Author Archive
半グレ同士の喧嘩で傷害事件
半グレ同士の喧嘩で傷害事件
半グレ同士の喧嘩で傷害事件を起こしてしまったケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。
~事例~
京都府木津川市に住む18歳のAさんは、自身の通う高校の卒業生であり、素行のよくないBさんらが組織する、いわゆる半グレ集団に所属していました。
Aさんは半グレの仲間たちとたびたび夜間に外出したり学校をさぼったりしていました。
ある日、京都府木津川市内で、Aさんが所属している半グレグループとは異なる半グレグループXと喧嘩になってしまい、AさんはBさんらと一緒になって半グレグループXに所属している人たちを殴ったり蹴ったりして暴行し、怪我を負わせてしまいました。
喧嘩を目撃した人が通報したことにより、Aさんは半グレの仲間たちと一緒に京都府木津警察署に傷害罪の容疑で逮捕されることになりました。
Aさんは自身が逮捕されるほどの大事を起こしてしまったことに動揺し、両親が逮捕を知って悲しんでいることを知って、半グレから抜けて更生したいと思っているようです。
(※この事例はフィクションです。)
・「半グレ」とは?
ニュースなどで「半グレ」「半グレ集団」といった言葉を耳にしたことのある方もいらっしゃるかもしれません。
半グレは、暴力団に所属せずに犯罪を繰り返す不良集団のことを指しているとされています。
半グレの「グレ」は、不良などになることを指す「グレる」という言葉や、暴力団に所属していないながらも犯罪を繰り返すことから「グレーゾーン」であることなどによるとされています。
この半グレは、暴力団とは異なりその構成は若者が中心となっているといわれています。
暴力団のように上下関係がはっきりしてピラミッドのように組織が作られているわけではなく、暴走族等からそのまま半グレに移行したり、年代でまとまったりして半グレになったりということもあるようです。
そのため、先輩後輩関係から10代で半グレ集団と関わってしまうこともあると考えられるのです。
・喧嘩による傷害事件
多くの場合、人に暴力をふるえば刑法の暴行罪が、それによって相手に怪我をさせてしまえば傷害罪が成立します。
殴る蹴るの喧嘩となった場合、これらの犯罪の成立が考えられます。
刑法204条(傷害罪)
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
刑法208条(暴行罪)
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
今回のAさんは18歳であるため、少年事件として扱われ、基本的に刑罰を受けることにはならないと考えられます。
しかし、成人の刑事事件として考えれば、集団で暴行をはたらいたことによる傷害事件は悪質性・危険性の高い犯行であると判断され、厳しい処分が下される可能性も考えられます。
・半グレと少年事件
先ほど触れたように、半グレの構成は若者が多いことから、10代の未成年者であっても半グレに所属してしまう可能性はあります。
Aさんも半グレに所属しており、そこで傷害事件を起こしてしまっているようです。
先述したように、未成年者が犯罪をしてしまった場合には、少年事件として処理されていくことになります。
少年事件で重視されるのは、少年自身が更生するのに適切な環境が整えられるのか否かということです。
例えば、半グレに所属して少年事件を起こしてしまったのに、その半グレとの関係を断ち切れない、断ち切る気がないといった環境のままでは、少年を現在の環境に戻して更生させることは難しいと判断されてしまいやすいと考えられます。
今回のAさんのような少年事件では、Aさん自身がやってしまったことを反省し、被害者への謝罪の気持ちをもつことはもちろんですが、これからの生活でどのような点を改めて再犯を防止していくのかということも重要なのです。
そうした環境の調整やその調整活動の証拠化には、少年事件に強い弁護士のサポートが心強いでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、少年事件も専門に扱う弁護士が初回無料法律相談や初回接見サービスも行っておりますので、まずはお問い合わせください(0120-631-881)。
無届風俗営業で風営法違反
無届風俗営業で風営法違反
無届風俗営業で風営法違反に問われたケースついて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。
〜事例〜
Aさんは京都市左京区で男性客をメインの顧客とする個室マッサージ店を経営していました。
このマッサージ店は、表向きは一般のマッサージ店を装っていましたが、その実態は、マッサージと称して性的なサービスも提供されている、風俗店でした。
Aさんの店が無届営業をしている風俗店であるという通報があったことで京都府川端警察署が捜査を開始。
京都府川端警察署の捜査によって、Aさんのマッサージ店の内偵捜査等が行われ、ついにAさんは風営法違反の疑いで逮捕されました。
(※この事例はフィクションです。)
・風営法違反
風営法とは、正式名称を「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」という名前の法律で、風俗営業等に関してその営業時間や営業場所を制限し、青少年の立ち入りを規制することによって、風俗業務の適正化を図ることを目的としています。
風営法が規制の対象とする風俗営業等には、第2条第1項の定義する風俗営業や、同第4項が定義する接待飲食等営業、同第5項が定義する性風俗関連特殊営業などがあります。
そのうち性風俗関連特殊営業は、店舗型性風俗関連特殊営業、無店舗型性風俗特殊営業、映像送信型性風俗特殊営業、店舗型電話異性紹介営業と無店舗型電話異性紹介営業に分けられます。
今回のAさんのケースでは、お店で性的なサービスを行っていますので、Aさんのお店が店舗型性風俗関連特殊営業に当たらないかが問題となります。
店舗型性風俗関連特殊営業について、風営法は以下のように定義しています。
風営法第2条第6項
この法律において「店舗型性風俗特殊営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。
第1号 浴場業(公衆浴場法(昭和23年法律第139号)第1条第1項に規定する公衆浴場を業として経営することをいう。)の施設として個室を設け、当該個室において異性の客に接触する役務を提供する営業
第2号 個室を設け、当該個室において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業(前号に該当する営業を除く。)
第3号 専ら、性的好奇心をそそるため衣服を脱いだ人の姿態を見せる興行その他の善良の風俗又は少年の健全な育成に与える影響が著しい興行の用に供する興行場(興行場法(昭和23年法律第137号)第1条第1項に規定するものをいう。)として政令で定めるものを経営する営業
第4号 専ら異性を同伴する客の宿泊(休憩を含む。以下この条において同じ。)の用に供する政令で定める施設(政令で定める構造又は設備を有する個室を設けるものに限る。)を設け、当該施設を当該宿泊に利用させる営業
第5号 店舗を設けて、専ら、性的好奇心をそそる写真、ビデオテープその他の物品で政令で定めるものを販売し、又は貸し付ける営業
第6号 前各号に掲げるもののほか、店舗を設けて営む性風俗に関する営業で、善良の風俗、清浄な風俗環境又は少年の健全な育成に与える影響が著しい営業として政令で定めるもの
これらの具体例を挙げてみると、ソープランドなどが第1号に、店舗型ファッションヘルスなどが第2号に、ストリップ劇場などが第3号に、ラブホテルなどが第4号に、アダルトグッズショップなどが第5号に、出会いカフェなどが第6号に、それぞれ当たると考えられます。
今回の事例のAさんのお店は、表向きは一般的なマッサージ店を称しているものの、個室で性的なサービスを行っていることから、実質的にはこのうちの第2号営業に当たると考えられます。
風営法上、これらの風俗営業や性風俗関連特殊営業を行う際には、管轄する都道府県公安委員会に届出を行わなければならず、風俗営業の場合は許可も必要になります(風営法第3条、同第27条)。
性風俗関連特殊営業の営業の届出をしなかった場合、6月以下の懲役もしくは100万円以下の罰金または併科に処されます(風営法第52条)。
さらに、店舗型性風俗関連特殊営業は、一部の官公庁、学校、図書館、児童福祉施設やその他各都道府県が定める条例で指定された区画の周囲200メートルの区域内で営業することを禁止されています(風営法第28条)。
性風俗関連特殊営業を営業禁止区域内で営業した場合には、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金または併科に処されます(風営法第49条)。
事件の概要からは明らかではありませんが、Aさんが経営するマッサージ店は無届営業もしくは禁止区域内営業またはその両方で摘発を受け、Aさんが逮捕されるに至ったものと考えられます。
無届営業や禁止区域内営業による風営法違反では被害者と呼べる存在がなく、示談によって解決を図ることが難しいため、被害者対応以外の活動によって釈放を求めたり刑の減軽を求めたりしなければなりませんから、早急に刑事事件に強い弁護士に事件を相談・依頼し、事案に応じた適切な対応をとることが重要になります。
どういった弁護活動が可能であり効果的であるのかは、専門家でなければ分からないでしょう。
だからこそ、刑事事件を取り扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部へお気軽にご相談ください。
0120-631-881では専門スタッフがご相談者様に合ったサービスをご案内しています。
振り込め詐欺の組織犯罪処罰法違反事件
振り込め詐欺の組織犯罪処罰法違反事件
振り込め詐欺の組織犯罪処罰法違反事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。
〜事例〜
京都府京田辺市在住のAさん(18歳)は、自由に使えるお金が少ないことから、SNSで稼げるバイトがないか探しました。
そしてAさんは、SNSを通じて京都府内で活動している振り込め詐欺グループに参加して報酬をもらうようになりました。
しかし、振り込め詐欺の被害が相次いだことから捜査を開始した京都府田辺警察署の捜査により、Aさんら振り込め詐欺グループの存在が判明。
しばらくして、Aさんは振り込め詐欺グループのメンバーと共に、組織犯罪処罰法違反の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんの両親は、聞き慣れない犯罪でAさんが逮捕されたことに困惑し、京都府内の逮捕に対応してくれる弁護士を探すと、Aさんへの接見を依頼しました。
(※この事例はフィクションです。)
・組織犯罪処罰法とは
組織犯罪処罰法とは、文字通り、組織的に行われた犯罪への処罰を強化し、組織犯罪の防止を行う法律で、正式名称を「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律」という法律です。
組織犯罪処罰法によれば、刑法上の詐欺罪にあたる犯罪行為を、団体の活動として、詐欺罪にあたる行為をするための組織によって行われた場合、1年以上の有期懲役に処するとされています。
組織犯罪処罰法第3条第13号
次の各号に掲げる罪に当たる行為が、団体の活動(団体の意思決定に基づく行為であって、その効果又はこれによる利益が当該団体に帰属するものをいう。以下同じ。)として、当該罪に当たる行為を実行するための組織により行われたときは、その罪を犯した者は、当該各号に定める刑に処する。
第13号 刑法第246条(詐欺)の罪 1年以上の有期懲役
振り込め詐欺グループは、振り込め詐欺をするために徒党を組んでいる団体ですから、「団体の活動」として振り込め詐欺=詐欺罪に当たる行為をしているということになります。
つまり、振り込め詐欺グループが何件も振り込め詐欺を繰り返しているような場合、まさにこの組織犯罪処罰法違反となってしまう可能性が高いのです。
刑法上の詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役ですから、「1年以上」と刑罰の下限が設定されている分、組織犯罪処罰法違反の方が重い刑罰が規定されていることが分かります。
上記Aさんは未成年者ですから、原則刑事罰を受けることはありませんが、振り込め詐欺グループに所属し、繰り返し振り込め詐欺を行っていたとなると、少年院送致といった厳しい処分も考えられます。
少年の更生にとって振り込め詐欺グループとの交流がある環境はいい影響を与えない=一度その環境から切り離さなければ少年は更生できないだろうと判断される可能性があるからです。
さらに、組織犯罪処罰法違反事件では複数の共犯者が存在するため、捜査段階で逮捕や勾留といった身体拘束がなされる可能性が高いです。
共犯者との連絡を絶つために、接見禁止処分(弁護士以外が面会できない処置)とされる可能性もあります。
ですから、たとえ未成年の少年事件であったとしても、組織犯罪処罰法違反事件の場合、すぐに専門家である弁護士に相談されることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、24時間体制でお問い合わせを受け付けております(0120−631−881)。
逮捕・勾留されている方には、上記フリーダイヤルにて、初回接見サービスのご案内もしております。
逮捕されてしまったら、弁護士への相談は早すぎるということはありません。
まずはお気軽にお電話ください。
自白と自首は違う?
自白と自首は違う?
自白と自首は違うのかということについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。
〜事例〜
Aさんは、京都市西京区に住んでいる21歳の大学3年生です。
Aさんは、小遣い欲しさに振り込め詐欺グループの募集していた闇バイトに応募しました。
そして、振り込め詐欺グループから渡された通帳やキャッシュカードを利用してATMからお金をおろすと、そのお金を振り込め詐欺グループに渡して報酬をもらうという、いわゆる「出し子」の役割をしていました。
Aさんがこうした闇バイトを開始してしばらくした頃、いつも通りにATMでお金をおろそうとしたAさんの元に、京都府西京警察署の警察官がやってきて、Aさんは職務質問を受けました。
どうやら過去の出し子行為の際にATMの防犯カメラなどに映っていた映像をもとに捜査が進められ、Aさんに目星がつけられていたようでした。
Aさんは、警察官に問い詰められて出し子行為を認めて自白し、京都府西京警察署に逮捕されてしまいました。
Aさんは、家族の依頼で接見に訪れた弁護士に、「職務質問の時点で認めて自白したのだから、自首したことになって罪が軽くならないか?」と相談しました。
(※この事例はフィクションです。)
・自首は必ず罪が軽くなる?
多くの方が「自首をすれば罪が軽くなる」というイメージをお持ちなのではないでしょうか。
刑事事件をモチーフにしたドラマや映画などでも、「自首して罪を軽くしよう」といった話が出ることもあります。
しかし、こうしたイメージに反して、実は自首をしたからといって必ず罪が軽くなるというものではありません。
刑法第42条第1項
罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。
刑法に定められている自首は「その刑を減軽することができる」となっているため、あくまで刑の減軽は任意的なものであることがわかります。
ですから、自首が成立したからといって必ずしも刑罰が軽くなるというわけではないのです。
ですが、自首をするということは、自発的に罪を認めて出頭するということですから、反省の度合いが深いことなどを表すことにつながり、刑の減軽を主張するために有利な事情になることに違いはありません。
・自白と自首は違うもの?
では、今回の事例のAさんのように、職務質問などをされてその場で罪を認めて自白したというようなケースは「自首」とならないのでしょうか。
自首の条文を見てみると、「捜査機関に発覚する前に」「自首」することが自首成立の要件となっています。
これは、犯罪の事実が捜査機関に発覚していない場合、もしくは犯罪の事実は捜査機関に発覚していてもその犯人が誰かは捜査機関に発覚していない場合(「捜査機関に発覚する前に」)に、自発的に自己の犯罪事実を申告して訴追を求めること(「自首」)を指しています。
この自首成立のための条件を考えると、職務質問で警察官から声をかけられ、その末に自白したような場合には、刑法上の「自首」が成立する可能性は低いと考えられます。
今回のAさんのような職務質問で自白に至った場合はもちろん、警察署に任意同行されて取り調べを受けそこで自白した場合、警察から取り調べのための呼び出しを受けて出頭し自白した場合なども刑法上の「自首」には当たらないでしょう。
自ら罪を認めるという点では「自白」も「自首」も重なるところがあるかもしれませんが、法律上は意味が異なるものとなっています。
刑事事件では、一般に知られた言葉でも法律上の意味は一般に浸透していないこともあります。
だからこそ、刑事事件の当事者になってしまったら、専門家である弁護士に早い段階で相談・依頼し、手続きや意味について早期に理解しておくことが望ましいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、刑事事件専門の弁護士が逮捕された方向けの初回接見サービスもご用意しています。
京都府の逮捕にお困りの際は、お気軽にご相談・ご依頼ください。
触法少年と児童相談所
触法少年と児童相談所
触法少年と児童相談所について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。
~事例~
京都府八幡市の中学校に通う12歳のAさんは、ある日、近所に住んでいる女性Vさんに注意されたことをきっかけにVさんと口論になりました。
そして、AさんはVさんに対して暴行を加え、Vさんに全治1ヶ月の大けがを負わせてしまいました。
その様子を目撃した通行人が京都府八幡警察署に通報たことで、京都府八幡警察署の警察官が現場へ駆け付け、Aさんを要保護児童として一時保護し、児童相談所に通告することにしました。
京都府八幡警察署からの連絡でAさんが児童相談所に保護されたことを知ったAさんの家族は、少年事件を取り扱っている弁護士に相談することにしました。
(※この事例はフィクションです。)
・触法少年事件と一時保護
14歳未満の少年が犯罪に該当する行為を行った場合、触法少年事件と呼ばれ、その少年のことは触法少年と呼ばれます。
刑法では、14歳未満の者について刑事責任能力をないものとし、罰しないとしています。
刑法第41条
14歳に満たない者の行為は、罰しない。
そのため、14歳未満の少年が犯罪に該当する行為をした場合、つまり、触法少年事件の場合、触法少年が逮捕されることはありません。
つまり、14歳未満の少年が犯罪に該当する行為をしたとしても、刑法上14歳未満は刑事責任能力がないとされてることからそもそも犯罪が成立しないため、逮捕できないのです。
では、触法少年は少年事件を起こしても全く身体拘束を受けることがないのかというと、そうではありません。
児童福祉法では、児童相談所長が必要と認める時には「一時保護」を行う、または行わせることができるとされています。
児童福祉法第33条第1項
児童相談所長は、必要があると認めるときは、第26条第1項の措置を採るに至るまで、児童の安全を迅速に確保し適切な保護を図るため、又は児童の心身の状況、その置かれている環境その他の状況を把握するため、児童の一時保護を行い、又は適当な者に委託して、当該一時保護を行わせることができる。
このうち、「第26条第1項の措置」とは、児童やその保護者を福祉施設へ送致する等の措置を指します。
上記事例のAさんも、要保護児童(保護の必要がある児童)として一時保護されています。
一時保護は原則として保護者や子ども自身の同意が必要ですが、子どもを放置することでその子どもの福祉を害すると判断された場合はその限りでないとされています(児童相談所運営指針より)。
・児童相談所への通告
先ほど挙げたように、刑法第41条の規定により、14歳未満の者が犯罪に該当する行為をしても犯罪は成立しない(罰せられない)ということになります。
しかし、刑法上犯罪が成立しない(罰せられない)からといって、少年事件を起こした触法少年に対して何の手続きも処分もなく少年事件が終わるということではありません。
少年法では、触法少年について、警察官の調査の結果、「故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪」、「死刑又は無期若しくは短期2年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪」に触れると考えられるときや、「家庭裁判所の審判に付することが適当であると思料するとき」に、児童相談所長に事件を送致しなければならないとされています。
少年法第6条の6第1項
警察官は、調査の結果、次の各号のいずれかに該当するときは、当該調査に係る書類とともに事件を児童相談所長に送致しなければならない。
第1号 第3条第1項第2号に掲げる少年に係る事件について、その少年の行為が次に掲げる罪に係る刑罰法令に触れるものであると思料するとき。
イ 故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪
ロ イに掲げるもののほか、死刑又は無期若しくは短期2年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪
二 前号に掲げるもののほか、第3条第1項第2号に掲げる少年に係る事件について、家庭裁判所の審判に付することが適当であると思料するとき。
さらに、児童福祉法では、要保護児童を発見した者は、児童相談所へ通告しなければならないとされています。
児童福祉法第25条第1項
要保護児童を発見した者は、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。
ただし、罪を犯した満14歳以上の児童については、この限りでない。
この場合においては、これを家庭裁判所に通告しなければならない。
この児童相談所への通告を要する要保護児童とは、「保護者のない児童又は保護者に監護させることが不適当であると認められる児童」(児童福祉法第6条の2第8項)とされています。
この要保護児童の定義には、不良行為や犯罪行為をしたり、そういった行為をするおそれのある児童を含みますから、触法少年も要保護児童に該当するケースが多いのです。
そして、この児童相談所への通告や送致がなされると、そこから、触法少年に対してどのような処遇がなされるのか決定されます。
具体的には、訓戒を与えたり、児童自立支援施設等に入所させたり、家庭裁判所に送致して審判を受けたりという処遇が挙げられます。
このうち、家庭裁判所へ送致されて審判を受けるということになれば、それまでの期間に家庭裁判所調査官からの調査を受け、少年事件を起こしてしまった原因や今後少年が再犯をせずに更生するために必要なことを専門的に探っていくことになります。
その後、少年の更生に適切であると考えられる処分、例えば少年院や児童自立支援施設への送致や保護観察処分などが下されることになります。
少年事件では、少年の更生により適切な環境・処分となるよう、少年自身だけでなく少年の周りの環境も整えていく必要があります。
この環境調整活動は、当事者のみで行うよりも専門家のサポートを受けて行っていくことでより効果的なものになると考えられます。
さらに、今回のAさんの事例のように、被害者が存在する少年事件では被害者対応も必要となってくるでしょうから、まずは少年事件を取り扱っている弁護士に相談してみることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、触法少年事件を含む少年事件・刑事事件を取り扱っています。
少年事件は成人の刑事事件とは異なる手続きや処分があることでイメージしづらい部分も多いですが、触法少年事件となるとより一般の方に分かりづらくなってしまうおそれもあります。
まずは弁護士の話を聞くだけでも少年事件の全体像を把握しながら手続きに臨むことが期待できますから、お気軽にご相談ください。
覚醒剤使用事件と再犯防止の弁護活動
覚醒剤使用事件と再犯防止の弁護活動
覚醒剤使用事件と再犯防止の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。
~事例~
Aさんは、京都市北区に住んでいる会社員です。
Aさんは、以前から覚醒剤に興味を持っており、SNSを通じて覚醒剤を購入すると、自分で使用するようになりました。
Aさんが覚醒剤を使用するようになってしばらくしてから、Aさんと同居する家族がAさんの挙動がおかしいことに気付き、京都府北警察署に相談したところ、京都府北警察署が捜査を開始し、Aさん宅へ家宅捜索へ入りました。
そこでAさんの所持していた覚醒剤が発見され、さらにAさんの簡易鑑定の結果が要請であったため、Aさんは覚醒剤取締法違反の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんの家族は、覚醒剤には依存性があると聞いたことがあったため、Aさんが今後同じことを繰り返さずに社会復帰できるようにしてあげたいと考え、京都市の覚醒剤事件に対応している弁護士に今後について相談することにしました。
(※この事例はフィクションです。)
・覚醒剤の使用と犯罪
多くの方がご存知の通り、覚醒剤は持っているだけでも犯罪となる違法薬物ですし、もちろん使用することも犯罪となります。
覚醒剤取締法では、覚醒剤の所持や使用を以下のように規制しています。
覚醒剤取締法第41条の2
第1項 覚醒剤を、みだりに、所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者(第42条第5号に該当する者を除く。)は、10年以下の懲役に処する。
第2項 営利の目的で前項の罪を犯した者は、1年以上の有期懲役に処し、又は情状により1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金に処する。
第3項 前二項の未遂罪は、罰する。
覚醒剤取締法第41条の3第1項
次の各号の一に該当する者は、10年以下の懲役に処する。
第1号 第19条(使用の禁止)の規定に違反した者
覚醒剤の所持や使用は、「10年以下の懲役」という重い刑罰が設定されています。
罰金刑のみの規定がないことから、覚醒剤の所持や使用による覚醒剤取締法違反で起訴されるということは必ず公開の法廷で裁判をするということであり、有罪になるということは執行猶予が付かない限り刑務所に行くということです。
・覚醒剤取締法違反と再犯防止
上記事例のAさんのように、覚醒剤使用事件などの違法薬物に関連する刑事事件では、同居する家族などが様子のおかしいことに気付いて警察に通報したり相談したりすることで発覚することもあります。
こうしたケースでは、通報したご家族が、覚醒剤を使用してしまった人に対して嫌がらせで通報や相談をするわけではなく、どうにか助けることはできないかと苦渋の決断をして通報や相談をされているケースも多いです。
今回の事例のAさんの家族が心配しているように、覚醒剤に依存性があることは広く知られています。
さらに、覚醒剤の使用が続くことで、心身に影響を及ぼしてしまうことも多くの方がご存知でしょう。
こういった悪影響を避けてやりたいという一心で、ご家族などが警察への通報や相談に及ぶケースもあるのです。
しかし、今回の事例のAさんがそうであるように、覚醒剤に関わる刑事事件では、被疑者が逮捕され、身体拘束されてしまうことが多いです。
覚醒剤自体が隠滅しやすいものであることに加え、売買などで関わっている事件関係者が多く口裏合わせが疑われることなどがその理由です。
一度逮捕・勾留されてしまえば、釈放されるまでの期間は強制的に社会と離れることとなってしまいますから、ご家族としては、覚醒剤の使用からの脱却と合わせて、できるだけ早くスムーズに社会復帰をさせたいと考えられることでしょう。
覚醒剤の再犯防止活動としては、専門機関でのカウンセリング・治療を受けるなど専門家のサポートを受けることや、本人の反省を深めるための振り返り、それまでの薬物に関連した人間関係を断つことなどが主だった活動として挙げられるでしょう。
こうしたカウンセリング・治療などは早期に取り組みはじめ、継続することが大切ですから、釈放を求める活動と合わせて開始することが望ましいでしょう。
再犯防止活動に取り組むことは、覚醒剤を使用してしまった本人の今後のためになることはもちろん、裁判等で寛大な処分を求めていくときにも有利に働く事情となり得ます。
公判活動のためにも、刑事事件の当事者となった人のためにも、早期に活動の準備・開始ができるよう、まずは刑事事件の専門家に相談してみましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、覚醒剤使用事件などの薬物事件に関するご相談・ご依頼も受け付けています。
まずはお気軽にご相談ください。
大学職員でも収賄罪になる?
大学職員でも収賄罪になる?
大学職員が収賄罪に問われたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。
~事例~
京都府城陽市にある国立大学Xに職員として勤務するAさんは、大学キャンパスの設備に関する業務に従事しており、キャンパスの設備点検や工事をする業者を選定する立場にありました。
Aさんは、旧知の仲であった工事業者のBさんから、ブランドものの時計や家電など、あわせて70万円相当の物をプレゼントを複数回にわたって贈られました。
Aさんは、このプレゼントが、大学キャンパスの工事業者を選定する際に便宜を図ってほしいという意図で贈られたものだろうということはわかっていましたが、Bさんからプレゼントを受け取りました。
そしてAさんは、キャンパスの工事業者を選定する際にはBさんの会社から見積書を取るように取り計らっていました。
しかしその後、京都府城陽警察署の捜査によって、AさんとBさんの関係が発覚。
Aさんは加重収賄罪の容疑で京都府城陽警察署に逮捕されてしまいました。
京都府外に住んでいたAさんの家族は、突然の京都府警からの連絡でAさんの逮捕を知り、どうしてよいかと困ってしまいました。
(※令和3年8月6日京都新聞配信記事を基にしたフィクションです。)
・大学職員でも収賄罪の対象に?
世間一般のイメージでは、収賄事件は議員や役所の職員がお金をもらう汚職事件のイメージが強く、今回のAさんのような大学職員と収賄罪という組み合わせに違和感を持った方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、そもそも収賄罪という犯罪は以下のように定められている犯罪です。
刑法第197条第1項
公務員が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、5年以下の懲役に処する。
この場合において、請託を受けたときは、7年以下の懲役に処する。
条文を見ると、収賄罪の対象となるのは「公務員」とされています。
そして、刑法上での「公務員」については、刑法第7条第1項で定義づけられています。
刑法第7条第1項
この法律において「公務員」とは、国又は地方公共団体の職員その他法令により公務に従事する議員、委員その他の職員をいう。
今回のAさんは、国立大学の職員です。
国立大学は文字通り、国によって運営されている大学ですから、その大学で働いている人は当然「公務員」となり、収賄罪の対象となるのです。
もちろん、冒頭で挙げた議員や役所の職員、警察官や公立学校の教師なども「公務員」となりますから、収賄罪の対象となります。
では次に、そもそも収賄罪とはどういった犯罪なのか確認してみましょう。
・収賄罪の種類
実は、収賄罪にはいくつか種類があります。
収賄罪と一口に言っても、様々な事情の違いにより成立する収賄罪の種類は異なり、刑罰の重さも変わってきます。
収賄罪のうち基本の形となるのは、「単純収賄罪」とも呼ばれる「収賄罪」です。
単純収賄罪は、先ほど条文を挙げた刑法第197条第1項前段の「公務員が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたとき」に成立する犯罪です。
法定刑は5年以下の懲役とされています。
単純収賄罪は、公務員の職務に関して賄賂をもらったり、賄賂の要求や約束をしたりしただけで成立することに注意が必要です。
賄賂の見返りとしてなんらかの行為をしていなくとも、賄賂をもらうだけであっても、場合によってはその要求や約束をしただけで賄賂を実際にはもらっていない状態であっても犯罪となってしまいます。
次に定められているのは、単純収賄罪と同じ刑法第197条第1項の条文の後段に定められている、「受託収賄罪」です。
受託収賄罪は、先ほど触れた単純収賄罪に加えて「請託を受けたとき」に成立する犯罪です。
つまり、賄賂を受け取ったり賄賂の要求・約束をしたりした(単純収賄罪)上で、賄賂を渡してきた(渡してくる予定の)人からの頼みごとを受けてそれを了承したときには受託収賄罪が成立することになります。
賄賂を受けるだけの単純収賄罪とは異なり、具体的な要求を承諾しているところが受託収賄罪の特徴です。
具体的な要求とその承諾があることで単純収賄罪よりもさらに重い犯罪であると考えられており、法定刑は「7年以下の懲役」となっています。
そして、こうした収賄罪を犯したことに加え、そのために不正な行為をしたり、するべき行為をしなかった時には刑法第197条の3に定められている「加重収賄罪」が成立します。
例えば、先ほど挙げた受託収賄罪では具体的な依頼を受けて賄賂を受け取る行為が犯罪に当たりましたが、こうした状況で賄賂を受け取って実際に依頼されたことを実行したような場合に加重収賄罪となるのです。
具体的に言えば、便宜を図ってほしいと頼まれて賄賂を渡された公務員が、実際にその業者に便宜を図る行為をしたというケースがこの加重収賄罪にあたります。
収賄罪の種類としては、他にも事前収賄罪(刑法第197条第2項)、第三者供賄罪(刑法第197条の2)、加重収賄罪(刑法第197条の3)、事後収賄罪(刑法第197条の3第3項)、あっせん収賄罪(刑法第197条の4)がありますが、収賄事件ではここまでに挙げた単純収賄罪や受託収賄罪、加重収賄罪が問題となっているケースが多いでしょう。
収賄罪は種類も多く、実際に成立する犯罪と持っているイメージとは異なる部分もあるかもしれません。
しかし、こうしたギャップがあるからこそ、早めに専門家の力を借りることが大切です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、収賄事件を含む刑事事件全般を取り扱っています。
複雑になりがちな収賄事件にも対応可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。
逮捕されていない少年事件も弁護士へ
逮捕されていない少年事件も弁護士へ
逮捕されていない少年事件を弁護士に相談するケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。
~事例~
京都市南区の中学校に通っている中学3年生のAくん(15歳)は、ある日、出かけた先の京都市南区にある商業施設内の階段で、前を歩いていた女性Vさんのスカートの中をスマートフォンで盗撮してしまいました。
盗撮行為の目撃者が通報したことで、Aくんは駆け付けた京都府南警察署の警察官に任意同行されることになりました。
しかし、Aくんは逮捕されることなくその日のうちに帰宅を許され、後日また京都府南警察署に呼び出されて取調べを受けることになりました。
Aくんの両親は、逮捕されないのであれば大事にはならないのではないかと思っていましたが、少年事件は通常の刑事事件と異なる手続きであるということを知り、不安を感じて弁護士に相談してみることにしました。
(※この事例はフィクションです。)
・逮捕されていない=弁護士は不要?
上記事例のAくんは、盗撮をした疑いで京都府南警察署に任意同行され、逮捕されることなく帰宅を許されています。
このような場合、今後は取調べのために何度か警察署に呼び出される、いわゆる在宅事件として捜査が進むことになるでしょう。
事例のAくんも、後日京都府南警察署で取調べを受けることになっているようです。
こうした、逮捕されずに手続きが進んでいく在宅事件の場合、「大事になっている」という感覚はわきにくいかもしれません。
逮捕されてしまえば、身体拘束によって家族とも会えなくなりますし、学校や職場にも通えなくなりますから、すぐにでも釈放をしてほしいと考える方が多く、弁護士のサポートが早急に必要であると考える方が多いでしょう。
ですが、逮捕されていない在宅事件では、通常通り自宅で生活することができますし、取調べのない日は職場や学校に通うことができますから、なかなか緊急性が高いようには見えず、弁護士に弁護活動を頼むほどのことではないのではないか、と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、逮捕されていない在宅事件においても、弁護士の役割は非常に大きいものなのです。
例えば、今回のAくんの事例を考えてみましょう。
Aくんは中学3年生の未成年ですから、Aさんの両親が聞いた話のとおり、成人の刑事事件とは異なる少年事件として手続きが進んでいくでしょう。
少年事件の場合、たとえ捜査段階で逮捕されずに在宅事件として進められていたとしても、事件が家庭裁判所に送致された後、観護措置という措置が取られれば、少年は一定期間(平均的には4週間程度)、鑑別所に収容されることとなってしまいます。
そうなれば、学校へ行けなかったり、就業先に行けなかったりといった不都合が出てくることはもちろん、少年本人や家族にも負担がかかってしまうことになりかねません。
さらに、家庭裁判所へ送致されるまでの取調べ等の手続きは、成人の刑事事件とほとんど同様の手続きによって行われます。
たとえ未成年でも、被疑者として1人で取調べに臨まなければならないのです。
未成熟な少年が、捜査官相手にきちんと主張したいことを貫けるかどうか、という問題も出てきます。
かけられている容疑が冤罪であった場合はもちろん、そうでなくとも目的や手段、実際にやったこと等を自分の認識通り話せるかどうかによって、処分にも大きな影響が出てしまう可能性があります。
また、今回の事例のAくんのような盗撮事件では、被害者の方への謝罪や賠償をしていくことも考えられるでしょう。
盗撮事件においては、被害者の方は見ず知らずの方であることも多いです。
そうした中で謝罪や賠償を行っていくには、まずは被害者の方と連絡を取るために連絡先を教えてもらわなければなりませんが、通常、捜査機関は盗撮をした当事者に直接被害者の連絡先を教えることはしません。
盗撮された被害者としては、当然加害者側に対して処罰感情や恐怖を感じていることも多いためです。
そうすると、被害者に対して自分たちだけで謝罪や弁償をするということは難しくなってしまいます。
そして、少年事件の場合、終局処分は家庭裁判所が少年の更生にとって適切な処分を判断することで決まります。
少年の更生にとってよい環境を自分たちで作れているかどうかという点は、この判断の際に重視されることの1つです。
そのためには、少年の更生のためにどういったことが必要なのか、現在の環境からどこをどう変えるべきなのか適切に把握し、行動する必要があります。
このように、たとえ逮捕をされていなくとも、刑事事件・少年事件の専門的知識が必要な活動は多く存在します。
特に、少年事件の場合は、前述のように家庭裁判所に事件が送致されてからも身体拘束のリスクがある上に、終局処分での判断が少年の更生に適切かどうかという点で考えられることから、逮捕されていないから軽く済むに決まっている、ということはありません。
まずは専門家の話を聞いてみるというところから、刑事事件・少年事件を把握してみることをおすすめします。
京都府の少年事件でお困りの際は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部の弁護士まで、ご相談ください。
弊所の弁護士は、盗撮事件などの性犯罪から、傷害事件などの暴力犯罪、万引きなどの財産犯罪まで、幅広く活動しています。
初回無料法律相談もございますので、逮捕されていない在宅事件の少年事件を起こしてしまったという方もお気軽にご相談ください。
夫婦喧嘩で逮捕されたら
夫婦喧嘩で逮捕されたら
夫婦喧嘩で逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説いたします。
~事例~
京都府宇治市に住んでいるAさんは、妻であるVさんと2歳娘であるBちゃんとともに暮らしていました。
Bちゃんの世話はVさんが主になって行っていましたが、Aさんも平日の家事や食事の支度を積極的に行うなして生活していました。
しかしある日、酒を飲んだAさんとVさんはBちゃんの教育方針について言い争いになり、夫婦喧嘩に発展してしまいました。
そして、カッとなったAさんは、勢いにまかせてVさんの首をしめてしまいました。
Vさんは痛みを感じ、大声で助けを呼びました。
Vさんの悲鳴を聞いた近所の人が110番したことで、京都府宇治警察署の警察官が駆け付けました。
Vさんの首には爪のひっかき跡ができたのみで他に怪我は残りませんでしたが、VさんがAさんから首を狙われたと言っていたことから、Aさんは殺人未遂罪の容疑で逮捕されてしまいました。
Aさんの両親は、Aさんが殺人未遂罪で逮捕されたと聞いて驚き、急いで刑事事件に対応している弁護士に相談することにしました。
(※この事例はフィクションです。)
・夫婦喧嘩から殺人未遂事件に?
今回のAさんは、殺人未遂罪の容疑で逮捕されてしまっています。
刑法第199条
人を殺した者は、死刑又は無期もしくは7年以上の懲役に処する。
殺人罪で問題とされる行為のことを、殺人の実行行為といいます。
この殺人の実行行為は、死亡結果を生じさせる現実的危険性を有する行為をいいます。
この行為に当たるかは、その行為の態様、創傷した部位や程度などを考慮して判断されます。
典型的には、人の腹の中心をナイフで刺すような行為は、人を死亡させる危険性の高い行為といえますから、殺人の実行行為と認められます。
今回のAさんの事例で考えてみましょう。
体の生命維持の中でも最も大事な器官の一つである首を力のある男性=Aさんが絞めたとなれば、被害者=Vさんが死んでしまう可能性は否定できないと思われます。
そうなると、AさんがVさんの首を絞めた力や時間などにもよりますが、Aさんの行為が殺人罪の実行行為であると捉えられる可能性もあるということになります。
ここで、未遂犯について確認しておきましょう。
未遂犯は、その犯罪の実行行為をしたものの、その犯罪の構成要件的結果が発生しなかった場合に成立します。
刑法第43条
犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。
未遂犯は全ての犯罪に成立するわけではなく、個別に定められます。
つまり、未遂犯の規定がない犯罪では、未遂犯は成立しないということです(例えば、暴行罪に未遂犯は規定されていませんから、暴行未遂罪はありません。)。
殺人罪については、以下のように未遂犯が規定されています。
刑法第203条
第199条及び前条の罪の未遂は、罰する。
今回のAさんの逮捕容疑である殺人罪では、犯罪の結果となるのは被害者の死亡事実です。
Aさんの行為が殺人罪の実行行為に当たると仮定しても、今回の事例でVさんは軽傷を負ったのみで死亡していません。
つまり、被害者の死亡という殺人罪の結果が発生していませんので、条文の条件だけ見れば、Aさんには殺人未遂罪が成立する可能性があるということになります。
しかし、今回の事例では、AさんとVさんのトラブルはあくまで夫婦喧嘩であり、Aさんには殺意がない=殺人罪の故意がなかったと考えられます。
殺人罪も殺人未遂罪も、成立するには故意が必要ですから、Aさんに殺人罪の故意がないのであれば殺人未遂罪は成立しないことになります。
ですが、Aさんの逮捕容疑は殺人未遂罪ですから、捜査機関としてはひとまずAさんに殺人未遂罪が成立するとして事件を捜査することになるでしょう。
ですから、Aさんに殺人罪の故意がなかったことなどからAさんには殺人未遂罪が成立しないことや、成立するにしてもVさんに怪我を負わせたことによる傷害罪にとどまることなどをきちんと主張し対応していく必要があると考えられます。
そのためには、逮捕直後から始まると予想される取調べへの対応や、再犯防止策の構築などに早期から取り組んでいくことが必要です。
だからこそ、事件が起こってからなるべく早い段階で弁護士に相談・依頼することが重要なのです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部では、夫婦喧嘩から刑事事件に発展したケースについてのご相談・ご依頼も承っています。
夫婦喧嘩が発端とはいえ、事件態様によっては今回のAさんのケースのように殺人未遂罪という重大犯罪の容疑がかかってしまうこともあります。
そういった時こそ専門家のサポートを受けることが大切ですから、まずはお気軽にお問い合わせください。
クレジットカード詐欺事件で逮捕されたら
クレジットカード詐欺事件で逮捕されたら
クレジットカード詐欺事件で逮捕されてしまった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部が解説します。
~事例~
Aさんは京都市右京区にある商業施設で、他人名義のクレジットカードを自己名義のものであると偽って勝手に利用し、合計約10万円分の商品を購入しました。
購入する際に、一部の商品についてAさんはクレジットカードの裏に書いてある、本来のクレジットカードの名義人の氏名を利用してクレジットカード売上票に署名していました。
その後、Aさんは詐欺罪の容疑で京都府右京警察署に逮捕され、取調べを受けることになりました。
警察からAさんが逮捕されたと聞いたAさんの家族は、京都市内の逮捕に対応してくれるという弁護士に相談し、ひとまずAさんに会って事情を聞いてきてもらうと同時に、Aさんに対して刑事手続きに関するアドバイスをしてもらうよう依頼しました。
(※この事例はフィクションです。)
・他人名義のクレジットカードを利用すると…
まず、他人名義のクレジットカードを利用する行為は詐欺罪(刑法第246条)に問われる可能性があります。
刑法第246条
第1項 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
第2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
詐欺罪が適用されるのは、店員など人に自身が名義人であると誤信させ財物の交付を受けたり財産上の利益を得たりした場合です。
ただし、店舗で直接店員と対面して販売を受けた場合などと異なり、クレジットカードの加盟ATMでキャッシング機能を利用したり、インターネットショッピングでクレジットカード決済をしたり、コンピュータの自動処理システムなどによって人を経由せずに他人名義のクレジットカードを利用し財物や財産上の利益を得た場合は、詐欺罪はではなく電子計算機使用詐欺罪(刑法第246条の2)が適用される可能性も考えられます。
電子計算機使用詐欺罪の法定刑は、詐欺罪と同じ10年以下の懲役です。
注意しなければいけないのは、クレジットカードの本来の名義人の許諾や了承を得て他人名義のクレジットカードを利用した場合であっても、この詐欺罪や電子計算機使用詐欺罪に問われる可能性があるということです。
たとえクレジットカードの名義人の了承を得ていたとしても、自らが名義人本人であると装ってしまえば人を欺いていることに変わりはないと考えられるからです。
また、クレジットカードを名義人以外の者に使用させることは、ほとんどの場合利用規約などによって禁止されています。
民事上も違法行為とされるおそれがあることから、他人名義のクレジットカードの利用は避けることが無難でしょう。
・他人名義の署名をすると…
今回の事例のAさんは、他人名義のクレジットカードで商品を購入する際に、名義人になりすましてクレジットカード売上票に署名しています。
このように、クレジットカード売上票に名義人の氏名を冒用する=本人になりすまして署名する行為は、先ほど確認した詐欺罪の「人を欺」く行為となり得るほかに、有印私文書偽造罪(刑法第159条第1項)、および同行使罪(刑法第161条第1項)になりうると評価されるおそれがあります。
刑法第159条第1項
行使の目的で、他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造した者は、3月以上5年以下の懲役に処する。
刑法第161条第1項
前2条の文書又は図画を行使した者は、その文書若しくは図画を偽造し、若しくは変造し、又は虚偽の記載をした者と同一の刑に処する。
有印私文書偽造罪にいう「偽造」とは、作成名義人と実際の作成者との間に人格の同一性の齟齬がある=名義人と実際に署名した人が違う場合を指します。
今回のケースを例に考えてみると、売上票に氏名を記入されたカードの名義人とAさんとは別人格であり、Aさんが名義人の氏名を記入した行為はこの文書偽造罪の「偽造」に当たる可能性があります。
次に、クレジットカード売上票が「権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画」に当たるかどうかですが、クレジットカード売上票に署名する行為は、カードの名義人であるカード会員がそのカードを利用して商品を購入し代金相当額が指定した口座から引き落とされることを確認する機能などを有するもので、名義人とカード会社や加盟店との間の権利・義務に関する文書あるいはこれに準じる事実証明に関する文書と考えることができます。
よって、Aさんが名義人になりすましてクレジットカード売上票に署名した行為は有印私文書偽造罪・同行使罪に問われる可能性があります。
他人名義のクレジットカードを利用したことによる刑事事件では、名義人、加盟店、カード会社との間に様々な権利・義務などの変動が生じます。
それぞれに対してどのような犯罪が成立するのかを見極めることは容易ではない一方で、明らかにされなければ被害者の特定ができないことにもなりますので示談等の対応も難しくなります。
こうした複雑になりやすい財産犯罪の被疑者となってしまったら、お早めに刑事事件に強い弁護士に事件を相談・依頼し早急に適切な対応を図ることが重要になります。
詐欺罪、電子計算機使用詐欺罪、有印私文書偽造罪・同行使罪の被疑者となってしまった方、京都府右京警察署で逮捕され取調べを受けることになってしまった方は、お早めに刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所京都支部にご相談ください。
0120-631-881では、専門スタッフがご相談者様に合ったサービスのご案内を行っております。
お気軽にお電話ください。
