVは3,596件だったそうです。
令和元年に認知されたDVを就学・就労別に見ると、一番多いのは中学生によるDV(1,525件)であり、その次に高校生(1,082件)、小学生(631件)となります。
特に近年は小学生によるDVが大きく増加しており、前年度に比較して40%も増加しているという数値が出ています。
そして、家庭内暴力の対象としては(同居の家族に限る)、母親が2,187件と最も多く、次いで父親が403件、兄弟姉妹が329件となっています。
さらに、家財道具等に暴力を振るうケースも465件認知されています。
こうした数値を見ると、子どもによるDVは少ないものではないということが分かりますし、近年では小学生という低年齢の子どもによるDV事案も少なくない数があるということが分かります。

DV事件、特に子どもによるDV事件では、「家庭内のトラブルだから大事にはならない」「子どもが反抗しているだけで大したことではない」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、人に暴力を振るう行為は刑法の暴行罪(刑法第208条)に、暴力によって人に怪我をさせれば傷害罪(刑法第204条)となります。
その他にも、DVの態様によっては、器物損壊罪や侮辱罪、名誉毀損罪など、様々な犯罪に触れる可能性があります。
家庭内で起こったこととはいえ、犯罪になることであれば刑事事件少年事件となりうることであり、警察などの捜査機関や裁判所が絡む話になってくるのです。

今回のAさんのような未成年者の起こした少年事件では、少年のその後、更正できる環境を整えることが重要です。
DV事件のように生活の拠点である家庭で起きた少年事件では、特にその環境調整活動に力を入れる必要がありますが、家族が当事者となるため、なかなか当事者だけで今までの問題を解決し環境を改善することは難しいことも多いです。
だからこそ、少年事件を取り扱う専門家の弁護士のフォローを受けながら手続きに臨んでいくことが望ましいと考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、子どもによるDV事件についてもご相談・ご依頼を承っています。
京都府少年事件にお困りの際は、お気軽にご相談ください。