自身のわいせつ画像をインターネット上にアップロードしてしまった行為について①

今回は、わいせつ画像をネット上にアップロード(わいせつ電磁的記録媒体陳列罪)の行為をおこなってしまった場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説いたします。
事例
ある日、京都府城陽市に住むAさんは興味本位からインターネット上の誰でも閲覧可能なウェブサイトに自身のわいせつ画像をアップロードしました。
後日、自身の行った行為が犯罪となることを知り、すぐにウェブサイト上の画像を削除しましたが、警察の捜査が始まるのではないかと心配しています。
(事例はフィクションです。)
わいせつ電磁的記録媒体陳列罪
わいせつ電磁的記録媒体陳列罪とは、刑法175条1項のわいせつ物頒布等罪の一つの類型のことをいい、わいせつな電磁的記録に係る記録媒体を陳列した場合に成立します。
わいせつ物頒布等罪は、刑法175条に規定されています。
わいせつ物頒布等罪(刑法175条)
1 わいせつな文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を頒布し、又は公然と陳列した者は、二年以下の拘禁刑若しくは二百五十万円以下の罰金若しくは科料に処し、又は拘禁刑及び罰金を併科する。電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布した者も、同様とする。
2 有償で頒布する目的で、前項の物を所持し、又は同項の電磁的記録を保管した者も、同項と同様とする。
最高裁判所の判例で、わいせつとは、いたずらに性欲を興奮または刺激させ、かつ、普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するものとされています。
頒布とは、不特定又は多数の人に対して交付することをいいます。
有償無償は関係なく、不特定又は多数の人に交付した時点で頒布となると解されています。
また、1対1の交付は頒布にあたらないと解されています。
公然と陳列とは、不特定又は多数の人が認識できる状態に置くことです。
不特定又は多数の人が認識できる状態に置くことで成立となり実際に認識できたかどうかまでは要求されていないと解されています。
わいせつ電磁的記録媒体陳列罪により有罪判決を受けると、2年以下の拘禁刑若しくは250万円以下の罰金もしくは科料、又は拘禁刑及び罰金を併科されることになります。
どのような場合にわいせつ物陳列罪となるのか
・不特定多数の人が閲覧可能なインターネット上のウェブサイトにアダルト画像や動画等 をアップロードする
・不特定多数の人が閲覧できるSNS等にアダルト画像や動画等を公開する
・公共施設等、不特定多数の人が閲覧可能な場所にアダルト画像等を掲示する
このような行為がわいせつ物陳列罪に該当すると言えるでしょう。
Aさんは何罪となるのか
事例のAさんは、自身のわいせつな画像を不特定多数の人が閲覧可能なインターネット上のウェブサイトにアップロードしているので、わいせつ電磁的記録媒体陳列罪が成立することになるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、無料法律相談を行っています。
わいせつ電磁的記録媒体陳列罪などで捜査を受けている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

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