普通免許で準中型車を運転して無免許運転 

2020-05-21

普通免許準中型車を運転して無免許運転になってしまったケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

◇無免許運転で検挙◇

Aさんは2018年に普通免許を取得し、いつも自家用車で通勤していましたが、ある日、仕事で2トントラックを使う必要が出てきたため、知人から2トントラックを借りて運転しました。
するとその道中、京都府城陽警察署の警察官が行なっていた交通検問にかかりました。
そこでAさんは、警察官から、「あなたが持っているのは普通免許で、このトラックは準中型車だから今あなたは無免許運転していることになる」と言われました。
Aさんは、今まで2トントラックを運転して問題ないという認識だったため、非常に驚きました。
Aさんは京都府城陽警察署で取調べを受けたのですが、その後の刑事手続きが不安で、京都府内の刑事事件を専門にしている弁護士に相談しました。
※フィクションです。

◇無免許運転◇

無免許運転というと、運転免許自体を取得していない人が自動車を運転することで成立する犯罪だというイメージが強いかもしれません。
しかし、運転免許を持っている人であっても、取得した免許の種別以外の自動車を運転すれば無免許運転となってしまいます。

無免許運転は、正式には道路交通法という法律に違反する、道路交通法違反という犯罪のことを指します。
道路交通法では、以下のように無免許運転について定めています。

道路交通法第64条第1項
何人も、第84条第1項の規定による公安委員会の運転免許を受けないで(第90条第5項、第103条第1項若しくは第4項、第103条の2第1項、第104条の2の3第1項若しくは第3項又は同条第5項において準用する第103条第4項の規定により運転免許の効力が停止されている場合を含む。)、自動車又は原動機付自転車を運転してはならない。

そして、道路交通法では、その運転免許について以下のように定めています。

道路交通法第84条
第1項 自動車及び原動機付自転車(以下「自動車等」という。)を運転しようとする者は、公安委員会の運転免許(以下「免許」という。)を受けなければならない。
第2項 免許は、第一種運転免許(以下「第一種免許」という。)、第二種運転免許(以下「第二種免許」という。)及び仮運転免許(以下「仮免許」という。)に区分する。
第3項 第一種免許を分けて、(略)、準中型自動車免許(以下「準中型免許」という。)、普通自動車免許(以下「普通免許」という。)、(略)と及び牽けん引免許の10種類とする。

さらに、道路交通法では、この次の第85条で、準中型自動車を運転するには準中型免許が必要である旨定めています。
つまり、たとえ普通免許を持っていたとしても、準中型免許を持たずに準中型自動車を運転すれば、それは道路交通法が求めている運転免許を持たずに運転したということになり、無免許運転となってしまうのです。

◇普通免許と準中型免許◇

では、普通免許で運転できる範囲の車と準中型免許で運転できる範囲の車はどういった車なのでしょうか。
現在、普通免許で運転できる車は最大積載量が2.0トン未満の車、準中型免許で運転できる車は最大積載量が4.5トン未満の車となっています。
Aさんが今回運転した2トントラックとは、一般に「2トン積載できるトラック」という意味で使われていますから、2トン以上積載できるトラックであったことが伺われます。
そうなると、Aさんは普通免許で運転できる範囲外の車を運転してしまったこととなり、それにより無免許運転となってしまったのだと考えられます。

なお、実は道路交通法の改正以前は普通免許でも最大積載量3.0トン未満の車であれば運転することができました。
しかし、2017年3月12日の道路交通法の改正により、先ほどあげたような現在の形になったのです。
そして、2007年6月2日から2017年3月11日の間に普通免許を取得した方については、普通免許であっても最大積載量3.0トン未満、車両総重量5.0トン未満の車についても運転ができるという限定がついています。
今回のAさんは2018年に普通免許を取得しているため、これには当てはまりません。
免許を取得した時期や種類で運転できる車の種類が変わってきますので、自分の免許がどれに該当するのか、現在の法律と照らし合わせてよく確認しておくことがおすすめです。

◇無免許運転に強い弁護士◇

無免許運転といっても、こうした運転免許自体は持っているのに無免許運転になってしまうという事例もあります。
そして、無免許運転をしてしまえば3年以下の懲役又は50万円以下の罰金となる可能性が出てきます(道路交通法第117条の2の2 1号)。
単なる交通違反だと軽く考えず、刑事事件専門の弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、交通違反に関わる刑事事件のご相談も受け付けています。
お困りの際はお気軽にご相談ください。