ガールズバーで刑事事件②風営法違反

2020-01-19

ガールズバーで刑事事件②風営法違反

ガールズバー刑事事件となったケースで、特に風営法違反について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。

~事例~

京都市南区ガールズバーを経営していたAさんは、17歳のVさんを、18歳未満だと知りながら雇い、接客の際に性的な行為をさせていました。
しかしある日、Aさんの店に、京都府南警察署の警察官が訪れ、Aさんは児童福祉法違反と風営法違反の容疑で、京都府南警察署に逮捕されてしまいました。
どうやらAさんの店では、しばらくの間京都府南警察署による内偵捜査が行われていたようです。
Aさんの家族は、児童福祉法や風営法という法律を聞いたことがなかったため、刑事事件を専門とする弁護士に詳しく聞いてみることにしました。
そこで、Aさんの家族は、まずは逮捕されているAさんに会いに行ってもらうよう、弁護士に依頼することにしました。
(※この事例はフィクションです。)

・ガールズバーと風営法違反

前回の記事では、Aさんが18歳未満の「児童」であるVさんに性的な行為をさせていたことが児童福祉法違反に当たるだろうということに触れました。
今回の記事では、そもそもAさんの経営しているガールズバー自体が違法である可能性について触れていきます。

ガールズバーは、前回の記事で触れた通り、女性がカウンター越しに接客する形態を取るバーです。
ガールズバー=風俗営業といったイメージをする方もいるかもしれませんが、この形態でガールズバーを経営する分には、営業時間や店の広さ・明るさ等にもよりますが、風営法(正式名称:風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)の規定する「風俗営業」の許可を受ける必要はありません。
風営法で「風俗営業」とされているのは、以下のものです。

風営法2条1項
この法律において「風俗営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。
1号 キヤバレー、待合、料理店、カフエーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業
2号 喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、国家公安委員会規則で定めるところにより計つた営業所内の照度を10ルクス以下として営むもの(前号に該当する営業として営むものを除く。)
3号 喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、他から見通すことが困難であり、かつ、その広さが5平方メートル以下である客席を設けて営むもの
4号 まあじやん屋、ぱちんこ屋その他設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業
5号 スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるもの(国家公安委員会規則で定めるものに限る。)を備える店舗その他これに類する区画された施設(旅館業その他の営業の用に供し、又はこれに随伴する施設で政令で定めるものを除く。)において当該遊技設備により客に遊技をさせる営業(前号に該当する営業を除く。)

例えばキャバクラなどは、上記1号の「キヤバレー、待合、料理店、カフエーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業」に当たります。
こうした「風俗営業」は風営法上の許可を受けなければ営業することはできません。

風営法3条1項
風俗営業を営もうとする者は、風俗営業の種別(前条第1項各号に規定する風俗営業の種別をいう。以下同じ。)に応じて、営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)の許可を受けなければならない。

風営法上の許可を受けずに風俗営業をすれば、無許可営業となり風営法違反となるのです。

風営法49条
次の各号のいずれかに該当する者は、2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
1号 第3条第1項の規定に違反して同項の許可を受けないで風俗営業を営んだ者

では、風営法2条1項1号の「風俗営業」であるキャバクラとガールズバーでは何が違うのでしょうか。
それは、「接待」の有無です。
風営法のいう「接待」とは、「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」であるとされています(風営法2条3項)。
これは、特定の客または客のグループに対して単なる飲食行為に通常伴う役務の提供を超える程度の会話やサービス行為等を行うことであるとされています(警察庁の通達より)。
つまり、キャバクラのように客の隣についてサービスを行ったり、スナック等で一緒にカラオケをデュエットしたりといった場合は「接待」といえますが、ガールズバーでカウンター越しに飲食を提供する際に話を交わす程度は「接待」とは考えられていないということです。

しかし、今回のAさんは、ガールズバーでVさんに性的な行為をさせています。
こうした行為だけでなく、「接待」にあたる行為も含んだサービスを提供していたとすれば、Aさんは「風俗営業」にあたるものを無許可営業していたことになります。
そうなれば、Aさんには風営法違反も成立すると考えられるのです。

ガールズバー等で起こった刑事事件では、このように犯罪が複数成立することもあります。
さらに、店の関係者が複数人存在することも多く、逮捕等身体拘束の伴う捜査になることも多いです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、ガールズバーで起きた刑事事件のご相談もお受けしています。
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