【事例紹介】小学生の連れ去り 略取・監禁の容疑で逮捕された事例

京都府城陽市で起きた小学生の連れ去り事件を基に、略取罪・監禁罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

事例

京都府城陽市で10月、下校中の小学2年の女児が車で一時連れ去られた事件で、京都府警捜査1課と城陽署は24日夜、未成年者略取と監禁の疑いで、城陽市の会社員の男(28)を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。府警は、男が女児を連れ去った目的などを詳しく調べる。
逮捕容疑は、10月5日午後3時15分ごろ、城陽市内の路上で、1人で下校していた小学2年の女児を無理やり乗用車に乗せて連れ去り、約7分間にわたり車内に監禁した疑い。
(後略)

(11月24日 京都新聞 「下校中の小学2年女児を車で連れ去り 容疑で会社員の28歳男を逮捕、京都」より引用)

未成年者略取罪

刑法第224条
未成年を略取し、または誘拐した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。

略取とは、暴行や脅迫を用いて連れ去ることをいいます。
今回の事例の逮捕容疑である未成年略取罪は、未成年者やその家族などに暴行や脅迫を行い、未成年者を連れ去った場合に成立します。

報道によると、容疑者は被害者を無理やり車に乗せ連れ去ったとされています。
例えば、被害者が歩いているところを突然抱き上げるなどして車に乗り込ませるといった態様であれば、それ自体が暴行であると判断され、暴行によって未成年者を連れ去った=未成年者略取罪が成立すると考えられたのではないかと想定されます。

また、被害者を略取した目的が営利、わいせつ、結婚、生命もしくは身体に加害するためであった場合には、営利目的等略取罪になり、有罪になった場合には未成年略取罪よりも重い、1年以上10年以下の懲役が科されます。(刑法第225条)

監禁罪

刑法第220条
不法に人を逮捕し、または監禁した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。

大まかに説明すると、一定の場所に閉じ込めるなどして、被害者をそこから脱出できなくしたり、脱出が著しく困難にしたりした場合、監禁罪が成立します。

今回の事例のように、被害者を車に連れ込んで車を走らせた場合、走行する車内から脱出することは難しいでしょうから、被害者を車に乗せて走る行為も監禁罪にあたります。
報道では認否が明らかになっていませんが、容疑者による一連の行為が事実であった場合には、監禁罪も成立することになるでしょう。

報道が事実であった場合、連れ去った時間が7分間であったとしても、容疑者は未成年略取罪監禁罪に問われることになると。
未成年者略取罪監禁罪はどちらも有罪になってしまうと懲役刑が科されてしまいます。
また、営利目的などで略取したと判断された場合には、未成年者略取罪よりも重い法定刑が科されることになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部は、初回接見サービス、無料法律相談を行っております。
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未成年略取罪、監禁罪でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。

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