他人に頼まれ嘘の被害届を提出 虚偽告訴等罪で逮捕【刑事事件に強い弁護士】

2018-04-05

他人に頼まれ嘘の被害届を提出 虚偽告訴等罪で逮捕【刑事事件に強い弁護士】

京都府宮津市に住むBさんは、警察に捜査されて刑務所に入ることで借金取りから逃れようと、友人のAさんに、BさんがAさんの財布を盗んだという被害届を出してくれと頼んだ。
Aさんは、Bさんが望むならと京都府宮津警察署に、Bさんから財布を盗まれたという旨の被害届を提出した。
しかし、捜査の結果、Bさんが窃盗を行った事実がないことが判明し、Aさんは虚偽告訴等罪の容疑で逮捕された。
(このストーリーはフィクションです)

~相手に頼まれて告訴をしても虚偽告訴罪は成立するのか~

虚偽告訴等罪については刑法第172条に、「人に刑事処分・懲戒処分を受けさせる目的で、虚偽の告訴・告発・その他申告をしたものは、3ヶ月以上10年以下の懲役に処する」と規定されています。
今回のケースでは、AさんはBさんから頼まれて虚偽の被害届の提出をしているため、Aさんが罪に問われるいわれはないようにも思えます。

この点、虚偽告訴等罪の保護法益(守ろうとしているもの)は、第一に審判に至る前段階の捜査・調査の適正だとされています。
そのため、虚偽告訴等罪の要件である
①相手を逮捕させよう、罪を犯したことにして懲戒処分を受けさせようという目的があること
②告訴の内容に含まれる事実が真実に反することを認識していること
③訴えた事件の無実が判明したこと
を満たしていれば、たとえ被告訴者から頼まれた場合でも、虚偽の告訴によって捜査官の捜査、調査の適正が害され、その結果国家の審判作用が害される恐れが生じるため、虚偽告訴等罪が成立すると考えられます。
したがって、今回のケースのAさんには虚偽告訴等罪が成立する可能性が高いです。
ちなみに、自分のことを虚偽で告訴した場合も上記のケースと同じように虚偽告訴等罪が成立しそうですが、条文上の「人」は他人のことを指すため、不可罰となります。

今回の事例は窃盗事件でしたが、虚偽告訴等罪が問題となる事例で多いのは、痴漢の冤罪事件です。
実際に痴漢行為を受けていたとしても、加害者を取り違えてしまい、逆に虚偽告訴等罪に問われるといったケースも起きています。
もしも取り違え等により、虚偽告訴等罪に問われてしまうようなことがあれば、出来るだけ早く弁護士に相談し、虚偽告訴の要件が無かったことを主張していくことが大切です。
虚偽告訴等罪でお困りの方は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご相談下さい。
京都府宮津警察署の初回接見費用:0120-631-881までお問い合わせください)